2011.06.04

頑張れNO8

  今回は、ぜひ会ってお話を聞きたいと考えた仲間の紹介です。ラグビー部の嶋田直人君(スポ-ツ健康科学部2回生)。彼は昨年の1回生時から試合に出場している選手で、ポジションはNO8(ナンバーエイト)です。

  ラグビーを知っている方は、「1回生時からNO8で出場!」と驚かれると思います。このポジションは、フォワードの司令塔、そしてゲームリーダーの役割を果たすのです。私は会って驚いたのが、ラグビーのフォワードのイメージ(猛者)とは異なり、めっちゃ「かっこいい奴」という印象でした。

 

  さらに話を聞くと、予想通り「チームのために自分がどのような役割を果たすべきかを毎日考えている」と語ってくれました。先輩・後輩の関係が厳しい体育会の中で、試合のゲームリーダーとして上級生に指示するのは大変なことだと思います。

  そういった日々の苦労を山浦先生の組織論の中で学んだことと照らし合わせ、様々な角度から考えるようになったといいます。これまでは、ゲームリーダーはどうすべきかと旗の振り方ばかりを考えていたそうですが、上級生から支えてもらう存在になろうと発想を少し変えてみたそうです。

  そうすると、同じフォワードの毛塚主将(プロップ)をはじめ多くの上級生が自分を伸ばしてくれている(教育)ことが分かるようになり、日々の練習で主将はじめ上級生とのコミュニケーションの回数が増え、戦術戦略の考え方などを遠慮なく話せるようになったといいます。学年のミーティング中でも自分をどのように支えてもらうかという視点で話すことが多くなったそうです。

 

  チームスポーツはこうあるべきだと結論付けるのはなく、いろんな考え方の情報共有が必要かなと思いました。嶋田君が語ってくれた「支えられている」と感じるまでコミュニケーションをとることは大切だなと私自身本当に勉強になりました。

 

  毎日の授業が本当に新鮮で、すべての科目がラグビー活動に直結しているそうです。特に選手として、1回生時に学んだ海老先生の栄養学の知識をもっと発展させたいそうです。

  というのは、彼はNO8として体格が小さいのが悩みだといいます(現在180㎝、90kg)。他のチームの選手と比べ特に身長が低いそうです。そういった敵選手を一発タックルで倒せるよう体重をこれから10kg増やすことを目標にしているそうです。

  ところが、朝食は自宅、昼食は生協、夕食は生協のアスリート食と毎日しっかりと食事を摂っているそうですが、体重の増加はこの数カ月間全くなく90kg前後で停滞しているそうです。この「摂取エネルギー量=消費エネルギー量」という状態を「摂取エネルギー量>消費エネルギー量」になるよう自分自身の食事をマネジメントしなければならないそうです。

 

  太りたい(筋肉をつけたい)と考えるところが、スポーツマンと一般人との違いです。昨年私のゼミに所属していたシンクロナイズドスイミングの選手は、涙を流しながら食事をしていたことを思いま出します(もう食べられない・・・でも食べないと世界に勝てないと)。

  特にラグビーのFL(6.7)とNO8のポジションは、立っている時や歩いている時がないぐらい走り続けており、強いチーム程このNO8のの運動量が高いですね。そのためこれらのポジジョンの集散が速くなるような練習を日々繰り返しています。だから考えている以上にエネルギー消費量が大きいのでしょう。

 

 みんなで、頑張れ嶋田!太れ嶋田!と試合ばかりでなく、学内でも応援してあげてくださいね。

  ラグビー部には、まだまだ多くの仲間が頑張っています(全日本代表U20含む)。今後、彼らの汗と涙も教えてもらえればと願っています。

 

 

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授業の合間に撮らせてもらいました。
秋には、ラガーシャツ姿での登場をお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【shine】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2011.06.03

アメリカスポーツ医学会その1

Hassy@恒例のアメリカスポーツ医学会@今年はデンバーに参加しています。
今回は立命からは総勢14名が参加です。

デンバーに着いたら夕食へ。翌日ポスター発表のMa2健君が聡先生とテイスティング。エネルギー補給は十分です。明日に備えて皆早めの就寝。翌朝、あまり寝ていないのに目がさめ、5:30ごろにホテルのジムにいると既にかなりの人でいっぱいでした。さすがACSM!しっかりそこで脂肪を燃焼して学会へ。

