[ 2025年06月 ] の記事一覧

2015.02.22

アメリカ便り (19): GALANA

日本でも寒い季節が続いていますが、
皆様いかがお過ごしですか。

今週は、またもや寒波がアメリカ東部を襲い、
火曜日にはメリーランド州立大学カレッジパーク校は
雪で休校となりました。
最低気温がマイナス18℃でも十分寒いですが、
風が強いために、体感気温マイナス25℃という数字を見ると
本当に気が遠くなりますね (笑)



そんな寒い中、Generative Approaches to Language
Acquisition North America (GALANA) #6 が、
2/19-2/21 に開催されました。
Generative というのは、「生成文法」と呼ばれる言語理論です。
今回の学会は、生成文法の観点から、第一言語習得・第二言語習得を
捉えることを目的としています。



言語学の世界で著名な先生も発表されましたので、
かなり盛況でした。アメリカの学会は、
日本からだと、授業などもあって、
なかなか参加しにくいですが、こちらにいると
気軽に参加しようという気になるので、
積極的に色々な研究者と交流しています。

それでは、また。失礼いたします。
良い休日を。

<<街でよく見かける英語表現#19>>
学会だと、"Plenary Talk"と呼ばれる発表があります。
学会では色々なセッションが同時並行していますので
なかなか全員が揃うことが難しいのですが、
全員が参加できるように、その時間帯に
そのトークしか行われない発表を
"Plenary Talk" と呼びます。
著名な先生が務められることが多いです。

2015.02.21

企業が持つ魅力と価値

先日、報道番組でカルビーの女性役員登用のことが紹介されていました。
一般論としてですが、産業界でもスポーツ界でも、まだまだ「男社会」の風土が残っていることは否めません。1月下旬のブログで、“ダイバーシティ・マネジメント”について触れましたが、異業種や異分野とのコラボレーションもさることながら、組織内に存在する女性社員やスタッフの存在は、正直なところ、看過されるか、あるいは、女性の才能やセンスを活かす環境が十分整っていないように思われます。
そのような状況で、カルビーは、松本会長の強いリーダーシップに基づき、「ダイバーシティの推進」を経営戦略の重要な基軸の1つに据え、安倍政権が掲げる「2020年までに女性の役員比率30%」という目標達成に向け、積極的なダイバーシティ推進しています。様々な雑誌の記事などでも取り上げられていますが、松本会長は、厳しい企業間競争下において、差異化が困難な状況で、ダイバーシティの推進、特に女性の発想や能力を企業経営に反映しなければ、競争に敗れるとまで述べています。

実際、カルビーでは、2010年4月の女性管理職比率が5.9%だったのが、2014年4月には、14.3%までに向上し、報道番組では、エリア統括本部長、工場長などがイキイキと仕事をしている姿が映し出されていました。ただ、家事の負担や子育てなど、まだまだ日本社会では、女性に依存しており、育児休暇も欧米では、多くの男性社員が取得していますが、日本で育児休暇を取得する男性社員の比率は、わずか3%にしか過ぎません。

そのような日本社会の風土のような状況を加味し、カルビーでは、「16時帰社」といった労働時間における「時短」を積極的に推進し、女性役員のみならず、女性社員の労働環境をサポートしています。石田会長は、これまでの企業の常識にとらわれない、そして女性登用を阻害する要因は全力で取り除くと公言し、まさしく、カルビーのダイバーシティ推進において、女性役員の登用は、“やめられない、とまらない”重要な企業戦略となっています。
カルビーのダイバーシティの推進については、以下のURLを参照して下さい。
http://www.calbee.co.jp/csr/feature1/performance.php



















3月から本格的な就職活動がスタートする中、スポーツ健康科学部の学生は、企業の見極めをしているでしょうか?業界研究や志望枠にある企業研究も少なからず、1通りは済ませていることでしょうが、スポーツ健康科学部のかなりの学生が、スポーツや健康というキーワード以上に、「人材」を軸に企業選びをする傾向にあるということを耳にします。「人とのかかわり」は、学部での学びを確かに活かせる1つのジャンルなのかも知れないですが、「人がイキイキと輝く職場」という軸でも企業の選定を心がけ、これからの就職活動を心がけてほしいと思います。

