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2010.07.03

スポーツマンシップ:Be a brave fighter and a good loser...

W杯サッカーも準々決勝が始まり、ディフェンスからシンプルかつ素早い攻撃で得点を重ね、今大会優勝候補の本命中の本命といわれたブラジルが、鉄壁といわれるオランダディフェンスを完全に崩しきれず、敗退してしまいました。今日は、"因縁の対決"といわれるドイツ対アルゼンチン戦など、W杯サッカーからまだまだ目が離せず、睡眠不足の日々が続きそうです...(笑)。

 

我が"侍ジャパン"の歴史に残る戦いぶりに、日本列島が沸き返り、ビデオリサーチの調べによれば、23時にキックオフした日本対パラグアイ戦の関西地区における平均視聴率は54.1%で、瞬間最高視聴率も62.3%に上りました。結果は、ご承知の通り、120分間の死闘後に、残念ながら、PK戦で惜しくも勝利を逃しました。

 

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スポーツが、我々の心をつかんで離さないのは、プレイヤーのみならず、彼らを陰で支える人たちも、声援を送り続ける我々国民も、みんなが"感動"を共有するからに他なりません。スポーツシーンの切り取り方や感じ方は、まちまちなのかもしれませんが、いずれにしても我々は、懸命に戦う選手の姿に目を奪われて、心が動かされます。

 

"スポーツは、筋書きのないドラマだ!"とよく言われますが、今回のW杯を戦った"岡田ジャパン"の戦士たちに我々が強い共感や感動を覚えたのは、"チーム一丸"や"チームワーク"だけでなく、厳しい戦いに臨む選手たちの"懸命でひたむきな姿"に感情移入しているからでしょう。

 

これとよく似た感情を抱くのが、これから戦いが始まる高校野球...。特に普段、野球をみない人までもが、汗と泥と涙にまみれる高校球児に心を奪われます。

それは、我々がチーム一丸、チームワーク、懸命さ、ひたむきさということを好む国民性を持ち備えているということであり、また少し穿った見方をすれば、我々自身がそのような体験から遠ざかっており、自らの心を揺れ動かされるような出来事に出くわしていないという感情の裏返しなのかもしれません。

 

とにかく、選手のみならず、監督やコーチを始めとした数多くのスタッフを含め、岡田ジャパンにかかわる全ての人たちに惜しみない賛辞を送りたいと思います。

 

"惜しみない賛辞"といえば...

PK戦で、日本が敗れ去った後に起こった出来事に、私は心を奪われました。それが、今回のテーマである"スポーツマンシップ"にかかわる出来事です...。

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前置きが長い...とまた叱られそう... 

 

 

  




 

日本対パラグアイ戦は、120分の死闘の末、PK戦に突入し、日本チームの3番目のキッカーとして登場した駒野選手の蹴ったボールが、ゴール上部のクロスバーに阻まれ、全員のキッカーがゴールを決めたパラグアイチームが勝利を収めました。当然、パラグアイチームは勝利に歓喜し、紙一重の差で敗れた日本チームは、どの選手もうなだれ、崩れ落ち、涙を流していました。

 

PK戦とは、本当に過酷な手段です。

1994年のW杯アメリカ大会の決勝戦のことです。決勝へと駒を進めたのはブラジルとイタリアで、今回と同様に試合はPK戦にまでもつれ込みました。イタリアチームは、守りの要であったバレージ選手と、チームのエースであったバッジョ選手がPKを外し、ブラジルが優勝しました。

 

その後、バッジョ選手が残した名言があります。

「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ。そしてPKを決めても誰も覚えていないが、外したら誰もが忘れない...」

 

勝敗が決した後、責任感の強い駒野選手は、ピッチでなかなか立ち上がることができませんでした。彼は、"PKのスペシャリスト"と言われるぐらいの選手で、話によれば、彼は、中学時代からPKを一度も外したことがなかったようです。

控え選手を始め、ディフェンスの要であった中澤選手が駒野選手を抱擁したり、自分自身を責めようとする駒野選手を多くの選手が労いの言葉をかけたり、慰めたりするシーンなどがテレビなどで多く報道されました。特にケガや選手起用の方針などにより、チャンスに恵まれず、苦労人と呼ばれる駒野選手のことをよく知る同級生の松井選手が彼の肩を抱き、目を真っ赤にしながら、ずっと寄り添っているシーンなどは、多くの人にとっても印象的だったことでしょう。

 

そこで、私が心を奪われたシーンです!

