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2011.09.16

息吹

Hassy@本日から下関で開催されている日本体力医学会に参加です。

昨年に引き続き、「発表するのに事前登録を忘れる」というA型らしからぬ失態をおかしてしまい(これまで人にA型でしょう?と言われたことはないですが)、情けなくも当日登録(登録料は勿論高くなります)です。。。来年はこんなことがないようにしないといけません。

 

今回立命館スポ健からは教員、院生、学生あわせて30名ほどが参加しています。私の発表は明日です。敦先生のブログにありました学部2回生藤江君の発表も明日です。

学会の詳細はまた次回に報告したいと思います。

 

その藤江君と同様、学部2回生の横川君が頑張っています。

IMG_2347.JPGのサムネール画像

「研究」は「新しい発見」を導いたり、「わかっていないことを明らかにする」ことですが、研究のなかで最も大切、かつ難しいと言っても過言ではない(と思っています)、『何がわかっていないのか、何を明らかにすることが「研究」となるのか、を見出すこと』が、彼はできているのです。そのためには、興味をもった事柄に関連する知見を、主として学術論文を読んで整理し、まだ未解明で、かつ、解明することが非常に意義深い重要な課題を見出す作業をしないといけません。

 

研究は人類共通ですので、勿論相手は世界です。毎日膨大な学術論文が世界中で公表されています。したがって、最新の知見を整理するには、英語で書かれた国際誌(学術論文)を読みこなしていかなくてはなりません。横川君は、時にはCellhttp://www.cell.com/などの超一流雑誌を「難しい」「難しい」と連呼しながらも読み、研究テーマ(これについては追々紹介したいと思います)の背景をまとめる作業をしてくれました。特に、私がこれまでに発表した知見を基盤としたテーマで、我々がそのテーマに挑む『道理』を自ら提示してきたことには感心しました。

 

スポ健学部1期生は、国際学会に積極的に参加した木戸君や、キム哲先生と既に実験を始めている何人かの学生など、まさに「息吹」を感じさせてくれています。スポ健の今後の大いなる発展を確信できるものです。是非、周囲でもこの息吹が共鳴していくことを期待しています。

2011.09.15

夢を追う同級生。

 先週、オーストラリアでポスドクとして働くことになった同級生の壮行会がありました。いつか、自身のラボを持つことを目標にし、新しくできた研究室で筋の再生についての研究を進めていくとのこと。目標は私も同じで、院生時代、夜中まで研究しながら将来について話していた仲です。そんな同期の活躍は心から嬉しいと感じられます。集まったメンバーは、一般企業、大学、研究所、様々なところで働いています。お互いの職業柄か、研究、教育や指導についての話で盛り上がりました。「待つ」という指導がいかに難しいか、そんなことが話題の中心になりました。私たちが所属していた研究室は「放牧」だったので、研究課題を与えて指導することより、「自身が手がける研究なのだから、時間がかかっても自身で考えなさい」というような指導でした。基本的に自分から研究したい課題を持って行かない限り、何も強いられることがなかったのですが、指導者側もかなりの幅広い能力を要します。学生の頃も研究のOKをもらうのに大変でしたが、立場が変わると、学生が持って来る課題に対して、ゼロから一緒に勉強しなければならない場合もあることなど、学生時代とはまた違った議論になり、それぞれが目標に向かって前進していることがとても励みになりました。


 そして翌日、びわこ成蹊スポーツ大学に行ってきました。大体大院の同級生、岩井雄史先生がいらっしゃって「100m全力疾走」の講習会をしています。岩井先生は、大阪体大の伊藤章先生の研究室出身です。現在も仕事のネタとして?マスターズの大会に出られているそうです。ジョギング教室やマラソン教室などは耳にすることが多いと思うのですが、「短距離走」の教室という試みは珍しいかもしれません。おもしろいことに「ゆっくり楽しく走る」ことが目的の場合、女性参加者が非常に多いのですが、「全力疾走!」となると男性の参加者の方が多く、かなり本格的でスパイクは当然、自身のスターティングブロック(スタブロ)を持っていらっしゃる方もいらっしゃいます。あくまでも「楽しく走る」というのがコンセプトの教室ですが、およそ35名中、30名近くが男性で、「楽しく=競う!」という様子がうかがえました。練習も真剣で、参加者の中にはマスターズの男子100m年代別記録をお持ちの方がいらっしゃいます。


