[ 2025年05月 ] の記事一覧

2012.12.04

師走

師走となりました。
今年もあと1カ月。
講義も10週目を過ぎて、そろそろ後期も終わりつつあります。

さて、ゼミの一次合格の発表日が今日だったと思いますが、
色々あるようです。

ちょうど2回生の10月ぐらいから始まって、最後は1月で全員の所属が決まります。
このゼミに所属することで卒業論文まで書いていきますので、
大学生活の後半2年間を決める、という重要な回です。

ゼミ選択で思ったのは、受け身の学生が多いなぁ、と。
そして、友達がいなければ活動できない人と、いなくても活動できる人、
この差が大きくなっているなぁ、と思っています。

面接日を設定して、3時間ぐらい面接をしたりしたのですが、
どうも意識の差が激しい印象があります。
意思が表にあまり出てこないなぁ、と思ったり。





今年は定員を1名オーバーしたので、そうすると落ちる人が出てきます。
落ちる人が出る、ということは、自分を精いっぱいアピールしなければならないのですが、
このアピールができません。

緊張しているわけでもなく、ただ聞かれた事には答えますが、
絶対に通ってやる!という強い思いや熱意をほとんど感じませんでした。
残念。。。

他のゼミの様子を知らないので、全部そうなのか、
それとも私のゼミを選択しようとした人がそうなのか、
はわかりませんが、とりあえず残念、です。

そうそう10大ニュースではありませんが、
今年もスポ健で色々とイベントをしました。
特に、初の3回生がいるので、キャリア企画をしたり。。。
その時にも、教室によっては、何でも吸収してやる!という思いがなく、
よく分からないけれど、静かにしていなきゃ、という態度だったようです。
折角の機会なのに、残念。。。

色んな機会があって、いろんな出会いがあって、
人と人はつながって生きている、しかもつながりの強さだけではない、
という事があまり意識されていないようです。

まあ、最近の傾向かもしれませんが。
もうちょっと、みんな積極的になって欲しいなぁ。

今日は、ちょっと変わった感じですが。、
ではでは


PS:ゼミで飲み会をしました。
一人、恋愛が成就したとかで、地に足がつかず、自慢したい、というオーラを出していました。
前に、京都に行くから良い場所はないか、と聞かれて、祇園にある縁切り寺を教えたのですが残念です(笑
ついでに、恋愛すると大学に来なくなる、という男性が多いので、そもそもサボりがちな彼が大学に来なくなって、ギリギリ4回生で卒業できるかの単位の瀬戸際が悪化しないかは心配です。
卒業のためには、きっと分かれた方が良いに違いない。。。

2012.12.03

教員紹介 その9

20121203-1.jpg「立命館には、この学部設置の前の年に来ました。この学部の先生方は、皆さん尊敬できる方ばかりで、この学部で働けるのは本当に嬉しく、毎日楽しいです」と、スポーツ健康科学部の「広報担当」と自他共に認める【敦】先生。専門は、「認知言語学」。fMRIを利用して研究を進めています。脳血流を手がかりに、言語、運動、脳機能との関連を、映像などを使って分かりやすく説明してもらいました。キャリアとの関連において、学部生へ向けてメッセージをもらいました。①科学する姿勢を身につける(疑問に思う姿勢・関心を持つ姿勢)、②様々な分野を幅広く学ぶ(視野を広げる)、③積極的に自分から行動する、④将来を予測しながら行動する(人口の推移、世界情勢の流れ、グレーバル化の加速)。質疑応答の時、学生から、お子さん誕生のお祝いのメッセージも寄せられる人気の先生です。公私ともに益々充実される【敦】先生です。

 

20121203-2.jpgスポーツ健康科学部の工学分野を担う【成弘】先生からは、生体工学については、「生体模倣:生物の機能を模倣して工学製品に応用」、を用いて説明。ベルクロテープ(マジックテープ、ゴボウの実のフック状の棘を模倣)、サメ肌を模倣した水着(水の抵抗を低減)。人間工学はヒューマンなファクターのモデル(SHEL モデル)から説明。S;ソフトウエア、H;ハードウエア、E;環境、L;周囲の人たち。S,H,E,Lの形は複雑、お互いの関係は複雑となり、その隙間がヒューマンエラーの原因になる。逆に隙間がなければ人間の特性にあったつやいやすいものになる。本学部には、「電気機械工作室」があり、機械工作、電気電子回路の製作が可能で、新しいスポーツ健康科学の機器やセンサが開発可能。【成弘】先生は、スポーツ健康科学部の"エジソン"といえるでしょう。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

