第1周(9月3日(月)~8日(土))が終了、第2週(10日(月)~15日(土))は明日から始まります。これは、夏期集中講義のことです。カリキュラム上は後期科目としてカウントされ、学部学生や院生によっては、2週連続で受講するひともいます。他の諸資格夏期講座や研究室の実験・勉強会の行事、およびサークル・部活動等々に参加する学生・院生達で、昼食時に、BKCユニオン・カフェテリアやコンビニは結構にぎやかです。
集中講義は、カリキュラム運営上、遠い過去から採用されている開講方式の1つですが、通年(1科目、年間30回授業、4単位)を基本にしている時代では、そんなに多くのメニューがあるわけではありませんでした。通常カリキュラムに置かない(置きにくい)科目や、担当者(講義あるいは実習指導する先生)が一時期にしか確保することができない等々の都合で、このような形態をとる場合がほとんどでした。だから内容も時間配分、評価の方法などに渡っても、担当者任せのことが多かった感は否めません。
けれども現在では、セメスター(半年間、15回授業、2単位)を基本とするカリキュラム運営の下で、集中方式は新生しています。その存在理由も「通常カリキュラムに置かない、置けない、担当者を短期的にしか確保できない」という理由からだけではありません。「短期に集中して学ぶことに1つの意義がある」あるいは「各学部の通常の時間割に入れない、特別な内容と担当者の背景をもつ特殊講義等は、他の学部や学科・専攻に所属する人にとっても視野を広げる絶好のチャンスである」という多様な意義が再確認されるようになっている、と私は感じています。
それぞれの開講週の中に組み込んでいた「最終講義日試験」も「集中講義試験日」として後日に独立させ、短期に学習者を、予復習を含めた取り組みに集中させていく諸条件は、かなりの程度にまで整備されてきています。夏期集中科目を受講する学生の思いは様々でしょうが、通常考えていない「内容」に接近・接触する感覚を覚える、暫し没頭する思いをもって取り組んでいる、等々が学習者に芽生えれば、その意義の5割以上は達成されていると私は思います。
本学部に来てからは担当していませんが、以前は隔年で教養科目の集中講義を私は担当していました。主に経済・経営学部の夜間主の学生達が対象でした。『「身体運動動作がいかに上手く習熟するか、その過程を観察する方法・手順を考え、指導する内容・方法や環境づくりが彼らの上手くなっていく道筋や到達点へいかに影響を及ぼすか、つまり因果関係を考える」ことは、直接皆さんの役に立つことではありません。けれどもそこに含まれる「思考の枠組み・手順」にいかに価値をおいて、通常カリキュラムで学ぶ内容の1つかもしくは複数に関連付けて皆さんがものごとを考えることができるようになるか、これが私の最大の関心事です』と熱弁?したことを、今でも覚えています。
24時間、365日開講、BKC文理総合(融合)キャンパス、を標榜(?)するBKC各学部です。私はそうあって欲しいと思っています。現在でも学部学生にとっては1回生~3回生まで最大8科目16単位の受講機会に際して、自分自身の「智の再構築」を考える機会がある、とも考えられます。これは、それぞれの人に平等に振り分けられています。専門科目は勿論学部所属学生に寄与するカリキュラムを構成する単位です。けれども「学ぶ専門の水準が高まれば高まるほど、他の領域の専門内容が広く、深く求められる」と、現代的教養という語を理解すれば、次のように言うこともできると私は考えます。学部を越えた学びを学部生の人たちはもっと求めて欲しい。釈迦に説法で恐縮ですが、先生たちには、他の学部の学生も立命の貴重な「スポーツ健康科学」教育の対象者だと、再確認・再認識する機会にして欲しいと思います。
【善】