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スタートダッシュの練習まで本格的でした。私も学生時代を思い出し、ちょこっとやってみましたが、スタブロを見た瞬間、授業の苦い思い出!?がよみがえり...「苦手オーラ」が隠しきれなかったのか、参加者で記録保持者の方が、丁寧に教えてくださいました。。。



大学院の頃、岩井先生と800m対決?をしたことがあります。運動生理学か何かの授業で、短距離選手と長距離選手、中距離だったらどっちが速いか!?という議論になったのですが、そんな話題に夢中になっていたことがきっかけで、長距離の私と短距離の岩井くんで「・・・じゃあ、今日の夜、こっそり走ってみよっか?」と、部活が終った後のグランドで「ちょこっと、こっそり」。。。のはずが、お互いの持ちタイムでスタートをずらそうか...そんなことを話してたら、研究室の先輩がやってきて「そんなことせんでも、負けんやろ。」の一言で同時スタート。いきなり10m、20mと離され、追いついてきたものの1m差で負けてしまいました。。。また先輩に「なんでやねん!負けんなよ!」と叱られ、勝敗を競う予定ではなかったのに、結構ショックだったことを覚えています。(しかし、収穫もあり、50m走と1500m走の結果から速筋線維タイプか遅筋線維タイプか予測できる、という論文があり、実感できたような気がしました。当時、日本でバイオプシーをやった研究だったので、興味深く読んでいた論文でした。)その先輩は卒業後、京都の研究所にいらっしゃいましたが、数年前から、大体大に戻り、現在は中長距離のコーチをされていて、今だに、いろいろな場面で声をかけてくださったり、本当にありがたい限りです。


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終了後のミーティング。みんな必ず一言ずつ、どんな些細なことでも、観察し、意見することにしているそうです。教育的で良いなあと思いました。お手伝いに来ていた短距離の学生さんから「一番楽しそうに走ってらっしゃいましたね〜」と声をかけていただきました。「走ることは大好きです!」

ミーティング後、岩井先生と800mの話題になり、懐かしくて2人で大笑いしました。「今やったら、確実に負けるわ」と弱気な岩井先生でした(^^;)





 院生の頃は本当に「くだらない疑問の解決?議論?言い合い?」をしていたなあと思い出します。でもそんな日常の話題から新しい研究が始まるような気がしています。同級生はいつまでたっても、何でも言い合える大切な仲間です。
きっと院生のみなさんは、そんな関係を築いている真っ最中なんだろうな、と見ていてとても懐かしい気持ちになります。同期の仲間、先輩後輩の関係は大切にしてくださいね(^^;)きっと10年先、20年先、30年先?!ずっと続いて行く関係になっていくことでしょう。香


さて!明日から体力医学会です。今日から私も研究会に参加するため下関に向かいます。今回は1日目の夜の運動免疫学研究会での発表と、3日目のポスター発表。いつもラットのトレーニングをお手伝いしてもらっているMachiくん、Liuさん、Joくんの分までがんばってきます!







2011.09.14

学校保健と保健室

910日。大阪で、近畿の養護教諭の方々の学習交流集会があった。毎年この時期に、近畿圏各地域での地道な教育実践にもとづくレポートを持ち寄って活発な討論が行なわれるのがこの集会だ。5つの分科会が設定されていて、私が討論に参加したのは「保健室から共同の学校づくりへ」の分科会。

例年この分科会では、養護教諭実践が中心的に報告され討論がなされてきていて、前年まで継続された分科会討論の到達点を踏まえて、1.保健室からみえる子どもたちの実態を参加者が出し合い、共有すること 2. 子どもたちの「健康権」「学習権」を保障する保健室づくりや学校づくりの上で養護教諭に求められているものを明らかにすること 3.父母や地域や教職員の願いがどのようなところにあるのか明らかにすること、の「討論の柱」が準備されていた。

そうした討論を導き出すために報告されたのが、「保健室は子どもが"みえる""つながる"出発点」と題する、直接的に保健室の意義や価値といったものに迫ろうとするレポートだった。

保健室は、「学校保健安全法」第7条で規定されていて、制度的に設置が保障されている。しかし、そのことが、本来もっている保健室の「役割・機能」を十分に果たすこととイコールではない。今回の報告者が3年間勤務した中学校では、長年にわたり保健室は閉鎖されていて、必要な応急処置などは職員室で対応していたし、現在もそうだと言う。レポートでは、異動した現任校でも「保健室閉鎖」がされていた状況を変革して再開室にまで至った経過が詳細に語られ、それにもとづく討論がなされた。