テレビやインターネットなどの報道で、いくつか取り上げられていたので、ご存じの人もいるかもしれませんが...

画像には、著作権があり、無断転用などができないため、以下のURLを見てほしいのですが...。

http://cache.daylife.com/imageserve/0baI29xgA29e9/610x.jpg

 

これは、パラグアイチームの5人目のキッカーで、最終的にパラグアイを勝利に導くPKを決めたバルデス選手が、うなだれる駒野選手に駆け寄り、額を当てて何かを伝えているシーンです。

報道によれば、彼は、駒野選手に対して、「お前が外したゴールは、必ずオレがスペインゴールにぶち込んでやる」と伝えたとのことです。涙で言葉にならなかった駒野選手に代わって、同級生であり、親友の阿部選手が"Thank you"とバルデス選手に言ったようです。

バルデス選手のみならず、幾人かのパラグアイチームの選手が駒野選手に駆け寄り、労いの言葉を駆けている様子が、報道で伝えられました。

私は、これぞ"スポーツマンシップ"だと思いました。

 

スポーツには勝敗がつきものです。一時、運動会で順位や勝敗を決めないという、ある意味、歪なことが学校教育機関の中で行っていましたが、競争や勝敗は、それが全てではないにしても、スポーツにおける醍醐味であり、多くの人たちは、この勝敗から多くのことを学んできました。

 

"Be a brave fighter and a good loser" 

 

"果敢なる闘志で相手に立ち向かう戦士であるとともに、潔き敗者であれ"...こんな意味でしょうか...。

私の心が奪われたシーンは、"潔き敗者"よりも、"誇り高き勝者"に焦点が当たられたものかもしれませんが、勝敗が決し、ノーサイドの後は、勝者は勝ちにおごることなく、敗者は潔く、ともに両者の健闘を称え合い、相手をリスペクトする...、そのような気持ちが"スポーツマンシップ"という言葉に込められた意味だと私は理解しています。

 

W杯サッカーは、オリンピックと同様に、国を動かす、一大イベントです。

勝敗に一喜一憂するばかりか、かつては、敗戦チームの選手が帰国後に射殺されるという事件も起こったことがあります(1994年に起こったコロンビアチームのエスコバル選手の悲劇)。

今回も"世紀の大誤審"と言われるようなシーンによって、様々な物議を醸し出していますが、ビデオ判定の導入ばかりか、ゴールにセンサーをつけろなど、試合後の監督や選手の"拙走のない"コメントにはうんざりし、いくらW杯とはいえ、今回のテーマにあるような"good loser"とはほど遠いようにも思えます。

 

そのようなレフリーの苦悩を描いた映画が現在、上映されています。

"レフリー 知られざるサッカーの舞台裏"

http://www.webdice.jp/referee/

 

また知っているようで、知られていない"スポーツマンシップ"については、広瀬一郎先生が素晴らしい本をお書きになっています。

広瀬一郎(2002)「スポーツマンシップを考える」ベースボール・マガジン社.

 

スポーツ健康科学部の学生は、スポーツマンシップについて語ることができるとともに、それをスポーツシーンのみならず、社会の様々な場面で、行動に示すことができる人になってほしいと思います。

スポーツとは何か?スポーツマンシップとは何か?

この学部で、しっかりと学んでほしいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

2010.07.02

ヨーロッパスポーツ科学会(ECSS)

 先週、金曜日に【真】先生、【Moto】は、ヨーロッパスポーツ科学会(ECSS)にて研究成果を発表してきました(写真)。

 私たちの研究は、一言でいえば、「日頃から運動していなければ、遺伝タイプによっては生活習慣病になりやすいかも?!」という研究内容です。つまり、遺伝的に生活習慣病になりやすくても日頃から運動して体力づくりをしていれば大丈夫!という結果です。なかなかおもしろいと思いませんか?

