[ 2025年06月 ] の記事一覧

2010.11.16

家庭料理の原点。

<RecO便り31>
 11月13日の土曜日、RecOでは、第2回スポーツ健康セミナーが行われました。今回は「調理の原点〜日本のエネルギー源「米」の食べ方を一例に」と題し、料理研究家であり、私も毎回コメンテーターとして参加している、早稲田大学文化構想学部「食の文化研究会」の講師でもある、土井善晴先生をお招きしました。

 今まで土井先生には、上記の他にも、新聞、雑誌等、先生のフィールドに呼んでいただいて色々とご一緒してきましたが、実は、RecOを作る時にもアドバイスをいただきました。例えば「調理しているみんなの顔が見えるように、大きな調理台を一つドーンと置いては?」というアドバイスからコンセプトが明確になり、今のRecOの調理台ができあがりました。

 今回、学生に直接指導していただけないかとお願いし、セミナーの前に米の研ぎ方の実習、セミナーで米の炊き方〜おむすびの作り方を学び、セミナー後に実際におむすびを指導していただくことになりました。
 まずは、米の研ぎ方の実習。学生の緊張具合が表情でわかりますね。
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また、セミナーの後半では、【忠】先生、大阪ガスの橋本さんと一緒にパネルディスカッションを行いました。調理と脳の活動の関係や、調理をすることとスポーツの類似点等々、土井先生の話を受けて、様々な角度から調理と健康、スポーツの関係について話し合われましたが、私が一番印象的だったのは先生からの「家庭の中の会話で一番多いのはお母さんの「おいしい?」じゃないでしょうか?」という問いかけでした。この「おいしい?」は、単に味のことだけではなく「おいしく食べられてる? 元気?」というような意味が含まれる・・・これこそ家庭料理の原点でしょう。



 セミナー後のおむすび指導には、セミナー参加者の方々がたくさん見学にきていただき、かなり長い時間を共有していただきました。
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 そのおかげで、学生世代から、土井先生のお父様(土井勝先生)の料理教室に通ってたという世代の方々まで、みんなでじっくり家庭料理の温かさと奥の深さを味わうことができました。
 終了後、土井先生「ここはいいですね〜、大きな調理台とお茶の間が一緒になった空間。温かい感じがとてもいい。学内に「食の現場」を作りましたね」と、RecOを気に入っていただけた様子。とてもうれしくなりました。

 また、土井先生に来てきただく企画を検討中です。今回参加できなかった人も、ぜひ、次回はご参加下さい。お待ちしています。【abc.
 
 
 
 
 

2010.11.15

ロック石井氏(ナイキ・ゴルフ・ 開発部)の特別講義

20101115-1.JPG先週の水曜日に,ナイキ本社に勤務している,石井さんに特別講師として講演をお願いした.大学院の応用スポーツ科学領域の演習の時間であったが,学部生を含めて聴講自由でセミナーを開いた.約70名ほどの参加があり,石井さんの映像・音楽を活用したナイキらしいプレゼンともに,このスポーツ分野で将来活躍する学生・院生のために非常に参考になるお話しを頂きました.

 将来,スポーツ・メーカーで活躍を目指すためには,①fundamental ・・・・各自の基礎となるものをしっかり身につけておくこと.

②expertise・・・・専門性としての強みをしっかり身につけておくこと.

③IP/PAT・・・・この分野は知的財産権,特許がビジネス上に重要なってくる.なので,特許とはどのように権利化できるかを学んでおくこと.

④diversity・・・・多様性への対応.国際的にビジネスを行うには,人種,性別,を含めて多様性を許容した上で,ビジネスを展開する必要がある.その適応能力を身につけておく必要がある.

というまとめをしてもらいました.国際的なスポーツメーカー,スポーツビジネスの舞台で活躍する卒業生の誕生が楽しみです.

20101115-2.JPG講演のあとの質疑応答でも,熱心な院生,学生と石井さんのディスカッションがありました.丁寧に頂きました.また,石井さんのメールアドレスも紹介してもらいました.受講生の5-10名ほどが,直後にお礼のメールと感想を送ってくれたようです.石井さんも,「まだまだ日本の学生もすてたもんじゃない!」と喜んで帰って頂きました.

 ネットワークの作り方に法則はありませんが,人との出会いを大切にし,相手の時間と思いに素直に感謝できることから信頼関係の構築が始まるのかもしれません.

【忠】

 

 

 

2010.11.14

英語は早く始めた方が効果があるのか?

