2017.06.05
[ education ] の記事一覧
2017.06.03
運動がすべて?!
身体活動というと、運動やスポーツ、体育の授業、クラブ活動などイメージすることは人によって違いがあるかも知れませが、これらの活動が精神的な健康に果たす役割について、引き続き述べたみたいと思います。これまで、スポーツ心理学の分野ではスポーツの精神衛生学的な価値として、①社会的安定感と自発性の増大、②独立性の発達、③緊張の解消、④友情、人望、リーダーシップの基礎の形成、⑤自己に対する価値観の発達などが指摘されてきました。しかしながら、スポーツを行って来た者にとっては、あり得る事象であり、またあって欲しい事象であります。しかし、なかなか実証的な研究となると難しい面があり、特にメカニズム研究となると方法論上の限界もあり決して多くはないように見受けられます。
そんな中、つい先日デジタル・ニュースで岡山理科大理学部研究チームが、”うつ状態のマウスでHSP「105」というタイプのたんぱく質が脳内の一部(主に海馬、大脳皮質と思われますが)で減少しており、この「脳由来神経栄養因子(BDNF)」というタンパク質の量を増やすことで、うつ症状を抑えている仕組みも突き止めた”ことが記されておりました。重要な点は、運動がBDNFの発現を亢進することから、運動→BDNFの亢進→うつ症状の改善が成り立つことです。
運動の生理生化学的メカニズムを背景に精神的健康のための運動の効用を強調するならば、不安や恐怖などの軽減、とらわれ感からの解放、感受性の高まり等々、心の主体性を回復し、生を深めることにつながると言えるかと思います。(老ブロガー・ハル)
2017.06.01
6月に入りました。
2017.05.29
Original (創意)
2017.05.27
運動の効用
古代ローマの詩人、ユベナリスの皮肉を込めた格言(と言われている)「健全なる精神は健全なる身体に宿る」の解釈は人それぞれに任せるとして、健全な身体と健全な精神との関連性については心理学的には根拠のあることと言えますし、また、日頃から経験されていることでもあります。写真は家の近くの奈良市鴻ノ池総合運動場(ネーミングライツで、なら電フィールドに名称変更)での市民体育大会の様子です。陸上競技場をはじめ、体育館、武道場で多くの種目が行われていた中で、最も活気を呈していたのがゲートボールでした。運動をできる幸せ=良好な健康状態を反映しているかのようでした。
運動・スポーツを行った動機について、内閣府の調査を基に整理してみると、楽しみや気晴らしといった心理的、目的的動機は減少する傾向にある反面、健康・体力つくり、肥満解消のためといった身体的、手段的動機と、友人や中間との交流、家族のふれあいのためにといった社会的、手段的動機が増加していることがうかがえます。
「肉体はひとつの大きな理性である」(ニーチェ)といわれているように、運動と精神機能との関係は高齢者ほど顕著になっています。若いときには運動習慣の有無による記憶力には違いの見られなかったのに、中年期では13%、60歳以上では23%もの差の見られることが報告されています。たかが運動、されど運動。“運動がすべて”老ブロガーの信念!(ハル)
2017.05.25
本日のスポーツ健康科学セミナーI
2017.05.23
教員採用審査対策
2017.05.22
Challenge (挑戦)
2017.05.20
運動と気分について
適度な運動を行った後は、気分が爽快になり、意欲が湧いてくることを経験したことのある人も多いのではないでしょうか。ウォーキング、ジョギングなどの運動やゴルフやテニスなどのスポーツで一汗かいた後の爽やかでくつろいだ気分に浸れることを楽しみに、運動やスポーツを継続している人も多いことでしょう。また、締め切りも迫っており頑張らなければといった緊張と不安の入り交じったような場合に取りかかる前の一種のルーティンとして、あるいは不愉快でイライラして考えがなかなかまとまらない場合などに、運動をすることによって爽やかな気分になって、次々とアイディアが湧いてきたといった経験をされた方も多いのではないでしょうか。
下図は、受講生を対象にわずか15分程度の風船バレーやリレーを行う前と後の気分の変化を調べた結果です。
イライラした感情、不機嫌などを示すAH(怒り-敵意)、考えがまとまらない、混乱しているなどを示すCB(混乱-当惑)、悲しい、孤独で寂しいなどを示すDD(抑うつ-落ち込み)、疲れきって元気がない、だるいなどを示すFI(疲労-無気力)、気が張り詰めている、落ち着かないあれこれ心配を示すTA(緊張-不安)、などのネガティブな不快感情は減少したことを示しています。一方、活気が湧いてくる、生き生きとと積極的な気分を示すVA(活気-活力)、他者に対して肯定的な感情を抱くなどを示すF(友好)などのポジティブな快感情の増加が見られました。わずか15分程度で運動でも、感情面に対してこれだけの肯定的な結果が得られたことに受講生も驚いていました。(老ブロガー・ハル)
2017.05.18