[ 2025年06月 ] の記事一覧

2012.07.27

自己研鑽

 先週末に、公認スポーツ指導者(コーチ等)養成講習会共通科目Ⅱ・Ⅲ集合講習会(日本体育協会)に行ってきました。今回は福岡で、コーチ、上級コーチ、AT(アスレティック・トレーナー)、スポーツ栄養士等を目指す人たち99名の受講者がおりました。5日間朝の9時からお昼休みを挟み、午後は720分(日により610分)まで。23歳から68歳まで多様な年齢層の方々(教職、企業、病院関係者等)が参加されておりました。当然のことながら試験に合格しないと資格を得ることができないので、皆さん大変に熱心で、休憩時間や講義終了後には普段の指導上の問題などを含め、質問や相談に来ておりました。

自分が好きで始めたスポーツP1020445.JPG、そして自分で選んだ指導者への道とはいえ、それを十年、二十年、三十年とマンネリ化や惰性に陥らずに続けていくには、絶えず自己研鑽といった努力と時には忍耐も必要になってきます。"やる気"を高めるには、"指導者のストレス"などが講義内容でしたが、次回からはポップ・サイエンス(あまりアカデミックではないかもしれませんが)としての"スポーツ心理学への誘い"についてご紹介したいと思っています。

(老ブロガー・ハル)

2012.07.26

トライアスロンの選手はどのくらい食べてるか?

Hamaです。

 

 トライアスロンの選手はどのくらいのカロリーを摂取しているのでしょうか?

 

 その前に、1日に必要なエネルギー量(kcal)についてお話しします。

1日に必要なエネルギーは、[標準体重(㎏)]×[標準体重1㎏あたりに必要なエネルギー(kcal]で計算できます。

 標準体重(㎏)は一般に、[身長(m]×[身長(m]×22で、計算できます。ただし中高年は「22」よりも大きい数をかけた方が、よい場合もあります。

そうすると例えば、身長170㎝の人なら、1.7m)×1.7m)×2264㎏が、標準体重となります。

 

 次に1日に必要なエネルギー量についてです。これは、日常の活動量によって異なるわけですが、活動度の低い人は、25kcal/㎏、活動度の高い人は35kcal/㎏となります。

ですから、先ほどの身長170㎝、体重64㎏の活動量の低い人の必要エネルギーは、

64㎏×25kcal/㎏=1,600kcal、活動度が高い場合には、64㎏×35kcal/㎏=2,240kcalとなります。

 

 男性トライアスロン選手の練習期の一日の総エネルギー摂取量は3,623kcalから5,230kcalの範囲で、平均4,487kcal程度です。体重当たりのエネルギー摂取量は49kcal/㎏から78kcal/㎏の範囲で、平均で64kcal/㎏となります。ですから、トライアスロン選手は、平均でも一般の人の23倍のエネルギー摂取があるわけです。

 

【今週の1 shot!!
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先日行われた国体予選!
見事、優勝し滋賀県代表にうちのゼミ生が選ばれました!
国体でも、良い結果が残せるように頑張ってもらいたいですね!






















2012.07.25

楽しい化学反応を。

こんにちは。ma34です。

昨日は統一レポート締切日でした。
学生の皆様、無事に提出できましたでしょうか?
まだまだ試験がある方も多いと思いますが、
途中で諦めたりせず
(「あーあー、ぜったい単位落とす~。もう諦めよっかな」という叫びが
 基礎演習最終回でも聞こえましたが・・・)
全力を出しきってくださいね!!

そして、昨日は前期お疲れ様でした!ということで、
学部の懇親会がありました。
先生方の仲がとてもよいのがスポ健のよいところ。
今回も終始笑いの絶えない会でした。

その宴で、同じテーブルに来られた伊坂先生がお話されていたことが
とても印象に残っています。

スポ健には、スポーツ健康科学にかかわって、
様々な、幅広い分野の先生方が集まっているのが大きな特徴です。
各先生方が、それぞれの分野においてオーソリティーであるのはもちろんのこと、
スポ健がめざすのは、それぞれの分野の先生が出会い、新たなものを創りだすことだ、と。

「それぞれの先生(分野)が『化学反応』する楽しさを味わいたい・味わって欲しい」
とおっしゃっていました。

教育学分野の私も、先生方のご研究にたくさん学びながら、
これからはもっと一緒に「化学反応」を起こしていくアイディアを
探し、その楽しさをぜひ味わいたい!と強く思いました。

(すこしずつ動き出しているプロジェクトもあります。
 いつかちゃんと紹介しますね。)

ma34.

