2015.05.09
[ research ] の記事一覧
2015.05.07
剣道部測定
剣道部測定
5月4日(月)に、It’s meのゼミ生であるround mountainさんの卒論の測定と剣道部女子の強化プロジェクトのために原谷に剣道部の練習を訪ねました。
写真にあるように身体活動計(液晶窓のある小さな黒い箱のようなもの)を胴(硬い防具)の下につけてもらい剣道練習中の身体活動量を測定することが目的です。身体活動で消費するエネルギーが、わかれば食事で摂取することが必要なエネルギー量がわかり、剣道部にとって適切な食事を示すことができます。
通常は、あまり激しい運動をしない一般の方を対象に測定するので、壊れることはあまりありませんが(時にはトイレに流してしまう人もいます)、今回、胴の下だっとはいえ、かなり強い衝撃がかかったと見えて表示部の液晶が壊れたのが2台ありました(身体活動量計を貸してもらったsprinter s田先生、on the shoreさんすいません。弁償します)。まあ、測定で壊れたので、本望ですが。
剣道部の練習をみていて、何か新鮮な感じを受けました。それは練習を部員の方々が“楽しんで”いることです。声出しの部分で大きな声を出しているとき等で多くの笑みが見られました。“武道”の練習というと“鍛錬”という感じで、笑ったりすることはご法度かと思っていました。このようなクラブは必ず、さらに強くなると思いました。
さらに昨日 剣道部の持久力を評価するためにBKCで最大酸素摂取量を測定しました。
もう一つ話題
ゴールデンウイークは、まとまった時間がとれるので、多くの部活にとって合宿の好機です。たまたま、剣道部の測定をした原谷で、Team美食う(“びしょくう”とは、読まないで)が相撲部男女合計約40名分の昼食を作っている場面に出くわしました。相撲も含め食事も部活の一部です(よね! ab先生?!)
2015.05.04
小学生の陸上指導
陸上に関しては、滋賀県の強化の一貫として近隣の高校生などとの合同練習、附属校との連携として附属3校との合同練習会なども行っています。また、写真にありますように、草津市内の小学生が中心となって活動している、草津JACの陸上教室にも使われています。
http://www.kusatsu-jac.com/
スタートダッシュの指導をしているトリッピィー君は、学部3回生から草津JACの指導に携わり3年目。単に、陸上を指導するだけでなく、スポーツ健康科学部での専門性を活かして、定期的に映像解析を行い、ストライド、ピッチ、走速度のデータを集めて、小学生にフィードバックして指導にいかしています。今回の測定に、お手伝いしたのが写真左から、M1のYokaさん、B3のHiromasaくん、B4のManaさんです。
小学生を指導してみたい方、計測をしてみたい方、是非連絡ください。スポーツ健康科学部で学んだ専門性を実際の現場で活用する経験を積むことができますので。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
先週のブログで紹介した、Edge+Rのスタートアップで、GEヘルスケアの伊藤さんから、イノベーションの定義を伺いました。発明と人の洞察力が融合することで生まれる新しい価値であると。
イノベーション(innovation) = 発明 (invention) + 人の洞察力 (insight)
発明するだけでなく、そこに人間社会への深い洞察があって、はじめて価値を創造することになると学びました。
【忠】
2015.04.30
体育会剣道部 スポーツ健康科学を用いた競技強化プロジェクト
これまで、It’s meの研究室では、水泳部、スキー部、ウインドサーフィンに対して、体力向上を中心に競技力向上のサポートをしてきました。これらは、スポーツ健康科学部の卒論の調査・研究の一環として行われました。また、It’s meだけではなくスポーツ健康科学部の多くの教員が、なにかしら立命館大学のスポーツ活動を支援しています。
今回は、職員のroadさんが助監督(副部長)をつとめられている剣道部(女子)の強化を支援させていただくことになりました。きっかけは昨年度、部員の貧血に関わる部員独自の調査を発展させて、今年から“スポーツ健康科学を用いた競技強化プロジェクト”を始めることにされたからです。主将となったスポーツ健康科学部4回生のround mountainさんが小生のゼミに所属していることから、まずは小生にお話が来ましたが、メンタル面はspringman先生、栄養はab先生に、さらに体調面ではkago藤先生が、剣道部の自主活動をみまもります。
月曜日(4月27日)は、衣笠キャンパスで第1回目のミーティングでした(写真)。。これから、3年間計画で活動を行います。このような取り組みを行う部が増え、そこにスポーツに関する学問を系統的に学んだスポーツ健康科学部の学生さんが協力することにより立命館大学のスポーツの底上げをすることが立命館大学におけるスポーツ健康科学部設立の意義だと思っています。
最近の話題
It’s meが象徴となっているTABATATMのDVDを含むKITが発売されました。このなかには、タバタトレーニングのやり方を示したDVDなどが入っています。
2015.04.28
卒業生の就職先訪問!
