[ 2025年05月 ] の記事一覧

2012.09.15

岐阜に来ています(日本体力医学会)

大学の授業がない8月、9月は関連する幾つかの学会が開催されます。私も昨日から第67回日本体力医学会に参加しています。


昨年に引き続き、今年も立命館からは多数の教員、大学院生、学部生が参加しています(約40名??)。はい、チーム立命館よく目立っています!私の研究室からも大学院生5名(うち2名が発表)、学部生1名の6名が参加しています。私自身は大学院の博士課程に進学した25歳の時に初めて学会に参加しました。一方、今は、修士課程や何と学部の学生も積極的に参加しています。立派の一言です。


今日のお昼はランチョンセミナーを立命館大学が主催しました。「スポーツ健康科学分野の展望」というテーマで、本学部における研究施策や「スポーツ健康科学研究センター」での研究プロジェクトの取り組みを学部長のizumi先生が紹介され、その後、hassy先生の研究室でポストドクトラルフェローをされているH田先生が【脂肪分解の分子メカニズムに関する研究】というテーマで、現在取り組ま
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れている最新の知見を披露されました。その後私は、【代謝、内分泌応答を手がかりにしたトレーニング科学研究〜トレーニング、栄養、休養からのアプローチ〜】というテーマで話をさせていただきました。運動後のリカバリー中におけるコンプレッションウェア着用の効果や、運動に伴う食欲の変化に関する最新の研究結果を報告しました。特に後者については、先週データが揃ったばかりで、運動をすると食欲を促進させるホルモンである【グレリン】が低下し、それに伴い空腹感が軽減されるという内容です。これからまだ幾つかの研究が必要ですが、1日の中で適切なタイミングで適切な運動を実施することで、1日を通して食欲を抑えることができないか。。。。かなり大胆な発想をもっています。もし、これが現実になればぜひ私自身積極的に取り入れたいと思います(特に私は食欲旺盛で、我が家のエンゲル係数は凄いものがありますので・・・・)。


さて、学会も明日で最終日です。明日の午前中もスポ健からは大学院生や学部生が発表をします。特に、若手研究奨励賞にノミネートされている2名の学生の発表は楽しみです!

GOTO

2012.09.14

「凌雲の志」再び~秋季リーグに備えて

 部長をしているアイスホッケー部の合宿の視察(正式には合宿成果の検証とも言える第13回大学アイスホッケー交流戦苫小牧大会)に行ってきました。部員は先月末からの合宿で各自の達成目標を果たしたのか、一段と精悍な顔つきになっていました。食事での会話ばかりでなく、食べる量にも力強さを感じさせられました。部員30名と彼らの活躍を支える小山主務をはじめとするマネージャー4名の所帯は、同じホテルに宿泊している他大学に比較したら決して大きくはないが、雰囲気には誇りと自主性に裏打ちされた明るさと伸びやかさを感じました。観戦できた日体大戦では、執念とねばり強さで、体型的なハンディ(機能的は?)を超えて勝つことができました。勿論8名いる本学部生も大健闘でした。  この成果を基に、22日から始まる関西インカレ・リーグ戦では是非4位以内に入り、全日本に進んで、立命館大学アイスホッケー部の名を高めてもらいたいと願っています。そのために必要なのが「自己管理」。勉学を中心とした体調管理をきちんとできなければ、上は望めないことは明らか。明確で具体的な目標設定と共に是非徹底してもらいたいと強く思っています。今、大学でプレーできることの幸せに感謝しつつ。(老ブロガー・ハル)



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2012.09.13

筋肉の有酸素能力の測定方法

 通常、有酸素能力と言えば、全身性の有酸素能力を指します。これは、心臓と肺の能力(心肺能力)の指標で、自転車エルゴメーター運動やトレッドミル運動(ベルトコンベアーのような上を走る運動)を用いて測定します。具体的には、自転車運動なら、軽い負荷から徐々にペダルの重さを重くしていって、出来なくなるところまで追い込みます。その際に、呼気ガス分析装置を用いて、呼吸器(肺)から取り入れることのできる酸素の量の最大値(最大酸素摂取量)を求めることにより、心肺能力を評価することができます。