[ おまけの写真 ]
懇親会のワンショット。写真からでも楽しい会話が聞こえてきそうです★
konsinkai.JPG








2012.07.24

最近の勉強(その2)

ふと思い出して、ドラッカーの話に戻ってきました。

今までブログを書いていて初めてかもしれない「その2」

さて、ドラッカーですが企業の経営との関係で言われることが多いですが、
決してそれだけではありません。

むしろドラッカーは生前に社会生態学者と自らの事を言っていました。
そしてまた、未来予測ではなく、すでに起こったことを体系だてて述べているだけだ、
というような主旨のことも言っています。

それでは、その背景には何があったのでしょうか。




ドラッカーはオーストリア・ハンガリー帝国時代のウィーンに生まれ、
父親は政府の高級官僚をしていたそうです。
そして家には様々な人が意見交換をするようなサロンがあって、
そこにはハイデガーやフロイト、シュンペーターと言ったような、
色々な知識人が出入りしていたとのことです。

そしてドラッカーはギムナジウムを経て大学に行き、学士を取ります。
そしてその後、イギリスで金融機関に勤めます。
その金融機関にいたころに相場の予測をした論文を出しますが、
全く外れて手痛い目にあいます。
そして、未来は予測できない、わかるのはすでに起こった未来だけだ、という意識を強く持ちます。

その後、全体主義の批判などをしながら、現代社会の分析を続け、
クレアモント大学で90過ぎまで教鞭をとって、2005年に亡くなりました。

この中でも青年期までの周囲の影響を強く受けており、
ちょうどイギリスにいた頃にはナチが台頭し、全体主義が成長していきます。

その影響で、全体主義に対する強い嫌悪感を持って、その後の論文を作って行きます。

という人ですが、長いので、つづく、にします。
「その3」がやがて来ると思いますので、つづきはその時に。

ではでは。

PS:ブログを書き始めて3カ月が経ちました。
あとおよそ9カ月。
完走目指してがんばります。

2012.07.23

ひと区切りと夏の活動

前期授業も終わりました。今週から定期試験が始まります。学生にとっては、前期の学修の整理をするとともに到達点を確認する機会となります。教える側にとっても、到達目標に対してどれだけ達成させられたかが試されることになります。

いずれにしても、前期終了でひと区切り入れて、この間の整理と到達点、成果を確認して、次へ繋げることになります。8月からは、約2ヶ月間の夏季休暇があります。クラブ・サークルなどの課外活動、インターンシップ、サービスラーニング、留学、旅行など、思い思いの活動が展開されるでしょう。

自由時間がたっぷりある夏に、素敵な時間をたっぷりと過ごして欲しいと願っています。どのような体験・経験を得るのか?、そしてそれらの体験・経験から感じ、気づくことは何か?さらには、自らの能力・スキルを高めるきっかけとなり、人間を磨くことにつながることを願っています。

ただし、「自由」はもっとも厳しいルールで自らを律することを要求するものでもあります。解放感一杯な夏ですが、このあたりのことはしっかりと注意して、自覚と覚悟を持った「自由時間」を堪能して下さい。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

いよいよ今週からロンドンオリンピック!時差の関係で夜更かしになりそうです。皆さんも睡眠不足、体調管理には注意下さい。

【忠】

 

 

2012.07.22

初期体験と地元の利

先週、717日(火曜)午前9時から、滋賀県立草津東高等学校、体育科1年生(40名)、2年生(40名)がBKCインテグレーション・コア1F、スポーツパフォーマンス測定室を中心に、体力測定の実習を行いました。

 同高校は滋賀県内で唯一体育科をもつ公立高校です。普通科と体育科全体で「文武両道」の声を上げ、運動部ではサッカー、陸上競技、アーチェリー、剣道、山岳、野球、等のクラブがリードする存在です。体育科では、各学年31単位のうち10単位程度の体育科専門科目及び専門選択科目が設けられています。今回はその科目の一環として行われたものです。また同校はBKCと同じ草津市内にあり、車で10分程度の距離です。附属高校よりも地の利を活用してもらっている感じがします。

 

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 使っていただいている施設、設備はスポ健の学部生が実習を行い、院生や教員が研究、研修で使用しているものと全く同じものです。今回も真田先生、大塚先生の指導と院生の協力参加もありました。形態や筋力測定、それに超音波測定を使った筋量や骨密度等々、お互いに測定者と被験者の役割を果たしながら、生徒さんたちは楽しくかつ真剣な目で測定値を見つめていました。記録もしっかりと記入していました。

