[ 2025年05月 ] の記事一覧

2012.10.15

教員紹介 その2

20121015-1.JPG「同じ筋トレ、同じダイエットしても同じ効果は得られない。」なぜでしょうか?「オリンピックの100mの優勝者とマラソンの優勝者の国別分布は?」などの問いかけから、【moto】先生の研究紹介が始まりました。スポーツ生化学・生理学の若手のエース、【moto】先生は、難しい遺伝子の話を非常に分かりやすく解説講義してもらいながら今後の研究とその成果の社会への貢献を話してもらいました。我々大きな個人差を感じることはありますが、遺伝子多型による違いはわずか0.1%。人とゴリラとは1.2%の違い。大半は同じなんです。現在、スポーツパフォーマンスに関する塩基は100個程度有るといわれています。ただし、あくまでも、遺伝子だけでパフォーマンスが決まるのではなく、自分の特性を知ることでトレーニングの仕方、内容をカスタマイズすることができる。そのことが、遺伝子を利用することのメリットである。あくまでもスポーツ選択の自由は個人にあり、遺伝子によって決められるべきではないことも触れていただきました。非常に明快で興味深い話で、さすが「エース!」と内心で叫んでおりました。

 

20121015-2.JPG二人目で登場してもらたのは、スポーツ健康科学部は、ハートも熱い、熱血、熱々の教員ばかりの教員集団ですが、その代表といえる【仁】先生からは、冒頭に「スポーツ」とは何なのか?という観点から話を始めてもらいました。さらには「スポーツマネジメントの分野がどのように社会に活かされているのか」という大きなテーマを短時間で語ってもらいました。その中で、1)スポーツ組織は、「スポーツ振興」にどう貢献できるのか(スポーツ組織、社会システム、地域住民の関係性とスポーツ振興)、2)スポーツ組織の協働と成果に貢献するマネジメント(協働を促し、組織としての成果をあげるための営為)について(コンフリクトマネジメント、やる気・モチベーション、チームの強み、進化する創造的な組織)、3)スポーツマネジメントのレバー(社会、政策、教育、財政、経験、社会的責任、技術革新)について分かりやすく、"熱く"講義してもらいました。

 

冷静かつ論理的で、そして熱い情熱。どんな取り組みにも必要ですね。お二人の先生から再確認できました。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

体育に日に出雲駅伝の応援に行ってきました。島根県の校友の熱い声援に感激しました。母校、後輩を思う「赤き血しお」に心揺さぶられました。

【忠】

 

2012.10.14

ACP初体験

後期の授業が始まり、教養科目の「スポーツ方法実習」でちょっと新たな体験をしています。それは、ACP(アドバンスト・コーチング・プログラム)に参画したスポ健2回生のOK君が「エクササイズ・トレーニング」の実技実習の授業を共に担当してくれることです。ACPとは、「スポーツ方法実習に実習生として参加し、学部で学んだスポーツ指導の理論を実践し、スポーツ・教育現場における指導力を高めるとともに、学びを深め成長してもらうこと」を目的とする、本年度スタートしたプログラムのことです。もちろん申請要件として、複数のスポーツ指導実習で優秀な成績を修めたことが求められます。

 

 先週から始まり、初回は授業の内容と流れを把握し、受講生との対面・交流、8班編成それぞれの班およびリーダー(挌)の特徴を観察することに、彼女には専念してもらいました。受講生の中には経済・経営・理工・情理・生命など他学部生、それにスポ健の1年先輩も複数人います。ちょっと苦労するだろうなという心配と、しっかりやってくれそうだという期待感が入り混じって、私も新鮮な気持ちになりました。

課題提示の補佐をしてくれるとともに、個別グループを巡回して助言する、あるいは適切なKR情報を提供することなど、また授業計画全体の極一部分を限定した指導計画案の作成と実際指導を行う活動プログラムを予定しています。

 