企業の魅力や価値にどう気づくか、多くの学生が活用するスマートホンの携帯アプリは否定しませんが、日経ビジネスや日経流通新聞(日経MJ)のような業界の内実を客観的に取り上げる情報も収集し、企業の持つ魅力と価値に気づいてほしいと思います。


Jin


先日、報道番組でカルビーの女性役員登用のことが紹介されていました。
一般論としてですが、産業界でもスポーツ界でも、まだまだ「男社会」の風土が残っていることは否めません。1月下旬のブログで、“ダイバーシティ・マネジメント”について触れましたが、異業種や異分野とのコラボレーションもさることながら、組織内に存在する女性社員やスタッフの存在は、正直なところ、看過されるか、あるいは、女性の才能やセンスを活かす環境が十分整っていないように思われます。
そのような状況で、カルビーは、松本会長の強いリーダーシップに基づき、「ダイバーシティの推進」を経営戦略の重要な基軸の1つに据え、安倍政権が掲げる「2020年までに女性の役員比率30%」という目標達成に向け、積極的なダイバーシティ推進しています。様々な雑誌の記事などでも取り上げられていますが、松本会長は、厳しい企業間競争下において、差異化が困難な状況で、ダイバーシティの推進、特に女性の発想や能力を企業経営に反映しなければ、競争に敗れるとまで述べています。

実際、カルビーでは、2010年4月の女性管理職比率が5.9%だったのが、2014年4月には、14.3%までに向上し、報道番組では、エリア統括本部長、工場長などがイキイキと仕事をしている姿が映し出されていました。ただ、家事の負担や子育てなど、まだまだ日本社会では、女性に依存しており、育児休暇も欧米では、多くの男性社員が取得していますが、日本で育児休暇を取得する男性社員の比率は、わずか3%にしか過ぎません。

そのような日本社会の風土のような状況を加味し、カルビーでは、「16時帰社」といった労働時間における「時短」を積極的に推進し、女性役員のみならず、女性社員の労働環境をサポートしています。石田会長は、これまでの企業の常識にとらわれない、そして女性登用を阻害する要因は全力で取り除くと公言し、まさしく、カルビーのダイバーシティ推進において、女性役員の登用は、“やめられない、とまらない”重要な企業戦略となっています。
カルビーのダイバーシティの推進については、以下のURLを参照して下さい。
http://www.calbee.co.jp/csr/feature1/performance.php

3月から本格的な就職活動がスタートする中、スポーツ健康科学部の学生は、企業の見極めをしているでしょうか?業界研究や志望枠にある企業研究も少なからず、1通りは済ませていることでしょうが、スポーツ健康科学部のかなりの学生が、スポーツや健康というキーワード以上に、「人材」を軸に企業選びをする傾向にあるということを耳にします。「人とのかかわり」は、学部での学びを確かに活かせる1つのジャンルなのかも知れないですが、「人がイキイキと輝く職場」という軸でも企業の選定を心がけ、これからの就職活動を心がけてほしいと思います。

企業の魅力や価値にどう気づくか、多くの学生が活用するスマートホンの携帯アプリは否定しませんが、日経ビジネスや日経流通新聞(日経MJ)のような業界の内実を客観的に取り上げる情報も収集し、企業の持つ魅力と価値に気づいてほしいと思います。


Jin

2015.02.20

フィールドの大切さ

昨日、3年生のM本君が卒業論文の進捗状況を報告に来てくれました。彼は、中途障がいを負った人がスポーツをしたことにより心身にどのような変化があったのかを明らかにしたいと考えています。以前、授業に来ていただいた重度障がいの方が、動くはずのない体の一部が動き、つくはずのない腹筋がついたというお話をされたこともこのテーマを選んだきっかけとなっています。M本君は、障がいの程度のよってもスポーツの影響が異なるのではないかと考えています。そこで、1月初旬に研究の内容を文書にし車椅子バスケットボールチームの選手にインタビュー依頼をしたところ、チームのの選手に自ら説明をしご協力のお願いをさせていただき機会を得ました。異なる程度に方8人にインタビューを実施しまとめていくことになります。インタビュー調査はとても簡単と誤解している学生も多いのですが、とても大変な作業プロセスであり、能力も要求されます。このことについてはまた別に機会でお話ししたいと思います。

