2018.07.25

日本スポーツ産業学会 第27回大会

みなさん、こんにちは。
酷暑の日々が続いていますが、みなさん、お変わりありませんか。


また、大雨災害の被害に遭われたみなさんに心からお見舞い
申し上げます。
ボランティアとして奮闘されているみなさんに敬意を表します。
一日も早く日常の生活が戻ることをお祈りします。


さて、先週の土曜日、日曜日は、東京の明治大学で、
「日本スポーツ産業学会 第27回大会」が開催されました。


今回のテーマは「2020後の日本のスポーツシステム」。


日本スポーツ産業学会はアカデミアと実業界が結びついて
運営されていることが特徴の一つですが、学問の世界では、すでに、
東京オリンピック・パラリンピックの後の日本のスポーツ界のことが
議論されています。


セミナーのテーマは、「産業としてのeスポーツの課題」


シンポジウムのテーマは、
「プロサッカークラブの市民オーナーシップシステム:ドイツと
イングランドの非営利法人から考える」


もう一つのシンポジウムのテーマは、
「大学スポーツのオルタナティブを考える」


どうですか?
なんとなく内容の想像がつきますか?
なんだかワクワクするテーマだと思いませんか?


スポーツの社会科学的な研究はおもしろいです!!


一般研究発表では、私の指導する大学院生、胡青さんが発表しました。


テーマは、
「中国における野球のプロ化を展望した現状と発展の可能性」。



他大学の先生方からもご質問やアドバイスをいただき、参考にもなり、
励みにもなり・・・


きっといい修士論文が仕上がると信じています。


そんな、スポーツの社会科学からの勉強、研究を、あなたも
立命館大学スポーツ健康科学部・大学院スポーツ健康科学研究科で
私たちと一緒にしませんか?


ところで、1枚目の写真、
会場には発表者と、撮影者と、聴衆一人でしょうか、というご質問を
いただきましたが、ご安心ください!!
もう少し後ろに何人もの聴衆がいらっしゃいます。(笑)


Apollo

2018.07.24

最後の水泳授業

先週の金曜日にスポーツ指導実習(水泳)の最後の授業が終わりました。
今学期は、時間割の都合上、受講生の数がとても少なくなりました。
1時限目も2時限目も8名ずつという、過去にない少なさでした。

開講初日は、あまりにも人数が少ないことに加え、介護等体験などの
公欠で数回欠席する受講生がいることも分かっており、どうしようか
迷いました。2つのクラスを1つにまとめようと受講生とも相談しましたが、
各クラス8名でスタートすることになりました。

教育機関におけるスポーツ実技の授業は、受講生が各種目を楽しむこと、
技能を向上させることに重点を置いています。もちろん、それ以外の目的
もたくさんあります。

しかし、本学部のスポーツ指導実習は、指導力・指導実践力の向上に重点を
置いています。そのため、授業も「指導者役-生徒役」という立場から実践
形式で進められています。8名のうち、半数が介護等体験のため欠席した回も
あり、どうなることかとヒヤヒヤした時もありましたが、どちらのクラスも
とてもいい雰囲気となり、各受講生が人数の少なさをカバーしてくれました。

実際の指導場面では、この少ない人数を指導するような恵まれた環境はありま
せんが、受講生の人数が少なかったからこそ修得した内容もあったように感じ
ています。受講生の人数に合わせた授業の作り方をこの2つのクラスから新たに
学びました。

2つのクラスのうち、1時限目のクラスでの記念写真。左端は、学外講師として
来ていただいている、グンゼスポーツ南草津店の「今枝コーチ」です。
全員で受けた、45分間のアクアレッスンは、くたくたになりましたが、受講生、
ES(補助の学生)を含め、私も楽しく、心地よく疲れました。






2018.07.23

わが同志 Ryutokuさんの結婚!

先日、Ryutokuさんの結婚披露宴によんでもらいました。

  

早いものですがRyutokuさんとは、かれこれ11年間のつきあいとなります。

スポーツ健康科学部の構想の「種(たね)」の段階からのつきあいです。彼との出会いから、学部づくりの設置委員会の事務局長となり、「この分野では従来にない新しい取り組み(研究成果)により、未来を切り拓く人材づくり」を大きな旗印にして、構想、カリキュラム、キャリアデザイン、施設、機器、人事構想、人事など、学部づくりに必要なありとあらゆることを、一緒にさせてもらいました。