 

 

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さて、火曜日に行われた日本 vs. パラグアイ戦は非常におしかったですね。チームワークがよかっただけでなく、選手11人が非常に頑張ったことが印象に残った感じですが、よくよくテレビを見れば、選手、監督、コーチ、以外に多くのスタッフがいたと思います。マネージャー、広報、スポーツドクター、トレーナー、管理栄養士などなど選手の身の回りをサポートする多くのスタッフたちに支えられて選手たちはピッチの上に立っています。これはサッカーのワールドカップに限ったわけではありません。野球やサッカーJリーグ、バレーVリーグなどプロスポーツには、縁の下の力なくしては成立しません。スポーツ健康科学部は、選手だけでなく、広報、マネージャー、フィジカルトレーナーなどのスタッフとなる人材の育成も目指しています。是非、ワールドカップやプロスポーツのスタッフになりたいという志の高い学生をお待ちしています!

 

by Moto

 

 

2010.07.01

キリンまでの道のり

日本:サムライブルー、とても惜しかった!!! 選手はとくに、新しい歴史をつくりたかったでしょうに。

でも、それ以上にチーム一体の力を見(魅)せてもらえました。自分のチームのために一人一人が必死になる姿は、いつも感動させられます。この力の源泉を学ぶことができれば、と思います。

 

さて、【忠】先生-【智】先生のバトンを受けて。

 

ab】先生のおめでとう会の日は、お祝いにもってこいの晴天。

 

さて、前日の作戦会議を経て、何も決まらないままお店へ(「キリン」の何か、ということだけは決まったのでしたね^^;)。おもちゃ屋の地図も調べてカーナビもつけていたのに、結局そのお店にはたどり着けず撃沈。

 

草津のあるプラザまで行って、リサーチ開始。1軒目。店員さんに「キリン、いますか?」とたずねてしまったせいで、「動物園にですか?」と訳分からない会話に始まって、日本語はきちんと話そうと2軒目へ。お店の人も巻き込んで、キリン探し。

 

あなどれないキリン。意外に貴重な動物らしく、なかなかいないのです! いろいろと見ていたら、思考回路がだんだん歪んできて・・・

 
「もしかして、長いものが好きなのかも?」「黄色系だったらいいのかも?」「あの模様がいいのか?」・・・と。

 

途中、【Jin】先生に写メを送ってみたら、速攻で電話がかかってきて「これ、どう見たって、怪獣とヒヨコやん!!!」とひと言。ありゃりゃと思いつつ、キリンをたずねてさまよったのでした。

最終的に落ち着いたプレゼントは"まとも"な路線でキメたはず。でも、その肝心の成果物の写真は撮り忘れてしまったのでした・・・(どうも最後のツメが甘いようで)。

 

こういう喜びごとを味わわせてもらえたことは、とびきり楽しくていいですね!

ab】先生、本当におめでとうございます(^^)▽☆▽(^^)

 

 

↓なかなか見つからず  ↓【Jin】先生いわく「怪獣?とヒヨコ」 ↓長いモノがお好き? ↓これでab先生が遊ぶ?

 

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※他にもまだまだあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2010.06.30

我らが愛する海老先生、おめでとう! その1

去る2010年6月17日、第13回秩父宮記念スポーツ医・科学賞の表彰式が、東京都内のホテルで行われ、我らが愛する海老久美子先生が、以下の奨励賞を受賞されました。

 

第13回秩父宮記念スポーツ医・科学賞奨励賞

受賞者  「日本スポーツ栄養研究会・スポーツ栄養士グループ」


代表 田口 素子氏・日本女子体育大学体育学部准教授

    鈴木志保子氏・神奈川県立保健福祉大学

    木村 典代氏・高崎健康福祉大学

    古旗 照美氏・株式会社しょくスポーツ

    海老久美子氏・立命館大学

    亀井 明子氏・国立スポーツ科学センター

    小清水孝子氏・福岡大学

    高田 和子氏・独立行政法人国立健康・栄養研究所

    柳沢 香絵氏・聖徳大学

 

ちょっと長くなりますが、この受賞の内容を皆さんに正しく伝えるために、日本体育協会ニュースから、引用します。

 

以下が、引用です。*************

日本体育協会ニュース

2010年6月26日11:10

http://www.japan-sports.or.jp/news/newsDetail.asp?newsNo=554

 

 スポーツ選手における健康管理と競技力向上の観点から、スポーツ栄養の分野で数多くの研究や指導を行い、我が国の国際競技力向上に貢献するとともに、日本栄養士会の学術関連団体として日本体育協会との共同により「公認スポーツ栄養士」育成事業を立ち上げました。
  また、成長期のスポーツと食事という新しい観点から調査研究を行い、スポーツ活動への参加と栄養・食事指導を結びつけた指導法を「スポーツ食育プログラム」として開発し、その内容をまとめたガイドブックを出版しました。
  このガイドブックはスポーツを行う子どもたちはもとより、全ての子どもたちの健全な発育・発達に貢献するものと期待されています。

