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2012.10.29

教員紹介 その4

今回は3名の若手の先生のお話を聞きました。

 

一人目(ポスドクの藤岡正子さん)

20121029-1.JPG 高校2年生の時に栄養士になることを決意。理由は、小さい頃から給食が大好きなこどもであったからとのこと。大学の時に運動生理学の実験の被験者をしたことが研究者に進むきっかけとなり、研究者の道へ。「局所的な筋持久トレーニングが安静時代謝に及ぼす影響(基礎代謝をあげるには筋量が必要)」を明らかにして、立命館大学では、【hama】先生と一緒に、筋代謝の研究を継続中。

 

二人目 (ポスドクの小笠原理紀さん)

20121029-2.JPG 幼稚園からサッカー。レジスタンストレーニングの科学(筋サイズ調節の科学)に取り組んでいます。通常の負荷強度でのトレーニングは継続が難しい。でも、トレーニングは継続が必要。一方で、社会から見れば、効率的、効果的、簡便、安全、苦痛、負担の少ないトレーニングプログラムが求められている。というところから、「休息期間を取り入れた断続的なトレーニング」の研究に取り組み、休息を入れても、長期の筋トレでは肥大率は変わらないレベルにまで到達する、という研究成果をあげています。クラシカルなトレーニング処方にこだわることなく、新しい工夫を取り入れることで、効率的、効果的に筋肥大・筋力増強がはかれる可能性があると示唆。現在は、【聡】先生のところで研究を進めています。

 

三人目 (助手の栗原俊之さん)

20121029-3.JPG 興味・関心の泉がコンコンと湧き上がる根っからの研究の虫。話題は、高校生の時は、原子力発電 常温学融合、超伝導、太陽の燃料は? 人類と核は共存できるのか?をおもしろいと思い必死になって勉強した。東大教養学部時代は、高校時代に教わっていない分野を学びたい、と大学時代はあらゆる分野にチャレンジ。週25コマの授業+バスケットボール部。大学院は、「火山噴火」に興味を持ち、地震研究所で学ぶ。バスケットボール審判をすることがきっかけとなり、人の研究の道へ。超音波を使って、収縮に伴う骨格筋形状変化の研究。これ以外にも、二足歩行と四足歩行など、『熱く』語ってもらいました。学生への課題も「いま熱くなっているものを10行以上書きなさい」でした。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

10/26の夕方に第14回目のNS研究会αを行いました。今回は、情報通信研究機構の水口暢章に話題
提供をしてもらいました。「感覚支援型の運動イメージを用いた新しいイメージトレーニングの可能性」とい
うタイトルで、脳科学からの検証を行った研究データを紹介してもらいました。3月に博士を取得された
新進気鋭の若手の切れ味すばらしいプレゼンでまた刺激をもらいました。
【忠】

2012.10.28

プロ野球ドラフト会議に思う

1025日、2012年度のプロ野球ドラフト会議が行われ、高校生、大学生および社会人のプロ志望者に対するセ・パリーグ12球団の交渉権の設定とその順位が確定しました。詳しい人はすでに結果の全貌を把握済だと思いますが、本学硬式野球部の金子侑司選手(産社)も、埼玉西武ライオンズから3位指名を受けています。

毎年話題がいくつか出ますが、本年度は何と言っても、時速160㎞の剛速球、大型本格派候補の大谷翔平投手(岩手・花巻東高)です。米国MLBで自らの力を試してみたいと本人が進路希望を公表していたが、日本ハム球団が単独で1位指名し交渉権を獲得しました。次は昨年度入団希望でなかった球団からの交渉を拒否した菅野智之投手(東海大出)が、一年待ち意中の巨人球団から単独一位指名を受けたことです。また、1位指名の第1回目、第2回目ともに抽選で外した広島球団が、1位指名を投手から強・巧打、俊足の高橋大樹外 野手(京都・龍谷大平安高)に急旋回させたことも印象に残りました。

 