いよいよ紅葉の季節も本格的になってきましたが、
みなさんの地域では、いかがでしょうか?

先日、衣笠キャンパスで、
首都大学東京の萩原裕子先生が、
「言語の脳科学と教育」というタイトルで、
講演をされたので、私も参加してきました。

今回の発表は、小学4-6年生を対象とした、
早期英語学習の効果についてでしたが、
結論から言うと、
「学習開始年齢よりも、学習時間の量が、英語の理解度に関係している」
というものでした。

やはり「学問に王道なし」「千里の道も一歩から」
実感した講演会でした。
スポーツ健康科学部の学生にも、毎週しっかりと課題をこなして、
英語力を身につけていってもらいたいと願っています。

それでは、また。失礼致します。
良い休日を。
             敦

追伸: インテグレーションコアの前の紅葉です。
夜は、ライトアップされて、とてもキレイです。

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2010.11.13

我々の置かれた立場...:世界報道写真展2010

"我々の置かれた立場...""生きていることへの喜び..."

 

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 BKCのエポックホールで開催されている「世界報道写真展2010」を見てきました...。

上記のメッセージは、【聡】先生が学生と一緒にこの写真展を見たときに、学生が述べた言葉です。

【真世】先生のおすすめもあって、期間中には、足を運ぼうと思っていたのですが、この学生の述べた言葉に心を動かされ、すぐに写真展へと向かいました...。

 

豊かさの裏側...とまでは言い過ぎかもしれませんが、"命の尊さ"と"人間としての尊厳"って一体、何なのだろうかという気持ちになりました。

報道とは、社会的な出来事、または事実について告げ、知らせることですが、"レンズの向こう側"にある事実を、どのような気持ちで受け止めるべきか、自問自答しました...。

 

紛争、飢餓、アイデンティティの確立と主張、憎しみ、悲しみ、喜び、愛...

様々なテーマで約170点の作品が展示されています。

 

"豊かさの裏側"...と述べたのは、明日のことについて、語ることのできる我々多数の日本人のうち、年間約3万人の人々が、自らの明日を絶っているという現実です。

 

"百聞は、一見にしかず..."

この写真展を通じて、学生諸君も、いま我々の置かれている環境、立場、そして生きていることへの喜びをかみしめるとともに、"命の尊さ"と"人間の尊厳"について、改めて考えてほしいと思います。

 

 

ちなみに...

最後のセッションで、"生きる力"、また"生きることの喜び"を感じさせてくれるスポーツをテーマにしたフォトも展示されています。

 

 

 

2010.11.12

院生の成長

 本日、「日本人間工学会関西支部」の方々がスポーツ健康科学部の施設見学に来られました!!【Moto】とスポーツ健康科学研究科の大学院生【M谷】くん、【M島】くんの3人で、低酸素室、カロリーチャンバー、BIODEX、超音波などなどスポ健に設置されている機器や施設を紹介しました。みなさん一同に、「すごい設備だね!」とお褒めの言葉を頂きました!(写真)

 

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 機器説明や施設説明のときに、【Moto】だけでなく院生2人にも実際の測定を経験してもらいながら研究の説明をしてもらいました。【M谷】くんは、BIODEXを使って筋力測定をしながら、現在研究している「サルコペニア予防のための筋力トレーニングと筋タンパク合成」について説明し(写真)、【M島】くんは、低酸素室の説明をしてもらいながら、現在研究している「低酸素トレーニングが生活習慣病リスクに及ぼす影響」(写真)について話していましたが、2人ともみごとな説明で、院生は成長しているなぁ~と感心していました。

確実に成長を遂げて、来年、すばらしい研究成果発表ができると思った1日でした! 

 

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by Moto

 

 

 

 

 

2010.11.11

講義の後のいっぷく

天気のよい祝日も、普通に授業も会議も行われているキャンパスです。学生もみんな、ちゃんと1時限からの授業に間に合うように大学に通ってきています。

大学院の講義の中には5時限から始まるものあります。社会人院生の方々は、この時間に合わせるのが大変な場合も多いはずですが、とにかく熱心です。

 

ある日の講義終了後は、うわさの滋賀名物(らしい?!)サラダパンをみんなで頬ばって、いっぷく。

中に「たくあん」が入った「サラダ」パンというので、ずっと気になっていた存在でした。やっと見つけたので、院生と一緒に実食。

 

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 20101104b.jpgのサムネール画像 20101104c.jpg   (←院生:笠川さん撮影)

 

すこぶる好評のパンに、疲れと寒さを和らげてもらいました。ごちそうさまでした。

 