 構想、設置、開設までのあしかけ4年間、Ryutokuさんとともに、事務局のメンバーでフル回転したことを思い出します。

 その後、2010年4月に無事、開講し、新入生を迎えたときの感激も一緒に味合わせてもらいました。Ryutokuさんが事務室から異動になったとき、数百人の学生が彼を見送ったことは、今でも鮮明に記憶しています。

 学部づくりから、学部の初期運営まで、親、兄弟のように、想いを共有してともに働いてきた同志として(Ryutokuさんはパートナーといってくれています)、この間過ごせたことは、私にとっても貴重な時間です。今も大学院の新しいプログラム(超創博士人材プログラム)で一緒に働けているのも嬉しい限りです。

  

 いずれにせよ、共通の想い、共通の時間をともに過ごした同志の大きな節目にも参加できたことも大きな喜びです。

    

 写真のように、多くの友に慕われ、多くの友に慈愛を与えてきたRyutokuさんがこれから新しい家庭を築き、さらに発展することを同志として期待しています。

 おめでとうございます!

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
今日から定期試験がはじまります。暑い日が続いています。寝不足などもあるかもしれませんが、くれぐれも体調には注意をしてください。1回生は初めての経験になりますが、落ち着いて、そしてしっかりと対応して下さい。
【忠】

2018.07.22

前期授業の終了

週末も猛暑が続いています。天気予報によると、あとしばらくはこの暑さが続くようです。。

昨日(7/21)は補講のために登校するスポ健生も多かったようです。これで前期の授業は終了、明日からは前期の定期試験が始まります。

私が担当している水曜日3限の「トレーニング科学」も全15回の授業を終了しました。最終回の授業では復習やまとめを行った上で、コメントシートを配布し全15回の授業への取り組みを自己評価してもらいました。ちなみに、「コメントシートには何を書いても成績に影響しない」「正直に冷静に自己評価をすること」を事前に説明しています。

今年度、授業に取り組む受講生の姿勢が素晴らしいと毎回感じていましたが、最後のコメントシートを読み改めて興味をもって熱心に学んでくれたことが理解できました。その中で多かったコメントが「先生が本気で授業をしているのが伝わってきたので、私も真剣に授業を受けることができました」というものです。これには背景があり、初回の授業(ガイダンス)の際に「皆さん(受講生)への約束」と題して「毎回、本気で授業をやります。手を抜きません。」と宣言しました(その他にも「見やすいスライドとレジュメ」など幾つかの約束をしました)。初回の授業でこのような宣言(約束)をする教員は少ないでしょうから、受講生の印象に強く残っていたようです。一方で、私からは受講生に「遅刻をしないこと」「私語をせず、90分間授業に集中すること」を求めましたが、今年度の受講生もこの約束をしっかりと守ってくれました。

良い授業は教員の力のみでは実現しません。授業を行う側(教員)と受ける側(学生)双方の前向きな姿勢が不可欠です。トレーニング科学は毎年、熱心な受講生に恵まれていますが、今年度は特に満足感と達成感に満ちた授業となりました。定期試験は25日(水)、受講生は配布したレジュメやそこに書かれたメモをもとに熱心に試験勉強に取り組んでいるという情報が届いています。試験まで残り僅かですが、「点数を取るためだけの勉強でなく、新しい学びを楽しみながら勉強する大人のスタイル」で試験に臨んでくれることを願っています。



GOTO

2018.07.21

フィギュアスケートの観戦者行動を考える

先週、東伏見での研究の打ち合わせの後に、
プリンスアイスワールド2018の観戦に行きました。
今年で40周年を迎える歴史の長いアイスショーです。


スポーツ観戦者行動の研究は、スポーツマーケティング領域で
もっとも関心が高い分野の一つです。
ただ、その中心は、欧米のプロスポーツリーグ・チーム、
カレッジスポーツ、日本ではJリーグとなっており、
フィギュアスケートのような芸術的表現を伴う
「アーティスティックスポーツ」を対象にした観戦行動の研究は、
ネット型、ゴール型スポーツに比べると少ないです。

平昌オリンピックで、メディアが挙って
フィギュアスケートのファンを取り上げたことを皆さん覚えていらっしゃるでしょうか?