ドラフト(draft)という語は名詞・動詞・形容詞など多義語で、元々「徴兵名簿に候補として名前を挙げること」が使用例の1つです。プロ野球やプロバスケットボール等々のリーグや機構において、その管轄内の競争する球団が新戦力(新人)を自由に獲得するのではなく、有望新人の候補として登録された中から抽選もしくは決定ルールに従って交渉権の順位設定を行うことを、これは意味します。このことによって、獲得合戦を通して契約金が暴騰することや、次シーズン以後に向けての「戦力均衡」が図られる、すなわち「リーグ繁栄、球団共存共栄」に繋がるとされています。

その反面、プロを目指す選手にとっては、様々な思いから自由に「相手」と交渉する、そして自らの意志で合意・決定する(就職先を決める)、ということに制約がかけられています。特にNPBのドラフトでは第1順位決定に際して、1名の候補選手に対して複数球団が名乗りを上げ、抽選結果に従う、という決定方式になっています。

従って、「逆指名」「相思相愛関係」「唯一選択、他方面進出」を公表し、抽選まで行かないようにバリアーを築くことが繰り返し行われてきました。選手の側からこのような振舞いが行われることは、「プレイやプレイヤー・イメージ」との関連で、気持ちが十分伝わってきます。また、特に高校生選手にとっては家族や地域・クラブの関係者と相談することも大事だ、と野球界の先輩からは度々助言されています。

 

今回の大谷選手への日ハム球団の「強行指名」は、賛否両面からの意見があります。同球団は昨年の菅野に続き、2年連続で強行を貫きました。同球団の山田GMと栗山監督もそれぞれ、「やってみないと分からない、誠意を尽くしたい」「編成の会議を経て、最も高く評価する選手を指名することが球団の方針」と述べている。野球界以外のラジオで・コメンテイターは「若者に海外を目指せ、小さく纏まるなと言っている割には、若者が外に出ようとすれば大人達が必死で止めている」、と非難しているようでもありました。今回は、誰もが認める大谷選手の素質と実力とともに、NPBMLB2つの機構をまたぐ問題がようやく意識されだしてきていることに、大きな時代の特徴があると思われます。

サンケイ・スポーツ(web10.28)は、プロ野球の12球団代表者会議が27日、都内で開かれたことと、そこで「大谷君が米大リーグに挑戦した場合、現行のままでは12球団は退団から3年間、ドラフトで指名することができない。有望選手の海外流出抑制を目的にした申し合わせに対し最初に見直しを求めたのは、大谷を1位指名した日本ハム」であることを報じています。同会議で島田利正球団代表は、「仮に大谷君が5年で日本に帰ってきたとき、まだ23歳なのに(26歳まで)日本のプロ野球に入れなくていいのだろうか」と疑問を投げかけました。

 

今回、現行ルールの範囲内で、個別球団の取る方針を全うした球団から現行ルールの不備と「野球ファンに対する企業責務」を感じられる発言があることは、極めて深刻です。

NPB内個別球団の自由競争による「人気、新戦力確保への抜け駆け」、あるいは自らの機構が作っている「ドラフト会議」のルールのあいまいさを戦術に組み入れようと意図する行為、等々、野球関係者の間では「常識」でも、野球の面白さや凄いプレイを楽しみたい「ファン」には、いま一つ理解しがたい側面がありました。

日本で活躍した米国出身の選手がMLBに戻ってまた人気・実力ともに示していることがあります。逆のこともまた起こる可能性大です。選手が「自己訓練」し、その能力や個性をどのように生かせるかの機会は若い時ほど「多種、多様」なほど言いとよく言われます。また、野球を愛する「ファン」が、「地球は縮む、良い野球を発掘し、良い舞台づくりをするのがプロ球団」と言っているのを聞くのは、私だけでしょうか?

 

【善】

 

 

2012.10.27

学び続けるということ

滋賀県では、県教育委員会と各地域の教育委員会が協力して開催している生涯学習授業として【淡海生涯カレッジ】を開催しています。具体的には、地域の方々が高校や大学で様々なテーマの講義を受けるというものです。立命館大学BKCキャンパスでも講座が開催されており、今朝はその1コマで講義を行ってきました。テーマは、「肥満予防のための筋力トレーニングと有酸素運動の組み合わせ方」で、自体重を用いて行うスロートレーニングや有酸素運動との組み合わせ方などに
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ついて、理論と実践の両面から話をさせていただきました。参加者の内訳は60歳代の方が最も多く、講義の合間や終了後にはたくさんの質問をいただきました。大学生と単純に比較することができませんが、年齢を重ねても知的好奇心をもって積極的に「学び続けよう」とする姿勢に感銘をうけました(大学の授業でもこれぐらいたくさん質問をしてくれると嬉しいのですが・・・)。講義を担当した立場ではありますが、「生涯学習」の大切さを逆にこちらが教わり、大変気持ちの良い時間になりました。