参加していた何人かの養護教諭から、自身の学校ではないけれども、子どもが通う中学校で「保健室閉鎖」の実態があることが語られた。同様のことは、全国の至るところで散見される。「保健室が開いている」ことが必ずしも「当たり前」なのではない。荒れて教室に留まれず、行き場を失った中学生たちにとっての「たまり場」としての保健室からは、本当に必要に迫られながら、行きたくても行けない中学生たちが排除されてしまう。「保健室閉鎖」は、そうした止むを得ない状況で現実のものとなる。

学校保健の中核に位置づくのが、養護教諭・保健室だ。学校における教職員との共同はもとより、地域・社会、家庭との「つながり」を図りながら、子どもたちの成長・発達に寄り添い、健康づくりの担い手として豊かな実践を地道に行なっているのが養護教諭であり、その拠り所となっているのが保健室だ。

教職に就き「学校保健の担い手」となるであろうスポーツ健康科学部の学生諸君にこそ考えて欲しい問題だ。 mm

2011.09.13

うずら名人。

<RecO だより75>
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9月6日、RecOで教職員向け料理教室が行われました。今回で5回目。
講師は大阪ガスクッキングスクールの先生方(写真)です。

大好評のこのセミナー、今回も定員を上回る申し込みをいただきました。
ご希望に添えなかったみなさま、本当に申し訳ありません。





今回のテーマは「韓国料理で残暑に打ち勝つ!」。
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韓国料理、改めて野菜が多いのにびっくり。
以前、韓国の方が作る家庭料理の本の栄養監修をさせていただいた際、著者より「韓国人は日本人の4倍の野菜を食べている」ときっぱり言われた時には「本当かな?」と思いましたが、こうやって実際に使う野菜の量をみると、恐るべし、と思ってしまいました。







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みなさん、野菜の切り物も多く大変でしたが、協力的にこなし、早々にいただきますができました。
丼に載せるウズラ卵を担当していた方は、途中からコツを掴んだらしく、動きに余裕が。
自らを「うずら名人」と呼べる程の技術を習得! 素晴らしいです。



彩り鮮やかなレシピに今回も大きな舌鼓を打ちました!
ご参加いただいた皆さん、大阪ガスの先生方、ありがとうございました。【abc.】





2011.09.12

第80回日本学生陸上競技対校選手権大会(全日本インカレ)

第80回日本学生陸上競技対校選手権大会(全日本インカレ)が、9/9-11まで、熊本県営陸上競技場で開催されました。今年は、アジア選手権、ユニバーシアード、世界選手権などの国際大会があり、これらの国際大会に参加していた学生選手たちも集っての学生日本一を決める大会でした。

 

20110912.JPG 今年の日本選手権2位、ユニバーシアード100m代表選手の小谷君が、2日目の100m決勝で見事に優勝しました! 優勝レースを目の前でみられて大興奮です。今回の
ブログは出張の関係で9月9日(大会2日目の途中)に書いています。現時点で、110mハードル三田君準決進出、200m堀江君が決勝進出、400mハードル小西君が決勝進出、4×100mリレーも決勝と先週紹介したように、スプリント実験で被験者になってくれた学生のトップスプリンターたちは絶好調で立命旋風を巻き起こしてくれています。O塚先生の予言通りになっています。中長距離では、800m石井君準決進出、1500m今崎君6位入賞、5000m決勝に田中君が出場します。

 是非、来年のロンドンオリンピックに出場する選手がでてくれることを願っています。

 

 全日本インカレは、個々の選手の活躍を支える各大学の部員たちの応援も大きな要素です。立命館大学の応援は、選手の活躍を十分に後押しするほどまとまりよく熱気に溢れています。大学対校戦である雰囲気を十分に発揮して、総合得点を少しでも稼げるように選手を鼓舞しています。個々のパフォーマンスだけでなく、インカレ独特の雰囲気をご存じない方には味わってもらいたいです。

 

20110912-2.JPG またこの大会では、小学生、中学生の4×100mリレーの招待レースも行われていました。将来を担うアスリート育成を兼ねているようです。陸上競技のすばらしさを最高の舞台で経験できて未来の日本の陸上界をひっぱってくれる選手になってくれることでしょう。

 