先日、東京の学部相談会に出かけてきました。キラキラと眼を輝かせた受験生、保護者とお会いして、本学を本命に考えている方々に会うことができました。中には、「入学したら、こんな勉強したい!こんな活動に取り組みたい!」とイメージしていて、保護者から「その前に受験があるでしょ!」と突っ込まれている受験生もいました。スポール健康科学分野を目指す受験生から支持され、入学後にしっかり能力を高められ、のぞむキャリアへ巣立ってもらう。このことをより一層強く意識できた説明会でした。

【忠】

 

 

 

 

2012.12.02

INDOOR CYCLING

平成24121日(土)、2日(日)、ボディメーカーコロシアム(大阪府立体育会館 第2競技場)において、第43回 全日本室内自転車競技選手権大会が行われています。以前にこのブログで紹介したサイクルサッカーとサイクルフィギュアの両方を合わせて、室内自転車競技(Indoor Cycling)と呼ばれています。

サイクルフィギュアは、英語でアーティスティックサイクリング(AC)と呼ばれ、ドライビングエリア(サイクルサッカーのコートと同じ)内で演技の美しさや難しさを競うスポーツで、バランス、集中力、勇気を必要とする難しい技を展開させるところがフィギュアスケートや体操競技と似ています。サイクルフィギュアは華麗かつ繊細で、見て楽しい競技といえます。

先のサイクルサッカーは、英語表記ではサイクルボール(CB)と呼ばれていますが、試合形式がミニサッカーと似ていることから、そのような呼称が使われました。およそ半世紀前に我が国に伝わり、競技者・愛好者の発掘および競技文化の普及に携わった初期の人たちの苦労やアイディアが伝わってくるような気がします。

imgCSBIKE01.jpg

同じように自転車を使うけれども、運動目的に従って自転車の形状は随分異なっています(写真1と2番目)。ボール操作を行う、手の延長としてのCB車のハンドルと、バランス・ポーズの土台となるAC車のハンドルを見ただけでも明です。さらにCB車のサドルは不使用のため結果的に退化、逆にAC車のものは、中央部分の重要な土台としてむしろ頑丈さを増すように進化しています。

また、同じように室内で行いますが、発生の経緯や室内で行われるようになった経緯は異なっています。CBは屋外の芝地サイクポ  ロやサイクルボールが屋内に入ってきたもの

imgACBike04.jpg

です。ACは、19世紀の末頃に自転車を娯楽として楽しむ人たちやクラブが、お祭りや集会などで自転車ショーとして、アクロバティックな曲乗りからグループによるマスゲーム的なものまで、バラエティーに富んだ競技会を開催しました。いつ頃からか、それらがドッキングして1つのイベント内で相補う形で開催されるようになった、と推測されます。


競技が行われている様子を示す写真が、3番と4番目です。CB7分ハーフで、ハンドボール・ゴールよりやや小さめのゴールに前

imgsoccerMatch2.jpg

輪でボールを蹴り込む、前後輪固定ギアでかつギア比1対1ペダルを前後にゴー・ストップ、ターンとジャンプ等々、激しい動きを示します。一方ACでは、演技者が定義された技の中から30種目を選び出し、演技中に流す音楽と一緒に演技リスト(審査表)を提出して、審査を受けつつ技の完遂を目指します。ソロ、ペア、ミックス・ペア、グループなど、多彩で優雅、かつ静的筋力の発揮が求められます。

ちょうど「静のAC」と「動のCB」と表現できる位対照的です。

imgfigur4.jpg

この2つが、2日間のプログラムの中に、交互に配置されて大会が運営される予定です。まだご存じでない方や実際を観ていない方には、是非お勧めしたいと思います。

 


 

 