さあ、明日は全日本大学女子駅伝です。スポーツ健康科学部にも多くの部員がいることもあり、テレビから目が離せなくなりそうです。各選手が納得のできる走りをしてくれることを祈るばかりです。

GOTO

2012.10.26

晩秋?

ここ数日の朝晩の肌寒さに引き換え、夕方、研究室の奥の方まで差し込むようになった柔らかな日差しに一抹の寂寥感と共に、今年も後2ヶ月あまり、妙な焦りを感じたりしています。スケールは全く違い、個人に適用するのはふさわしくないかもしれませんが、"ミネルヴァの梟は迫り来る夕闇とともにはじめて飛び始める"の名言が想い出されます。確かヘーゲルのいった言葉と思うのですが、梟(知恵の女神ミネルヴァに仕える)の習性を捉えて民族の興亡の原因を的確に表現したものと思われますが、最盛期の頃には気がつかず、すでに手遅れとなった終わり頃に事の本質、重要性に気づくといった意味でしょうか。

このままでは反省と後悔でまたこの1年を過ごしかねない。今年の目標を思

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い起こし、手遅にならないようにと、普段はゼミ学生にいっている言葉を自分自身に向けています。今日1日、今ここでできることを、この瞬間を精一杯大切に!(老ブロガー・ハル)

2012.10.25

やっと読書の秋、実現!!

Hamaです。

先週、本を2冊紹介しましたが、実はもう1冊注文していました。

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「化石の分子生物学 -生命進化の謎を解く-」

 更科 功 講談社現代新書









この本は、先週の本「ネアンデルタール人」と同様なジャンルの本です。

「ネアンデルタール人」も少し始めの方は読んだのですが、ちょっと置き忘れてしまい、先にこちらの本から読むことにしました。

 

 この本の中で、とても興味深いのは、ジュラシック・パークの夢をほんとうに実現できるかどうか、という第5章です。

「ジュラシック・パーク」は、蚊が閉じ込められた化石から、蚊が吸った恐竜の血を見つけ、そこから恐竜のDNAを採取して、バイオテクノロジーを使って、恐竜を現代によみがえらせるとういう物語です。映画にもなりましたから、みなさんも見られているかもしれませんね。

 

 恐竜は、6500万年前に絶滅したとされていますから、それよりも古い地層を掘らなければ、恐竜のDNAは入手することができないわけです。でも、1994年には、8000万年前の恐竜の化石からDNAが抽出されたということです。しかし、読みすすめていくうちに、実はこのDNAは、人間のミトコンドリアDNAに一番近いことが判ったということでした。残念ながら、恐竜のDNAではなかったようです。

 

 ちなみに、先週から取りかかっていた研究費の計画書は、無事に、大学内の担当部所に提出しました!!あとは審査待ちです・・・。

 

Hama












2012.10.24

世界報道写真展を見に行きました

こんにちは。ma34です。
水曜日は基礎演習に、インストラクショナルデザインに、そしてブログ更新に・・・と
結構忙しい一日になっています。

今日の基礎演習は、オリターの三宅さんからゼミナール大会に向けて
貴重なアドバイスを頂き、AAの平井君からミニ論文書き方講座をしてもらいました。

三宅さんの言葉には、さすが去年いろいろと経験したこともあって、
重みが感じられました。
「グループで協力することが一番です!」と。

部活にサークルに、アルバイトに、そして勉強にと忙しい中、
是非とも、みなさんがそれぞれの役割を果たし、協力して論文・プレゼンを仕上げてくださいね。

平井君からは、先日の家光先生からの論文講座を踏まえて、
より具体的な参考文献の書き方や引用の仕方についてのレクチャーを頂きました。

細かいことだけれども、色々と参考になったかと思います。

「何だかあせってきた~」との一回生のつぶやきに、
ただのあせりや不安を感じさせてしまって申し訳ないと思いつつ、
それでもやっぱりあまり時間がないことを意識してもらわないといけない、そんな時期です。