<※秩父宮記念スポーツ医・科学賞について>
  故秩父宮殿下は、生涯を通じてスポーツに関心をお寄せになり、スポーツの宮様として親しまれました。
  また、故秩父宮妃殿下におかれても、スポーツ界に対するご理解が深く、数多くの宮杯等をスポーツ団体へ御下賜くださいました。
  本会では、故秩父宮妃殿下からの御遺贈金をもとに、基金を設立し、スポーツの競技力向上と普及振興には欠くことのできないスポーツ医・科学の分野を対象に、我が国スポーツ界の更なる発展を期するため、平成9年度に「秩父宮記念スポーツ医・科学賞」を創設いたしました。
  本賞には、功労賞と奨励賞を設け、次の要件を満たす方(グループ)の中から受賞者が選考されます。

【功労賞】
  多年にわたりスポーツ医・科学分野において、その向上発展に貢献し、我が国スポーツ界の振興に特に功績が顕著な者。


【奨励賞】
  スポーツ医・科学についてよく研究し、その研究成果を十分にスポーツの現場に活かし、我が国スポーツの普及発展及び競技力の向上に顕著な実績をあげた者(又はグループ)。

主催:(財)日本体育協会
共催:読売新聞社
後援:文部科学省・(財)日本オリンピック委員会

 

 

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ここまで引用です。(写真も同URLからの引用です)**********

 

この賞が、どのように凄いことなのかと言えば、過去の受賞者等について知れば、想像できるかなと思いますので、過去の受賞者等について、見てみたいと思います。

 

ここから引用です。************

引用元は、日本体育協会の以下のURLです。

http://www.japan-sports.or.jp/medal/memory_chichibu.html

 

13回(2010年)

福永哲夫


(
鹿屋体育大学学長)

 

日本スポーツ栄養研究会・

 

スポーツ栄養士グループ

 

12回(2009年)

青木純一郎

 

(順天堂大学名誉教授)

 

ソフトボール女子日本代表チームへの医・科学サポートチーム

11回(2008年)

宮下充正


(
東京大学名誉教授)

 

中高年者の運動プログラムに関する総合的研究班

10回(2007年)

加賀谷淳子


(
日本女子体育大学客員教授)

 

健康づくりと行動変容プログラム研究開発グループ

9回(2006年)

村山正博


 

(聖マリアンナ医科大名誉教授)

 

関東労災病院スポーツ整形外科診療班

8回(2005年)

中嶋 寛之


(日本体育大学教授)

高地トレーニング医・科学サポート研究班

 

北島選手を中心とした競泳選手への医・科学サポートチーム

 

7回(2004年)

浅見 俊雄


(国立スポーツ科学センター長)

 

スポーツの振興に関する社会学的研究グループ

6回(2003年)

山川 純


(日本女子体育大学名誉教授)

 

ドーピング検査法に関する研究グループ

5回(2002年)

粂野 豊


(筑波大学名誉教授)

 

スポーツ活動中における熱中症事故予防に関する研究班

4回(2001年)

小野 三嗣


(東京学芸大学名誉教授)

 

スポーツ栄養研究プロジェクトグループ

3回(2000年)

石河 利寛


(順天堂大学名誉教授)

 

国体選手の医・科学サポートに関する研究班

松井 秀治


((財)スポーツ医・科学研究所名誉所長)

 

2回(1999年)

高澤 晴夫


(横浜市スポーツ医科学センター長)

 

財団法人日本スケート連盟

スピードスケート医科学サポート班

1回(1998年)

黒田 善雄


(東京大学名誉教授)

 

財団法人日本陸上競技連盟


科学委員会バイオメカニクス班

 

ここまで引用です。************

 

皆さんは、過去の受賞者の中に、知っている方がいたり、知っているグループがあるのではないでしょうか。

例えば、ソフトボール女子日本代表チームや水泳の北島選手等は知っていると思いますし、素晴らしい成績を残したことも記憶に新しいと思います。また、大学院生の皆さんは、功労賞を受賞された先生方を知っているのではないでしょうか。

 

