2012.04.28
理論と実践
(個人的にはこういった光景に全く違和感はありませんが・・・)
スポーツ健康科学部では様々な授業が開講されていますが、原則として、上回生になるにつれて徐々に専門性の高い内容になるようカリキュラムが工夫されています。ただし、スポーツ健康科学自体がきわめて応用的な領域ということもあり、講義で学んだ「理論」を「実践」する経験や能力も重要となります。
学部一期生が3回生となった今年度は、幾つかの実習・実技形式の授業が展開されています。そのため、朝1時限目の水泳の授業で泳ぎ、別の授業で、最大挙上重量(1RM)を測定した後に本格的に筋力トレーニングを行ったり、最大酸素摂取量を測定したり・・・授業を通して連日体力トレーニングを行うことになっている学生もいるようです。講義形式の授業とはまた違った大変さがあるでしょうが、これらの経験を通して実践力を身につけてくれることを願っています。
という私の授業でも・・・先週のゼミでは今後、実験で用いるであろう体力・運動能力の測定方法を実習形式で教えました。例えば、下肢筋群の爆発的な筋パワーの発揮能力を評価するためのテストでは、実際に、リバウンドジャンプ(その場で5回連続ジャンプをして、跳躍高や接地時間を計測)やボックスジャンプ(約40cmの台高から着地をして即座に跳躍するテスト)を体験してもらいました。偶然にも、翌日の講義(エクササイズプログラミング論)で同じ内容を取り上げましたので、前日にこれらのテストを体験したゼミ生にとってはわかりやすい講義になったと思います。
私が担当する授業では、最新のトレーニング科学やトレーニングプログラムの作成理論などを教えていますが、大教室での講義(授業によっては受講生は400名に達します)では、理論を紹介することしかできません。もちろん、講義で取り上げたトレーニング法を体験してもらうことは不可能です。そんな時に活躍するのが動画です。私の授業を受講した経験のある学生はわかると思いますが、講義内でたくさんの動画が登場します。これは、「スライドだけでは充分に伝えきれない部分を、動画を通してイメージして欲しい」という考えによるものです。そして、この動画の作成に関して、モデルになってくれているのが研究室の大学院生です。彼らの協力に感謝しながら、今後も動画を一つの有効な教材として講義で活用していきたいと考えています。
GOTO