 

 では、筋肉の有酸素能力を評価する場合にはどのようにして、測定するのでしょうか?筋肉は空気中から直接酸素を取り入れる訳ではないので、測定は難しそうですね。

 

 筋肉の有酸素能力を測ろうと思うと、直接筋肉に針を刺したり、血管の血流量や血管の中の酸素の量を直接測る方法もあります。ちょっと痛そうですね。

 

 私たちは、針を刺したりしないで、筋肉の有酸素能力を測る方法を用いています。その方法を説明していきます。測定装置としては、磁気共鳴分光法という装置(MRI装置とほぼ同じ)を使います。

 

 筋肉が収縮(運動)すると、酸素や糖質などを使いますし、筋肉の中のクレアチンリン酸という物質も減少します。このクレアチンリン酸は、一般には、無酸素的に分解(使われて)されて、アデノシン3リン酸(ATP)を作り出します。このATP(糖質や脂質からも作られますが)を用いて、筋肉は収縮するのです。

 

 その一方で、運動を終えると、クレアチンリン酸は、回復してきます。その回復には、実は酸素が不可欠なのです。そして、有酸素能力が高いと、このクレアチンリン酸は、早く回復します。例えば,トライアスロンの選手は、クレアチンリン酸の回復が早いですし、慢性的に体を動かさないと、その回復が遅れます。

 

 ですから、クレアチンリン酸の回復状態を測定することにより、針を刺したりしないでも筋肉の性質(有酸素能力)が分かるのです。

 

 皆さんも機会があれば、測定してみてください。

 

【今週の1 shot!!

筋肉の有酸素能力を測定できる磁気共鳴分光装置
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【Hama】




2012.09.12

映画「うまれる」をみました

おはようございます。ma34です。

日中はまだまだ暑いなあと感じるときもありますが、
朝晩はすっかり過ごしやすくなり、秋がやってきたのだなあと感じます。
スーパーの果物コーナーの香りを楽しみに
毎日買い物をしておりますが(笑)、
果物コーナーも、梨や巨峰が登場し、秋の香りに変わって来ました。

さて。
先週、自主映画上映会にて「うまれる」という映画をみてきました。
(写真、一番上のパンフレット。
 その他の本は、「いのち」に関して最近私が読んで面白かった本です。)

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映画「うまれる」には、生まれてくる新しい〈命〉、赤ちゃんをめぐって
それぞれの家族がそれぞれの思いを抱きながら、
何かを学び、挑戦し、壁にぶち当たり、克服し、新たな光を得ていく、
その姿が描かれていました。
(ドキュメンタリー映画ですので、彼らの生き方そのものが映し出されていますが、
 きっと映画には現れていない、もっともっと多くの思いや悲しみもあったかもしれません)

ぜひ、皆さんにもいつか見て欲しいと思いますので
中身を詳しくは語りませんが、

実の母親に虐待された経験をもつ女性が、
お腹に新たな生命を宿した時、
「こんな私に、ちゃんとした母親ができるのだろうか」と悩み苦しみながらも、
初めての出産を経験したとき、
自分の母親もこんなふうに命を賭けて、耐え切れないほどの痛みを経験し、
そして私自身を産んでくれたのだということを知り、
愛情がなければ、こんな苦しいことはできないだろう、
私も愛されていなかったわけではないのだ、と少し思えるようになってきた、と語っていました。

重い障害を持ってうまれた命。
いつその命の灯火が消えてしまうかわからないけれど、
家族は精一杯、今を生きていました。

私自身、新しい命を迎えられたことに感謝はしておりましたが、
改めてそのすばらしさを感じるとともに、
今を大切に生きること、をもう一度考えなければならないと思いました。


映画をみてから、「いのち」について色々と本を読んでいます。

命と健康のつながりという点では、「どのように食べるか、何を食べるか」。
私の場合、食物アレルギーの子がおりますので、そういう観点でも勉強したいのです。

そして、命と教育というつながりでは、
「いのちをいただく」ということをどのように教えるのか、
また自分自身の命が大切であるということをどのように教えるのか、
そんなことを勉強したいと思っています。

担当科目の内容にすぐは結びつきませんが、
いつか自分のなかでちゃんと整理できたとき、
授業のなかでもお話できればと思っています。

ma34.