世界的に活躍している選手に対して、スポーツ医・科学は、大変大きく貢献していることが、一目で分かるなあ、そんな感想を持ちました。

 

その中にあって、我らが愛する海老久美子先生が、当該の賞を受賞されたのは、本当に凄いこと,嬉しいことと思います。

 

皆さんご存じのように、とっても温かい海老先生、人格的に優れた先生が、私たちのスポーツ健康科学部にいて、そして、その先生が他者から認められた、本当に嬉しいね。

 

海老先生、受賞、本当におめでとうございます。

 

その2に続く。

【 智 】

 

 

2010.06.29

「いただきます」から「ごちそうさま」まで。

<RecO 便り11>
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先週の朝ごはん実習はD【Goto】先生クラス。一部の学生は8時からと聞いていたらしく、早くから集合。そのため来た学生から随時準備にとりかかり、スムーズに配膳終了。前回のBクラス同様、とても落ち着いた効率のよい動きで、とても早く「いただきます」になりました。食事中も静かで、次の指示を普通の声の大きさで出すことができ、とても助かりました(笑)。

「ごちそうさま」の後の片付けも、この日は食洗機を他で使っていたため、全て手洗いになりましたが、効率よく片付け、時間通りに終了できました。
ただ、前回同様、米飯はちょっと残り気味。運動量の多い人にはもう少し、食べて欲しかったです。
もしかして、クラスのテンションの高さと米飯の減り方は比例する?!

【Goto】組の朝ごはん:ごはん、お麩とわかめと貝割れ菜の味噌汁、鰆の西京焼き(プチトマトと貝割れ菜添え)、ほうれん草のごま和え、枝豆入りひじき煮、フルーツヨーグルト

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また昨日の【忠】先生のブログでもご紹介いただいた通り、26日(土)にRecOスタジオのオープニングセミナーを開催しました!

天候の悪い中、たくさんの方にお越しいただきました。また先着30名の方限定でしたが、 RecOでの調理実演にもご参加いただき、大阪ガスさんのご協力を得て、地元食材を使ったジュニアアスリート向けのメニューを召し上がっていただきました。

参加者には、来年受験を考えている高校生カップルや、スポ健1年生のお母さんグループ、ジュニアスケート選手とそのお母さん等、朝早く遠方から並んでいただいた方もいらっしゃいました。

みなさんの「ごちそうさま」と、温かい笑顔をいっぱいいただいて、お見送りを終え、ホッとしながら再び静かになったRecOの鍵を閉める時、ちょうど自宅でお客さんを見送った時と同じような、寂しさと、また来てくれるといいな、という思いがじわっと溢れてきました。

今後もRecOスタジオは様々な「いただきます」から「ごちそうさま」までの笑顔を見守っていきます。
また、次なる試みにもどうぞご期待ください。【abc.】

写真;上→【Goto】組朝ごはん風景(【Goto】先生撮影) 
写真;下→ RceOオープニングセミナー調理実演の様子

 

2010.06.28

栄養調理実習室「RecO STUDIO」グランドオープンセミナー

既にご存じと思いますが、スポーツ健康科学部には、他大学の同系統の学部にはない栄養調理実習室があります。【ab】先生の「RecOだより」にありますように、この「RecO STUDIO」は、本学部のコンセプトである「理論と実践」を通じた学びを実現するとともに、日常の中で「ホッと」する空間も提供してくれます。ですので、学生、院生、教職員もいつも吸い込まれてしまいます。

 

0626-1.JPG この施設の実現には、本学だけでなく多くの皆さんの知恵とご協力を頂きました。特に大阪ガス株式会社の皆さんには多大なるご支援を頂きました。今回のグラウンドオープニングセミナーも共同で開催させて頂きました。芝田室長、橋本さんを中心に本当にきめ細かくプランニング、準備、設営にあたって頂きました。心よりお礼申し上げます。また、その準備の過程でも多くの気づきと学びを学生のみならず教職員にも提供して頂きました。「企業 との連携の中で実践的0626-2.JPGに学ぶ」ことを教えて頂きました。これも我々の教学のコンセプトであります。

今回1回目のセミナーでは、ジュニアアスリートの『食』をテーマに、本学の【ab】先生、大阪ガスの安賀先生の講義がありました。【ab】先生の話は、「RecOだより」にゆずるとして、安賀先生のお話の中で興味深いところをご紹介します。

