2018.08.14

変わりゆくお祭り

徳島の名物「阿波踊り」が揺れていましたね。
主催の実行委員会と踊り手のグループ「有名連」が対立し、
実行委員会決定の4つに分かれた「総踊り」の後、1500人
による「総踊り」が決行されたようですね。実行委員会も
静観し、大きな混乱もなく、観客からは大きな拍手が。

ニュース、新聞からは、両者の同じ思いが伝わります。
どちらも「阿波踊り」を大切にし、守り続けたいという
思いがにじみ出ています。ただ、赤字続きのこのお祭りを
続けるための採算に関する戦略が異なるようです。

ちょうど、この数日、私の村でも、盆踊りのためのやぐら
設営が始まっていました。昔は、非常に大きな規模で実施
されていたのですが、年々その規模は縮小されてきました。
2日間あったお祭りも1日になり、踊り手の様相もすっかり
変化しています。浴衣を着る人が少なく、踊れる人の数も
どんどん少なくなっています。

そんな中、村の青年団が一生懸命盛り上げています。
会場の設営、慣れない浴衣を着て踊りの練習、近隣の交通
整理、飲料水の提供などなど。この村に、こんなに若者が
いたかと思う人数ですが、実は、あちこちから助っ人が集まって
きています。どこの村も若者が減り、様々な行事が1つの村
単位では成り立たなくなっており、互いに助け合いながら
お祭りも成功しています。

9月から10月にかけて、岸和田・泉州地域のあちこちで実施
される「だんじり祭り」も然り。私が幼いころは、あちこちの
地域が同日に実施していました。動く範囲は決められてはいます
が、村と村のだんじりが出会えば、大騒動になっていました。
今はそんなこともなく、まず曳くことができるか・できないか、
それが一番の課題になっています。そのため、盆踊り同様、
実施日をずらし、曳き手があちこりから助っ人として集まります。

ここにもまた同じように祭りを大切にし、この上なく愛している
若者の姿があります。

盆踊りが終われば、だんじりの練習が始まります。毎晩、太鼓や笛
の音色が10月まで続きます。年末には、青年団の「火の用心」の
声が村を巡回します。

様々なことに対し無関心になっていると言われる若者たちですが、
こんな姿を見ていると、少し違うような気もしてきます。無関心
というよりは、興味の限定なのかもしれません。

みなさんの地域のお祭りは、どのように運営されていますか。

2018.08.13

スーパースポーツ科学

8月9日(木)・10日(金)に本学東京キャンパスにて、
東京の予備校である早稲田塾と共同のセミナー、
未来発見塾「スーパースポーツ科学プログラム」
を開催しました!!

一部の写真と下記、参加してくれたTAとして勤務頂いた、学部生・大学院生の記事をご覧下さい。

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生徒59名の方を対象に「未来発見プログラム/スーパースポーツ科学プログラム」が開催されました。

このプログラムでは、伊坂忠夫学部長をはじめとする本学部の教員や、国立スポーツ科学センター(JISS)の稲葉優希先生に模擬講義をしていただくことで、高校生に本学部の学びを体験していただきました。

     

様々な講義を通して、第4次産業革命や少子高齢化など将来日本が抱える問題に対してスポーツ健康科学がどのように関わっていくのか、また2030年におけるスポーツ健康科学の社会貢献について考えました。

     

本プログラムではグループワークでそれぞれの意見交換を行い、プレゼンテーションでは先生方や他のグループの生徒からフィードバックをもらうことで、2日目にはより説得力のあるプレゼンテーションを行うことができました。

      

それぞれが当事者意識を持って取り組み、その考えをわかりやすく伝えようと工夫している姿が印象的でした。本イベントを通して、スポーツ健康科学にさらなる興味を持ってもらえていると嬉しいです。


<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
       
  実は、上記の最終プレゼンテーションに、参加してくれたTAも特別発表をさせてもらいました。さすが大学生・大学院生、素晴らしい発表でした。「学び続けること」の大事さを論理的に説明してくれました。
【忠】