2012.09.11

キャリアを考える(4)

はてさて、連載物が続きますが、
決してブログの新しいネタがないわけでなく、
なんとなく、書いておいた方が良いかなぁ、と思っているからです。

ネタだけで言うと。。。大学院生の話とか、出張の話とか、地域からの期待の話とか、
色々ありますが、とりあえず、それはそれ。

さて、前回の終わりに、次は「人に伝える」ということ、
と話をしたので、そのあたりから話をしていきます。

まず、コミュニケーション(communication)のことから話をしていきます。
当然、コミュニケーションとは、双方向性を持つものです。
元々はラテン語の"communis"であって、この意味は共有する(share)だったそうです。
つまり、AとBとで共有する、ということです。
ついでに言えば、言葉によるコミュニケーション以外にも、
様々な身体を含むメディアによってコミュニケーションは成立します。




さて、このままいくと、コミュニケーションの概説で終わりそうなので、
元々の伝える、に戻りたいと思います。

人間は、一人で生きているのではない、という話を前回しましたが、
そのつながりで生きるためにコミュニケーションを取る必要があります。

そしてコミュニケーションでは、
相手のことを理解すること、
自分を理解してもらうこと、
この二つのことが必要となります。

この両方の力を持っている人もいますが、
人によって得意・不得意があるのが、
聞く力、伝える力、の違いです。

そして、キャリアの中で、自分のキャリアを人に理解してもらうためには、
自分を相手に伝えなければなりません。
最初に話をしたと思いますが、
自分自身の生き方や興味関心、
ということとキャリアは関わってきます。

その時に、漠然とした言葉では相手に伝わらないですから、
具体的にどんな経験をしたのか、について伝えなければなりません。
また、相手は全く違う人生を歩んできていますので、
相手に理解されるように話を進めていく必要があります。

このことがけっこう大事なのですが、なかなかうまくできる人が少ない、
そういう点になっています。

ちょっと意識してみてくださいね。

それでは長くなってきたので、また来週。
続く、かな。。。

ではでは。

PS:この前久しぶりに見ています、という感想をもらいました。
見ている人がいて、良かった、と思って、書く気がますます増えました。
見ている人がいましたら、声をかけてくださいね。

2012.09.10

スポーツ健康科学部教授会FD研修会

先週の金曜日は、丸一日かけて、スポーツ健康科学部の教職員によるFD研修会を行いました。ご存じのように、FDfaculty development)というと、教員の教育力を高めることにねらいがおかれますが、個別の教員の教育力を高めるだけでなく、学部全体の力量を高めるために、学部にとって大切な人材育成像(ディプロマポリシー)を共有するとともに、入試、カリキュラム、キャリア(進路)について具体的な実践内容、アイデアを議論しました。

 

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今回は、2020年までの社会情勢の動向を踏まえた本学の入学政策について、入学センターの松原さんに、データにもとづく情勢分析をもとに報告してもらいました。この報告にもとづく質疑応答、ならびにこの間の学部での取り組みについての情報共有の後に、グループワークによって種々のアイデアを議論してもらいました。

 

20120910-1.jpgまた、今回の大きなテーマは、学部と大学院(前期課程)のカリキュラム改革の議論です。これまでの到達点を確認しながら、入学した学生・院生がディプロマポリシーに掲げた人材として育つために、カリキュラムをどのようにつくり配置するのかの集中議論を行いました。学部・研究科の理念、人材育成像を十分い理解した教職員による深い議論ができました。

これ以外にも、『学部の魅力をさらに高めるために』というテーマでのグループワークも行いました。魅力一杯のスポーツ健康科学部ですが、これまでに行ってきた実践を連携させたり、整理し、具体的な表現で魅力を伝えられるようなテーマで、真剣かつ楽しいワークでした。

 

何よりも、このようなFD研修会を、丸一日かけてできることが立命館大学スポーツ健康科学部の強みであり、教職員の魅力を磨き上げることになるといえるでしょう。

 

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<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