人類は「火」の発見から急速に脳が発達したようです。それまで、生で肉などを食していた時は、噛みちぎって飲み下していたのが、「火」による調理により、噛むことでより味わい深く美味しくなったため、よく脳が発達した、といわれているようです。噛むという刺激は重要なようです。その噛む効果として、「卑弥呼の歯がいーぜ!」と覚えると良いようです。

 

ひ・・・肥満の防止

み・・・味覚の発達

こ・・・言語(発音)の発達

の・・・脳の発達 

は・・・歯の病気の予防

が・・・ガンの予防

い・・・胃腸快調

ぜ・・・全力投球(全身の活力を生む)

 

是非、覚えて実践下さい。早食いの私も意識してみようという気になりました。

0626-3JPG.JPG 

 今回のセミナーでは、先着30名の皆さんが実際の食事をたべる場面もありました。大阪ガスのクッキング教室を担当されている先生とスタッフによる素敵な料理を解説つきで食べられる「味わい深い企画」もありました。秋にも第2回目が計画されているようですので、是非、HPをまめにチェックしてもらいご参加下さい。

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 全体の参加者は約180名でした。中には、スポーツ健康科学部一期生の保護者の方、来年の受験を考えている高校生、クラブ活動中の高校生などおられました。今回のセミナーが実践に役立つものに「消化して」もらえると嬉しいです。

 

 RecO STUDIOの主である【ab】先生には、今後とも大阪ガスさんと連携して素敵な企画を考えてもらいましょう。

 

【忠】

P.S. ちなみに、火曜日の【智】先生が紹介されますが、【ab】先生は素晴らしい賞もこの度受賞されています。【ippo】先生からプレゼント秘話、【Jin】先生からお祝いの話が出るかもしれません。いずれにしても今後とも【ab】先生ならびにRecO STUDIOの活躍に目が離せません!

 

 

2010.06.27

キャンパス風景

六月も、あっという間に最終週となりましたが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

スポーツ健康科学部のある
びわこ・くさつキャンパスでは、
梅雨らしく、紫陽花がキレイに咲いています。

P1000362.JPG











また、キャンパスの至る所に、
"SPORTS" のポスターが貼られています。
(電車の中吊り広告で、見た人も多いかも)

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このポスターは、毎月、Ritsumeikan
R の入っている単語が標語となっています。
(4月は、"START"、5月は、"SPIRIT"でした)
来月は、何になるのでしょうね?
ぜひ、7/31・8/1 のオープンキャンパスで、
確認して下さいね。

それでは、また。失礼致します。
良い休日を。
                   敦

追伸:
先日、デンマークに学会出張に行っていた
木村 哲也 先生から頂いた写真です。

denmark.jpg



 
 
 
 
 

2010.06.26

社会的アイデンティティ:個人と集団の距離感

皆さんは、W杯サッカーの日本対デンマーク戦を見たでしょうか?

普段は、熟睡している人も、この時ばかりは眠い目をこすりながら、テレビに釘付けだったことでしょう。昨日の【MOTO】先生たちが学会で訪れているトルコでも、日本戦が注目されているようでしたが、トルコは、親日で有名な国です。それは、和歌山で起きたある出来事と、教育のなせる技なのですが、その話については、またいずれ...(笑)。

 

TI1.JPG日本中の人々が注目する世紀の一戦、その視聴率は、半端なものではありませんでした!

試合開始時間が日本時間の深夜3時30分だったにもかかわらず、この試合をテレビ中継した日本テレビの3時から5時までの平均視聴率は、ビデオリサーチ社の調べによれば、関東地区で30.5%!しかも瞬間最高視聴率は、同地区で41.3%にも上ったとテレビや新聞で報じられました。

さらに、その時間帯の各テレビ局の視聴率を100%に換算した視聴占有率は、85.4%という驚異的な数字が示されました。つまり、その時間帯にテレビをみていた8割以上の人が日本対デンマーク戦を視聴していたことになります。

 

W杯大会前の強化試合で得点すら挙げられず、4連敗した時は、正直、多くの人々が日本代表チームがここまで健闘するとは、思っていなかったことでしょう。今日のスポーツ新聞のみならず、一般紙の社説にも日本代表チームの健闘を称えるとともに、本戦が始まる前のチーム状態を勘案し、「さすがにここまでやるとは...」というトーンで記事を掲載していました。

 