2018.08.12

卒論への取り組み

前期の授業も終わり、学生にとっては長い夏休みが続いています。夏休み期間中は学部生と顔を合わせる機会は一気に減ります(大学院生は研究のために変わらず登校しています)。ただし、卒論に取り組む4回生とは頻回に連絡を取り、進捗状況などを確認しています。

卒論への取り組みはゼミによって様々ですが、スポーツ科学コースの私のゼミでは全員が独自の実験を行いデータを収集します。実験を行う場合、規模が大きい場合にはデータの収集に2-3ヶ月を要する場合もあります。そのため本心では「夏休みはゆっくり。。。卒論は後期から。。。」と言ってあげたいのですがそうもいかず、夏休み中に実験を行うことが増えています。

卒論を行う際には実験の計画段階から大学院生も関わっています。各学年上限12名のゼミ生の実験を効率よく行う上では大学院生の協力は欠かすことができず、本当に助けられています。同時に、大学院生は学部生を「指導」する機会を得る中で、大きく成長していきます。学生は普段は「学ぶ」側にいるわけですが、「教える」側も経験することで学びの効果が自体が大きくなる・・・これは学生を指導する中で強く感じることです。写真は実験データの解析で用いる統計ソフトを使い方を学ぶための勉強会での1シーンです。ここでも、大学院生が講師役を担当してくれました。



お盆休みが終わると、卒論への取り組みは一気に加速します。また、来月は大きな学会もあり、そのための準備も始まります。授業のない夏休み期間ではありますが、決して「休み」ではなく、大学では様々な取り組みが着実に進行をしています。

GOTO


2018.08.11

アジアスポーツマネジメント学会 in Manila

8月2日から4日まで、アジアスポーツマネジメント学会(AASM)が開催されました。
今回のホスト国はフィリピンで、マニラのDELA SALLE UNIVERSITYが会場となり、
アジア諸国を中心に世界から27大学が参加しました。
AASMは日本からの参加者が多い学会の一つです。
今回は、極めて多く、日本スポーツマネジメント学会の原田宗彦会長がシンポジウムにご登壇された他、
院生含めると日本からは20人ほどの参加者になりました。


特筆すべきは、基調講演でご登壇された、
スポーツマネジメントの父と呼ばれるDr.Chelladuraiです。
なんと今年で91歳!
カナダからおひとりで移動されてきたことも驚きでしたが、
現在もなおSkypeのようなシステムを使い、授業やゼミを通じて、
博士課程の学生の指導もされ、
基調講演も最新のデータをパワーポイントに落とし込み発表されていました。
Dr.Chelladuraiは、私が博士課程で所属していた研究室、
早稲田大学の松岡教授の指導教員だったこともあり、
なんだか祖父に会ったような、それでいて神々しく、お会い出来て大変光栄でした。

私自身は、AASMに初参加でした。
そして、修士課程以来の「立命館大学」で口頭発表をしてきました。
APUの影響だとは思いますが、タイランドや台湾他、他国の研究者から
「Ritsumeikanは、私たちの国で有名です。スポーツマネジメントの学部もあるのですね」
という趣旨のお言葉をいくつかいただきました。
久しぶりに一人で関西空港からの移動になりましたが、
AASMの理事や継続的に参加されている国内の先生方、
そして所属していた研究室の院生に大変よくしていただきました。
発表の際も、冒頭少しスピードが速かったのか、
共同研究者に名を連ねる院生が「ゆっくり」というジェスチャーを遠くから送ってくれたおかげで、
落ち着いて発表することができました。


学会中、日本は“2020 Olympic and Paralympic Host”と紹介されました。
研究者たちの日本におけるスポーツマネジメントへの関心も高まっています。
そして、この度、順天堂大学の小笠原悦子教授が、
アジアスポーツマネジメント学会の会長に選出されました。
同時に2019年度のアジアスポーツマネジメントのホスト国は日本で、
8月7日から9日に順天堂大学(本郷・お茶の水キャンパス)にて開催されることがアナウンスされました。

