Hamaです。
先日予告してました通り、「読書の秋」を皆さんと分かち合う、理系バージョンです。
ことの発端は、フランス、ブルボン家ルイ17世の時代です。
マリー・テレザのDNA二重らせんが、マリー・ アントワネットに引き継がれ、ルイ17世に届けられたものの、1789年に起こったフランス革命の歴史のいたずらにより、彼の命は、1795年失意の獄中で生き絶えた。
しかし、獄中で息耐えた若きプリンスは、実は、替え玉であるとの噂が広がった。。。
ここまでは、先週と同じです!
1795年獄中で亡くなった少年の心臓は、剖検を担当したある医師により、運び去られていたのでした。 それから科学の進歩により、遺伝情報、つまりDNAの塩基配列の決定法が1977年に確立されることになります。
この業績により、1980年にノーベル科学賞を受賞したサンガー博士は、「ダイデオキシ法」を開発したことで有名です。
この方法は、DNAの断片から実験室でDNAを合成することにより、元のDNAの塩基配列を決めるものです。
DNAの部品は、ヌクレオチドと呼ばれるA(アデニン), T(チミン), G(グアニン), C(シトシン) の4種類でこの鎖二本が対になっています。
そのDNAを1本鎖にして、対となる新しいDNAを合成します。AとT、GとCが水素結合しますから、これを利用すれば元のDNAの塩基配列を特定することができます。
現在では、ポリメラーゼ・チェイン・リアクション法(PCR法)を用いて、DNAを何千万倍に増幅することにより、DNAの塩基配列を決めています。
この方法を用いて、獄中の少年は、マリー・テレザ、マリー・アントワネットと同じミトコンドリア遺伝子をもつことが分かり、ルイ17世であることがほぼ確実になったのでした。
科学の力は不思議ですね!!
【Hama】