「岡ちゃん、やめろ!」「なぜ、俊輔を使わない?」、サッカー好きの学生が本戦前にああだこうだと話をしていました。また「本田のワントップならば、試合を見ない!」と吐き捨てるようにコメントしていた元日本代表選手の重鎮も本田選手の活躍には、さすがに感服していることでしょう。

 

ある報道番組では、日本代表チームの戦いぶりに一喜一憂する姿と、政権交代を果たした民主党政権に大きな期待を寄せ、70%を超える内閣支持率から20%にまで落ち込んだ国民の一喜一憂する姿を重ね合わせて、日本国民の心理的特徴を解説していました。

先週のブログで、"アイデンティティ(identity)"についてふれましたが、国民が一喜一憂する心理状態は、"社会的アイデンティティ理論(social identity theory)"で解釈することができます。

 

 




 

心理学の分野では、"社会的アイデンティティ理論(social identity theory)"という集団と個人との関係を紐解く理論があります(詳しくは、ippo先生に聞いてください!)。これは、自分が所属する集団(内集団:ingroup)とそれ以外の集団(外集団:outgroup)とを峻別し、内集団を肯定的に評価するとともに、そこに所属する自己評価も高めようとする傾向を示すものです。

 

Cialdiniら(1976)がこのような人間の心理状態を、"BIRGing"と"CORFing"という2つの特性で示しました。

BIRGing(basking in reflected glory)とは、高い評価を受けている個人と集団と自己との結びつきを強調することによって、自己評価や他者からの評価を高めようとする方策のことを指します。

CORFing(cutting off reflected failure)とは、低い評価を受けている個人や集団との結びつきがないことを強調することによって、自己評価の保護や他者からの低い評価を避けようとする方策のことを指します。

 

TI.JPG図に示したものは、この理論をスポーツファンの心理に適応したWannとBranscombe(1990)の先駆的研究の結果です。縦軸は、BIRGing(試合に勝ったときに、チームとの結びつきを強めようとする態度)の得点と、CORFing(試合に負けたときに、チームとの結びつきを弱めようとする態度)の得点が示され、横軸には、チームに対する帰属意識や忠誠心を示す"アイデンティフィケーション(identification)"のレベルが示されています。

 

結果が示すとおり、アイデンティフィケーションのレベルが高いほど、勝ったときにチームとの結びつきを強めようとする態度が高まっていることがわかります。またアイデンティフィケーションのレベルが高ければ、負けたとしてもチームとの結びつきを弱めようとはしないということがわかります。 

 

阪神タイガースのファンは、肝っ玉が据わっているというか(笑)、どのチームのファンよりも勝ち負けに一喜一憂するものの、CORFingの得点がほとんど高くなりません。実際、野村さんがタイガースの監督をしていた時、Aクラスにすら上がれませんでしたが、その時ですら、若干、観客動員数が落ちましたが、タイガースファンは、ほとんど甲子園球場から離れていきませんでした。

"負けることもセットでタイガースファン"ということを、以前、私の知人が話していましたが、全てのファンがそうであるとはいいませんが、タイガースファンの多くが、高いレベルでアイデンティフィケーションを抱く、つまりファンがチームと結びついているのでしょう。

 

そのように考えれば、個人の組織に対するアイデンティフィケーションをいかに高めるかが組織マネジメントにおいて、重要となります。岡田ジャパンの選手や岡田監督自身も試合に出場する選手だけではなく、控え選手を含めた全員が"チーム一丸"となって...という言葉をインタビューなどで盛んに繰り返しています。

選手の起用をはじめ、技術や戦術が試合の勝敗の鍵を握るスポーツにおいて、「チームワークで勝つ」というのは、ナンセンスなように思えるかもしれませんが、フランスチームの予選リーグ敗退という状況を考えれば、チームワークが勝敗と無関係とはいえないことでしょう。

 

フォーメーションやポジション、選手起用をめぐって、岡田ジャパンは、W杯前に揺れ動きましたが、"雨降って地固まる"という言葉があるように、試合に出場する選手も控え選手もチームという組織の中での自らの立ち位置や役割、また責任を果たし、組織が個人の目標ではなく、組織の目標に向かって有機的に機能しているのではないでしょうか...。

