[ education ] の記事一覧

2019.07.23

アイデアソン

こんにちは。河井です。


大学生の重要な学びの1つに視野を広げるとか、自分とは異なる立場に立つということがあります(社会的視点取得Social Perspective Takingと呼ばれます)。知識の体系的な核とも重要な成長です。しかし、知識をどう使っていくのかという問題に直面するときに、視野が狭くてはうまく使えません。また、自分中心の世界観で自分とは異なる立場の考えに広く開かれていないと、知識を良く使うことはできません。こうした意味で、自分自身の視野を広げるということは、大学生の重要な学びです。


視野を広げるということと、アイデアを出すということに緩やかな結びつきがあるような気がしています。企画立案やアイデアコンテストに挑戦することは、大学生にとって、刺激的な経験になるように思います。


アイデアを出すということについては、梅棹忠夫(1969)『知的生産の技術』(岩波新書)や川喜田 二郎 1967)『発想法―創造性開発のために』(中公新書)という知の財産があります。


最近ですと、アイデアソンという言葉をよく耳にするようになりました。

須藤順と原亮さんによる『アイデアソン!: アイデアを実現する最強の方法』という書籍が徳間書店より2016年に刊行されております。アイデアソンとは、アイデアを出すということとマラソンを掛け合わせた言葉のようです。


アイデアを出す経験を通じて、自分とは異なる考えに向けて自分の世界を広げていくことは楽しいことだと思います。学生の皆さんにも楽しんで成長していってもらいたいです。


 (kawai)20190723


かわい


2019.07.22

M1研究構想発表会

先週の木曜日は、大学院博士前期課程で行っている「合同ゼミ」の最終回。
例年どおり、スポーツ健康科学研究科 M1の研究構想発表会 でした。

 [aikoa]20190722

大学院に入学してきて、約4カ月間練り上げた研究構想をポスターにて発表して、上級生、教員、若手研究者から意見をもらいました。

今回は、【聡】先生のネットワークにより、バーミンガム大学の研究もポスターで掲示してありました。国際的な交流を通じて、国際的な視野から発想できる仕掛けにもなりました。

全体として、非常にアカデミックな刺激満載の発表会となりました。
大学院1期生も参加してくれて、大いに盛り上がりました。

締めの挨拶で、【moto】 副学部長から、「今までで一番の内容でした。今後の研究発展が期待されます」とのお褒めの言葉もありました。

博士前期課程は2年間しかありませんので、気を緩めすぎず、夏休みも大いに活用してさらに成果が上がることを期待しています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>> 
いよいよ、8月3日-4日のオープンキャンパスが近づいて参りました。
下記のオープンキャンパスの特設サイトでは、学生スタッフが語っている現場の声もあります。暑い時期ですが、未来の扉を拓くきっかけとして、是非お越しください。
https://ritsnet.ritsumei.jp/event/2019/opencampus/index.html
【忠】

2019.07.21

お昼休みに「気軽で簡単エクササイズ」

立命館大学では、春学期の授業が明日で修了します。
来週からは、定期試験が始まります。

今回は、スポーツ健康科学部の事務室で
お昼休みに実施されていた「気軽で簡単エクササイズ」について
紹介したいと思います。

この「気軽で簡単エクササイズ」企画は、お昼休みの15分を使って、
学生指導者の養成とスポーツ健康科学部の職員の健康増進を
目的として、週3回実施されていました。

私も参加して実際に体験したかったのですが
授業の関係でいつも部屋につく頃には
「ああ、終了している・・・」とか「もう終わりますよ」とかで
残念ながら体験できなかったのですが、
写真だけはゲットしてきました。

 (atushi)20190731-02

こういう企画が身近にあるって、
スポーツ健康科学部の関係者は、本当に恵まれていますよね

今回は二度目の企画だそうで、三回目がある場合には
ぜひ参加して、健康増進につとめたいと思います!