 

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翌日の学会初日は代謝関連のセッションが盛りだくさんです。また、ポスターセッションではMa2健君が堂々と発表。今年オクラホマ大に短期留学した経験が活かされ、そこでの友達を含め、多数の来訪者があったもようです。

 

 

 

 

また、私が共同研究している金沢大増田研究室の修士課程の院生Y田君は、http://www.jspfsm.umin.ne.jp/topic/20110516.htm
渡航費助成を獲得しました。
将来が有望な超若手研究者です。
ちなみに増田先生は6/17(金)の16:30からアカデミックラウンジで特別セミナーをして頂けることになりました。皆さん自由にご参加ください。 

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今日の学会発表者はお疲れさまです。一緒にビールを楽しみました。
明日からのセッションのエネルギー補給は完了です。

 

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ではまた。

















2011.06.02

ポジティブな風

 毎年のことですが、5月末には日本体力医学会の抄録閉め切りがあります。今年は震災の影響で、すでに1週間延長になり、今日がそのデッドラインです。毎年、慌ただしくエントリーしてしまうのですが、今年は実験を手伝ってくれている院生のT君とLさんの登録が心配だったことが幸いして、余裕を持って演題投稿できました。学会発表は、自分を追い込むきっかけに活用しています。発表の日までに何とか調整して、論文投稿しておくことを目標にしています(実際は厳しいのですが)。
 私は「運動免疫学」が専門なので、何度か「免疫学会」で発表したことがあります。Natureクラスの研究を何本も出している大きなラボの研究を聞けるので最初はとても感動しました。大きなラボは、戦力となるテクニシャン(技官)がたくさんいらっしゃって、レールに乗って研究を進めている場合が多く、すでにNatureCell、Scienceなど、すでに論文に掲載済みの研究を発表されています。その発表の時には、次の研究が投稿中であったり、リバイス中であったり、水面下では、様々な駆け引きが行われていることも勉強になります。同じような研究を進めているグループは、まず、一番にアクセプトされなければ、論文の価値がなくなってしまいます。「All or Nothing」の世界です。同じ研究室内においても、過酷な争いがあるラボもあると聞きます。


 研究はスポーツと似ている気がします。大学院生の頃、調整不足で発表にのぞんだ時は、帰りの飛行機で反省しながら研究室に戻ってきて、実験室にこもって不足データの穴埋め実験をスタートしていました。試合で目標通りの結果が出せなかったら次に向けて、もっと練習しなければいけないと思うのと似ています。

 私は博士課程が医学系研究科だったので、当直をしている大学院生が多く、実験のペースもそれぞれで、実験室や研究室の明かりが消える日はほとんどありませんでした。

 ある院生は、朝から実験で解剖を開始し、次の日の早朝に実験が終了。その数時間後から付属病院で外来勤務に出ることがありました。一緒に実験をしていた消化器外科の院生は、朝から移植手術がスタートし、次の日の明け方に手術が終了し、研究室に戻ってきて、データの打ち合わせ。その後、着替えのために帰宅し、数時間後にゼミでデータ報告という日が何度かありました。こんなことが日常茶飯事であったような気がしています。ハードな日常生活を目の当たりにしながら、自分ももっとやらなければ!と思わせてくれたのと、研究においても、心身ともにタフであることが大切だということを学んだ気がしています。


 今年度、インテグレーションコアの5階の部屋にはポスドクのMASAKO先生、助手のO塚先生が仲間入りしました。MASAKO先生はコツコツ研究に打ち込む一方、とても独特な優しい雰囲気をお持ちで、場を和ませてくれます。O塚先生はガンガン研究される一方、周囲の人に対する気配りを決して忘れない素晴らしいムードメーカーです。お二人がいらっしゃったことで、5階の部屋もにぎやかになったのではないでしょうか。真上の助教部屋にもポジティブな風を運んでくださっています。

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先週のラン智タイムセミナーでは、MASAKO先生が自己紹介とご博士課程での研究成果、スポ健での新たな研究についてお話してくださいました。今年の体力医学会はMASAKO先生ご出身の山口県です。その紹介もしてくださいました。





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スポ健のほとんどの先生方がACSMにご出張の間も、O塚先生はきちんとTeamZeroを守ってくださいました。学生さんたちは、とても楽しそうでした!
私も楽しく参加させて頂きました。
O塚先生、ご指導ありがとうございました!