今週の【ちょっと、ほっと、もっと話】

京都大学の神崎先生とスポーツ動作の共同研究をしています。その担当の院生の皆さんが、実験終了後に、スポーツパフォーマンス測定室を、掃除機、雑巾がけをして隅々まできれいに清掃してくれました。その姿を見て、非常に好もしく、嬉しく、清々しい気持ちになりました。指導教員の教育の賜です。見習わなければ、と思いました。

 

【忠】

 

 

 

 

 

2011.09.11

日本体力医学会大会で、ランチョンセミナー (9/17) 開催します

今週は、先週末とうって変わって、
秋晴れの日が続いていますが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

9/16 (金) 〜 9/18 (日) まで、山口県で開催される
第66回日本体力医学会 で、
9/17 (土) にランチョンセミナーが開催されます。
スポ健副学部長の 隆文先生 が司会で、聡先生が、
「高齢者の体力づくりと栄養摂取」というタイトルで、
発表されます。

また、樹義先生Moto 先生を始め、
スポ健の教員・大学院生も、この学会では多数研究発表を行いますが、
今回、学部二回生の F 君も、発表を行います。


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(写真は、Moto 先生の指導の下、
遺伝子解析の実験を行っている、
F君です。)






彼以外にも、研究を始める学生が、
学部で増えてきたのは、とても頼もしい限りです。
スポ健に入学を希望している皆さんも、
ぜひ積極的に研究を行い、
スポーツ健康科学の発展に貢献していって下さい。

それでは、また。失礼致します。
             敦





2011.09.10

世界一のバトン部を訪問

夏休み、多くの運動部やサークルが遅くまで活動しています。私が一番練習していると思うサークルの部員を紹介します。
バトン部の河上瑛君(1回生)です。毎日朝10時から夜の10時まで練習しています。12時間の練習をこなす河上君は、部員全員がバトンのことが大好きで、ご飯を食べる時間を忘れるほど練習できる仲間ばかりだといいます。


IMG_0036.JPG多くの人はバトンってマーチングの先頭で歩いている人を想像するでしょう。立命館のバトン部の活動は、そういった活動とは異なり、体育館や大きな舞台で演技を披露する活動をしています。ダンスと新体操と器械体操の床運動を組み合わせた演技構成で、さらに全員がバトンを回し、遠くに飛ばすといった10年以上経験して得られる高度な技を組み入れています。また新体操より演技する人数が多い(15名以上)のも特徴です。河上君は、バトンを回しながら2回転宙返りや4回転スピンもするそうです。

 

そういった、男性の力強さが女性のしなやかさをさらに引き出すことから、演技の中の迫力とあまりの美しさに見入ってしまいます。彼らの仲間は総勢16名で、現役学生12名(男性3名)とOB・OG4名(男性2名)だそうです。皆が日本のバトン界をリードするという高い意識を持つことから、世界大会で4年連続優勝するチームなのです(今年は震災の影響で世界大会への出場を自粛)。

 

IMG_0031.JPGこの夏、アジア大会で金賞(トップ)を受賞し、JAPANカップで優勝し、また休むこともなく11月の関西大会向けて新しい演技を作ろうとしています。でも彼らはどの小さな大会にも全力で取り組みます。そういった姿勢が全国のバトンばかりでなく新体操やダンス界の人たちからも認められており、彼らの4分の演技を観るために全国から多くの人たちが集まるそうです。

 

河上君は、皆と相談しながら何度も何度も演技を繰り返しながら約4分の演技を作り上げていくことが最高に楽しいと語ってくれます。彼らには妥協はありません。世界一位だからこそ、練習時間も増え、最高の作品を作り上げているのだと思いました。


最後に彼らは芸術サークルだけど、体育会も彼らの情熱を学ぶべきかと思いました。私は河上君からいろいろお話を聞きましたが、芸術性を問うスポーツ種目も多いことからも、彼らの演技を作り上げる創造力や手法をもっと学部に取り込むべきだと勉強させて頂きました。
河上君には、ぜひ日本ばかりでなく世界を代表するバトンの指導者として活躍してほしいと願っています。
彼らの演技をぜひ観てほしいと思います。滋賀県のびわこホール(オペラや演劇をする日本を代表するホール)を2000名以上の観客で超満員にするほどのチームです。

 

【shine】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2011.09.09

快晴かな

Hassyです。
先週末は大学院生から夫婦共々お世話になった先輩研究者を我が家に迎えてBBQ!の予定でしたが、未曾有の台風でした。(結局出前寿司に変更。)
私が大学生のクラブ活動(ウインドサーフィン部)で、冬に暖かい和歌山の白浜に籠って練習に励んでいたのですが、その道中の田辺等々、馴染みの地域が甚大な災害にあい、心が痛んでおります。