9/9(日)から陸上の全日本インカレがはじまっています。9/12(木)まで国立競技場で行われています。立命館大学陸上競技部も頑張ってます。

【忠】

 

 

 

 

 

 

 

 

2012.09.09

集中講義

1周(93日(月)~8日(土))が終了、第2週(10日(月)~15日(土))は明日から始まります。これは、夏期集中講義のことです。カリキュラム上は後期科目としてカウントされ、学部学生や院生によっては、2週連続で受講するひともいます。他の諸資格夏期講座や研究室の実験・勉強会の行事、およびサークル・部活動等々に参加する学生・院生達で、昼食時に、BKCユニオン・カフェテリアやコンビニは結構にぎやかです。

 

集中講義は、カリキュラム運営上、遠い過去から採用されている開講方式の1つですが、通年(1科目、年間30回授業、4単位)を基本にしている時代では、そんなに多くのメニューがあるわけではありませんでした。通常カリキュラムに置かない(置きにくい)科目や、担当者(講義あるいは実習指導する先生)が一時期にしか確保することができない等々の都合で、このような形態をとる場合がほとんどでした。だから内容も時間配分、評価の方法などに渡っても、担当者任せのことが多かった感は否めません。

 

けれども現在では、セメスター(半年間、15回授業、2単位)を基本とするカリキュラム運営の下で、集中方式は新生しています。その存在理由も「通常カリキュラムに置かない、置けない、担当者を短期的にしか確保できない」という理由からだけではありません。「短期に集中して学ぶことに1つの意義がある」あるいは「各学部の通常の時間割に入れない、特別な内容と担当者の背景をもつ特殊講義等は、他の学部や学科・専攻に所属する人にとっても視野を広げる絶好のチャンスである」という多様な意義が再確認されるようになっている、と私は感じています。

それぞれの開講週の中に組み込んでいた「最終講義日試験」も「集中講義試験日」として後日に独立させ、短期に学習者を、予復習を含めた取り組みに集中させていく諸条件は、かなりの程度にまで整備されてきています。夏期集中科目を受講する学生の思いは様々でしょうが、通常考えていない「内容」に接近・接触する感覚を覚える、暫し没頭する思いをもって取り組んでいる、等々が学習者に芽生えれば、その意義の5割以上は達成されていると私は思います。

本学部に来てからは担当していませんが、以前は隔年で教養科目の集中講義を私は担当していました。主に経済・経営学部の夜間主の学生達が対象でした。『「身体運動動作がいかに上手く習熟するか、その過程を観察する方法・手順を考え、指導する内容・方法や環境づくりが彼らの上手くなっていく道筋や到達点へいかに影響を及ぼすか、つまり因果関係を考える」ことは、直接皆さんの役に立つことではありません。けれどもそこに含まれる「思考の枠組み・手順」にいかに価値をおいて、通常カリキュラムで学ぶ内容の1つかもしくは複数に関連付けて皆さんがものごとを考えることができるようになるか、これが私の最大の関心事です』と熱弁?したことを、今でも覚えています。

 

24時間、365日開講、BKC文理総合(融合)キャンパス、を標榜(?)するBKC各学部です。私はそうあって欲しいと思っています。現在でも学部学生にとっては1回生~3回生まで最大8科目16単位の受講機会に際して、自分自身の「智の再構築」を考える機会がある、とも考えられます。これは、それぞれの人に平等に振り分けられています。専門科目は勿論学部所属学生に寄与するカリキュラムを構成する単位です。けれども「学ぶ専門の水準が高まれば高まるほど、他の領域の専門内容が広く、深く求められる」と、現代的教養という語を理解すれば、次のように言うこともできると私は考えます。学部を越えた学びを学部生の人たちはもっと求めて欲しい。釈迦に説法で恐縮ですが、先生たちには、他の学部の学生も立命の貴重な「スポーツ健康科学」教育の対象者だと、再確認・再認識する機会にして欲しいと思います。

 

【善】

 

 