 私たちは一流のモノとコトに触れてもらっている、と自負しています。

また同科3年生は、「コーチ学指導法」についても学び、1周前には本学部の教員(昨年度ブロガーのお一人、Shine先生)の講義も受けていました。

 

 1970年台初頭、米国の科学教育改革のために「学習者に関わる基礎研究」を進めていたJ.S.ブルーナーは、次の大胆な仮説を提唱しました。すなわち、「どのような小学校の子供たちにも、第一線の研究者が追求する問題を平易に教えることが可能である」と。

 子どもや学習者の認知発達の道筋や水準に合わせる必要がありますが、理解の内容と程度は、教える狙いや内容を準備する側の重大な責任だ、ということを唱えた教育理論であるとも考えられます。

 高大連携の大きな流れの中で、大学教員のこの種の取り組みを「大学講義の早期体験、あるいは出前講義」のように安易に考えて位置付ける傾向が無きにしもあらずということです。専門細分化される科学領域、学部や専門分野の魅力を平易に語るには、常日頃の準備が必要です。スポーツ健康科学部では、高等学校から要請があれば可能な範囲で、様々な先生がそれに応えてくれています。

 

 それとともに私たちが基本にしていることは、実際にインテグレーション・コアに来て、身体や運動動作を観察、測定、分析する際の「初期体験」(ウワーッ、何だ! オモシロイ、スゴイ、という感情と認知)です。増してや日々スポーツ実践している「若いアスリート」が自分自身を知る手続きと、「そのサポートの働きをする科学並びに研究者の姿」をリアルに感じてもらうことです。標題に書いたこと、草津東高校は本当に地元の利があるなあ、と私は強く感じました。よし、するだけなく勉強してみたい、とわずかでも思ってくれたら、人びとの幸福につながる本学部の内容をもっと多くの若いアスリートに地の利を越えて知らせる活動に拍車がかかるというものです。

 

【善】

 

 

2012.07.21

前期の授業が終わりました

前期の授業も本日の統一補講日をもって終了です。

今週は授業最終週ということもあり、各授業で前期の総括を行いました。木曜日の【専門演習(学部ゼミ)】でも無事に前期の授業を終えました。この授業では前 期の間に各自1本の英語論文(フルペーパー)を精読して、その内容をプレゼンすることを目標の1つにしていました。学部3回生には高いハードルで、英語に対して苦手意識のある学生もいましたが、逃げずにチャレンジして良いプレゼンをしてくれました。私としては大満足です。


また、最後の授業では、後期に実施する研究に向けての最終プレゼンをしてもらいました。こちらも時間をかけて計画を練ってきたこともあり、かなりまとまってきました。後は実行あるのみです。ちなみに、その日の昼休みは大学院生を含めランチミーティングを行い、「前期の間に成し遂げたことは??」というテー マで全員にショートスピーチをしてもらったのですが、学部生・大学院生ともに具体的に自分が頑張ったこと、成長した点を堂々と話してくれました。とても嬉しい瞬間でした。


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このブログでも何度か紹介した【エクササイズプログラミング論】の授業では日本オリンピック委員会(JOC)より伊藤 穣先生にお越しいただき「スポーツ科学のデータを活用したトレーニングサポート」に関して講義いただきました。伊藤先生は大学院時代の研究室の先輩であり、大学院生の頃は研究計画への助言など本当に本当にお世話になった方です。


今回はスキー連盟の医科学委員として、乳酸カーブテスト(運動時の血中乳酸濃度の変化をモニタリングするテスト)の結果を応用したトレーニングサポートの実践例をご紹介いただきました。これまでに授業内で説明をしてきた理論と現場(実践)を繋ぐ貴重な内容でした。


ふと考えると、大学院時代に同じ研究室で学んだ先輩、同期、後輩がプロスポーツを含む様々な競技スポーツ現場、各競技団体、スポーツ科学センター、研究所、大学などで大変活躍をされています。当時は入り口に大型トレッドミルがある実験室で体力トレーニング論について日々議論し、研究に没頭した毎日でした。10年後、20年後には、現在、立命館大学スポーツ健康科学部・研究科で共に学ぶスポ健生が日本の体育・スポーツ界を動かす、そのような日が現実になることを期待しています。

GOTO

2012.07.20

試験前の風景から

 梅雨時の豪雨により各地に大きな被害が生じ、特に九州北部豪雨では多くの方々が被災されました。お見舞い申し上げます。異常な降り方を見るにつけ、日本は温帯から亜熱帯に確実に変化したことを感じさせられます。一昨日梅雨明け宣言が出され、本格的な猛暑が続いていますが、来週からは試験期間が始まります。通勤電車やバスの中で真剣に勉強している学生、少しでも涼しい所を求めて校舎内の廊下やオープンスペースで友人とお互いの傾向と対策を検討し合っている光景を見るにつけ、本学はもちろんのこと日本の将来P1020419.JPGに希望を感じます。知識や技術の習得はもちろんのこと、勤勉、努力、克己、協力そして反省と、次の飛躍のために不可欠の精神的要素の大切さが特にこの期間に学べるのではないかと思っています。