AASMは、各大学の修士課程の学生の発表も非常に多く見られる国際学会です。
今回参加した修士課程1年生の院生たちは、
来年度、日本で開催されるAASMで発表をするという目標ができたようです。
是非スポーツ健康科学研究科の皆さんもご一緒に参加、そして発表しましょう。

写真はDELA SALLE UNIVERSITY
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください。

AASMについてはこちらから http://asiansportmanagement.com/

#発表はスポ健ポロシャツで
#室内が寒すぎる
#マニラのほうが南草津より涼しい
#今年の発表はあと2つ
#終わってすぐに次のプレゼン準備

2018.08.10

京の七夕と言語学の話(たぶん最後。。。)

どうも、金曜日の嶋村です。先日、京の七夕というイベントに行ってきました。前回のブログでも少し話しましたが、堀川や岡崎や二条城といった京都のあちこちで開催されている(いた)ようです。「そもそもなんで八月に七夕やねん」というツッコミもありそうですが、旧暦の七夕ということで今年は 8 月 17 日が旧暦の七夕になるそうです。


僕が行ったのは鴨川の会場で、三条大橋から四条大橋までずっと川沿いにお店が並んでました。県人会が運営する露店が並んでいて各都道府県の名産がお酒と共に楽しめるようになっていて、酒好きの僕としてしては多少飲み過ぎてしまいました。。。




さて前回から引き続きまた言語学の話をしたいと思います。多分今週を最後にしようかな。。。どうかな。。。ネタがないからな。。。


前回は empiricism と rationalism の話をして、僕が研究している言語学は後者だよって話をしたと思います。ちょっと抽象的な話をします。文法とは何でしょうか。これまで話した通り、文法とは母語話者の文法性に関する直感を反映しているものです。すなわち、ある所与の文が文法的か非文法的かを直感的に判断できるものです。例えば、なぜかは分からなくてもある言語の母語話者にその言語の文 S が与えられれば、母語話者はそれが文法的かどうかを判断できます。これをモデル化すると文法は関数だということができます(f とします)。よって文 S が f へのインプットであり、その文法性を f がアウトプットとして出力するというものです。例えば、ある文 S が文法的な場合、その文のインデックスを返すような関数だとしましょう(文 S に自然数 n が付いている)。つまり文 S1 が文法的な場合、f は 1 をアウトプットとして返すという関数です。なので S1 という文は、f(S1)=1となれば文法的です。よって、f(S2)=2、f(S3)=3 … は文法的という感じです。この関係は自明なので、習慣的に獲得することが可能であると思います。しかし、例えば S156780は f(S156780)=10だったらどうでしょうか。これはかなり恣意的ですが、仮に世界はカオスだとするとこういうデータが出てくる可能性を排除できません。しかも自然言語は前回もお話したように無限の文の集合でありますから、子供が言語獲得する際にいつこのようなデータに出会うかわかりません。しかし、子供はだいたい5歳までに言語をある程度習得します。仮に言語の全てが経験から獲得されるなら、 f(S156780)=10 と言われた場合、子供は、それまで想定していた f(Sx)=x という文法を修正することを求められます。しかし、先ほども述べた通り、このようなデータにいつ出会うかはわかりません。では我々はいつ言語を習得するのでしょうか。


今日は少しややこしい話でしたが、なぜ僕のような言語学者が rationalism を採用するかを少しはわかってもらえたかと思います。次回はもう少しカジュアルな感じにできればと思います(笑)


ではでは。

2018.08.09

まだまだ暑いですね。


こんにちはshinoです。

まだまだ暑い日が続きます。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?


現在、大学は夏休み期間に入っています。
各クラブは合宿などで出払っているので、
普段は賑やかなキャンパスが、かなり静かです。


先週私は、女子なでしこリーグのマッチドクターに行ってきました。
いつも出務しているチームではなく、今回は大阪のチームからの依頼でした。
先日の大雨で試合が延期になったため、予定していた先生が来ることができなくなり、
代役を探しているとチームの監督から連絡があり、
急遽行かせていただくことになりました。



会場は、大阪吹田の万博記念公園でした。
試合開始時間は、選手や観客、サポーターのことを考慮して17時キックオフとなっていました。
17時でもまだ日は落ちていなくて暑さが残るのですが、
会場開門が2時間前の15時になっています。