先週、motoのゼミの卒業生の就職先を訪問しました!
神戸ハーバーランドにあるゼビオ(Super XEBIO Sports)にこの4月から働いている卒業生に会ってきました。このゼビオ、かなり大型店舗で、従業員・アルバイト含めて、数十名いました。訪れているお客の数もすごい!この中で新人として働いている姿は感心です。
「仕事って大変なんですね。でも頑張りますっ!」と笑顔で答えてくれました。スポ健の卒業生はスポーツに関係する企業だけでなく、様々な企業に就職しています。また機会があれば、私のゼミ生の仕事をご紹介したいと思います!
また、先週末、田畑学部長と神戸市ユニバー記念競技場で開催された「兵庫リレーカーニバル」に行きました(写真)。その陸上競技会で、30年前、日本のマラソンランナー界のトップであった選手の方々に研究参加の依頼をしてきました!現役時代に田畑学部長が持久能力である最大酸素摂取量を測定し、75ml/min/kg以上という驚異的な数値を出した、というトップ選手たちです(後ろ姿の写真ですが。。。)。普通の成人男性20歳で平均45ml/min/kg程度ですので、どれだけすごいかが分かると思います!
このような世界で活躍する選手の方々の協力を得られるのは非常に光栄で、スポ健もアスリートたちに貢献したいと思います!!
moto
2015.04.25
優しすぎる社会?
2015.04.24
理研 基礎特研シンポジウム
理化学研究所には「基礎科学特別研究員」という制度があります。その制度発足25周年の記念シンポジウムでした。
理研の基礎科学特別研究員(以下基礎特研と約します)は所謂「ポスドク」のポストです。大学院で博士号を取得した後すぐに大学教員のポストに就く方もいらっしゃいますが、ポスドクとして研究業績を積みながら教員公募に応募していく、というキャリアパスもよく見られます。私は後者の立場で5年程を過ごしました。そのうち後半の3年間を基礎特研として過ごしました。
通常のポスドクは研究プロジェクトがあり、プロジェクトリーダーが居て、そのプロジェクトにフィットする人材という形で雇用されます。つまり雇用された時点である程度研究の枠組みが決まっているわけです。一方で基礎特研では各自が申請書を作成し、理研の担当部署に直接応募します。それが複数の審査員に客観的に評価され、高い評価を受けた者が採用される仕組みです。そのため各々の研究者の自主性・主体性が強く確保されます。アドバイザーからの助言を受ける事もでき、更に年間100万円程度の研究費も与えられます。
制度の概要はこちら
基礎特研のポストに就けた事は私にとって非常な幸いでした。自らの研究に専念して一心不乱に打ち込んだ時間は貴重な財産となっています。シンポジウムの際には当時の事を懐かしく思い出し、感謝の念を新たにしました。
来年度分の公募も公開されています。来週〆切ですのでタイミング的には厳しいかも知れませんが、大学院後期課程の皆さんは応募を検討されては如何でしょうか。あるいは一年後にまたチェックして頂ければと思います。興味のある方は何でも訊いてください。
2015.04.23
身体活動・運動・スポーツと健康
下の図は2007年の我が国の総死亡のリスクの3位が運動不足であることを示しています。喫煙、高血圧の半分程度ですが、運動不足で1年間で5万人以上の人が死んでいるのです。高血糖や塩分の取り過ぎよりも、運動不足により心臓病やガンなどで死ぬ人が多いのです。いかに健康と身体活動・運動の関係が深いかがわかります。
健康診査では、血糖値や血圧を計りますが、それはそれらが異常値であると将来、糖尿病や心臓病に罹る確率が高くなり、40歳代50歳代で夭逝する危険性があるので、それらの値を参考に生活習慣病の予防策を講じるためです。しかし、 健康診査では“運動してますか?”というような質問をしたり“歩数を測定する”ことはありません。しかし、この図のようなエビデンスからは、生活習慣病を予防するためには、血糖値や血圧を測るのと同じように身体活動量を測定し、生活習慣を改善する必要があることがわかります。このようなエビデンスが、スポーツ健康科学を支えています。
スポーツ健康科学部の活動