ACSMの方は、院生さんの発表、どうだったでしょうか。報告が楽しみです。




もう1つ嬉しい報告は、伸先生が訳本を出版されたことです。
 バイオメカニクス --人体運動の力学と制御--
良い報告は、私もがんばろう!という気持ちにさせてくれます。
仲間の頑張っている姿勢を励みにできる組織って素晴らしいなあ、と感じる今日この頃です。香


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さて、この写真はどこからか分かりますか?

きっとippo 先生は「あっ!」と思ってくださっているのでは?

あのパナソニックの建物?の窓が「目」に見えて仕方がないのは私だけでしょうか。

いつも視線を感じながら5階の実験室に向かっています。



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助教部屋の傘立てです。
「なんか、傘だらけですね〜」と楽しそうなキム哲先生。。。
そうなんです。
3人しかいないのに、気がつくとなぜか傘だらけ。
もう梅雨入りですね。置き傘も必要ですが、忘れずに持って帰りましょうね。
(私のは赤い傘1本だけなんですよ(^^;))


梅雨...みなさまも体調には気をつけてお過ごしください。香








2011.06.01

「内心、忸怩たるもの」が。

 530()、担当している「研究入門」・前半クラスの授業が終了した。現時点での「研究構想」を予めレポートしてもらい、それに基づいて三分間の発表を行ない、クラスの中での意見交換も行うということで実施した。本来なら、10分間の発表と最低でも2-3分の質疑応答の時間を保証すべきところだろうが、個人個人の「研究発表」ということで、大幅に時間制限を掛けた。

発表者は、それぞれ三分以内で、要領よくまとめて発表してくれた。総じて、「問題関心」が鮮明になりつつあったし、「テーマ」・「課題」の設定、研究方法などもかなり明確なものとなったようだ。「スポーツビジネス成功の秘訣」、「オーバートレーニングの解明」、「競技力向上への心理学的貢献」、「競技力への音楽の効用」そして「認知症予防の脳科学的アプローチ」などなど、かなり興味深い「研究構想」が語られた。そして、個々人の「研究構想」ではあったが、かなり隣接した問題関心や研究課題の発見もあって、グループ  (共同)研究の芽も生じたようではあった。

一回生時に「ゼミナール大会」に向けて研究活動の何たるかを体験した二回生が、卒業研究に向けてもう一段、研究に対して見識を高め、より専門的な研究活動が実践されることを目指してBrush upする機会となるのがこの「研究入門」だとすれば、その成果は如何に。

主に学校保健・教育保健分野での「研究資料」の提供や体育学会誌からの一部「抄録」紹介、「新聞記事」や「図表」の「読み解き」などを交えながら、何とか授業は展開できたとは思うのだが、私が担当する「社会科学的なアプローチ」という点から言って、十分にその成果が挙げられたかどうかについては甚だ心許無いものが残る。

「自分の研究テーマに関係するような先行研究には出来るだけ当たっておくように」と言ったことなどは、面倒な作業ではあっても「取り付く島」もあろうというもの。しかし、「政治・経済・社会・文化的諸関係を科学する」などといったことでは、それこそ学生をChaosの世界に引き釣り込んでしまったかもしれない。

女子学生のTさんが「出席シート」の「一言欄」に、「話が、すごく難しくなってきた。」と書いた後に、「さむかった。」とも。確かに、この時の教室は、変に「冷房」が効いていて私自身寒く感じてはいた。しかし、彼女の場合のそれは、「掛詞」として意味深長である。そういえば彼女、「研究構想」レポートも出さなかったし、発表会も欠席だった。彼女をして茫漠たる寒郷に一人佇ませることになったのかもしれないと想うと内心忸怩たるものが。  mm