総観客数はそれほど多くないのですが、
どのチームも熱心なサポーターがいますので、
15時ごろから会場入りし、準備している方がいます。

サッカーのマッチドクターは、
ラグビーとは役割が少し異なっていまして、
チームドクターが帯同していない選手だけでなく、
観客対応も仕事として入っています。

観客、サポーターが怪我をしたり、熱中症などで体調を崩す可能性を考えておかなければなりません。

なので、今回、私も試合開始2時間前の15時から会場に入って、救急対応のために待機していました。

試合中も選手と観客両方の対応をします。
要は、スタジアムに来ている全ての人の救急対応を行うわけです。




試合終了後も、ある程度の観客、サポーターが、
試合会場を出るまで問題ないか確認しないといけないので、
大体、試合終了後、皆さんが会場を後にするまで、約1時間程度、残って待機しています。

試合時間は90分ですが、2時間前に会場入りし、終了後1時間残っているため、
結局、5時間ぐらい会場で待機している状態です。
今回も特に大きな怪我人、病人は出なかったので、
良かったのですが、試合のドクターも時間が取られるので、なかなか大変です。

無事に試合を行うことができるようにサポートするのが我々の役割なので、
今回も問題なく終わって安心しました。

夏の合宿シーズンから秋に入り、いろいろな種目で試合が行われます。
どの試合も大きな怪我が起こらないように、
頑張って努めていきたいと思います。

2018.08.08

「社会に貢献するプロスポーツビジネスの展開」

こんにちは。


先週末のオープンキャンパスでは、大勢のみなさんがスポーツ健康科学部の企画に
お越しくださいました。


ありがとうございました。


私は、4日の土曜日、学部企画のトップバッターで模擬授業をさせていただきました。


「社会に貢献するプロスポーツビジネスの展開」


ドラッカーは、
「事業の目的は顧客の創造である」と言います。


それは、企業はそれぞれの事業領域で社会に貢献し、人々を幸せにすることが使命であり、
そのプロセスを通じて、その人は顧客になる。
その企業の事業展開によって幸せになる人が多ければ多いほど大勢の顧客を創造する。
そして、その結果、利益を得、その利益をまた、新たな顧客の創造に投下する、ということを
意味しています。
これまで企業の目的とされてきた「利益の追求」は目的ではなく結果であり、その結果に至る
プロセスこそが重要である、と言っているのです。


ですから当然、プロスポーツにも社会に貢献する使命があります。


今日の社会は「個」が重視される社会に変化してきました。
企業社会においても、私たちのプライベートな生活でもです。
それは言い換えると、人と人との繋がりが希薄な社会になってきた、ということです。
しかし、人は独りで生きていくことはできません。
そんな社会でスポーツは、みんなでする、観ることを通じて、人々に「繋がり」を提供します。
プロスポーツのゲームが行われているスタジアムやアリーナで、みんなで応援することで、
人々は感動、喜び、笑顔、そして時には悔しさを共有します。
それは、人と人との繋がりです。
社会は人が創っています。
その社会を構成している人々が繋がり、お互いが理解し合うことは、社会が円滑に機能する
うえでとても大切なことです。


プロスポーツをはじめ、スポーツは社会に対して、こんなに重要な役割を果たしているのです。


これがスポーツの「公共性」です。


健全な社会に健全な企業が存在し、健全な企業に働く人々がみんなを幸せにする商品を生産し、
その商品を消費した人々が健全な社会を形作る。
この好循環の実現にスポーツは大きな役割を果たしているのです。


スポーツって素晴らしいでしょ。
この素晴らしいスポーツを、いろんな視点から、スポーツ健康科学部で、私たちと一緒に勉強
しませんか。


Apollo

2018.08.07

伝統芸能

先日、能と狂言を観てきました。
暑い日にもかかわらず、満席に近い状態。
年齢層は非常に高く、一緒に行った20代の子は、珍しがられました。

狂言は、とても分かりやすく、笑いの箇所で笑うことができたのですが、
能は、あらすじを読んでいましたが、ほとんど理解できませんでした。
少しつらかったのは、横笛の甲高く、割れる・かすれるような音。
鼓や謡いは、筋が通っており、甲高くもなく、心地よい音色でした。