M本君の昨日の報告は、練習時に説明させていただき、選手全員んから承諾を得られたこと、M本君自身も練習に参加させていただいていることでしたが、その中での新しい気づきについても目を輝かせながら話してくれました。1人ひとりが練習に取り組む姿、その激しさなどを目の当たりにし、もっともっと障がいのある人のスポーツの現場に触れその世界を知りたいこと、障がいのある人のスポーツ普及に興味関心が強いことなどを語ってくれました。そこで、部活が少し落ち着く4月以降、私が長く一緒に仕事後をしている障がいのある人専門にスポーツプログラムを提供しているNPOでしばらくフィールドワークをすることになりました。さっそく先方に依頼をしたところ、快諾のお返事。きっと多くのことを学べると確信しています。

M本君は、早い時期から現在の卒業論文のテーマに決めており、授業でも車椅子バスケット選手2人のプレイを見てはいたのですが、実際にフィールドで観て参加して感じることに勝ることはなかったようです。肌で感じることの大切さを改めて実感しました。彼のいきいきした姿を見ると頼もしさも感じ、こういう若い人たちがどんどん興味を持って、スポーツを通じて障がいのある人に対する誤解や偏見をといていってほしいと思います。M本君とは、障がいに対する日本人と外国人の違いについてもたくさん話しました。きちんと自分の意見を持ち、疑問も感じ、それについて探求しようとする姿勢がありありと見て取れ本当に嬉しく思います。疑問を持ったらちょっと立ち止まり自答する、思考した言葉を発する、そんなものを考える人を育てたいという思いはずっと変わりませんが、残念ながらなかなか難しい現状です。教育は無力なのか...そんなことを自問自答していた最中のM本君との時間は大変貴重な時間となりました。学生と教師は常に相乗効果を与え合います。そにこともまた改めて実感しました。

3年生は全員がテーマ決定を済ませ、数名は予備調査を終え本データを収集し始めました。この春休み、どれだけ進んでいるか楽しみです。10月に卒業論文を仕上げる目標を掲げている学年なので、このままのペースで進めて欲しいと期待しています。
昨日、3年生のM本君が卒業論文の進捗状況を報告に来てくれました。彼は、中途障がいを負った人がスポーツをしたことにより心身にどのような変化があったのかを明らかにしたいと考えています。以前、授業に来ていただいた重度障がいの方が、動くはずのない体の一部が動き、つくはずのない腹筋がついたというお話をされたこともこのテーマを選んだきっかけとなっています。M本君は、障がいの程度のよってもスポーツの影響が異なるのではないかと考えています。そこで、1月初旬に研究の内容を文書にし車椅子バスケットボールチームの選手にインタビュー依頼をしたところ、チームのの選手に自ら説明をしご協力のお願いをさせていただく機会を得ました。障がいの程度が異なる方8人にインタビューを実施しまとめていくことになります。インタビュー調査はとても簡単と誤解している学生も多いのですが、とても大変な作業プロセスであり、能力も要求されます。このことについてはまた別に機会でお話ししたいと思います。

M本君の昨日の報告は、練習時に説明させていただき、選手全員から承諾を得られたこと、M本君自身も練習に参加させていただいていることでしたが、その中での新しい気づきについても目を輝かせながら話してくれました。1人ひとりが練習に取り組む姿、その激しさなどを目の当たりにし、もっともっと障がいのある人のスポーツの現場に触れその世界を知りたいこと、障がいのある人のスポーツ普及に興味関心が強いことなどを語ってくれました。そこで、部活が少し落ち着く4月以降、私が長く一緒に仕事後をしている障がいのある人専門にスポーツプログラムを提供しているNPOでしばらくフィールドワークをすることになりました。さっそく先方に依頼をしたところ、快諾のお返事。きっと多くのことを学べると確信しています。