そして、後半戦は、現在エポックホールで開催されている「世界報道写真展」(国際平和ミュージアム主催)をクラスで見に行きました。

見学の時間は15分くらいかな、と想定していましたが、
みんなじっくりと見て回っていました。
途中で目を合わせてくれたクラスの学生さんは、私にうまく言葉には出来ないけれども、
深く感じ取ってくれた様子でした。

写真は、たとえば私が一生懸命言葉を連ねてもほとんど伝えられないことを
一瞬で伝えてくれます。
私たちにとって「当たり前」の日常が、
「当たり前」ではないということに気付き、
自分には何ができるのだろうと、また問いを改めて抱いた、今日の基礎演習でした。

世界報道写真展は11月1日まで開催されています。
どうぞお時間を少し作って、お立ち寄りください。

ma34.

2012.10.23

最近思っていること

さて、ブログ担当になって6カ月も末。
そろそろ半分が過ぎました。
なんとなく、ネタ切れ。。。という気分もしていて、
ここのところ、書きながら何を書くのか、を考えています。

そういえば、続きもの、で続いていないものもあったっけ。。。
それは、次回以降で読み直した上で続けていこうと思います。

それはそれで最近思っていることとして、
社会全体のグローバル化が取り上げられることが多く、
グローバル化しなきゃダメだ、という論調で語られます。

つまり、二分して言われるので、
グローバル=善
それ以外=悪
という構図ですね。

でも、実際にはグローバル化していないものも多くて、
グローバル化できないものも多くあります。

最近、こんなことをボーっと考えています。




つまり気になるのは、
その中にも、
グローバルV.S.ローカル、という構図が合って、
グローバル化に対応する都市圏と、
グローバルとは切り離された都市以外、
という構図もある、ということです。

そして、都市の論理が正しい、という無意識の思い込みがあって、
それに無意識的に従っている社会というのがあるのではないか、
と思っています。

メディアが都市の論理を多く報道しますし、
また都市圏に住む人も多く、
その人達の声は大きく聞こえてきます。

ただし、正しいということは、
多くの人が言うから正しいのではなくて、
社会がより良い在り方に近づいていくことが正しいのだと思います。
しかしながら、社会のより良い在り方は、後の歴史の評価をまたなければ、
本当に何が正しかったのかは、わかりません。

そんな中で、社会の本来の在り方として、
少なくとも多様な存在や多様な意識が存在していて、
その多様性から新しいものが生まれてくる、
ということはあると思います。
最近、この多様性の許容ができなくなりつつあって、
モノの世界に近付いているような気がしてなりません。

つれづれなるままに。。。という感じですが、このあたりで。
ん~。。。読み手のすっきり気分、は全く考えていないブログだな。。。

PS:小さい字コーナーは、最近ネタがありません。。。
ゼミの飲み会をして、ネタを仕入れるか。。。
いや、きっと飲み会をしてくれないだろうなぁ。
ネタにされるのがわかっているから。
う~ん、困った困った。。。

2012.10.22

教員紹介 その3

20121022-1.jpg今年の9月に日本バイオメカニクス学会に参加してきたことは以前書きましたが、そのときの懇親会ならびに懇談の折に、「今、この分野で優秀な若手は?」、と聞くと必ず名前があがるのが【伸】先生です。その【伸】先生から、バイオメカニクス(生体力学)研究には、次の4つからなります。1観察(知識、経験、先入観のない眼、身体的な感性、理論的な感性、会話力)、2計測機器を用いた動作の計測、3数学・物理・統計を活用した分析、4研究結果の報告・公開(論文、報告書など)。この中で特に重要なのは、1番です。知識、経験は勉強すればできます。ただし、勉強すると先入観のなく見るのが難しくなります。バイメカ研究を展開する中で、身体的な感性、理論的な感性、というところが一番大事でセンスと呼ばれるところです。講義の後半は、「感性の切れ味良い」スキーのバイオメカニクス研究、垂直跳のシミュレーション研究の紹介。」さらには、最近メディアで話題となっている「筋力余裕度」の測定と計測機器の開発研究については、現在、製品化まで模索している中で、経済、法律の知識、各種マネジメントスキルの必要性も感じているので、「スポーツ健康科学部」では、総合的・学際的に幅広く学べるのでしっかり学んで下さい、とメッセージをいただきました。