追記: 世界女子バレー、第1次ラウンド全勝!さいごは、バレーの神様が日本チームに舞い降りたようなプレーでしたね。次は、第2次ラウンド、中国戦。

【ippo】 

 

 

 

2010.11.10

衣笠キャンパスの正面を入ったところにある石碑

後期は、毎週水曜日に、衣笠キャンパスで授業がある。

先週の水曜日、11月3日は、文化の日だけど、授業があった。

衣笠キャンパスの正門を入ると、ずっーと向こうの正面に、石碑がある。

前から、何かな、と気になっていた。

 

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早く着いたので、ちょっと立ち止まって見てみた。

その碑には、

「立命館 その由来の碑」

とあった。

そういえば、私が立命に勤めていることを知った人から、

「立命って、どういう意味?」

と聞かれたことがあった。

この碑には、次のように書いてあった。

 

 

 

 

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立命館 その由来の碑

 今や立命館はゆるぎないものとなりつつある

この名は日本近代の幕開けとその建設に大きな役割を果たした西園寺公望が一八六九(明治二)年に同志を糾合して邸内に開いた私塾にはじまる

それは中国古代の革新思想を代表するひとりであった孟子のことばから採られている

 

 殀寿(ようじゅ)貳(たが)わず身を修め以て之を

 俟(ま)つは命を立つる所以(ゆえん)なり 

 

 生涯公望に師事した中川小十郎が一九00(明治三三)年京都法政学校(後に大学)の創立後まもなく一九一三(大正二)年立命館大学としてその名称を受け継いだのであった

 わが立命館の第二世紀初頭にあたり父母教育後援会の貴重なお申し出を受けてこの石碑が建てられる

      二00一年 春

               立命館総長

                  長田 豊臣 記 

 

 孟子の言葉の意味は、

「人間には、若死にする人もあれば、長生きする人もあるが、それはすべて天命で決められていることである。だから生きている間はわが身の修養(勉強)に努めて天命を待つのが人間の本分を全うすることなのである」という考えです。したがって、「立命館」は人間がその本分をまっとうするための場所を意味しています。」(立命館大学HPより)

だそうだ。

 

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 この碑の裏には、次のように書かれていた。

 

建立 二00一年 春

贈   立命館大学父母教育後援会

    立命館創始一三0年・学園創立一00周年・立命館大学アジア太平洋大学開学を記念して

 

 

    初代会長  植村仁一

    二代会長  小川正義

    三代会長  垣内 剛

    四代会長  宮本郁夫

 

ともあれ、父母教育後援会というのは、大変ありがたい存在である。学生さんは、様々な奨学金を受け取ることが可能である。

 

びわこ・くさつキャンパスの人は、あまり、衣笠キャンパスに行く機会は、ないかも知れない。

が、衣笠キャンパスに行く機会があったら、一度みてくださいね。

 

【 智 】(20101103 立命館大学衣笠キャンパスにて)

 

 

 

2010.11.09

おだんごぱん。

<RecO便り30>
 今では考えられませんが、子供の頃一時食が細くて、沢山のものを食べられない時がありました。そんな時助けてくれたのが、絵本の中に出てくる「たべもの」。このたべものたちに励まされて、少しずつ毎日の食事がおいしくなっていきました。

 こんな経験から、たべものの出てくる絵本が好きで集めています。「ぐりとぐら」の「カステラ」、「ちびくろサンボ」の「トラのバターとホットケーキ」「ジャムつきパンとフランシス」に出てくる「ゆで卵」、「ももたろう」の「きびだんご」などなど。いわゆる「食育絵本」ではなく「ものがたりの絵本」に出てくるたべものたちです。

 その一つに「おだんごパン」があります。

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ロシア民話なので、絵もロシアの人が描いたものだと思いこんでいましたが、絵の作者は脇田和(1908ー2005・昭和初期から活躍した日本を代表するの洋画家の一人です)。初版は1966年。

 ものがたりの概略は「おじいさんがおばあさんにおだんごパンを焼いてくれるように頼みます。家には小麦粉がほとんどなく、おばあさんは粉箱を引っ掻くようにしてこなを集めておだんごぱんを焼いて冷ましておいたのですが、おだんごぱんは転がり出して家の外に。途中野原でうさぎに会い「ぱくっと食べてあげよう」と言われ「おまえなんかにつかまるかい」と歌って逃げます。その後同じようにおおかみやくまからも逃げ出しますが、「きれいにほかほか焼けてるね」ときつねに言われると、おだんごぱんはうれしくなって歌います。きつねに「もう一度歌って」と頼まれ、きつねの鼻の上で歌ったおだんごぱん、またきつねに「今度は舌の上で歌って」と言われ飛び上がったところをきつねにぱくっとたべられて、おしまい」あっけなくここでおしまいです(笑)。 