それでは、また。失礼致します。
良い休日を
Atsushi

2019.07.16

立命館宇治高校WWL委員会



こんにちは、かわいです。

先週末、立命館宇治にて、WWL委員会会議に参加してきました。WWLでは、グローバルな共同経験学習とキャリア教育と探究型学習とが束ねられて進む可能性のある取り組みです。


 (kawai)20190716


授業では、自分の知らない自分を発見することを狙いとして進められていました。10クラスがこの形式のアクティブラーニングを安定的に運営しているところにこれまでの立命館宇治高校の先生方の取り組みの力強さが現われています。


この取り組みの柱となるコア探究では、生徒が疑問作りのトレーニングを積んできているとのことです。先生方が、ご自身の教える教科について、「なぜその教科を学ぶのか」を熱く語る、しかもそのための準備として先生同士でプレゼンしあっているというではないですか。とても意欲的な取り組みで、Challenge your mind Change our futureの精神が現われた取り組みだと思いました。


そして、そのような先生方の挑戦が生徒を揺さぶるのだと思います。自らを問い直し、変容に開かれてあることが、学習者の成長という変容を引き出す可能性のある唯一の道だと思います。


ここには、相互性の原理が横たわっています。授業でエリクソンの次のような言葉を紹介します。「家族の構成員は、乳児の存在に順応するように自らを新しく方向づけねばならないので、彼らは諸個人としてもグループとしても成長しなければならない。家族が乳児をコントロールし育てると言うことが正しいのと同様、乳児が家族をコントロールし育てると言うことも正しい。つまり、家族は、乳児に育てられることによってのみ、乳児を育てることができるのだ」(Erikson 1968: 96 


家族を教え手に、乳児を学び手に読み替えて、次のように言えるのではないでしょうか。


教え手は、学び手に育てられることによってのみ、学び手を育てることができるのだ


立命館宇治高校での続く挑戦に伴走していけるよう、私も問われていると痛感しています。


その会議の後、学生たちがBKCでキャンプ実習に取り組んでいたので、ひょっこり行ってきました。カレーができたタイミングで、美味しく楽しく過ごさせてもらいました。nao先生、Akiko先生、学生のみなさん、ありがとうございました。詳報は木曜日を待ってください!


かわい


2019.07.15

ヨット部艇庫竣工式

先日、ヨット部の新しい艇庫の竣工式がありました。

    

写真左が、56年前につくられた旧の艇庫です。歴史と時代を感じますが、これまでのヨット部の活動と輝かしい成果を生み出してきてくれました。

今度の新しい艇庫は、写真右手にあるように、素晴らしい建物です。安心、安全でトレーニングが積めるようになっています。厨房設備もしっかりしています。

また、この間のヨット部の活動で、チャレンジヨットがあります。視覚障害者の方を、ヨットを通じて体験学習する機会を設けてきています。そのことも含めて、新艇庫は、バリアフリーが意識され、エレベータもついています。

琵琶湖にお越しの折には是非、ヨット部ならびに新艇庫ものぞいてみてください。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>> 
来月、8月3-4日には、オープンキャンパスが、3キャンパスで開催されます。
      
受験生、保護者のみなさんは、ぜひ、キャンパス、ならびに各学部の学び、学生の雰囲気を体験にお越しください。
【忠】

2019.07.14

健康運動指導士インターンシップの事前講義が行われました

暑い日が続いていますが、
みなさまいかがお過ごしですか。

今回は、健康運動指導士のインターンシップ参加に向けて
事前講義が行われましたので、覗いてきました。

「健康運動指導士」とは、「個々人の心身の状態に応じた、
安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの
作成及び指導を行う者」と定義されています
 (http://www.health-net.or.jp/shikaku/shidoushi/index.html)。

スポーツ健康科学部は、健康運動指導士養成の認定校となっており
多くの学生が資格取得に向けて学んでいるのですが、
資格取得のための条件として、インターンシップに参加し、
実務経験を積む必要があります。

今回、学生達は、実際のインターンシップに参加するまえに、
担当の Kiyoshi 先生から、とある40代男性の健康診断のデータを渡され、
その人に対して、どのように健康指導をしていくかを
グループワークで取り組んでいました。

 (atsushi)20190714-01

彼らが、今回の事前講義を含め、これまでスポ健で学んだ知識を活かして
実際の現場で経験を積み、健康運動指導士に合格することを期待しています。

それでは、また。失礼致します。
良い休日を
Atsushi

2019.07.13

「挑戦を、この街の伝統に」ツエーゲン金沢


今年度から「スポーツマーケティング論」を担当しています。
先日、スポーツマーケティング論の講師としてJ2に所属するクラブ、ツエーゲン金沢の灰さちさんをお招きしました。
受講生に対して、現場に携わる方からJクラブやJリーグのお話をしていただきたいというより、
灰田さんを通じて、ツエーゲン金沢やJリーグの取り組みを知ってほしいと思い、お声掛けをさせていただきました。