具体的な例として、以下のような記事です。
「羽生結弦の追っかけ費用は400万円以上、1日16時間見守る“スケオタマダム”」
 (2018/2/19 07:00 週刊朝日  https://dot.asahi.com/wa/2018021800027.html


今回観戦したプリンスアイスワールドのチケット価格は、
エキサイティングシート(オリジナルグッズ付き)
1列目¥22,000 /2・3列目¥20,000
SS席¥13,000 /S席 ¥10,000
A席 自由席¥7,000でした。
 
観客席に目を向けてみると、客層は日時の影響を受けるとはいえ、
ある一定の年齢層の女性が大半を占め、
値段の高い席は満席で、もっとも値段の安い自由席に空席が目立ちました。

日本では、フィギュアスケートはテレビでゴールデンタイムで放映され、
関心も高いように見えるのですが、実は一部の熱心なファンに支えらえ
ファンの属性(性別や年齢など)は偏っている可能性もあります。
個人的にはフィギアスケートのファン層は
宝塚歌劇団のファン層と似ているのでは?、とは思っていますが
あくまでも推測にすぎません。

なぜ、数百万円もかけて、これほど熱心に選手を見守りつづけるのでしょうか?

観戦者スポーツとしてのフィギュアスケートの発展を考える場合、
これらのファンの特性を把握する必要があるでしょう。
先に挙げた羽生選手の追っかけに関するメディアの記事は、
春学期に担当した2回生が受講する「調査方法論」で紹介し、
「多数ではないが、注目すべき個々人の理解」を目的とした
「定性的な調査(個人に対するインタビュー調査)が必要な事例」
として取り上げました。

フィギュアスケートの観戦者からデータを収集している研究は、
井上ら(2016)が質問紙(アンケート用紙)を用いて定量的
(数字による統計的な)分析をしている研究他、極めて数が限られています。
観戦者からデータが収集しにくいことが障壁になっているのかもしれません。
また、研究者自身に競技経験がない、
周りに愛好者も含め、競技者がいないことから、
フィギュアスケートが身近なものではないのかもしれません。
その背景には、減りゆくスケートリンク、
という問題も絡んでいるようにも思います。

写真はダイドードリンコアイスアリーナ
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください。


#ショーの撮影は禁止
#「ダイドードリンコ」は施設命名権
#AAさんのHちゃんはフィギュアスケート部
#練習には岡山まで

2018.07.20

祇園祭と言語学の話その一

みなさん、こんばんは、ちょっと遅くなりましたが嶋村です。暑い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?


先週末から祇園祭が始まり、今週の火曜に山鉾巡行が行われました。残念ながら授業があったために山鉾巡行には行けませんでしたが、宵(々)山だった日曜にちょっと行って来ました。露店がたくさん出ていてうちの娘も楽しんでいたようです。最近は後祭があるらしく、来週も山鉾巡行があるようです。露店は出ないようですが。


さて、奥さんから僕のブログが京都の紹介みたいになっているという指摘があったので今日は僕の研究の話をしてみたいと思います。まあいろいろ細かい話をすると大変ですので、少しずつ専門外の人にもわかるようにお話したいなあと思っています。なので数週間に渡って話そうかなぁ(笑)いや、決してネタがないからってわけではないですよ。多分。。。まあスポ健のブログなのに誰がこの話を読んで喜ぶんだって話ですが。。。


とりあえず1回目の今日は、僕が研究している言語学の基礎的な話を少しします。この前一年生の授業で話した内容と若干被りますが、そこはご勘弁。


今皆さんが読んでいらっしゃる文は僕が初めて生み出した文です。このように日本語を操って文を生み出す力は我々が持っている文法知識に依ります。皆さんはどのように日本語の文法を獲得されたか覚えていますか?僕は覚えていません。おそらく「親から教わった」とか「大人が話しているのを真似して覚えた」という意見が世間一般で受け入れられているいわゆる「常識」なんだと思います。そして、そこで文法として受け入れられている決まりごとは、例えば、『「食べれる」じゃない「食べられる」だ!』とか、『この段落の1行目の「読んでいらっしゃる」を「読んでいらっしゃられる」にするとおかしいぞ!』とか、まあ枚挙に遑がないですが、こういう「なぜか」はあまり気にしないけれど「規範的にダメだからダメなんだ!」というものが多いのではないかと思います。ちなみにもしこの話を誰かにして、最初の例は「いや、ら抜き言葉は間違いだぞ!」とか「二重敬語なんてけしからん!」という輩がいれば、そういった連中は自分の議論が循環していることに気がついていない奴らです(笑)つまり:


「食べれる」は、間違いである。なぜならそれは「ら抜き言葉」だからだ。なぜ「ら抜き言葉」は間違いか。なぜなら「ら抜き言葉(その一事例である「食べれる」も含めて)」は間違いだからだ(あるいは、世間一般で間違いとされているからだ)。


という具合です。ちなみに世間にはこういう(くだらない)決まりごとがたくさんあります。こういうのを「慣例」や「しきたり」と呼ぶらしいです。。。ちなみに言語学ではこういう文法規則を「規範文法」と言います。まあ、くだらないですが社会的な意義において規範文法が全く意味がないとは言いませんので悪しからず。