 講義などではすでにTA(ティーチング・アシスタント)あるいはES(エデュケイショナル・サポーター)が教員の教授活動を補佐すると同時に、直接・間接に受講者の学習活動をサポートしています。小クラス授業等ではオリターやAA(アカデミック・アドバイザー)がクラスおよびグループ活動のサポートや「大学での学び方と専門の学びへの動機づけ」などのサポートを行っています。これらは少しずつ活動内容や重点の置き方が異なりますが、大元は立命館大学が唱えている「ピア・サポート・システム」すなわち「学習者中心」「学生参加」による「学びのシステム」だと言えます。

 かつて「学習についての学習」あるいは「学習の仕方を学習する」ということが教育界で議論になりました。現在でもなお、「今行っていることをそのまま再生するのではなく、絶えず新奇な事態に対応する、従って自分自身の考え・振舞いを更新していく」ことが学習の最終目標となるところです。これらすべて「創造的な力量を身につけることの価値」を言い表した表現です。学生が教育に参画することで「より一段進んだ学習の段階にあがる」ことをOKさんとともに追求できれば、私も勉強になると予感しています。

 

 すでに本年度前期では、数名の参加学生がACP を完了しています。その内容が「教育実践フォーラム」で紹介されます。参加は事前の申請が必要です。また、事後の報告記事にも注目する値打ちがあると、私は思います。以下の案内を参考にしてください。

とき:2012 10 30 ( ) 1800 2000

ばしょ:衣笠:至徳館304 西会議室 BKC:アクロス第11 会議室

1830 1855

「アドバンスト・コーチング(実習)プログラム【ACP】の実践

-スポーツ健康科学部から全学へ-」

 空閑佐智子先生(嘱託講師)

栗林環さん(スポ健事務室職員) 

奥野紗織さん(スポ健3 回生)

立命館大学教育開発支援課

525-8577 滋賀県草津市野路東1-1-1

Tel:077-561-2809(内線 515-6308

https://www.ritsumei.ac.jp/acd/ac/itl/teacher/event/20121030forum.pdf

 

【善】

 

 

2012.10.13

プレゼンバトル2012開幕です

私の研究室では、毎週木曜日の昼休みに大学院生と学部のゼミ生が集まり、お昼ご飯を食べながらミーティングを行っています(ランチタイムミーティング)。現在、大学院生と学部生を合わせると20名近くのチームになっていますので、研究室内でのコミュニケーションや全員に一斉に連絡をすることがおもな目的です。ただし、集まってご飯を食べるだけではもったいないと思い、ミーティングの中でいろいろな企画を実行しています。


この一環として、今週からは人前で話をする能力やプレゼンテーション技術を高めることを目的に【プレゼンバトル】をスタートさせています。これは与えられたテーマに対して、5分間プレゼンをするというものです。パワーポイントでのスライド、ホワイトボード、原稿などは使用せずに【喋りのみ】で勝負します(これがなかなか難しい!!)。実は「好きな本の内容を紹介する」という【ビブリオバトル】を最初考えていたのですが、特に学部生の場合そもそもあまり本を読んでいない・・・・ということもあり、もう少し手軽なテーマを用いています。今回のテーマは【都道府県】・・・そう、ビブリオバトルではなく
プリフェクチャーバトルです。指定された都道府県の観光大使になった気持ちで、その土地の特徴や魅力を5分間存分に語ってもらいます。そしてその後、投票を行い最も優れた(心を動かされた)プレゼンテーションを選出します。


さて、このプレゼンバトル、文字通りバトルです。スポーツと同様、真剣にやらないとおもしろくありません。そこで学部生、大学院生が全員参加し、グループAからDにわかれて4週間かけて予選ラウンドを戦います。各グループから上位2名が準決勝ラウンドに進出可能です。そして、準決勝ラウンドを勝ち抜いた上位4名が決勝ラウンドに進出し、今回のプレゼンバトルの優勝者を決定します。


photo1.jpg
今週は予選ラウンドAグループのバトルが繰り広げられましたが、非常に見応えのあるものでした。それぞれが担当の都道府県について十分に下調べをし、おすすめの観光スポットなどを語ってくれました。ちなみに写真は学部3回生Tomoくんのプレゼンテーションの様子です。まるで何かの講演を行っているようですが、実際には5分間【秋田県の魅力】を、おすすめの名所やその名所に関わるエピソードも挟みながら語っています。彼が秋田に行ったことがあるかはわかりませんが(おそらく行ったことはないでしょう)、その姿は観光大使そのものです。大変ウイットに富んだスピーチで私も大満足の内容でした。