M本君は、早い時期から現在の卒業論文のテーマに決めており、授業でも車椅子バスケット選手2人のプレイを見てはいたのですが、実際にフィールドで観て参加して感じることに勝ることはなかったようです。肌で感じることの大切さを改めて実感しました。彼のいきいきした姿を見ると頼もしさも感じ、こういう若い人たちがどんどん興味を持って、スポーツを通じて障がいのある人に対する誤解や偏見をといていってほしいと思います。M本君とは、障がいに対する日本人と外国人の違いについてもたくさん話しました。きちんと自分の意見を持ち、疑問も感じ、それについて探求しようとする姿勢がありありと見て取れ本当に嬉しく思います。疑問を持ったらちょっと立ち止まり自答する、思考した言葉を発する、そんなものを考える人を育てたいという思いはずっと変わりませんが、残念ながらなかなか難しい現状です。教育は無力なのか...そんなことを自問自答していた最中のM本君との時間は大変貴重な時間となりました。学生と教師は常に相乗効果を与え合います。そのこともまた改めて実感しました。

3年生は全員がテーマ決定を済ませ、数名は予備調査を終え本データを収集し始めました。この春休み、どれだけ進んでいるか楽しみです。10月に卒業論文を仕上げる目標を掲げている学年なので、このままのペースで進めて欲しいと期待しています。

A


2015.02.19

未来のトレーニングを提案する

本日の午後、「スポーツ健康科学部シンポジウム」が開催されました。まず第1部では「スポーツのトレーニング」というトピックで国立スポーツ科学センター・センター長の川原先生から基調講演があり、次いで、本学部の長野先生から現在取り組まれている研究内容を紹介いただきました。川原先生からは日本を代表するトップアスリートの競技力向上のためのスポーツ医・科学の支援体制の現状をご説明いただき、競技力を向上させる上で様々な視点からのアプローチが必要であることを改めて認識することができました。また、長野先生からは、バイオフィードバックを用いたランニングトレーニングに関する研究成果をご紹介いただきました。【未来のトレーニングを提案する】という本シンポジウムのテーマにぴったりの内容で、思わず聞き入ってしまいました。

その後、第2部までの休憩時間を利用して、本学研究科に所属する大学院生がポスターセッションを行いました。海外からお越しいただいている先生方を意識したこともあり、すべてのポスターは英語です。一部の大学院生は、英語での質疑応答にチャレンジしていました。こういった機会は本当に貴重です!

続いての第2部は「健康維持・増進のトレーニング」というテーマで、コロラド大学教授(本学訪問教員)のKohrt先生から「運動と骨代謝」に関わる基調講演を賜りました。丈夫な骨をもっていると思われがちなスポーツ競技者であっても、高強度の練習や体重減少などにより骨密度の低下や骨折リスクの増加が生じるという大変インパクトのある内容でした。スポーツ競技者のトレーニングに密接に関わる立場として、ぜひ頭に入れておきたい内容でした。そして最後に、本シンポジウムの締めくくりとして、本学部の橋本先生から「脂肪・筋・脳」に関わる最新の研究成果が紹介されました。乳酸を一つの刺激として、「筋量増加」「脂肪分解」「認知機能の亢進」など健康増進に関わる様々な効用をテンポよく紹介されました。予定の時間は超過したようですが、大満足の内容でした。

スポーツ健康科学部・同研究科が誕生して丸5年間が過ぎました。この間、教職員、学生が一丸となり研究を推進してきてきた成果が、最近の数年間で目に見える形であらわれてきているように感じます。これからもスポーツ健康科学の視点から、社会に対して情報やメッセージを積極的に発信し、心身ともに豊かな社会の実現に貢献をしたい、我々、皆の願いです。

2015.02.18

国際化とは?

こんにちは。ma34です。

いきなり大きなタイトルを付けてしまいましたが、
学生さんたちは春休みに入り、留学したり海外旅行をする学生も多いなか、
国際化って、果たして外国の方々との交流だけなのでしょうか。
小学校での英語教育が必修化されるという議論でも感じてきたことですが、
ちょっと考えてみたいと思います。

先週も書きましたが、先週は教職課程を履修する学生たちの
沖縄研修に同行、引率してきました。
そこで、ある班と訪れた、「アメラジアンスクール イン オキナワ」で
創設から関わっておられ、ご自身は教育権・学習権保障の研究をされている
琉球大学の野入直美先生にお話を伺いました。