 昨日のお昼休みに、写真のような光景に出会いました。この時期(試験前)に"流しそうめん"。学生達の企画力と行動力、団結力に思わず「天晴れ!」と叫びました。戦場でお茶を点てた武士の心境でしょうか。さすがスポーツ健康科学部の学生。きっと試験の結果も期待できるのでは・・・・(老ブロガー・ハル)。

2012.07.19

持久運動中に体重はどのくらい影響するか?

Hamaです。

 

持久運動中には色々な要因がエネルギー消費量の総量に影響を及ぼします。

体型、走り方などの運動フォーム、練習量などが挙げられますが、その中で明らかに影響を与えるのが体重です。重い荷物を担いで運動すると、だんだん疲れてくるのと同じで、体重が重いと体に負担がかかるわけです。

 

例えば、レース前に体重を1㎏減量すると、平均的な体格およびレース時間の選手ならば合計で約90kcalの節約となります。

このエネルギー量は水泳にして約400m、自転車では約4km、ランニングでは約1.3kmの距離に相当します。ですから、適切に減量、つまり脂肪を減らすことによって(骨や筋肉が減っては、力を出したり、運動したりするには不利ですね)、レース中の総エネルギー消費量を節約することができ、競技力向上につながる可能性があるのです。

 

【今週の1shot!!

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 先々週ベルギー・ブルージュでヨーロッパスポーツ科学学会が開かれました。町には、観光用の馬車が走っています。馬は、とても優雅に走りますね。

  ちなみに、人間の最大酸素摂取量は、50-80ml//min、馬は200ml//min以上だそうです。これは一般成人の4倍以上、トライアスロンの選手の2倍以上です。
馬はすごいですよね!









2012.07.18

基礎演習、研究入門も最終週でした。

こんにちは。ma34です。

今週は、moza先生も書いてくださっていましたが、
前期最終週です。
月曜日の研究入門(2回生)、水曜日(今日)の基礎演習(1回生)も、
最終週ということで、2回生はグループによるPPT発表、
1回生は後期のゼミナール大会にむけた班発表がありました。

2回生は、体育ぎらいをなくす(減らす)ための体育科教育、指導とは?
というテーマを掲げた班がおおく、
その他の班でもみんなの共通意識として、
「体育の楽しさをみんなに伝えたい!」という思いが伝わってくる発表でした。

スポーツ健康科学部の先生方、そして学生さん方の多くは、
きっとみなさん、スポーツが得意で、体育も得意、好きであった方だと思います。
そのなかで、私はきっと唯一の「運動が大の苦手で、どちらかというと嫌い」。
そんな私が、学生のみなさんに何が伝えられるのだろう?と思うこともありましたが、
最近は、(半ば開き直って)
スポーツが苦手な子ども、嫌いな子どもの存在を伝え、
そうした子どもたちも活躍できる体育・スポーツの在り方を考えてほしい。。。
そういうメッセージを伝えることが私の一つの役割なのかな、と思っています。

そういう点から、今回のBクラスのみなさんの発表は、
私のメッセージをしっかりと受け止めてくれた発表ばかりだったと思います。
最初は教育なんて、ぜんぜん興味ない!と言っていた人も、少しは興味を持ってもらえたら嬉しいです。

1回生の基礎演習では、
後期のゼミナール大会にむけて、班わけ、そしてテーマの大枠決めが進みました。

授業のなかでは1回生が自分たちで進んで活動をしていく、という場があまり取れなかったのもあり、
班分けのときからはクラスのみんなに一任して、進めています。
夏休みの活動も、班のなかでしっかりと進めてほしいと思いつつ、
ちょっと大丈夫かな???とも不安です。

けれども、そこは1回生のみんなの力を信じて、
仲間と助け合い、刺激しあいながら進めていってほしいと思っています。

後期はじまってすぐ、クラスの授業が始まるときには、夏休みの成果を発表する機会を設定しています。
どんな内容が出てくるか・・・楽しみにしています。

まずは、試験・レポートの山・山・山をがんばって乗り切ってください!!

最後に撮った基礎演習Aクラス。素敵な笑顔がいっぱいです。
オリターさん、AAさんも、前期お疲れさまでした☆
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ma34.