2012.09.08

高校生の訪問

私達スポーツ健康科学部では、オープンキャンパスの際にツアー形式での施設見学を実施しています。ただし、それ以外にも随時、国内外から様々な方が施設見学にいらっしゃいます。「スポーツ健康科学部の施設は最新で素晴らしい」という情報が広く伝わっていることもあり、私も親交のある他大学の先生から施設案内の依頼を受けることがあります。こういったこともあり、スポーツ健康科学部の教員や職員は、インテグレーションコア(事務室、実験室、大学院生の控室、教員の研究室のある建物)1Fから6Fまでのツアーガイドを手際良く行うことができます。


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さて、今日は、立命館守山高校の2年生約20名が施設見学に来てくれました。対応してくれたのは私の研究室の大学院生2名でしたが、上手に時間調整をしながら、スポーツパフォーマンス実習室や低酸素室などの施設を説明していました。また、参加した高校生は実際に一部の測定を経験したりと充実した企画になったようです。


そして、学生を引率していたのは、昨年度、大学院を修了されたK村先生です(大学院修了後に立命館守山高校に赴任されています)。インテグレーションコアで学んだ学生が卒業(修了)後に社会に出て活躍し、何かの際に学生以外の立場で戻って来てくれる・・・・これからこういった機会が増えそうで今から楽しみです。

GOTO


2012.09.07

忙中閑?あり

 日中の暑さはまだ続いていますが、"秋きぬと 眼にはさやかに見えねども 風の音にぞ驚かれぬる" の歌のように、通勤途中、車窓から見える稲刈り等の田園風景は確実に秋の気配を感じさせてくれます。

 秋と言えば収穫の秋ですが、これは決して果物や穀物だけでなく、人間にとっても通じるかも知れません。院生は秋の学会に備え、あるいは今月末の中間発表に備え、この暑い夏休みを実験や調査に打ち込んで来たようです。研究する(勉学に勤しむ)人間には、余暇などはないと思われるかも知れませんが、先日、写真のように実験準備が一段落したのと(誰かさんの)誕生日祝いを兼ねP9031573.JPGて、ショートケーキでお茶会をしました。

振り返ってみますと実験室には特別の思いを持っています。実験室は単なる作業部屋ではなく、人生に二度と来ない学生時代の様々な想い出が凝縮された場となり、将来の可能性を大きく広げてくれる場ともなります。少し大げさな言い方かも知れませんが、友人や恩師と共に悩み、工夫し、新たな展開へと進むことのできる創造の場となり、そこでの経験が今後の人生において心の支えと成ってくれることを望みます。(老ブロガー・ハル)

2012.09.06

筋血管の若返りに関する研究 その2

Hamaです。


 先週お話ししたように、体を動かさないと、筋肉や血管の働きが悪くなります。その低下の割合は、それぞれの働き(筋力や持久力)によって異なりますが。

では、低下した働きを元の状態に戻すには、どうすればいいでしょうか?その答えは、単純です。そう、体を動かす、筋肉を動かせばいいのです!!

 でも・・・どのくらいの量の運動をすればいいのでしょうか?

 先週お話しした3週の上肢のギプス固定で握力と持久力が低下しましたが、先ずは、持久力の低下を抑えるトレーニングを考えることにしました。

 
その前に・・・トレーニング(運動処方)の原則を、ご存知ですか?
それは、運動の種類運動の時間運動の強度運動の頻度運動の期間です。

 この場合、運動の種類は、手のグリップ運動、それも手の持久的なグリップです。運動強度は、様々ある中から、過去の論文を参考に握力の30%の力を、1秒に1回発揮し、疲労困憊になるまで行う方法を選びました。運動の頻度は、週に2回、期間はギプス固定している3週間です。


 このトレーニングを行った結果、本来なら低下してしまうグリップの持久力と
有酸素運動能力が、回復することを証明しました。

 筋肉の有酸素能力の測り方は、また次回に説明します。

参考論文
 Low-volume muscle endurance training prevents decrease in muscle oxidative and endurance function during 21-day forearm immobilization. T. Homma, T. Hamaoka, N. Murase, T. Osada, M. Murakami, Y. Kurosawa, A. Kitahara, S. Ichimura, K. Yashiro, T. Katsumura., Acta. Physiologica. 2009/12, 197/4, 313-320.

 

【今週の1shot!!

愛媛県松山市、朝のジョギングで見つけた「美」

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