2011.05.31

運動・栄養・休養・・・と韓流。

<RecO だより60>
 先週の朝ごはん実習は水曜日のブログ担当【mm生】先生のクラス。

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 少し遅れての登場の時には静かで、学部長【izumi】先生と「昨年の【mm生】先生のクラスも落ち着いていたけどけれど、今年も大人しいですね」と話していたところ【mm生】先生によれば「いや、そんなことはないはずなんですけどね〜」とのこと。










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 実際、準備して、朝ごはんを終えるころには、かなりテンションが上がってきて、SAT(栄養管理システム)や後片付けをしながらの調理施設の説明を行う時には、相当にぎやかに。










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 そっか、登場時には、眠くて大人しく見えたけど、ご飯食べて元気になったのね、と納得。

 そして、片付けが終わるころには、床暖房の誘惑に負けて、横になる学生も 
 運動・栄養・休養・・・(笑)。






 あまりに気持ちよさそうに寝ているので、少しそのままにしておきたい気もちを抑えて
「ダメ、横にならない。次の授業があるでしょ? でも、食べるにも、食べるために用意して後片付けするにも、運動並みに体力使うでしょ?と言ったところその学生は大きく頷いて
「今更だけど、毎日これを繰り返している、母さんはスゴい」。

 それが再認識できたことも今回の収穫、かな。



 さて、先週の火曜日夕刻に教職員向けの料理教室を開催し、BKC内色々な部署の職員のみなさんにお集まりいただきました。

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 料理を作ること通じて、別の部署の方々とお話しできるのも、この料理教室の楽しみの一つです。

 今回のテーマは「日本の家庭で作る 韓国料理」。
 講師は大阪ガスクッキングスクールの先生にお越し頂きました。








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 以前、韓国人の知り合いが韓国料理についての本を出版される際、その栄養についての監修をしたことがあるのですがその際、著者である彼が「韓国人は日本人の4倍は野菜を食べている」と言い切ったのでちょっと驚き「それは、何のデータからの発言?」と聞き返したところ「わからないけれど、よく聞く」とのこと。
 4倍の根拠は不明ですが、確かに今回のメニューを見ても、それぞれの料理に野菜がいっぱい! 
 そして元気になる味。 韓流のパワーを感じます。
 
 健康日本21の中間報告の結果からも、なかなか野菜の摂取量が増えない日本の現状。見習う所がありそうです。




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 料理教室の最後には、ワインエキスパートの資格を持つ、大阪ガスの吉田室長から今回の料理に合うワインのご紹介をいただきました。
お勧めの一本は「オーストラリアのロゼ」。

 
 不定期になりますが、教職員向け料理教室は、次回も予定しています。是非またお越し下さい。【abc.】








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久しぶりに・・・<今週の別腹>

近所のスーパーで購入。
今年もこの季節になりました。小鮎。塩焼きに。
琵琶湖のたからもの。 
 
 








2011.05.30

スポーツを仕事に

先週のスポーツ健康科学セミナーⅡのゲストスピーカーに、深澤 茜さんをお迎えしました。

 

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立命館宇治高校の時には、チアリーディング部、立命館大学経営学部サービスマネジメントインスの時には、ラグビー部初のトレーナーとして活動されていました。大学卒業後にミズノ株式会社に入社、ゴルフ事業部マーケティング部から、現在はグローバルゴルフ企画室企画推進課に勤務。お話しは、1.ミズノ株式会社について、2.担当業務、3.スポーツ業界を目指す、4.最後に、という内容でした。

 3.スポーツ業界を目指す、の部分では、"スポーツに関わる仕事は何?"ということで、アスレティックトレーナー、コンディショニングコーチ、マスコミ、スポーツメーカー、商社、広告代理店、体育教師などを例示しながら、①日本のスポーツをもっと知りたい、②一人でも多くの人にスポーツに関わる機会を提供したい、という自分自身のスポーツに対する思いから、スポーツメーカーへの志望を固めた。スポーツメーカーの中でも、色んな部署があるが、会社の理念の実現・目標達成をすることが何より大事であり、そのためにはどの部署においても貢献できる、と考えたとのこと。