 

20121022-2.JPG「つまづく子どもを何とかしたい!」という動機から、教育学の研究を進めている【ma34】先生がお二人目のスピーカーでした。研究テーマは、「入門期英語教育における教育方法について」です。英語のつづり字と音声の関係。Phonicsは難しい。では、どう教えるのか。そこででてきたのが、実際に使いながら言語を丸ごと学ぶwhole languageという方法です。原理(Phonics)をしっかり学んでから言語教育を進めるのか、実際に使っているところから始めて原理(Phonics)を理解させるのか、どういう「順序」で何を教えるのか。これは教育にとって重要な課題です。後半のところでは、これまでの学力観は、習得(教科)→探求(総合)であり、両者の間がうまく繋げず、どちらかのみを強調すること(詰め込み、ゆとりに偏ることになる)になっていた。学習指導要領の改訂に伴う、確かな学力観(活用できる知識の重視)では、「活用」が入って、習得-活用-探求となることで、より知識・技能を使いこなし「活用する」こと、現実的な文脈の中で「活用する」が課題としても設定されるようになってきて、教育目標と評価の一体化が図られています。それゆえに、教師にとってもより現実的な課題を取り上げながら、こどもの思考、回答を総合的に見ることが求められていることを示唆してもらいました。【ma34】先生の講義で、「つまづかせない指導・教育」を学んでください。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

12/1-2に開催する日本トレーニング科学会の準備も進めております。この学会では参加者に2日間昼食の弁当を参加者に提供します。その弁当の試食会を行いました。ご参加の方は楽しみにしておいて下さい。

http://www.ic.fc.ritsumei.ac.jp/trainingscience2012/

 

【忠】

 

 

 

 

 

 

 

2012.10.21

J.S.F. KUSATU 2012

常日頃は陸上競技部員のランニングや跳躍の試技風景、あるいはアメフトやラグビー部の試合風景が見られるクウィンス・スタディアムですが、先週の金曜日は少し様子が違っていました。「ウワーッ」という少しかん高い大勢の歓声と拍手が、同所で大型波動プールのように起こっていました。昼休み近くの時間帯には、アクロスやユニオンの建物から何事かと様子伺いに出てくる学生、教職員の姿も多く見かけました。そこで開催されていたのは、ジュニアスポーツフェスティバル(J.S.F.)でした。

 

この行事は、草津市教育委員会の主催、草津市小学校体育連盟の主管で、草津市内13小学校の6年生全児童(約1200名)が参加します。「運動好きの子どもを育てる」ために「スポーツを通して、すべての子どもに感動を与える」ことが、この大会のコンセプトです。「記録を伸ばす喜び」、「仲間と協力する素晴らしさ」、「鍛え上げられたアスリートの力と技を間近に感じる」、「新しいスポーツの魅力に触れる」等々、様々な経験を通して運動が大好きになることが大会準備・運営にかかわるスタッフから期待されています。

その内容も盛り沢山です。学級対抗での長縄8の字跳び、学校対抗の男女別リレーで、児童達が挑み・競い合っていました。サッカーやアルティメット、ラクロス、ダブルダッチ、チアリーディング、陸上競技のブースをグループで次々とまわり、初めて観る・体験する子もいて、あちらこちらで拍手と大きな歓声があがりました。また、昼休み後の全体セレモニーに続いて、チアのパフォーマンスや大学陸上選手とのリレーマッチ、サッカーのエキシビション等々が行われ、歓声と拍手とが素直に起こっているのが私にはとても印象的でした。(写真はリレー競技の一場面と声援送る児童の一部です)

 