上図にあるように、死因の最も大きなリスクは喫煙です。せっかくスポーツしていても喫煙するとスポーツの健康増進効果はいっぺんに吹っ飛んでしまいます。It’s meが関西に来て最初に感じたのは、関東に比べて受動喫煙に対する“寛容さ”でした。立命館大学は、昨年度からキャンパス全面禁煙になったので喜んでいたのですが、現在でもやはりキャンパス内で喫煙する学生さんがいます。これらの学生さんの将来を思い、さらにこれらの学生さんの排出する煙による受動喫煙による他の学生さんが肺がん等に罹患するリスクを減らすために、最近、スポーツ健康科学部教員と大学院生の有志で喫煙者が“出没”しそうなところに見回りに行きました。
2015.04.20
博士課程の授業
この科目は、スポーツ健康科学に関する知識を整理して、自らの問題点や今後の研究テーマを整理する、ことが主な内容となっています。そのため、現在、各自が行っている研究分野、研究テーマについて、隣接する分野の研究者にも理解できるようにすること、自らの研究をさらに発展させるためのアイデアをかんがえられるようにすることをねらいとしています。
1回目は、①博士課程での研究計画を発表、質疑応答、評価シートに採点などを通じて(相互の研究理解)、②研究アイデアについての発想法(講義と演習)を行いました。写真は②についての演習中のものです。
「アイデアを出しなさい」となると、うーん、と唸ってなかなか出てこないものです。『アイデアの基本は組み合わせ』であることを理解してもらった上で、頭の体操をかねて演習してもらいました。やり方は、Aテーマに対して、ランダムな言葉(B)を、掛け合わして出てきたアイデア(C)を書く、ということです。ランダムな言葉を出すためにしりとりを使いました。
A B C
テーマ: 昼休みの活用法 × 雨 → 傘の色数え
× めだか → メダカ釣り
× 変える → 昼寝
× ルンバ → そうじダンス
大事なことは、スピード重視、いいかげんOKで、数を出すことです。大学院の演習では、違うテーマで行いましたが、10分間で50以上もアイデアが出ていました。ということは、アイデアは誰もが出せると考えて間違いありません。もちろん、いいかげんでは、研究は進められませんので、出たアイデアをさらに深く掘り下げて、練り上げていく作業は必要です。千に一つ、と考えて千個考えればひとつ、光るものが必ずあります。お試しください。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
先週は骨折の話題でご心配をおかけしました。すっかり良くなりました。自転車漕ぎ運動はできるようになり、朝トレのリズムを取り戻しました。やはり、身体を動かすのは楽しいですね。上記のアイデアに関して、朝トレの自転車こぎ中に読んだ本がネタとなっています。興味ある方はお読みください。
『∞(むげん)アイデアのつくり方』 高橋晋平 イースト・プレス
【忠】
2015.04.14
いよいよ研究も開始!
ガイダンスも終わり、いよいよ今週から授業が本格的に始まります!
【忠】の3年生専門演習(ゼミ)では、『紙だけでできるだけ高いものをつくる』というグループワークを行い、「調整力や伝承力」獲得の取り組みをしていましたが、motoのゼミでは、『最大酸素摂取量をゼミ生同士で互いに測定する』ということを行っています。最大酸素摂取量とは、有酸素性(持久系)能力を表す指標で、この数値が高いと持久系パフォーマンスに優れていることになります。また、この数値が高いと生活習慣病(高血圧、糖尿病)のリスクが低いともいわれていますので、スポーツ・健康ともにとても重要な数値になってきます。
しかし!この測定、簡単ではありません。最大まで運動を継続してもらうため、測定される人は全力で自分の持っている力をすべて出し切ることが必須です。また、測定する側も正確な数値を出すために、機器の操作だけでなく、測定者間のお互いの協力が必要です。そのため、自分が何をすべきか、どうすれば運動している人が最高のパフォーマンスを発揮してくれるのか、こういったことを考えていくことで自然と「協調性やコミュニケーション能力」といった学びを経験します(下の写真)。また、何よりも、このキツイ測定を乗り越えることで仲間意識が高まります!(終わった後のこの笑顔もいいですね!)。
このように、いろんな測定・実践を経験しながら、仲間とともに少しずつ研究をスタートさせたいと思います!
最後に!スポ健大学院生の懇親会があり、新入院生を迎えました。それぞれが異なる分野ですが、スポーツ・体育の分野の若手研究者として活躍することを期待したいと思います!
moto