 大学時代を振り返って、①部活動を通じて、多くのネットワークを気付くことができた、②健康運動実践指導者、救急救命の資格を取ることができた、③インターンシップを経験することでスポーツメーカーを強く意識することができた、④スポーツを違う視点で捉ることができた。4.最後に、3.11の大震災を受けて、よりスポーツの持つ意義、社会的地位を意識するようになった。社会にとって無くてはならない存在として大きく育って欲しい。そのためには、スポーツに関わる全ての人々の役割、影響力が大きくなる必要がある、と締めくくって頂いた。

 学生時代から、積極的に、行動する深澤さんが、社会に出てさらにパワーアップしている姿をみて当方も大いに力づけられました。

 

【忠】

 

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P.S. 527日に、文部科学省へ、博士課程後期課程の設置認可申請書類を提出して参りまいた。無事、受理されました。来年4月には、ドクターの学生を受け入れられる予定です。こちらの進捗についてもブログで案内します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2011.05.29

春のオープンカレッジで、講師を務めました

東日本大震災で被害に遭われた方に、
心よりお見舞い申し上げます。

先週の 5/22 (日) に、立命館大学では、
父母教育講演会 の主催で、
「春のオープンカレッジ」が開催されました。

この企画では、立命館大学生の御家族の方々に、
立命館大学での学びや学生生活について
さらに理解を深めてもらおうと、毎年、行われています。

今回、私は、スキルアップ説明会の講師を担当しましたが、
会場のプリズムホールには、600 名以上 の方が、お見えになられました。
さすがに、600名以上となると、壮観です (^ ^)

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今回、冒頭で、日本の企業で英語力がますます求められていて、
就職活動で必要な TOEIC の基準の点数が、
730 点 (990点満点) に上がりつつあり、この得点を取れる受験者は、
10 - 17%しかいないというデータをお示した時に、
会場からデジカメからのフラッシュが凄かったです。

スポーツ健康科学部の学生も、来月末、TOEIC-IP を受験します。
一人一人の学生が、ベストを尽くしてくれることを期待しています。
それでは、また。失礼致します。
             敦











2011.05.28

ボート部を訪問しました

今回は、びわこ組みチ-ム(ヨット、カヌ-、ボ-ト)のボ-ト部を訪問しました。
ボート部は、JR石山駅東側の瀬田川鉄橋から200m程びわ湖よりに合宿所を拠点として練習を行っています。このボート部の女子チ-ムに、2回生3名(選手5名中)、1回生2名(選手2名中)とスポ-ツ健康科学部の仲間が所属しています。

 


そこで、2回生の石本紗百合さんにボート競技の面白さを教えてもらいました。
同じ2回生には、坂本悦子さん、水野沙洸さんが所属されています。高校時代は、ライバルとして戦っていましたが、今は、皆で舵手つきクオドルプル(4人の漕手と1人の舵手が乗船、漕手は左右2本のオ-ルを持つ種目)や、スィ-プのエイト(8人の漕手、1人が片方のオ-ルを持つ種目)といった団代種目で勝ちたいと目標を語ってくれました。
男子のエイトは有名だけど、女子は全日本選手権のみで行われるそうです。ぜひ「立命館女子エイトで優勝!」を期待しますヨ。

 


石本さんはシングルスカル(1人で漕ぐ、左右2本のオ-ルを使用)やダブルスカルを専門として毎日5時から7時30分まで練習を行っているそうです。授業後は、トレ-ニングル-ムでレジスタンストレ-ニングが基本だそうです。


また「チ-ムワ-クを大切にする合宿所での共同生活は楽しいですよ」と石本さんは語ってくれました。私の学生時代の合宿所生活は・・・涙・汗・涙・汗の繰り返しだったかな。私が一番しんどかったのは、ごはん作りだった~。でもボ-ト部の選手は料理が上手。3年ほど前に、ボ-ト部の合宿所でご馳走になった親子丼が思い出されます(美味しかった)。

 


試合は、びわ湖ばかりでなく、関東の戸田ボートコ-スでも試合が行われるため、艇の運搬も結構大変だそうです。大型トレ-ラ-に艇をのせるそうですが、エイトの艇は2分割できるそうです(知らなかった~驚)。