来月中旬には優勝者が決定します。豊富なプレゼン経験と圧倒的な実力にもとづいて
大学院生が勝利するか、学部生がフレッシュなパワーで勝利するか、、、毎週楽しみながら観戦したいと思います。

GOTO

2012.10.12

体育の日を迎えて

体育の日を迎えて

いつの間にか青々とした田園風景が、一面黄金色の稲穂の波となり、稲刈りの季節になってきました。効率と機能美を求め整然とした校舎群、そこで学ぶ学生で賑わうキャンパスを出、のどかな刈り取り風景を目にすると妙に懐かしく、ある種の郷愁を覚え(越後平野の真只中に育ちました=エピソード記憶)、一時足を止め、あぜ道を駆け回ったこと、稲刈りの終わった田で草野球を楽しんだことなどを懐かしく振り返ったりしていました。

この季節はまた、運動会シーズン。7日、8日の連休ではどこからともなく音楽と歓声が風に乗って聞こえてきました。筆者には未だ10日体育の日の意識が抜けませんが、1010日が体育の日に制定されたのが8日に変更されすでに10年以上経っているのですね。内閣府の"体力・スポーツに関する世論調査(平成219月調査)"の結果を見るまでもなく、運動→健康・体力の維持、増進→生きがいといった関連性について確実に国民の認識を高め、さらに運動実施へと駆り立てるきっかけとなった点でも、体育の日の制定の意義は大きかったと思っています。しかしながら上記の関連性は"わかっているけど、運動の実施に至っていない人"もかなりいます。もちろん時間がないといった理由もありますが、"運動の楽しさ"を教えてくれる指導者の必要性もあげられています。楽しさと共に、さらに意欲と自信をも高めてくれる指導者を育成するのが本学部の使命の一つでもあると思っています。

 

2012.10.11

今週は何と言っても山中伸弥教授のノーベル医学生理学賞ですね!

Hamaです。

今月8日、スウェーデンのカロリンスカ医科大学が、今年のノーベル医学生理学賞を発表、ノーベル賞受賞は日本人としては、山中教授が19人目、医学生理学賞は2人目となりますね。

 

 皆さんもご存知の通り、山中教授は体の細胞から、様々な細胞に変化することのできるいわゆるiPS細胞(人工多能性幹細胞)の第一人者としてあまりにも有名です。

 

もともと私達は、母親の卵細胞1つからできているわけで、受精によりその後どんどん細胞が分裂していろいろな臓器が出来てくるわけです。

 

この過程は、"一方通行で決して逆行することはできない"、と思われていました。

 

今回の発見は、大げさに言えば、"逆行"つまり時間を遡ることができることを証明したようなものです。そうです、タイムマシンのような!!ちょっと言い過ぎですが・・・

 

 通常は、卵細胞から皮膚ができるわけですね。でも、山中教授の発見は、皮膚から卵細胞を作ることができるというものです。実際に、京都大学の林勝彦准教授のグループがマウスのiPS細胞から卵子を作ることに成功し(数日前に発表)、その卵子を体外受精させ、マウスの子どもが生まれることを証明したのです。

 

 山中教授の発見を応用すれば、様々な病気の治療に役立つわけで、素晴らしい研究と言えます。ただ、安全性や倫理面での問題点は数多くありますから、今後注視する必要がありますね。

 

まずは、日本人のノーベル賞受賞、おめでとうございます!!ちなみに、同い年の私としても、大変感動しております。

 

Hama




2012.10.10

山中教授のノーベル賞受賞から思う

おはようございます。ma34です。

ここ最近の大きな出来事といえば、やはり大ニュースにもなった
山中伸弥京都大学教授のノーベル生理・医学賞受賞ですね。

私も普段はあまりテレビを観られないものの、
彼に関するニュースは「見たい!」と思うほど
世間のフィーバーに乗っかって見ていました。

今回の受賞のニュースでもっとも興味深かったのは、
マスコミが好きそうな点ですが、
山中教授のこれまでのキャリアや研究面での苦労話。
やはり基礎的な部分の積み重ねや、人一倍努力すること、
そうした土台があって初めて、見えてくるものがあるのだろうなあということです。

