ダンスの授業では「即興」で身体表現できることが目標達成の1つなので、学生さんには、どんどん課題を指示し、一定時間で創作して発表するトレーニングを行っています。
毎回、授業の最初にグループを作って、当日の指導者役を一人決めます。ウォーミングアップでは輪になって、曲に合わせた運動を即興で行い、その日限りのグループのメンバーに体操を指導する練習を取り入れています。体育の先生だけに限らず、現場で体操を指導することになった場合を想定しています。
4月当初、指導役の人は、人前で身体表現することや、普段一緒に行動しないメンバーと共に動きを創作すること、指示を出すことには抵抗があったようで、なかなか身体を動かすことができず、少し時間がかかりました。しかし最近では、毎回、すぐに指導者役を決定して、グループを引っ張れるようになってきました。
敢えて、その日限りのグループを組んでもらうことには、もう1つの理由があります。普段、かかわりがない人とでもコミュニケーションを取りながら、協力して1つの課題を完成させられるように、ということを意図しています。社会に出た時、どんな分野でもコミュニケーションはとても大切になります。社会に出た時、この経験がほんの少しでも生きれば良いかな、と感じたりしています。
グループ分けは、ジャンケンして勝ち組と負け組でグループ分けしたり、忠先生からアドバイスを頂いた、血液型や好きな色でグルーピングするなど、さまざまな方法を使っています。その他、誕生日の季節でグループ分けをした時は、「春」「夏」「秋」「冬」でわける際に、身体表現だけで自分の誕生季節を表し、同じ季節の人だけで固まって集合します。私が学生時代に、レクリエーションの授業で指導してくださっていた先生が 行っていた方法の1つでもあります。学生のみなさんも、先生方のちょっとした実技指導テクニックを観察し、現場で役立てられそうなことを、将来のために学びとってもらえたらと嬉しいな、思ったりしています。
「納豆」を表現してみました。
「群の動き」がポイントです!
鏡に向かって自分たちの動きをチェック。
時には「新聞紙」を使って表現してみたり。。。
「新聞紙」になって表現してみたり。。。
「そうじゃなくて...こんなイメージ!」と指示してみたり。。。
課題 「色のイメージからテーマを決めて表現!」
・青色・・・「カモメ、海」
「僕のイメージだと、こうなんだけどな。。。」と話し合い。。。
理工学部博士課程のNAOさん、ESのMAIさんも一緒に入ってくれています!
たくさんのアドバイス、本当に感謝です!
創作ダンスを目前にし、先週からは「リズム体操」を1時間で創作し、次回の授業では、指導者側が対象者(他のグループの人たち)に指導するという課題を設定しています。もちろん、この課題においても、新メンバーでグループを作って、取り組んでいます。
最初、この課題を出した時は、「えー!もう無理。。。」という声があがりました。実は、この「えー!」は私にとっては想定内で、出来ることに気づいてもらいたいという思いを秘め、敢えて過酷な?挑戦に取り組んでもらいました。4月からみんなを見てきて、即興で創作して発表することを何回もトレーニングし、ほとんどの課題をクリアしているので「これくらいの課題なら出来るはず!」と思い、チャレンジしました。私にとっての挑戦でもあります。
明日は金曜日のクラスが実践指導の日です。実践指導の後、指導者側の指導方法を対象者側に評価してもらいます。指導することから、うまく指導出来なかった部分に自身で気づき、反省点から学んでくれることを期待しています。香