さて我々言語学者は言語に対して規範文法的な見方はしません。我々は実際に言語がどのように使われているかに注目して研究しています。そしてそのような知識は実は潜在的な知識です。例えば、「ら抜き言葉」に目くじらを立てる人もそうでない人も、「太郎くんが何を買いましたか?」と「太郎くんが買ったのは、何をですか?」は両方とも日本語として OK だと感じると思いますが、「太郎くんが何を買った人に会いましたか?」は日本語として OK だが、「太郎くんが買った人に会ったのは、何をですか?」はかなりおかしく聞こえるのではないでしょうか?このような事実は日本語を母語として話す人にとって画一的に当てはまる文法性の判断ではないかと思います。この意味において今見た文法性の判断は実際に我々が日本語をどのように使うかを記述したものです。僕が研究する言語学ではこのような記述的事実がなぜあるのかを理解しようしています。規範に目を向けず実際どう使うかに焦点を当てた文法を記述文法と言います。そして記述文法は我々にとって知っているけれど(つまり文法的かどうか判断できるが)なぜそうなっているのか説明できないものです。このような知識を我々は言語獲得の際に親から学んだのでしょうか?ちょっと考えてみてください。


というわけで、また次回。


2018.07.19

今週で授業は終了です。


こんにちはshinoです。

先週からずっと暑い日が続いていますね。

テレビやネットのニュースで連日報道されていますが、
各地で多数の方が熱中症になっています。
内科救急担当の先生と話をしたところ、
最近の救急受診される患者さんは、ほとんどが熱中症にかかられている方だそうです。

皆さんも人事だと思わないで、水分補給など、しっかり予防に努めるようにして下さい。
体調が悪くなり、なかなか回復しない場合は、早めに病院を受診して下さい。
思っているよりも重症であることも多いです。
早く対処することが大事なんです。


今週で春セメスターの授業は終了です。
昨日の基礎演習のクラスでは、授業の振り返りと秋セメスターに向けての準備を行いました。
さらに、大学院生の研究構想が書かれたポスター発表の見学を行いました。




みんなポスターを熱心に見て、質問をしている学生もいました。

学部1回生では、スポ健とはどんな学部なのか、まだ理解できていなかったかもしれませんが、
このように院生の研究内容を見たり聞いたりすることで、少し実感できたと思います。
スポ健で何をすることができるのかを知り、理解することができた非常に良い機会でした。

学部生からでも学びたいことがあればできます。
少しでも興味がわいた分野の先生のところに行って、一度、話をしてみて下さい。
さらに興味がわいて、もっと勉強したくなると思います。
スポ健は、スポーツと健康に関する様々な分野の先生が居ます。
夏休みも良い機会だと思うので、是非ともいろいろな事にチャレンジして欲しいと思います。


最後に、
1回生のサポートしてくれていたオリター達は、春セメスターで一旦終了となります。

オリター、AAは、大学に早く馴染めるよう入学当初から、様々な面でサポートしてくれていました。
彼らのおかげで、1回生達は上手く大学生活をスタートできたと思います。



授業で毎週会うことはないので寂しくなりますが、
今後もHクラスのみんなを助けてあげて下さい。

ありがとうございました。お疲れ様でした。



2018.07.18

「サッカーでつながろう」プロジェクト始動!!

こんにちは。
暑い毎日が続いています。
みなさん、体調には十分にご留意ください。

さて、今、私の3回生ゼミのプロジェクトの一つとして、
いろいろな事情から親と離れて暮らしている子どもたちを
BKCに招待して、サッカー元日本代表の勝矢寿延さんと一緒に
サッカーを中心に楽しい一日を過ごそう、というイベントの
準備に取り組んでいます。

名付けて「サッカーでつながろう」プロジェクト。


今日は、プロジェクトメンバーを代表するゼミ生が大阪の
セレッソ大阪を訪ね、勝矢さんと企画についての打ち合わせを
行いました。

勝矢さんからさまざまなご意見やアドバイスもいただき、
素晴らしい内容が固まりつつあります。

本当に楽しみです。

勝矢さん、
お忙しい中、時間を取っていただきありがとうございました。




私たちにできるスポーツを通じた社会への貢献を!!
みんなで顔晴ります。

社会に責任を負うことに対する学生たちの挑戦です!!
イベントは9月に実施予定です。

みなさんのご期待に沿うことのできるよう、みんなで全力で
頑張ります!!