SIMG_7829Relay.jpg「地域の教育力」と古くからしばしば言われます。この行事には「地域のスポーツ力」が大きく貢献しています。一般社団法人「草津市体育協会」が共催、JFLの「MIOびわこ滋賀」も協力、NPO法人「くさつ健・交クラブ」も後援しています。草津市に立地する立命館大学も共催に名前を出し、BKCの施設使用の便宜を図っています。それに止まらず、子どもたちの観る・触れる直接体験の素材を提供してくれるのも体育会クラブやサークルの学生達です。特にスポーツ健康科学部は、「サービスラーニング」受講生17名が市内各校に散らばり、児童の本大会に向けた事前練習の指導補助にも加わり、当日の子どもの誘導係や競技の観察員として活躍していました。さらに、学生ボランティアとして当日の運営に参加した24名の人たちはほとんどがスポーツ健康科学部の学生達です。長縄審判や計時、また各種目ブースでの子どもの誘導・指導にテキパキとした動きを示していました。これらの学生達の活動に加えスポーツ演武のデモに参加したアスリートの中で見られた、スポ健生達のリーダーシップ溢れる働きも多く見られました。

 

○○教室というのを何回かもしくは何ヶ月か行った後、子どもや父母の方々に私はよく次のように尋ねます。「身体は丈夫になりましたか?」「上手くなりましたか、そして好きになりましたか?」「友達できましたか?」

スポーツの体験、感動がその人の「生きる力」になるためには、上の質問にどれかに「イエス」と答えることができることが必要だと感じます。スポーツを「する」「みる」「語り感じる」「仕事にする」、あるいは「~に挑戦する・競争する」「~で楽しむ・和む」等々、スポーツは現在では、人びとの生涯の様々なステージで「特別な意味」を付与して生活の一部となっています。

指導者となることを目指して様々な専門科目を学ぶ、今回参加のスポ健学部生の人達へは「お疲れ様でした」とともに次のことを考えて飛躍してほしいと思います。それは、子ども達の姿から今一度「スポーツのもつ力とそれらを人びとに伝え普及する仕事の意味」です。自分とスポーツとの出会いや感動体験を思い起こし、将来仕事として、あるいは父母として、地域住民としていかにスポーツにかかわるのか、過去、現在そして将来の(すなわち生涯の)姿をイメージし、遊ぶ(夢を現実化する)ことが、現在広く「指導者」に求められていることだと思うからです。

 

【善】

 

 

2012.10.20

プレゼンテーション

来月上旬から約1週間にわたり台湾で開催される高所生理学(高所や低酸素環境での身体の様々な生理適応を研究する学問領域)関連の国際学会に、大学院生のM嶋くんと一緒に参加してきます。また、学会と併せて開催されるシンポジウムや現地の大学にお声がけ頂き、現在スポーツ健康科学部で実施している低酸素関連の一連の研究成果を紹介することになり、その準備に追われています。


仕事柄プレゼンテーションをする機会は非常に多いのですが(大学の講義もある意味、プレゼンテーションですので)、英語でのプレゼンテーションは日本語のプレゼンテーションに比べて準備に数倍の時間を要します。日本語でプレゼンテーションをする時に私がおもに気をつけていることは、「ストーリー」と「スライドの見やすさ」です。ただし、英語でのプレゼンにおいてはこれらに加えて、「あまり細かく説明しないこと」を心がけています。日本語と同じ・・・ようにはいきませんので、あまりに難解な説明し始めて途中で後悔する・・・こういう経験が何度かあります(この事態はプレゼンが始まり調子が出てくる中盤あたりに頻繁に起きます)。そう、説明はシンプルに、これが私の場合の英語プレゼンの鉄則です(胸をはって言うようなことではないですが・・・)。2週間後のブログは、学会が開催される台湾から情報発信したいと思います。


先週から研究室内で開始した【プレゼンバトル2012】ですが、今週は予選ラウンドBグループの戦いが行われました。担当の都道府県を5分間でアピールしてもらっているのですが、綿密な下調べにもとづき、グルメ、観光スポットなど様々な情報を提供してくれています。全員と向かい合い座った状態で話をするという、あまり普段経験しないシチュエーションに緊張もすると思うのですが、今のところは皆しっかりとプレゼンテーションをしています。今週は、島根県でのデートコースのプランをひたすら話続けてくれた学生もおり、なかなかおもしろかったです。プレゼンバトル、あと2週で準決勝ラウンド進出者8名が決まります。

GOTO