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左は通勤途中で撮影した台風の前後です。右下の建物はスポ健のインテグレーションコアです。

入道雲と秋の雲が入り交じって晩夏だなあと思っていたら、台風が来、その後はご覧の快晴です。

特に最近の朝の様子(澄み切った空で、日に当たると暖かく、木陰は涼しい)は、留学していたカリフォルニア州バークレーと似通っていて、感慨深いものがあります。。。。

さて現在、夏期集中特別講義としてスポ健では「大学コンソーシアム京都」http://www.consortium.or.jp/で、「スポーツと健康の科学」についての講義を行っております。1日270分講義が5日間という、文字通り集中講義ですが、スポーツ健康科学の最先端の知識を学べる絶好の機会です。

昨日はHassyの担当で、昨年に引き続き、運動中のエネルギー代謝についての講義を中心に授業を展開しました。

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昨年、手持ちマイクで、素でも大きな私の声が「マイクを通すと割れて聞き辛い」、というクレームがあったので、反省し、今年はピンマイクを使用。マイクがあるのに、熱が入り、勿論中盤から声が嗄れる始末。。。

さらに、スクリーンが特殊でポインターが全く見えないのも、昨年のクレームで承知でしたので、指し棒を使用することにしました。まあこの写真では指し棒の意味が全くありませんが、このあと白熱しすぎて、棒の先端が壊れてしまいました。。。


その甲斐?あって、受講生は最後の確認テストでは良い成績をおさめてくれました。
また、授業の最後では、相当サイエンティフィックな質問も受け付け、おどろいたものです。

今回の5人の教員のオムニバス授業で、スポーツと健康の科学に興味を持ったなら、是非大学院進学も視野に入れながら相談に来て欲しいと思っています。


2011.09.08

指導者のカラー。

 先週、常にマイペースの私は、台風の日に、他のお仕事がなくなったことから「やったー!チャンス!実験だ!実験!!」と密かにハイテンションで日程を少し前倒しにして実験を入れてしまいました。次の早朝の大荒れを見て我に返り、実験は急遽延期にし、今週月曜と昨日、水曜日に行いました。よく考えてみると(よく考えなくても)、何のために前日のNS研究会から、土曜日までお仕事が中止になったのか、すっかり頭から飛んでいて、Hassy先生グループのみなさん、いつも実験のお手伝いをお願いしているIZUMI先生の大学院生のLiuさん、Jo君、Machi君には大変申し訳なかったなあと反省しました。
 私一人だったら、実験してしまいますが、一緒に実験する人のことを考えたり、危機管理はラボを運営する立場に立つ時、最も大事な事だと再認識いたしました。仙台にいた頃、実験の最中に何度か大きな地震に遭遇したことを思い出しました。その時もちょうど、生化学の実験中(ウエスタンブロッティング)で、腸管組織の抽出タンパクを泳動槽にアプライしている最中でした...実験は病理研究室の10階で行っていたのですが、技官さんが「揺れてる?!大きくない!?」と慌て出した記憶はあるのですが、私は泳動バッファー、波打ってるなあ、これ、困るなあ。。。と思いながらも実験を進めていたら「早く外に出なさい!!」と大激怒で、慌てて脱出したことを思い出しました。確かに、隣の部屋では割れたメスシリンダーやビーカーの破片が床に散乱し、蒸留水の装置が折れていて修理に出すまでになっていました。
 あれこれ、並行して行う能力は乏しいのですが、1つのことに集中するスイッチが入ると止められない性格なので、今回の台風からも自身の悪い癖を、今後注意すべき点に追加しました。

 そして、リベンジの月曜、水曜。IZUMI先生が考案されたTabata Protocolのトレーニングを4週間行ったラットの解剖、Hassy先生グループと無事に終えることができました。

また2つ学んだことがあります。修士まではヒト対象の実験しかしたことがなかったので、グループで役割を決めて行う実験の光景はある程度理解できています。しかし、東北大で基礎系の実験をするようになってから、最初は先輩の行っている実験を見学し、洗い物や動物の飼育方法などを教えてもらうことから始まり、最後の方はほとんど1人で実験することが多かったので、院生さんが実験を手伝ってくれて、一緒に実験することは、個々の役割の負担がかなり軽減されることや、時々、研究の話を交えつつ、Hassy先生の笑い声が実験室に響いたり、役割分担をしながら、みんなで協力して行う実験の大切さを改めて感じ、学んだことでした。もう1つ、Hassy先生のご指導の様子を見ていて、自然な話題からいろんなことを学生さんに教え、伝えて行く姿がまた勉強になりました。