Apollo

2018.07.17

うれしいお便り

今朝、メールを確認してみると、卒業生からうれしいお便り。

今年3月に1年延長で卒業した彼は、新しい職場でがんばっています。
毎日、くたくたになりながら、時には職場の人・お客さんから
つらいことばを投げかけられることもあるそうです。

自分一人でできる仕事も増え、帰宅時間も遅くなり、すぐに寝てし
まうため、近況報告が遅くなりましたと書いていました。

また、大学時代の勉強不足から失敗も多く、でも少しの成功も
あり、がんばれますとも書いてありました。

どのことばも、とてもうれしく読んでいましたが、特に卒業論文に
ついて書かれたことば「がんばれ!」とつぶやいていました。

「つらく、しんどい時に、卒業論文を読み返し、本当に支えになって
います。卒業論文を書いてよかった」と書かれていました。

彼の卒業論文は、「重度の疾患をもったこどものいる家族の思い」という
テーマです。彼が小学生の頃に、お姉さんが非常に稀な癌にかかりました。
長い闘病生活を送り、亡くなられたのですが、闘病中もお姉さんの他界後も
彼も家族もお姉さんのことを語ることはなかったそうです。

発病から現在まで、様々な思いを秘めてきた彼は、重度の疾患のある子ども
をもった家族、特に、そのきょうだいへの告知や家族がどのようにして
向き合っていくのか、当事者である彼と彼の家族の思いを執筆しました。

卒業論文の執筆過程で、彼が想像もしなかったご両親やきょうだいの思い
に触れ、また、彼自身も幼少期のさびしさを伝えたそうです。
これまでしたことのなかった会話をたくさん、たくさんしたと教えてくれました。
卒業論文が、彼の家族の新しい形を作ってくれたとも言っていました。

障がいや疾患のある子どものいる家族。
当事者である障がいや疾患のある子ども自身がつらく、大変なのは
もちろんです。ご両親ももちろん必死です。そのきょうだいを気に
かけていないわけなどあるはずもないのですが、それでも多くの
きょうだいたちが、さみしさや、憤り、悲しさなどと自分の中で
葛藤を繰り返しています。

彼の論文は、そういう当事者にしかわからない心の内を冷静に
描き出した貴重なものになりました。

先週も書きましたが、たかが卒論・されど卒論。
彼も、それを実感したようです。

2018.07.16

8th World Congress of Biomechanics

アイルランドのダブリンにて、第8回 世界バイオメカニクス学会が開催され、参加してきました。

日本、あるいはスポーツ健康科学部では、「バイオメカニクス」といえば、スポーツバイオメカニクス、あるいは人間工学的なアプローチとして、ピンと来る人が多いと思います。実は、バイオメカニクスの世界は、非常に広い分野で、細胞レベルでの生体の動きを扱う研究者から、心臓、血管を対象する研究者、ヒトを対象にする研究者、ロボットならびにロボットとの協調関係を扱う研究者まで、本当に幅広く、バラエティに富んでいます。

2日目の招待講演の1つは、バクテリアの動きをバイオメカニクス(まさに生体力学)として解いた研究でした。単体での動きの解析から、2つのバクテリアでのさまざまな組み合わせの動きを解き、シミュレーションをかけて、最後には集団として、「赤潮」を起こすメカニズムにまでアプローチしていました。

いずれにしても、最新の研究知見をしり、大いに刺激をうけた学会でした。

立命館大学スポーツ健康科学部・同研究科からも多くの参加者がありました(写真はその一部)。

       

それぞれに、この間の成果を報告して、海外の研究者とやり取りしていました。

そんな中で、本研究室の上野くんと泉本さんが、アメリカ機械学会の若手研究者の賞にノミネートされました。審査委員が何名か、ポスター発表のところに直接質問をしにきて審査されたようです。

泉本さんが、見事、受賞することになりました!
おめでとうございました
(詳しくは学部・研究科のHPにて紹介されると思います)

            

この学会は、4年に1度の開催で、次回は、2022年7月 台北・台湾で開催となっています。
次回は、より近い場所での開催でもあり、スポ健から多くの成果を持ち込み発表したいと願っています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
学会の隙間時間に、【aknr】先生と【MASA】先生と連れだって、ダブリン大学トリニティ・カレッジの図書館を訪問してきました。いうまでもなく「書籍」は知の蓄積であり、図書館はまさに知の宝庫です。この図書館の長い部屋の雰囲気と歴史、ぎっしり詰まったと年代物の書籍の配架は、まさに息をのむほどの荘厳さを感じさせてくれました。
       
       

【忠】