アメラジアン、という言葉は聞きなれない言葉かと思います。
アメリカ人(主に基地関連の軍人)の父と、アジア人(沖縄では主に日本人)の母の間に生まれた子どもたちを指す言葉です。
また、彼らは「ハーフ」という蔑称(基地内学校でも差別を受け、日本の公立校でも差別を受けることが多い)ではなく、
二つの文化を併せ持つ、という意味で「ダブル」と呼ばれ、このアメラジアンスクールでは、こうしたダブルの子どもたちのための教育・学習が創り出されています。

学校見学に際しては、正直私は最初かなり緊張をしておりました。私自身あまり接したことのない子どもたちであり、「ちがう」子どもたち、という視点で見てしまっていたのだと後から気づきます。
けれども、実際に学校である地域センターの一階に足を踏み入れると、「こんにちは、Hello!」と挨拶してくれる子ども、恥ずかしいから先生の後ろに隠れながらもこちらをじっと見ている子ども、深々とお辞儀をしてご挨拶をしてくれる子ども。。。と色々な個性を持つ、「子どもらしい」姿でした。

野入先生のお話は、さらに自分自身のこれまでの凝り固まった考え方・偏見に気づかされるものでした。
とくに、アメラジアンだからといって特別視するのではなく、外国にルーツをもつ子どもという意味では、
在日の児童生徒やブラジルからの子どもたちも一緒なのだということ、
そして、私たちの身近にも、そうした子どもたちが実はたくさんいるということ、
沖縄という遠い地域で学ぶことも大切だが、まずはそうした身近なところに目を向けて見て欲しいということ。

もっとも心に響いたのは、
「国際化、国際化、というけれど、国際化というのは、別に英語が話せるようになる、ということではない。
 真の国際化というのは、 自分のお隣にいるかもしれない、外国にルーツをもつ人々、いやそれだけではなくて、自分とちがう文化や『個性』、障害などをもつ人々に、いかに関心を持って、互いに理解しようとしあえるか、ということだと思う」
という言葉でした。

私はこれまで英語教育や国際理解教育、そして平和教育に関心を持ってきたつもりでしたが、
この言葉は、自分自身の考えや行動が、まだまだ真を捉えきれていないということを自分に突きつけるものでした。
また、私自身、子ども時代は、非常に太っていたこともあり、「ふつう」の子どもではないことで色々な思いをもって生きてきたのに、そうしたことも繋げて考えていなかったことを気づかされました。

そして、自分自身は、たとえば学生一人一人に本当に心から関心を持って、彼らの思いや苦しみに寄り添い、理解しようとしているのか・・・いや出来てこなかった、ということを改めて考えます。英語教育や国際理解教育、を語るのに、上辺しか見えていなかったと大きなショックを受けました。

けれども、沖縄研修では、沖縄という自分たちにとって身近ではない場だからこそ、客観的な視点で見やすいということもあります。身近すぎる問題は、身近すぎるからこそ(当たり前のことになってしまって)見えにくいこともあります。今回、沖縄の基地問題、平和問題をはじめ、こうした教育の問題についても、そこで見えてきた論点や課題を、今度は身近な場においてもっと追求していきたいと思いました。

長くなりました。これで終わります。

ma34.

2015.02.17

久しぶりに

Hassyです

先週は修士公聴会を終え、第1回目の研究科同窓会が開催されました。


第1期生や2期生など、懐かしの面々が集い、非常に楽しい会となりました。

中学校や高校で教員をやっている修了生も何人か居て、生活指導の担当の話とか、
同じ教員の立場での頑張りを聞くことができました。
本人は言っていませんでしが、同期の話では、不登校の生徒に親身に接して登校させたり、
本当に深いところで熱血指導をしているようです。
流石は研究科修了生!といったところでしょうか。

修了生同士のご成婚の話など、大いに盛り上がりました。
毎年、建国記念日に開催されますので、本年度参加できなかったOBOGさんも、是非
次年度には元気でご活躍されている様子を伺いたいと思います。