(ゆ)20190713-1

灰田さんは、私とはちょうど入れ替わりなのですが、同じ研究室で学んだ研究仲間です。
研究室に数々の逸話を残して修士課程を修了されました。
大学院の進学に当たっては、学部時代から考えていらしたようですが、一旦断念され、
その後、一般企業を経て、大学院へ進学されたとのことです。
大学院の在学中にJ1クラブに所属することなり、2017年から生まれた金沢に戻られて、現在に至ります。
そんなご自分のキャリアを、灰田さんは、「自分が諦めが早い」と説明されていました。
しかしながら、彼女の言動を見ていると、決断をするまでに、猛スピードで情報を集め、とことん考え抜いて出した結論であっただろうと簡単に想像できます。
私は常日頃から、考え抜いて出した結論に、正解も不正解もなく、正解は選んだ道の中で育むものであるととらえているのですが、灰田さんを見ていると、自分の考え方を肯定することができます。
また、以下の記す彼女のインタビュー記事の中では、Jクラブに働くことに際して、運とタイミングと述べていらっしゃいますが、彼女の姿からは、運とタイミングというのは、その準備ができている人のとこのに訪れるように思えるのです。
ご講義の前は、「こんな大勢の学生さんの前では緊張する」、なんておっしゃっていましたが、
いえいえ、いざマイクを持ってお話をし始められると、いつも通りの灰田さちさんでした。

(ゆ)20190713-3

2019年に新たに掲げられたツエーゲン金沢のクラブ理念は「挑戦を、この街の伝統に」です。
灰田さんによると、Jリーグの取り組みが地域貢献という一方向から、
各ホームタウンで、ステークホルダーとの関係性を構築し、彼らとともに地域における“共通価値”を創造することへ重点が移行しているとのことでした。
ツエーゲン金沢は、まだまだ集客には苦戦中のようですが、
灰田さんは、事業企画部次長 兼 ホームタウン推進室室長として、
Jリーグとツエーゲン金沢の理念を実現すべく、たくさんの種をまいていらっしゃいます。
スポーツを通して伝統を創る担い手として、生まれ育った街に戻った灰田さちさん。
ぜひ、灰田さんの挑戦とツエーゲン金沢のこれからに注目してください。

 灰田さちさんの紹介はこちらから https://azrena.com/post/10258/
 ツエーゲン金沢についてはこちらから http://www.zweigen-kanazawa.jp/

写真はスポーツマーケティング論の講義の様子
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください。

#挑戦が、この街の歴史になる
#ツエーゲン金沢
#灰田さち
#サチえもん

2019.07.12

P の発表が終わりました。

こんにちは、嶋村です。なんか最近は微妙な天気が多いですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?


先週のブログに関して何人かの人から「相変わらず舌鋒鋭いね」的なことを言われたので、やっぱり結構キツめに書いちゃったかなって反省してます(笑)。まあこのスタイルを変える気はありませんが。


さて今週で P の発表が終わりました(一部残っていますが)。まあ頑張っている人は頑張っていたし、そうではない人はイマイチな発表をしていました。こういった感想を書くときは大体以前に書いたものと同じになってしまうので、あまり細かくは書きませんが、結局のところ英語云々の話をする以前に、論理的な思考ができるか、客観的に自分の議論を構築できるかどうかだと思います。もちろんこういった力を学生が身に付けられるようにするのが教員の仕事の一部ではありますが、学生自身に関しても、これまでどれだけ本を読んできたか、どれだけしっかり勉強してきたか等の要因によって素養が違ってきます。まあ授業中でも夏休みに読んで欲しい本や英語の参考書を紹介したので、それらをうまく活用して勉強し、前期上手くいかなかった人は後期に挽回して欲しいですね。


まあしかし僕自身も前期は自分のことで忙しく、学生さんの面倒を丁寧に見てあげることができなかったこともあったので、後期はもう少し時間を取ってあげれたらと思っています。後期も学会や論文なんかはいろいろあるんですけど。。。