能のよさを理解することが難しかったのですが、人による上手さの違い
は分かりました。

声量のある若い人の謡いよりも、もう80歳を超しているかと思われる方
の謡いの方が、美しく聞こえます。

力強い若い人の鼓の音よりも、やはり70歳後半の方の音が美くしい。
まっすぐに響き、途切れるように終わってしまう前者の音が、後者では、
深みがあり、余韻が残るのです。

また、立ち姿の美しさにも違いがありました。立っている、そのものの
姿が、芯がありつつ柔らかい。これが、熟練者の方の姿でした。

芸歴20年は、結構長いと思うのですが、美しく見え、聞こえた方たちの
芸歴は60年以上でした。芸歴が長ければ、必ずうまくなるというものでは
ないと思います。70歳を超えて舞台に立ち続けられるということ自体が、
その方たちの上手さなのだと思いました。

ただ、やっぱり、私には難しく、なかなか面白さを感じるというところ
には到達しませんでした。年に2回鑑賞する文楽は、字幕があるという
理由もありますが、ストーリーが分かりやすく、観る観点が多様で、
何度でも足を運びたくなるのですが。。。

月に一度は、こういう催しに足を運びたいと思います。


2018.08.06

オープンキャンパス

昨日、一昨日は、立命館大学の3キャンパスで、オープンキャンパスが開催されました。

両日とも猛烈な暑さでしたが、その暑い中、たくさんの生徒、保護者のみなさんにお越し頂きました。昨年よりも多くの来場者であったと聞いています。
ありがとうございます。

  

みなさん、くれぐれも体調を崩されず、特に、受験生の皆さんには、これからの受験に向けて充実した毎日になりますよう願っています。

いつもこのようなイベントの時に感心するのは、学生スタッフの動きです。何年も関わってくれているスタッフ学生は、ほんとにきめ細やかで、かつ素晴らしい笑顔での対応が出来ていました。

1回生のスタッフ学生も、それに見習いながら、きびきび動き、大学、学部の魅力を自らの行動で示してくれていました。

  

2日目に、学部紹介を2回させてもらいましたが、その前後の時に、何名かの受験生から質問を受けることが出来ました。
・既に、卒業後の進路先(海外のスポーツメーカー)を視野に入れていて、そこに就職するのに、関東のある大学と比べてどうですか?  
   → 偏差値以外の魅力をしっかり考えて。
・○○製薬に入りたいのですが、実績ありますか? 
   → 今年も入りましたよ。私のゼミ出身者も働いています。
・GATの説明を聞き逃したのですが、少し説明してもらえますか?
   → 丁寧にお話しさせてもらいました。

 とても意欲的な受験生と直接お話しでき、嬉しい時間でした。

 学部説明でもしましたが、偏差値だけで大学、学部をきめるのではなく、こんな学びをしたい、こんな先生のもとで研究したい、ということをより重視してください、とお伝えしました。大学の教育・研究の柱は、教員です。その意味でも、教員自身が、教育者、研究者として日々研鑽を積んでいく必要性と重要性を、学部説明をしながら改めて感じました。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
  
先週、国立スポーツ科学センター(JISS)へ行くときに乗ったタクシーに、写真の広告が貼ってありました。亀田製菓とのコラボ企画です。亀田製菓のハッピーターンとタクシーとを掛け合わせた、「ハッピータクシー」です。1台だけ、期間限定で走っているようで、これに乗車できると、ハッピーターンがもらえるようです。
【忠】

2018.08.05

オープンキャンパス(2日目)