【善】








2012.12.01

トレーニング科学会大会@BKC

photo.JPG

本日より2日間、立命館大学びわこ・くさつキャンパスにて第25回トレーニング科学会が開催されています。今回163演題もの研究発表(これは過去最多です)が寄せられ、会場のR103は満席の状態です。また、スポーツ健康科学部からも多数の教員、大学院生、学部生が研究発表をする予定です。私も今回は「低酸素環境を利用した新たなトレーニング戦略〜競技力向上から生活習慣病予防まで〜」というテーマでのシンポジウムに参加します。今回もTeam立命館とても目立っています。


今回の学会の開催に際しては、伊坂先生、吉岡先生を中心に、多数の教員、大学院生、学部生がスタッフとして準備に尽力されてきました。まだ学会大会は初日の午前が終了したのみですが、参加者されている方々からの評判も大変好評で、参加者の記憶に残る大成功の学会になると確信しています。2日間、しっかり勉強してきます。


GOTO

2012.11.30

凌雲の志 再々

 先週の日曜、関係しているアイスホッケー今季リーグ最終戦の応援に行ってきました。アイスホッケーは全くの素人(フィギュアスケートは、前々々校で冬期シーズンコースで教えていたので真似事スピンくらいまではできるのですが・・・・)。でも素人にしか見えてこないもの、味わえないものがあるのではと、ミーティングでは"思い"を話させてもらっています。今年度は昨年度より順位を一つ上げる結果となり、目標達成まであと一歩といった実績を残すことができました。

 スポーツはよく"人生の縮図"と言われますが、長い人生の中で出会う様々な経験を選手生活の中で学ぶことのできる意義は非常に大きいものがあり、人間力を学ぶ宝庫と思っています。この世に永遠というものがないように、どんなに才能に恵まれ、活躍し、賞賛された選手でもいずれは引退が待っています。学生選手として当たり前のように過ごしている日々が、決して当たり前でないということを忘れることなく、

時には意識し、今、ここで与えられた(勝ち得た)選手として活躍できるチャンスに感謝し精一杯頑張ってもらいたいと願っています。

2012.11.29

読書の秋再開!!「化石の分子生物学」を読んで思いだしたこと・・・

Hamaです。

カンブリア紀には、「カンブリア紀の爆発」と言われる動物の急激な多様化が起こったそうです。

 

 その時期には、それぞれの動物が生き残るために色々な戦略を立てたと考えられています。

その中で食べられる側の動物は、なんとか食べられないような進化を遂げたと思われます。逃げ足が速くなったり、硬い殻で身を守る種も現れたことでしょう。

 

 このような内容を読んでいて、殻つながりで、ふと思い出したことがありました。

便器に汚れが付きにくくするために、カタツムリの殻の素材の研究をした企業があったような・・・

 

 そこで思い立ったら調べようではないですか!!

 

 ウェブで「トイレ、カタツムリ」と入れると、出てきました。その製品は「プロガード」、トイレ製品では有名なINAX株式会社が開発したことが分かりました。

 

 カタツムリは、殻を自分でクリーニングしないのに、なぜかいつもピカピカですよね。これをヒントにして、汚れにくいトイレを開発したのだそうです。

 

 原理的には、トイレの表面を加工するわけではなく、表面イオンを汚れになじみにくいイオンに変化させているようです。プロガード分子が、水アカの元となるケイ酸のトイレの表面への固着するのを防いでいるらしいです。

 

 自然(カタツムリ)から学ぶことにより、トイレでの水の使用量を減らしたり、掃除の手間を少なくできるわけです。

 

 自然をよく観察することは、面白いですし、重要ですね!

 

【今週の1shot!!
ri-su.jpg


















Hama






2012.11.28

「劣」に重みをかけすぎ、「優」を忘れていないか

こんにちは。ma34です。

このところ、自分の色々を省みる機会があり、ふと手にした本がありました。
教育実践家、とりわけ国語教育では知らない人はいないという、大村はま先生の著書『教えるということ(新編)』(ちくま学芸文庫、1996年)。

戦後国語教育において、単元学習を実践された先生として著名です。

そのなかで、こんな一節がありました。

  「劣」に重みをかけすぎ、「優」を忘れていないか (167頁)