とりあえず、試験にレポートと学生も採点する教員もこれから夏休みに向けてラストスパートですね。お互い頑張りましょう。ではまた来週。

2019.07.09

JPFFシンポジウム AI時代の大学教育への考察

こんにちは。かわいです。

6月の末に仕事で全国私立大学FD連携フォーラムのシンポジウムに出席してきました。

文部科学省高等教育局の高橋氏による「大学の将来を考える」と題した講演を聞いて勉強してきました。


 (kawai)20190702_1


201811月に「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」答申が出されました。大学の教育・研究をめぐる日本社会全体の方向性を示したものです。講演でも触れられましたが、この20年あるいは30年近く、大学は教育改革に取り組んできており、その筋道に沿った多岐にわたる点がグランドデザインに盛り込まれていると思います。


大学は、社会から、あるいは文部科学省から、「●●をせねばならない」「■■をしなければならない」とせき立てられるように改革が進められてきました。講演の中で、大いに共感できたのですが、大学はかなり改革に取り組んできており、そのことを社会に理解してもらわなければいけないと述べられました。


言い換えれば、大学は、社会との間に信頼関係を築かなくてはならないということでしょう。現在、スポーツ健康科学部・研究科では、10年を節目に、将来ビジョンを策定・議論し、研究・教育・社会貢献を新たに創出するべく奮闘中です。


スポーツ健康科学部・研究科では、卒業していくときに「自分はこんな成長を遂げられたんだ」と学生自身が自信を持って宣言できるような学部・研究科にしていければと思います。入学時のプロフェッショナル宣言を卒業時に発展させるようなことも有効に思いました。


とはいえ、簡単な道ではありません。授業で全国の大学生調査の結果を示したところ、「専門的知識を身につけられたと感じているものの、自分の実力は十分ではないと感じているのではないか」と学生から指摘されました。


しかし、次の点は見定められていません。

・実際にどこにどのようなギャップがあるのか

・学生が自覚しているギャップは何で、自覚していないギャップは何か

・そのギャップは卒業前でまだ経験がないからギャップに見えているのではないか、

また逆に実力十分と見ているが実際には不足しているギャップは何か


高橋氏の説明によると、「学生が、大学において学んだ成果を、自ら説明できるようになること」が方向性として目指されています。学生が説明できるようになるためにも、学部の教職員として、考え、議論を尽くすよう努めたいと思います。


かわい


2019.07.08

人、本、旅

先日、立命館アジア太平洋大学(APU)の出口治明 学長の本を頂きました。

   

1冊は、『0から学ぶ 日本史講義 中世篇』
後三条天皇(1068)から信長の入京(1568)を中世としてあつかっています。
出口APU学長が歴史に関する数千の図書、文献を読み解き、誰にでも分かりやすく書かれています。取り分け、ご自身が「中世」が好きと語っておられるように、この時代は、中国からの影響、院政の本格的稼働、源氏と平家、武士の台頭などが、歴史の大きな流れの中で、必然と偶然も含めてどのような役割を果たしてきているのか? その中でも常に、「人」はどのように考え、行動しているのかを、できるだけ事実基づき読み解いてあります。高校での日本史とは違い、劇場で目の前で人が活き活きと動いている情景が浮かびます。加えて、出口先生の関西弁でのつっこみが、ナレーションならびに庶民の心情を代弁となっているのも魅力です。

もう一冊の『本の使い方』は、教養を高めるための基本がかかれていいます。
 教養を高めるには、「人」から学ぶ、「本」から学ぶ、「旅」から学ぶしかなく
 とりわけ、本が持つ優位性について分かりやすくかかれています。

 では、なぜ教養が必要か?
 より良い人生を送るには、教養(知識×考える力)が必要となります。
 その教養をやしなうのに、読書は大きな力となります。とりわけ、歴史のフィルターを通って現在まで受け継がれている古典は、間違いなく、考える力を高めてくれます。

 「人間はどこから来てどこへ行くのか」 「人間とはどうゆう動物か」 を理解するには、古典は、これまでの人間(著者)がどのような思考プロセスで考えてきたのかを追体験することができます。
 また、世の中を客観的にみるには、数字、ファクト、ロジックにもとづいて考え、固定観念にとらわれないことが大事であることも、読書を通じて学ぶことができます。

 この本は、学生、社会人の必読書です。是非、手にとってお読みください。

出口先生、いつも素敵な本をお出しいただきありがとうございます。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>> 
「宇宙に浮かんで」考えてみませんか?
いよいよ今週です。7/14(日) 大阪いばらきキャンパス 1600-1730
https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=424485
【忠】