昨日、本日と2日間にわたりオープンキャンパスが開催されました。



記録的な暑さが続く中、多数の高校生や保護者がキャンパスにいらっしゃいました。スポーツ健康科学部においても2日間(午前、午後)にわたり、学部紹介、入試制度の紹介、模擬授業(座学、体験型)などを教職員が担当しました。また、現役のスポ健生もオープンキャンパスでは大活躍しています。例えば、インテグレーションコア内の施設案内は学生スタッフがすべて担当してくれています。毎年の光景ではありますが、その進行や説明は非常に洗練され、教員としても安心して任せています。また、保護者や高校生からの相談ブースも設置し、様々な面でオープンキャンパスを支えてくれました。学部で学ぶ現役のスポ健生ですので、教職員とは違った視点で学部の学びの特徴や魅力を高校生に伝えてくれています。高校生だった頃には自らがオープンキャンパスに参加をした学生スタッフもいるようです。現在は立場を変え、現役学生として学部の魅力を一生懸命語ってくれる・・・教員として本当に嬉しい光景です。



オープンキャンパスでは、私は2日目の午後に模擬授業を担当しています。2010年4月の学部設置後から数年間は、スポ健の最大の魅力(強み)として「最新の教育・研究設備」を挙げてきました。確かに、インテグレーションコア1階には筋肉量や脂肪量を定量できる「MRI」「DEXA」、スポーツ動作を解析するための「高速度カメラ」や「フォースプレート」、3階には室内で生活をする際のエネルギー消費量をきわめて精度よく測定できる「ヒューマンカロリーメータ」、室内の酸素濃度を減らした状態でのトレーニングが可能な「低酸素トレーニング室」など、きわめて高価な機器・設備が導入されています。当時は(現時点でもそうですが)、一つの学部にこれだけの機器・設備が設置されている大学は国内では少なく、これはまさに私達の学部の大きな「武器」でした。

一方で、「最新」の機器・設備もやがて「最新」ではなくなります。スポ健においても同様で、2010年4月に最新であった機器・設備も設置後8年以上が経過し、最新機種への交換や修理が必要となる時期に差し掛かっています。これに対して、この8年間にスポ健で学んだ学生は社会の様々な分野で力強く活躍をしています。また、学部・大学院におけるカリキュラム、学生支援の体制も醸成され、学生の夢の実現を後押しできるシステムが着実に整備されてきました。さらに、学部設置後から積極的に研究に取り組んだ成果として、学部・研究科に所属する教員だけでなく、大学院生の研究成果が国際的に注目されています。その他にも、他大学の大学院(博士課程)を修了した新進気鋭の若手研究者が新任教員や研究員という形で、新たに学部に加わっています。

これらの現状をふまえ、現時点でのスポ健の最大の魅力(強み)は「最新の教育・研究設備(モノ)」よりもむしろ「学部に関わる人(ヒト)」であると考えています。教員として、そして研究者として過ごす中で、学部の強みが「モノ」から「ヒト」へと変わってきたと感じる場面が多いのです。なお、オープンキャンパスの模擬授業では「トレーニング科学」の授業内容の一部を紹介するのですが、講義の最後では「私は現在、この学部の教員という立場です。けれども、他大学の教員であったとしても、立命館大学スポーツ健康科学部への入学を自信をもっておすすめします。」と伝えています。

3年前のオープンキャンパスにおいて印象的なことがありました。模擬授業を終えた後に、授業に参加をしていた親子が私の所にいらっしゃいました。神奈川県から参加されていたのですが、「オープンキャンパスを通して、学部の理念・カリキュラムや学生を育て輩出しようとする強い熱意と意志が伝わってきました」「トップアスリートを支える先端研究の取り組みと機会を知ることができました」という非常に嬉しいコメントを頂きました。その時に、じっと私の目を見て真剣に話を聞いてくれた彼の姿は今でも鮮明に覚えています。当時、高校3年生であったSくんは複数の候補の中から翌年スポ健に入学し、学部3回生となりました。1回生の頃からその活動に注目していましたが、正課と課外活動を両立させ、着実に成長しています。

昨日、本日のオープンキャンパスでご来校下さった方々に、スポ健の魅力(強み)が少しでも伝わっていることを期待しています。また、次年度以降にスポ健生となった彼ら・彼女らと再会する瞬間が訪れるかな・・そのようなことを考えながら2018年のオープンキャンパスを終えました。



GOTO