また、昨日は、私がカリフォルニアに留学している際に、共通の知人を介して知り合った知人が
久しぶりに訪ねてくれました。

彼女はOrganize Total Own Meal Of athlete (OTOMO)
の代表取締役であり、調理師/管理栄養士の橋本恵さんです。

奈良教育大の中谷先生のところで修士課程を修了され、その後北京五輪のレスリングや柔道選手などの食事提供、現在はジュニアサッカーチームへの献立提供や佐倉アスリートクラブでの海外遠征に帯同して食事提供などされています。
「世界を目指すなら、お鍋でどこででもご飯を炊けるようになろう!」といった、食に対して自立したトップアスリートの育成補助などの食育にも尽力されています。
野球をやるも、牛乳嫌い、脂っこい肉などは嫌い、あっさりしたものが好き、食が細い、、、といった食の嗜好を持つ我が息子に対するアドバイスも頂きました。

かなりactiveに活動されている彼女に元気をもらいました。
ごちそうさまです。

因みに、アスリートの食事の基本は
「一汁三菜+ニコニコ」だと
名刺の裏に書かれてありました。


2015.02.16

Tabata Protocol

 

広報課が作成する学園広報動画のコンテンツとして、『Tabata Protocol』を取り入れたい、との要望があり、先週の金曜日に、ゲリラライブ的に、アクロスウイング1F(経済、経営学部、メディアライブらラリーが入った建物)のピロティ部分を占拠して(もちろん、事前に許可はもらっています)、行いました。ただし、通常のスピーカーを使うと音が拡散して、近所迷惑となるので、情報理工学部の西浦先生が研究されている超音波スピーカーを持ち込んで行いました。(西浦研の皆さん、ありがとうございました)

http://www.aspl.is.ritsumei.ac.jp/



Tabata Protocolは名前の通り、スポーツ健康科学部長の田畑先生が、まとめた論文に紹介された実験プロトコールに由来しています。20秒全力+10秒休息を5-7セット繰り返すと、有酸素性能力だけでなく、無酸素性能力も同時に高められ、しかも約4分間と短時間でその効果が得られることから、忙しいニューヨーカーをはじめ、スポーツ選手に普及していきました。詳しい内容は、論文、著書、グーグル、ならびに、立命館大学スポーツ健康科学部の先生方(もちろん田畑先生本人にも)にお聞きください。

 

また、一般の方、フィットネスが取り組みやすいように、自転車、トレッドミルを使わずに、自分の身体だけでできる、

  

 



もあります。こちらはHPを参照してください。

https://gb.tabataofficial.com/

 

ゲリラライブでは、このTabata Protocolの映像を使いながら、学生さん、先生方が、汗を流していました。4分間は短いようでもあり長いようでもありました。ただし、「効果がある」という実感が湧くような運動後の疲労感でした。是非、お試しください。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

この間、スポーツ健康科学部、理工学部、情報理工学部、経営学部の先生方ならびに企業の方々と取り組んでいました研究の取り組みが、文部科学省「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」に「運動の生活カルチャー化により活力ある未来をつくるアクティブ・フォー・オール」拠点 が選ばれました。詳しくは下記をご覧ください

http://www.ritsumei.jp/news/detail_j/topics/?news_id=13171&year=2015&publish=

【忠】

 

 


2015.02.15

アメリカ便り (18): DUDP

日本のニュースを見ていると、大寒波が来て
大雪の地方も多いようですが、
皆様、いかがお過ごしですか。

先日、立命館大学が、ワシントン D.C. にあるアメリカン大学と
協力して実施している二つの大学の学位を取得できる『
学部共同学位プログラム (DUDP)』で
学んでいる学生と話す機会がありました。
https://www.ritsumei.ac.jp/studyabroad/type/univ_program/advanced/dudp.html/

事の発端は、日本大使館の方と話をする機会があったのですが、
その際に、「DUDP の立命館大学の学生が非常にしっかりしていた」と聞いて、
ぜひ会って海外で学ぶ事について色々質問したいと思って、
立命館の国際課を通じてコンタクトを取り、
アメリカン大学で行われたピザパーティに参加しました。



現在、12名の学生が、DUDP で学んでいます。
単位が取れないとビザが更新出来ず、
日本に帰らないといけなくなるので、みんな必死です。
何人かと話したのですが、大使館の人が言っていたように、
非常にしっかりした学生だと感じました。
こちらに来てまだ半年の学生も、1st semester をどんな形であれ、
切り抜けた自信が感じられました。