 


石本さんに、ボ-トは苦しい種目でしょう?と訪ねると、基本は2000mの競争だそうですが、「スタ-トから200mは40回/分のテンポでほぼ全力漕ぎ、200-1700mは30回/分のテンポで90%maxの力で漕ぎ、1700-1800mは99%のスパ-トで、残り200mはダブルスパ-トといって100%の力を出し切るところが面白さであり魅力です」と楽しそうに教えてくれた。
話を聞いていて、魅力というより、「ボ-ト=根性競技」と選手らを本当に尊敬します。


もう一つ教えてもらったのが、漕ぎ方です。私なんかは、腕でオ-ルを体に近づけるけど、ボート選手は「脚で水を押す」という感覚で筋力発揮をしているそうです。
オールを引くのではなく、水を押すというのが基本だそうです。
具体的には、オ-ルの入水部分をブレ-ドといって、このブレ-ドが入水瞬間にボチャンと泡立てると水のかたまりを潰し、水を押せないそうです。入水瞬間にオ-ルから手を放すとブレ-ドは自然に泡立てずに入水でき、水をキャッチ(つかむこと)できるそうです。
すなわちオ-ルの入水部分のブレ-ドが、選手の手の平のような役割をしているのですね。

 


石本さんにお話を聞き、ボ-トは体力が100%と思っていたけど、かなり奥深いことが分かりました。毎年秋に、ボ-ト部主催の立命レガッタが開催されます(一般乗艇体験会)。皆で、スパ-ト、ダブルスパ-ト、汗・涙を経験したいものですね。

 


今回、スポ-ツ健康科学部で勉強していることが全てボート部の練習に役立つなと思いました。また、秋に訪問させていただき、坂本さんや水野さんらのお話も聞きたいと思いました。それまでに、石本さんから与えられた「BKCジムのトレ-ニングル-ムにあるローイングマシンを用いた8分間(2000m)の全力漕ぎ」の宿題をしなければ~おそらく1分も持続できないだろうな。この宿題をすればするほど、「石本さんらが凄い、めっちゃ凄い」と感じるのだろうな~。

 

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石本さん練習風景です
立命館のユニフォーム、カッコイイね

 

 

 

 

 

 

 

 

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石本さんの乗艇しているのがスカル種目の艇
左右のオールを用いて漕ぐ種目

 

 

 

 

 

 

【shine】

 

 

 

 

 

 

 


2011.05.27

Keystoneシンポジウムその2

Hassy@キーストーンシンポの様子を伝えます。

学会3日目は私の前任のボスがshort talkに選出され、私の研究内容を口頭発表。質問者も多く、興味を持ってもらったようです。ただ、この分野のリーダーでこのシンポジウムのオーガナイザーでもあるルディが自分たちの認識との相違点を突っ込んできました。怖い怖い。。。また、オーストラリアのグループは、かなり近い視点でのデータを出してきており、論文を出すタイミングも考えなければならないとの相談。やはり急がねばならないです。

そして4日目、いよいよポスター発表!ルディのグループやまさにcompetitorの一人など、かなり濃密なディスカッションを2時間行いました。どこまでが真意かは分かりませんが、データに関しては面白いと認めてくれたようです。時には白紙を取り出して図示しながらかなり熱い討論を行いました。最後は私の解釈に同意してくれ、「終わりは常にあっけないものさ!」と言葉を残してくれました。他にも各国の研究者とディスカッションできました。本当にこうしたシンポジウムでは様々なひとたちが同様の興味をもってディスカッションでき、研究における最も楽しい部分のひとつです。

発表が終わると喉が非常に渇き、ビールを気持ちよく飲むことができました。

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アイリッシュエールのスミスウィッシュです。

 


昼は恒例の観光ツアー。国立公園内のロス城です。このあと右に見える船で湖をクルージングしましたが、これは退屈なものでした。

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すべてが終わって最後のパーティー。アイルランドの音楽と踊り(足を前に突き出すタップダンス)を楽しみながらビールで締めました。
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2011.05.26