ご本人は、「たまたま」とご謙遜されていますが、
そうした「運」をつかみとるのも、努力と創造性と人脈と・・・。
ご自身で培ってきた土台があってこそなのだと思いました。

ちなみに、講演や発表ではかならず「一笑い」が入るそう。
スポ健の先生方も、一笑いも二笑いも入れながら、
とても興味深いプレゼンテーションをなされる方ばかりです。

「iPS」の[ i ] も、流行っていたiPodにあやかって・・・というお話も。

努力の他にも、「笑いのセンス」(関西の方ですしね)も
相乗効果のように働いていくのかなあ、と思いました。

色々と刺激を受けた、今回の受賞のニュース。
研究者のあるべき姿を改めて考え、非常に学びの多いニュースでした。
・・・iPS細胞についてはまだあまり実はよくわかっていないので、
 今後の課題です。

ma34。


2012.10.09

最近の色んなこと

最近、見ています、ということを、あらためてちらほら聞くようになりました。
これで少し・・・いやますますやる気が出てきます。

さて、今日で後期が開講して2週間が経ちましたが、
毎日バタバタしています。
今年度からの新しい講義があって、その準備があったり、
打ち合わせがあったり・・・色々大変です。
やっていないこと、できていないことも多いなぁ。。。

やっていないこと、できていないことは忘れつつ。。。

先日、サービスラーニングの関係で、草津市の小学校まで、
学生の実習の様子を見に行ってきました。






どんな実習かと言うと・・・
草津市で小学校の6年生全員を集めて、
ジュニア・スポーツフェスティバルKUSATSU(JSF)というものを昨年より開催しています。
その中で、長縄跳びがあるのですが、その指導と練習のお手伝い、をする実習です。

その学生の様子を見ていると、楽しそうだなぁ、と。
ついでに、草津市教育委員会の方に、遠いところは送迎までして頂いて、
ありがたいなぁ、と思っています。

そうそう、そのJSFが10月19日開催で、あと10日。
JSFは、立命館大学BKCのクインススタジアムで開催しますので、
小学校6年生1200人が、もう少しで大学まで来ます。

そしてまた、JSFでは、スポーツの楽しさを知ってもらおうと、
学生のいろんな団体によって、小学生がスポーツを体験する、
またスポーツのすごさを知る、という機会を作っています。

2回目ですので、おおよそやるべきことが形になっていますが、
昨年の第1回目は、草津市教育委員会の担当の方が、
色々と苦労されていました。

しかし、昨年は、天気も良く、また混乱もなく、大成功に終わり、
今年を迎えています。

今年も晴れるといいなぁ。
うん、散文的。

そうそう、話をだいぶ戻すと、
小学校で、小学生の前で「教える」ということに取り組んでいる大学生の姿を見て、
成長している、という実感を持ちました。
6月ぐらいには、まだ不安だらけでしたが、今は、自信を持って送り出せる学生となっていました。
(裏では、草津市の方に色々なご迷惑をおかけして、色々と怒られている、のも知っていますが)

もう少しで集大成。
草津市とのサービスラーニング受講生のみなさん、がんばってね。

では、今週はこんなあたりで。

PS:さて、先日ゼミ生と話をしていますと、やはり恋愛話。
夏の間のエピソードを聞いたみんなから、
それは彼氏になれる対象と思われていない!と言われたゼミ生が、
ちょっと、いやだいぶか。。。へこんでました。
ついでに、何を書かれるかわからないので、ゼミの中で定期的にチェックをしなければならないコーナーのようです(笑

2012.10.08

キャリア形成科目 と教員紹介 その1

日本晴れの日が続いています。まさに天高く! の抜けるような青空です。

後期の科目に、キャリア形成科目として1回生配当の「スポーツ健康科学セミナーⅠ」があります。この学部で学べる専門について、各先生からお話をしてもらいます。先生方の専門と研究内容、そしてその研究成果が社会とどのように結びついているかを講義してもらいます。