英語について聞くと、最初は授業の内容を理解するのは大変だが、
教科書を必死に読んで、予習復習をこなしていくと、
1st semester が終わる頃に、
だんだんと話が分かるようになってきたとのこと。

こちらで暮らしてみて大変なのは、やはり高額な学費とのこと。
寮費も含めてですが、授業料が約46,000ドルかかります。
最近の円安傾向のため 1ドル120円で計算すると、約550万円に相当します。
立命からの奨学金が240万円 + アメリカン大学からは学費の30%免除があるので、
もちろん全額を負担するというわけではありませんが、
それでもかなりの負担です。日本政府も、大学も
留学を推し進めようとしていますが、
こういった金銭面での負担を和らげる政策をもっと取るべきだと感じます。
(アメリカの感覚では、私立大学の学費はこのぐらいかかっても
当然という感じですが、日本の感覚だと、正直高いですよね・・・
ちなみにハーバード大学の場合は、約58,000ドルです。
https://college.harvard.edu/financial-aid/how-aid-works/cost-attendance)

ただそれでも尚こちらに来て良かったと学生達が言っていました。
こちらでしか得られない貴重な体験や、厳しい環境の中必死に勉強する経験を
生かして、国際機関や外資系企業で働きたいと言っていたのが印象的でした。

アメリカン大学でのDUDPの対象学部は、
国際関係学部や経済学部などで、
スポーツ健康科学部は該当しないのですが、
スポーツ健康科学部の実施しているGAT プログラムは、
二つの大学の学位を取得し、ATC の受験資格が得られるプログラムです。
やる気のある学生にぜひ受講してもらいたいと考えています。
https://www.ritsumei.ac.jp/shs/education/strength/global.html/

それでは、また。失礼いたします。
良い休日を

<<街でよく見かける英語表現#18>>
昨日は、"Valentine's Day" でしたね。
日本では、相変わらずチョコレート狂想曲のような感じでしょうか?
アメリカでは、"Valentine's Day" は、男性が女性に
プレゼントやカードを送ったり、デートに誘う日なので、
日本のように女性が男性に何かを送るという習慣はなく、
アメリカ人男子学生に日本の様子を伝えると、
"That's interesting!" と驚いていました。

2015.02.14

キャリアサポート

どこの大学にとっても、「入口」と「出口」は重要な課題です。
「入口」とは、入学政策、つまり、入試にかかわることで、「出口」は、卒業後の進路、つまり、就職にかかわることです。入試は、2月初旬の一般入試が終わって少し落ち着きましたが、これからは、3回生の「出口」にかかわる就職活動が本格的に始まります。

経済団体連合会(経団連)に加盟する大手企業は、3月から一斉に説明会を開始し、4月から選考を始めるため、現在の3回生の就職活動はこれからが本番です。ただ、これまで何度か紹介しているように、経団連に加盟していない企業では、既に選考が始まっています。また大手企業でも、「1DAYインターンシップ」のような実質、選考活動に近いことが行われ、「青田買い」のようなことが進んでいるのも事実です。

このような就職戦線を戦い抜くため、どこと大学でもキャリアセンターやキャリアサポートセンター、あるいは、就職支援センターのような部署があります。ありがたいことに、立命館大学は、「就職に強い大学」といわれていますが、それは、30万人を超える校友ネットワークの存在によるところが大きいのですが、学生たちを心強くサポートしてくれる「キャリアセンター」の存在によるところが大きいように思われます。

キャリアセンターでは、単に就職活動だけでなく、留学、アルバイト、ボランティア、インターンシップなどのサポートも行い、単に正課の活動だけでなく、課外活動を含め、大学での経験や学びを「キャリア形成」として捉え、在学生の進路選択に関するお手伝いをしてくれます。職員の中には、人材派遣会社や大企業の人事畑で活躍されていた方々が専門職員として配属されているため、求人案内やセミナー・説明会の情報提供だけでなく、進路相談や企業研究、面接指導やエントリーシートの添削までサポートしてくれます。