アダプテッドスポーツ

 毎週木曜日の2時間目は、スポーツ指導実習の「ニュースポーツ」を大阪教育大学の永浜明子先生と一緒に行っています。永浜先生は、「アダプテッドスポーツ(障害者スポーツ)」、私は「レクリエーション」に分けて授業しています。
 残念ながら、受講者数が少ないので、永浜先生がアダプテッドスポーツを担当してくださるときは、私も一緒に授業に参加させてもらっています。「アダプテッド」という言葉は、ゲームのルールや用具を障害の種類、程度に応じて適合する(adapt)ことで、子どもから高齢者、また低体力者でも参加できると定義されています。
 永浜先生の最初の授業ではアイマスクを装着して、視覚が遮断された時の歩行、走行を体験し、後半では、「サウンドテーブルテニス(卓球)」のボール(金属の球が入っていて転がすと音が鳴ります)で「音」の重要性を体験しました。

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体操は口頭だけで、的確に分かりやすい言葉で指示しなくてはなりません。動作を説明することはとても難しいです。指導法を学ぶ上での原点なのかもしれません。








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視覚障害の方が、急に身体にふれられると、驚いてしまうので言葉をかけながら、大筋群からふれることが大切です。








 人体の感覚受容器のおよそ70%が眼にあり、視覚情報を眼から脳へ伝達する視神経はおよそ100万本もの神経線維が集まっていることが教科書レベルで報告されています(「人体の構造と機能:医学書院」より)。視覚は人の感覚の中でも「学習」が必要で、遠近感や色などの認識には学習が必要となります。
 
アイマスクで視覚を遮断し、その場で回転すると、平衡感覚が奪われるので、方向が分からなくなり、まっすぐに歩く事すら難しくなります。日常生活を例にとると、盲人の方が通勤途中に、ラッシュ時の電車で揉まれた時、方向が分からなくなってしまうという現象と同じだそうです。視覚障害者の方はこういうことが、良くあるそうです。普段、私たちが何気なく生活している中で、考えないようなことにふれたように思います。


 先週の授業では、「ゴールボールを行いました。

 本格的に競技をする時は、窓を閉め切って、静かにすることが観戦側のルールの1つです。バレーボールより少し大きくて重いゴム製のボール(1.25kg)の中に鈴が入っています。


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 永浜先生のご指導はとても言葉の使い方がとても分かりやすく、無駄がありません。学生のみなさんもぜひ、先生の指導方法も学んでくれると良いなあと思っています。



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音を頼りにボールが来たことを把握しし、キャッチします。アイマスクをしていると、普段、気にしていない雑音がよくわかり、場合によっては、応援の声が妨害要素になることも分かります。







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ボールを投げる時は危険なので、必ず「投げます!」、「行きます!」など、声をかけてから投げるのもルールの1つです。







 私事で大変恐縮なのですが、母が体育の教師で、盲学校で勤めていたことがありあました。私が保育園に通っていた頃、体育祭や球技大会には必ず連れられて行った記憶があります。全盲の生徒さんでも、健常者とほとんど変わらない様子で準備体操をしたり、鈴の音を頼りに50mを走ったり、フォークダンスをしていたことを思い出しました。球技大会では、鈴が入ったバレーボールを使って「フロアバレーボール」をしていた光景が脳裏に浮かびました。きっと、指導者側の指導技術も重要ですが、生徒さんたちにとっても、かなりの練習が必要だと思います。当時は何も考えずに観ていただけでしたが、視覚障害者の方にとって「音」がいかに重要かということを、この授業の中で改めて感じました。

 体操を指導する際の言葉がけの難しさや、身体にふれて説明する時の注意(声をかけながら、大筋群からふれてあげること)など、当たり前のことなのですが、実際に指導者側に立つと意外に気づかないことが多いので、とても勉強になっています。

 母が日常の授業でどんな実技指導をしていたのか、見たことはありませんが、フォークダンスや球技、指導の難しさを、ほんの少しだけ理解できた気がします。スポ健の学生さんが、将来、フィットネスクラブで勤めたり、それ以外の現場で働く時も、障害をお持ちの方と出会うことがあると思います。この授業を通じて、接し方や指導方法の経験値を少しでも増やして欲しいなと感じています。香