 

20121009-1.JPGせっかくですので先生方の紹介を兼ねて、少しだけレポートさせてもらいます。

トップバッターは、やはり学部長の【Izumi】先生です。スポーツ健康科学の分野で知らない先生はいません。この間、ヒトを対象とした研究として、①スポーツに関する研究、競技力向上 最大酸素摂取量、最大酸素借、タバタプロトコールなど。さらには、これらの研究成果を利用した競技力向上に、陸上、中、長距離、水泳、ボートで貢献。②健康に関する研究では、まさに大御所です。エクササイズガイド2006をとりまとめたのも【Izumi】先生です。ヒト以外にも実験動物を対象とした研究によって、メカニズムの解明研究を行っておられます。トレーニングとミトコンドリア、心肥大のメカニズムの解明、運動とGLUT4増加の仕組み、がん、大腸ガンの予防効果の研究など、多数。"我が社(学部)"の社長として、学生に、①スポーツ、②健康、③グローバル、④リーダーシップの徹底を率先垂範していただいております。学生へのメッセージとして、「私のリーダーシップで御社を、スポーツ・運動・身体活動で健康にしてあげますよ、という上から目線で語れる力をつけて欲しい!」

 

20121009-2.JPG2番手で登場してもらったのは、【ippo】先生。我が社のマドンナ的存在です。研究室は学生、院生、教職員で溢れて順番待ちが出ています。今回お話しいただいたのは、大学時代の学びと現在の研究者(組織心理学)になる経過と研究成果との社会とのつながりです。大学生の頃は、小学校教員を目指して勉強。教育実習前後のところで心理学と出会う。お話の中では、信頼/魅力、リーダーシップ、コミュニケーション、チームワークなどの観点から、企業とスポーツチームでの心理学研究の例を紹介してもらいました。「こころ」という眼にみえにくいものを扱う難しさ、おもしろさを追求する醍醐味も語ってもらいました。人間社会は、人と関わる仕事ばかり。どういう場面で、何を介して関わりたいと思えるのか?と学生に投げかけながら、「しっかりとした理論にもとづいて周りを導く立場の人になってほしい!」とメッセージをいただきました。

 

20121009-3.JPGそれぞれの先生方からしっかり学び、スポーツ健康科学部の専門性を身につけてくれるでしょう。3回生はいよいよ卒業後のキャリアに向けて活動が始まりました。写真は、朝8時からの学部別ガイダンスの様子です。体育会クラブなどで授業時間帯に出られない学生用に、同じ内容を朝に行ってもらいました。ありがたいキャリアセンターのサポートです。

 

20121009-4.JPG<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

先週から半年間、【香】先生がメルボルンで在外研究に出発されました。先方で、研究を含め多くの経験と学び、ネットワーク形成など、多くの刺激を受けて帰ってこられるでしょう。写真は、【香】先生たちとたまに登ったキャンパス裏手の牟礼山からの眺めです。

 

【忠】

 

 

 

2012.10.07

信楽陶器まつり行

BKCキャンパス通うようになってから13年になります。湖西、湖南、湖東とそれぞれ、琵琶湖を望むことのできる地区にはおもしろい行事や旧跡があり、年に何ヶ所かはロング・ウォークで訪れるようにしています。その一つに信楽陶器まつりがあります。琵琶湖からは南に外れて三重県・伊賀上野市方面につながり、旧東海道宿場の滋賀県水口市から京都南部および奈良北部方面への結節点として、信楽(現在は滋賀県甲賀市信楽町)はかつて交通の要所にあるところでした。

 

 今年の陶器まつりは10月6~8日の連休に開かれています。信楽高原鐵道/信楽線「信楽駅」から北方へ数百メートルの信楽伝統産業会館まで、その途中信楽地域市民センター周辺特設会場では大展示即売会が行われており、テントの行列、大小種々の陶磁器(整然、雑然)それに老若男女の人々で"ゴッタ返し"でした。