スポーツ関連の学部は、部活動の引退時期の影響もあってか、一般的に就職活動への取り組みが遅いといわれます。その中でもスポーツ健康科学部の1期生の進路決定率は、98%と全学部の中でも高い値を示しました。このような数値が残せたのは、当然、学生本人の踏ん張りが一番大きいのですが、それを鹿毛ながらサポートするキャリアセンターの存在も大きいものと思われます。

本学のキャリアセンターに関しては、以下のURLにアクセスし、情報を得て下さい。立命館大学のキャリアサポートの取り組みがいろいろと掲載されています。
https://www.ritsumei.ac.jp/career/





























特に2月23日月曜日と25日水曜日は、まだ就職活動を始めていない学生を対象とした「スタートアップ・セミナー」が12時15分~12時55分の時間帯に「コラーニングⅠ-106講義室(C106)」で開催されます。この情報は、ホームページなどで広報されていないので、このブログを見た在学生、特に何から初めていいのやら…という学生は、必ず参加してほしいと思います。


「はじめの一歩」が踏み出せない在学生…
現3回生に限らず、下回生もキャリア意識を持ち、自らの道を切り開くため、一歩踏み出し、自身の轍を少しずつ残してほしいと思います。


Jin


2015.02.13

体育に障がい者スポーツ

文部科学省が、2015年度から小中高等学校の体育の授業に障がい者スポーツの導入事業を始めることを決めました。障がいがあってもなくても同じ環境で学ぶインクルーシブ教育の体育への導入です。また、2020年のパラリンピックへの関心を高める意味もあるようです。
http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/news/detail.php?newsId=20150209170039
ちょうど10年前、ある県の全小中学校を対象に、障がいのある児童生徒がどの程度体育の授業に参加しているかという調査を行いました。私が予想したよりも多くの障がいのある児童生徒が通常学級の中で体育に参加していたのですが、この「参加」の意味に大きな開きがありました。①その場にいる②得点づけをする③ホイッスルを鳴らす④できることをする⑤完全に別のメニューをする⑥全児童生徒ができる内容の工夫をする。これらすべてが「参加」と捉えられていました。また、多くの教師から、何をしていいか分からない、障がいのない児童生徒の運動量の減少、二次障害への不安、など戸惑いの声が多く聞かれました。これも当然のことだと思います。大学で特別支援に関する内容を学ぶ機会は少なく、あったとしても4年間で1コマ程度。これでは不安がつきまとうことも当然です。今もその現状は変わっていない中での事業となります。名乗りをあげた自治体から25自治体には講師派遣をするようですが、それ以外の自治体の整備はどうするのか疑問が残ります。また、下記の記事では、障がいのある人のスポーツには、障がいの種類や程度によりルールや用具に工夫がされていることを授業を通して学ぶ。あるいは授業を通して障がいのある人の気持ちを疑似体験できる。こう書かれています。このことについても今一度考える必要があるのではないかと思っています。

障がい者スポーツと呼ばれるものは、本当は「障がいのある人の」スポーツではありません。障がいのある人が行うスポーツは、障がいのある人のみができるスポーツでもなければ、障がいのある人だけのためのスポーツではなく、誰でもできるスポーツだからです。こういう意味で、現在では老若男女問わず誰でもできるスポーツという意味合いからアダプテッド・スポーツと呼ばれます。

立命館大学では、I先生のご尽力があり、長い間、障がい者スポーツ(現在はアダプテッド・スポーツと名称変更しています)の授業が教養科目の中で提供されてきました。また、スポーツ健康科学部のスポーツ指導実習にもアダプテッド・スポーツのクラスがあります。これらの授業では疑似体験を目的とはしていません。教養科目では、幅広いスポーツを知るということが大きな目的ですし、指導実習では障がいのある人のことをほとんど知らない受講生が障がいのある人とない人が共に楽しめる体育・スポーツのあり方を実践で学びます。その最終的な目標は、障がいのある人もない人も共に楽しむ体育・スポーツが「当然」であり特別なことではないという意識を広く浸透させていくことにあります。体育教師、指導者の役割は、「その場」と「その時間」を提供することではなく、生涯わたって継続していく楽しみときっかけを与えることです。これを見失わないでほしいと強く願います。