 地味な色合いで、背景や装飾もほとんどなく、おだんごぱんも決してかわいいとは言えないのですが、絵本全体が「おだんごぱん」という名がぴったりの温かさで「おだんごぱん」ってどんなぱんだろう?といろいろ想像していました。この想像できる「すきま」を絵本が持っていてくれたから大好きだったのかもしれません。

 先日、軽井沢にある脇田美術館に行ったところ、おだんこぱんが売っていました!

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かわいいとは言えない表情(笑)と、もちもちした食感。確かにおだんごぱんの名にぴったりでおいしいパンでしたが、私がずっと想像していたおだんごぱんとはちょっと違いました。きっと読んだ人の数だけそれぞれのおだんごぱんがあるのだと思います。

 絵本の中のたべものの思い出は、私に限らず、みなさん持っているようで、私の研究室やRecOで絵本を見ながら、色々な話が盛り上がります。ゼミ生には、この絵本の中のたべものについて研究している学生もいます。

 こんな視点で絵本を読むのも楽しいです。【abc.】

(出典)おだんごぱん;(作)ロシア民話(絵)わきたかず(訳)せたていじ,福音館書店,初版1966年5月1日




 

2010.11.08

スポーツ工学シンポジウム2010

めっきり寒くなりました.また,暗くなるのが早くなりました.体調管理に気を配る時期ですので,皆さんもくれぐれもお気をつけ下さい.

先週末に,東京工業大学・大岡山キャンパスで開かれました,スポーツ工学シンポジウム2010に参加してきました.「スポーツ工学!?」と聞くと,難しい計算,数式をイメージする人が多いと思います.もちろん,精密な計算をしてシミュレーション研究をしている研究者もいます.ただし,生体計測の分野の研究者も多く発表しておりました.

もちろん,立命館大学スポーツ健康科学部には,スポーツ動作のシミュレーション研究でリードしている「吉岡先生」もいますし,生体計測の分野で自分で基板から設計して装置をつくる「塩澤先生」もいます.

今回の発表で興味深かったのが,「競泳選手に作用する流体力:パフォーマンス向上のためのテクニック」のフォーラムでした.現場のコーチ,シミュレーション研究者,計測モデルをつくる人,スポーツ医学の医師などがそれぞれの立場で説明しながら,「競泳」を科学していました.フォーラムとして,パフォーマンス向上を基軸にして,ひとつの柱をたてて,それぞれの立場からの議論をまとめていました.

20年前に比べて,競泳は,陸上などの種目と比べて飛躍的に記録更新されている種目のようです.水着の問題もありましたが,それ以上に泳ぎ方の影響を受けているということが分かりました.人が先入観でイメージしているものをしっかりと理論的に考え直しながら,パフォーマンス向上への努力が必要と再認識しました.

スポーツ健康科学部・大学院研究科で学ばれている皆さんには,先入観にとらわれない客観的合理性を身につけて,粘り強く新しい理論,トレーニングを開発できる指導者になって欲しいですね.

来週の木曜日,11/18(木) 14:40- R102で講演頂く,入澤先生は,まさにそのような指導者です.是非,講演に参加してみて下さい.

【忠】

 

 

 

2010.11.07

東京キャンパスで、入試相談会と連続レクチャーが開かれます

BKC  キャンパスも、いよいよ色づいてきましたが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

忠先生と私は、来月の12/3 (金) と 12/10 (金) に、
「スポーツ健康科学から探る現代社会」と銘打って、
東京キャンパスで、連続レクチャーを行うことになりました。

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初回の 12/3 は、忠先生が、
「スポーツトレーニング機器の開発」というタイトルで、
12/10 は、私が、「言語と脳の健康」というタイトルで、
17:30 から、レクチャーを行います。
受講を希望される方は、予め 登録 してもらわないといけないのですが、
受講は無料ですので、どしどし申し込んで下さいね!

また両日ともに、入試相談会も行います。
スポーツ健康科学部 ならびに スポーツ健康科学研究科
の受験を希望される方には、願書の無料配布も行いますので、
関東の学生さんで、なかなか関西のオープンキャンパスに足を運べなくて、
という学生の方に、ぜひ参加してもらえたらと考えています。

それでは、また。失礼致します。
良い休日を。
              敦