1998年度のBKC文理総合インスティテュート、サービス・マネジメント・インスティテュートの出発から14年が経ちました。4回生卒研演習の締めくくりとして今回も「卒業研究論文集」を編む予定です。大方の原稿を集約して、一人ひとりの執筆者と最終のチェックに入っています。ゼミ生全体に「お疲れさま」と言った後、編集委員を引き受けてくれる人たちと完成に漕ぎつけることになります。
論文とは、「自分(達)の思考・思索の小史を社会化すること」との仮定の下、意見表明や質問することを絶えず求め、うるさがられた気もします。それらは、①テーマの設定、②先達の追求過程の掘り起こし、③観察・データの収集・処理、④目的・方法・結果の結びつきと一貫性の有無、⑤自らの仮説に迫る道筋のつけ方、等々についてでした。同じことを何回も繰り返し言い続けてきたようですが、多様さを許容したサービスインスの特徴か、あるいは関連スポーツ諸科学からみれば緩やかな専門性の段階だった故なのか、一人ひとりの考えるテーマはユニークで新鮮なものでした。「論理性、客観性、妥当性、信頼性」と表現される研究過程を具現化させるのをやり切ることは、実はとても面白くて楽しいものです。そう言ってくれる人が毎年現れるからこそ継続させることができた、と私はつくづく感じています。
これまで卒業研究論文集に参加してきた学生は、体育会クラブ所属、ウインタースポーツ種目を行う人たちが相対的に多く、年末まで、あるいは一月三日に東京ドームで試合をすることも度々ありました。それでも最後には何とか完成するまでに辿りつく気概をみんな持っていたのには、私の方が驚きと期待と、さらにはやり甲斐と反省とを同時に感じる日々を送る経験をさせてもらいました。
本年度の掲載分を含めば、2002年以来合計で、126編が数えられます。内容的には、指導者や指導内容・環境づくり、あるいはチームやプレイヤーの練習・学習の諸課題を「実験的実践」として追求すること、が大きな特徴の1つになっています。また、「スポーツ科学に関する研究手法の適用」という点では今一歩でも、サービス・コンテンツとしてのスポーツのもつ「技術内容」に関する考察では、「競技者としてしか得られないsomething」に関して著者たちが苦心した説明を行っているのも特筆すべきことです。名前を挙げることはしませんが、これまでこの論文集に参画した過年度の卒業生の皆さんにも、感謝と敬意を表する次第です。
このような論文集を作成することが、インス・スポーツサービス系の3・4回生演習の毎回の到達点でした。でも今回が特別だったのは、サービス・マネジメント・インス最後の卒業研究だったことです。サービスINSのスポーツ・サービス系の科目や演習は、すでに発足しているスポーツ健康科学部に発展・解消することとなっています。スポ健の現3回生は、来年度は一期生としての卒業論文作成に取り組んでいることでしょう。インスからの良い伝統は引き継ぎたい、専門課程での多様な学びの成果をそれぞれが纏め上げて欲しい、と私は心底、新たな気持ちでそのように感じます。
【善】