「教室の魅力は、力の弱い子どもを救うことだけでは、半分しか生まれてこないと思います。
力の弱い子どもが張り合いよく学習していると同時に、力のある子どももいきいきとして学び、語り合い、豊かな力を出し切って努力している、頬をほてらせているようでないと、教室に魅力が生まれません。
ところが、これは力の弱い子どもにやりがいを感じさせることより、むずかしいかもしれません。」

色々な授業を担当するなかで、私はいつも「つまずき」を捉えようとし、
丁寧に、分かりやすく授業を編んでいこうと思い、試行錯誤をしています。

けれども最近思い、感じるのは、
そうした試みは、丁寧にやりすぎて、あるいは簡単なレベルに下げすぎてしまって
結局のところ、誰の学びにもなっていないのではないか・・・、ということ。
とくに、力のある学生に対して、もっと働きかけができるものを提示しないといけないのでは、
ということです。

以前、授業研究会でお聞きした元東大教授の佐藤学氏も、
「高校中退者の多くは、高校の授業が難しいからやめていくのではない。
自分にとって学びがいがなかったり、簡単すぎるからやめていくのだ。」
ということをおっしゃっていました。

学生にとって、チャレンジングな課題を提示し、
かつ、分かりやすい授業をいかにつくっていくのか。

修行は続きます。。。

でも、教育は答えが一つではないところが面白くもあります。
そのようなことを思いながら、今日も授業で使えるネタを探しながら生きているma34でした。



2012.11.27

社会の変化

さて、ここのところバタバタ。。。

最近、あちこちで色々と聞いてきてふと思うこと。
日本は、というよりも世界は、そろそろ社会の転換点、
に来ているのでは、ということです。

具体的な証拠なりがあるわけではなく、なんとなくの考えなのですが、
従来の経済成長を求める姿は難しくなってきています。
これは途上国でも同じで、社会の成長のために、
地球環境よりも大量消費を優先するようなことは、
社会的に許されなくなっていますし、生活の豊かさはあるにしても、
消費による豊かさ、は薄くなっているのかな、と思います。

特に日本では、消費による豊かさ、が薄れてきていて、
新しい枠組み、が必要になっているように思えます。




消費の豊かさを求めると言う事は、
ムダを許容していき、むしろムダな部分で豊かさが生じます。
いつでも何でも手に入れたい時に手に入る、
ということでしょうか。
そのためには、在庫が必要ですし、
ロスが出る事を前提に生産をしなければなりません。

しかし、ふと思うと、手に入らなければ別の物で代替が効きますし、
そこまで欲しい物がないような気もしています。
会議資料も含めて、ムダが多いような気はしていますが。

では、何が基本になるのでしょうか。
実は、これはまだ見えていません。
充実した人生、幸福、精神的な満足、
色々な可能性のあるキーワードはありますが、
どれもぴったりとはしません。

かと言って、ムダを省いて効率を上げれば、
良い社会がやって来る、という思想も、
今までの効率を求めてきた社会の延長線上で、
これだけでは難しいと思います。

さてさて、どうすれば良いのでしょう?
多様性、多様さ、がキーワードの一つだとは思いますが、
多様さを前提とした上で成立する何か、が、
おそらく10年以上をかけて、社会の合意として形成されていくのではないか、
とも思います。

さてさて、落ちがつかないような気もしますが、
今日はこのあたりで。

ではでは。

PS:ゼミ生に人気のある小さい字コーナー。
明日はゼミ飲み会です。ネタを仕入れるのに楽しみ。

2012.11.26

教員紹介 その8

20121126-1.jpg人とのであい、競技との出会いが、今の私があると【hama】先生。高校生の頃に新聞でトライアスロンを知る。ハワイのアイアンマンレースにも参加。勉強の方では、スポーツ医学を勉強したい!と東京医科大学の岩根先生、ペンシルバニア大学のブリトン・チャンス先生との出会いによって環境医学研究の道へ。この間行っている、不活動(ギプス固定21日間)による筋代謝の研究について一部紹介。MRIによる筋形態、31PMRSによる有酸素能を計測。ギプス固定すると有酸素能、握力(筋力)、持久力が低下する。最後に、研究を進めるうえでの心得をかたってもらいました。1)原場から研究テーマを拾う、2)人のやっていないことをやる、3)楽しいと思えることはとことん突き詰める、4)日々勉強する。