また、滋賀県陶芸の森(信楽駅から歩いて約20分程)では多くの窯元、作家の総合展示会と、屋外の数列のテントブースでは個人作家や個人窯の発表展示販売が行われていました(写真上)。

 

SIMG_toukiichi7819.jpg信楽(現在は甲賀市信楽町)は、奈良、山城などの畿内と東海地方とを結ぶ交通路にあり、茶湯の中核として発展した京都や奈良に近いことから、後に茶陶・信楽焼が発展した大きな要因と考えられています。また、焼き物に良好な陶土が豊富にあり、陶工たちにとっても理想郷だった、と説明書きが教えています。

奈良、平安の時代から明治期まで、生活陶器から道楽・芸術作品まで、様々な「重点商品」の開発とそれを可能にする技術の改良の変遷を読んでいると運動・スポーツに関する技術・文化史の勉強をしている雰囲気を味わいました。

信楽焼と言えば狸が有名ですが、その置物の歴史は比較的浅く、明治時代に陶芸家の藤原銕造氏が作ったものが最初と言われています。「縁起物として喜ばれ、狸が「他を抜く」に通じることから商売繁盛と洒落て店の軒先に置かれることが多くなった・・・信楽焼八相縁起に因んで福々とした狸が編み笠を被り、少し首をかしげて右手に徳利、左手に通帳を持って突っ立っている、いわゆる「酒買い小僧」型が定番」となっています。これも説明書きが教えています。

 

SIMG_teaCup7822.jpg私がBKCに出かけるよりも早く出発したので、陶芸の森周辺のテント列では、まだ準備中のところが多くありました。真っ先に訪ねたのは、3年ぐらい前から気に入っている作家「Yagihashi」氏のところでした。一昨年度はお皿、昨年はコーヒーカップ、本年度は湯呑み茶碗(写真)を購入しました。灰のかぶり、釉薬の広がりと垂れ具合、炎の当たり等々によって色や文様が異なることや、年度によって厚みや溝の幅と深さに違いがあることなどを、同師から教えていただきました。別に狙っていたわけではありませんが、本日第1番目の購入客となり、他にお客さんが居なったことも幸いして、気候と同じぐらいにさわやかな気持ちになることが出来ました。反面、時間の経過に比べていつもより、歩数計の数字が極端に少ないのは当然かもしれません。

 

【善】

 

 

2012.10.06

新しい研究の始まり

今日は研究の話です。

競技スポーツの現場では、「2部練」と呼ばれる1日に2回練習を行うケースがよくあります。私も現役選手だった頃はよく2部練習を経験しました。この2部練習・・・当然何らかの効果があるから伝統的に行っているのですが、その効果を科学的に検討した研究が注目を集めています。海外で行われたこれらの研究では、「1日1回持久性トレーニングを行うよりも、2日1回の頻度で1日に2回トレーニングを行う(2部練)の方が筋グリコーゲン量の増加に対する効果が大きい」ことが示されています。筋グリコーゲンは多くのスポーツにおける最も主要なエネルギー源ですので、筋グリコーゲン量の増加は持久性の運動パフォーマンスの向上に貢献します。


image1.jpg
さて、これまでに実施された研究は「持久性トレーニングの2部練の効果」を検証したのみです。このことをふまえて、現在、「短時間・高強度のスプリントトレーニングを用いた2部練習の効果」を明らかにするための新しい研究を大学院生のIくんが実施しています。先日はこれから始まる実験に備えて、実験で大活躍するハイパワー式自転車エルゴメーター(パワーマックスV3)のメンテナンスを業者さんにお願いしました。あとはトレーニングを開始するのみです。




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大学院生だけでなく、学部生も頑張っています。学部3年生のKさんは「運動による食欲の変化」に関する研究に挑戦中です。写真は運動中における主観的な食欲変化を質問紙を用いて調べているところです(ちなみに室温は36℃。非常に暑いです。。写真では伝わりませんが。。)。スポーツ健康科学は「理論」と「実践」による学問です。講義を通してまず理論や知識を吸収することが大事、けれどもそれだけで終わらず、実践的な活動を通してさらに深い学びを実現できるように心がけています。

GOTO