 最近、よく指導教官の先生がご指導してくださっていた姿を思い出します。ちょうど一昨日、修士の恩師の豊岡先生から電話をいただきました。退官が近いので、最後の実験に取りかかっていらっしゃるとのことでした。いつも話すたびに恩師は偉大だなあと感じますが、また話し込んでしまいました。先日の台風の日の失敗談までお話したら、「相変わらず、君らしいねー。上になると、そういうこと(危機管理)を一番考えないといけなくなるんだ。」と助言が返ってきました。院生時代は本当によく叱られました。「バカ!何やってんだ!」という言葉が耳に残っていますが、おかしいもので、とても懐かしく、やや嬉しくも感じてしまいます。

 研究指導の方は、Hassy先生のご指導を側で拝見していて、ユニークなカラーがとても人間味があって面白く、考えるきっかけをくださいました。私は、恩師の先生方のように、素晴らしい指導できないけれども、スローでも、常にコツコツと自分のカラーを大切にして、将来に向かって行こう!と感じた週でした。

 学生のみなさんも、いろいろなことを経験し、その中から成長してほしいなあと思っています。今月末、後期開始とともに、1ヶ月ぶりに学部生のみなさんにお会いできるのが楽しみになってきました。


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それと、先日、Masayo先生が産休に入られるとのことで、ご挨拶に来てくださいました!少し寂しいですが、また来年度、新入生の入学とともに、元気な姿で戻ってきてくださることを楽しみにしております(^0^きっとその時は、左のぺぺたちも、一段と大きく成長?増殖?していることでしょう!




さて、いつもトレーニング実験をがんばっているIZUMI先生の院生(2年生のMachiくん、Liuさん)を直撃しました(下の写真)。助教の私にとっては弟や妹?(お母さんと言われないようにしたいものですが!?)のような存在です。1期生の修士論文がとても楽しみです!まだまだラストスパートには早いですが、頑張れ院生!いつも陰から応援しています!


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2011.09.07

「台風一過」とスポーツ断想!?

台風12号による被害が、全国で死者37人、行方不明55人に上り、台風の被害としては死者95 人を出した200410月の台風23号以来最悪となった、と報じられた96日。京都周辺の地域は、からっと晴れ上がって、一気に清々しい天気となった。もちろん北日本ではまだ警戒が必要だし、台風13号も北上中だ。

台風12号に伴う記録的な豪雨は各地で土砂災害を引き起こし、それが多数の死者、行方不明者を出す原因ともなった。国土交通省によると、「対策が必要な土砂災害危険箇所」は、全国の9割を超える市町村に52万ヶ所以上分布しているという。そのうち、「砂防堰堤」などの対策を施しているのは20%程度だという。 

「台風一過」の好天は望むところだが、国民の生命と財産などを守る防災対策に「一過性」は許されない。

ところで、男子400mリレーでジャマイカが3704の世界新記録を出して「世界陸上」が終了した。室伏選手の優勝や競歩やマラソンでの健闘は素晴らしいものがあったし、福島選手の「快挙」も素晴らしいものではあった。しかし、「今季自己最高記録」や「自己最高記録」を打ち出して「躍動感」溢れる世界各国の選手を見るにつけ、ついつい、日本のアスリート育成の「困難さ」にまで想いが行ってしまった。

確かに、女子サッカーのように、ワールド・カップで優勝し、今また、「五輪最終予選」3連勝で、実力を発揮している状況はある。しかし、そうしたことを「部分的」「一過性」のものとしない、総合的・持続的なものとしなければならない。

たとえば、「発育発達」分野での研究で、「日本の子どもたちは世界で最も外遊びをしない」ということも言われている。自由闊達な「外遊び」の中で、巧緻性や持久性など総合的で基礎的な体力づくりが成されることを考えれば、子どもたちの生活環境そのものが問われることになる。トラックやフィールドそしてグラウンドで発揮される「競技力」のしっかりとした「裾野」を形成すること。

総合的なスポーツ健康科学は、そうしたことにも応えて行きながら、アスリート育成の「困難さ」の克服を目指していくのだろう。 mm