 

20121126-2.jpg「この子(小学生)は運動が苦手で鉄棒ができなかったんだよね」との台詞を入れながら見せたビデオでは、見事に鉄棒の演技をしていた。「この指導は小学校(中高は、社会の免許)をもった先生が指導したんですよ、と【智】先生の話はスタート。そのうえで、スポーツ指導者には何が求められるでしょうか?その回答の中で、"優れた"スポーツ指導者は、参加している全ての人が、スポーツしている時も、終わってからも、スポーツに積極的に継続的に参加するように、"意図的、計画的に"指導することがかのである。ふつうの指導者ではなく、「優れた指導者」と巣立って欲しい。このことをスポーツ教育コースでしっかり学んで欲しい。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

いよいよ、今週末は、第25回日本トレーニング科学会。金曜日のプレカンファレンスからはじまります。この分野の活性化へ一石を投じる会になるでしょう。

先週、企業周りをしてきました。「食品関係の中規模」の会社でした。OBが対応してくれて細かなところまで教えてくれました。その会社で、リクナビで登録するのが3万名、さらにエントリーシート登録するのは3千名。そこから、面接によばれるのが500名。最終的に採用されるのが5名。選ぶ側も選ばれる側も真剣勝負。これから、本番となる就職活動に突入する一期生を大いに励まし、応援したい。これまでの体育系、スポーツ系とは違う学びを積んだ一期生であれば、自らのキャリアを切り開いてくれるでしょう。

【忠】

 

 

 

 

2012.11.25

高校生への職業ガイダンス

先週木曜日、京都府北部のM高校に行きました。進路指導の一環として行われている「職業ガイダンス」で、スポーツ・健康の分野(あるいは仕事)について、高校1年生を対象に全体的な話をするためでした。職業分野別に15の分科会に分かれて実施、いくつかの他の4年制大学、短期大学、専門学校から講師を引き受けた方々が来ていました。スポーツ・健康分野(仕事)はその内の一つでした。

 「高校1年生に対して、早くも職業の話か!」と最初は奇異に感じましたが、高校の進路指導の先生や他の大学の先生と話してみると事情はより一層鮮明になったという感想をもちました。4年生大学ではちょうど3回生の後期に、進路就職に関して具体的な動きをみせるようになりますが、それまでは深く潜航しているような感じです。

 「自分の適性ややりたいことと同時に、それぞれの職業別分野や企業世界の事情」をより詳しく調べ、かつ「5年後、10年後にかくありたいという自分自身をイメージ」してみよう、と多くの先輩方(企業人)や先生方(どの分野においても)が教えているところです。

 高校1年生にとって5年後の自分は、ちょうど大学3回生の後期に当たります。けれども3年前には既に、進学した大学と学部(学科)を選んでいます。したがって、その選択の前に、職業分野や仕事の話に直接・間接に触れる経験は、プリミティブながら実は極めて大切なのです、と進路指導の先生は、話しておられました。

 

 このような話を事前に聞いていたわけではないのですが、次のようなことがらに重点を置き話しました。それらは、「現在のスポーツが、いかに多様に展開されているか」、また「メディア、企業・ビジネス、他の文化・科学の諸領域といかに結びついて、その多様さが現れてきているか」、さらに「その多様さが、いかにスポーツや健康に関わる仕事の拡がりの可能性をもたらしているか」ということでした。

 近年開設された4年生私立大学「スポーツ・健康系学部」は、すべてその仕事の拡がりをみてカリキュラム設定や工夫を行っています。その雄が立命館なのです、と最後に力説しましたが、現地での話の中心は上記の諸点でした。

 「スポーツを実践し、スポーツに興味・関心をもち、スポーツに関わった仕事をしたい」と、我が学部の学生の皆さんも、新入生の時期には新鮮さをもって多くが語ります。「する・みる・ささえる(かかわる)」が多様に交錯したスポーツの世界に接し、高校1年生が5年後の大学3回生までに、「夢を現実化する」可能性をいかに拡大させるか、ということが「高大連携」のもっとも重要な点なのかもしれません。高校生に優しく、平易に話をする準備をしたおかげで、難しい問題を考える機会に接した、と今回私は感じました。

 

【善】