それを象徴する行動として、本田選手がカメルーン戦で得点を決めた際に、真っ先に控え選手がいるベンチに向かい、喜びを分かち合ったり、また控えに甘んじているファンタジスタ中村俊輔選手も給水や出場選手への声かけなどに献身的に取り組んだりしている様子が、テレビで映し出されています。

 

社会的アイデンティティ理論の話題から、少し横道にそれましたが、個人の組織に対するアイデンティフィケーションを高めることは容易なことではありません。現在の企業経営がそうであるように、不況下においては、組織の成長を"温かく見守る"というような発想はありません。長期的な戦略やビジョンよりも、むしろ、目の前の成果や収益に強い関心が払われます。

スポーツ界も例外ではありません。シーズン途中で監督が更迭されることは、珍しいことではありません。"期間限定"の岡田ジャパンも、日本サッカーが新しい扉を開くためのきっかけづくりではなく、W杯で結果を残すということの方が圧倒的に求められています。

 

日韓共同開催の2002年W杯を記念して、神戸で開催されたシンポジウムでパネリストとして岡田監督と同席させてもらったことがあるのですが、岡田監督は、誠実だけでなく、ユーモアもあり、そして大変繊細な方であったという印象が強く残っています。W杯本戦の前には、厳しい立場にも立たされましたが、韓国が決勝トーナメントが始まって早々にウルグアイに敗れ、南アフリカを去った今(あれ?これって、日曜日の深夜の話??)、アジア代表の岡田ジャパンが世界の強豪国を相手に決勝トーナメントで旋風を巻き起こしてくれることを願ってやみません。

 

がんばれニッポン!

 

 

 

2010.06.25

日本 vs. デンマーク in トルコ

今週、火曜日から【聡】先生、【真】先生、【Moto】の3名は、ヨーロッパスポーツ科学会(ECSS)に参加し、研究発表するためにトルコのアンタルヤまできています(一番下の写真)。

 昨日は、日本 vs. デンマーク戦が日本時間で朝方330~キックオフですが、トルコでは時差のため2130~キックオフでした。トルコでも日本戦はとても注目をあびていました!いろんな国の人と、日本戦を応援しましたが(写真)、本田と遠藤のすばらしいフリーキックでの勝利!すごいぞ、日本!

 

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さて、日本戦の前哨戦?として、【聡】先生の研究発表がありました(写真)。高齢者の方に12週間、週2日のセラバンド運動を実施したところ、トレーニング前後の筋量の変化率が増大したという研究成果を発表しました。日本語のように英語をしゃべる【聡】先生の発表を多くの外国の人たちが聞きに来ていました。ヨーロッパでも【聡】先生の発表は、大好評でした!!

 

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本日25日のトルコ時間の午後、【真】先生、【Moto】の発表がありますので、頑張ってきます!!

 

by Moto

 

 

2010.06.24

学会発足の記念日

水曜日の2時限目、「スポーツ健康科学会 設立総会」が開かれました。

 

 この学部・研究科で行われることすべてが初で、すべてが記念になります。そして、基礎演習の各クラスからの代表(学会委員)を中心に、このあいコアの星さんたちや教職員みんなで創り上げていく活動の場です。最初、「学会」設立と聞いたときは、私たちが普段使っている、研究発表等の場の「学会」かと思って、どういうことになるんだろう?大そうなことが始まる!?と思っていました。が、違ったようです。

 

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20100624c.jpgのサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像 そろそろ大学生活にも慣れてきたあいコアの星さん。この学部・研究科に入る動機はどうであれ、Happyな大学生活にするには、この大学・学部・研究科に、自分の居場所(役割や存在感、人に必要とされている感覚)をつくり出すことです。

 

 

 ただ、そもそも、なぜ人は集団に所属したがるのか?どうやって集団を選ぶのか?こういう話は、社会心理学が大好きなトピックです。

    単純に言うと、人には、所属し愛情を受けたい、そしてより価値ある自分でありたいという欲求がある、そして誰もが、できるだけ"よりよい"自分でありたいと願っている、ということです。自分ひとりの力に加えて、周囲の力も上手に借りながら、自分の魅力や価値をより一層高めようとしているのです。

 

 それなので、就職先の企業選びにもみんな熱心になるし、まずは名の通った大手企業に行こうとしたがります。このことは、【Jin】先生のブログ(6月19日へどうぞ・・・続きを読むもクリック!)にあった「アイデンティティの確立」にもつながっています。逆を言えば、自分にとって価値ある集団に所属できなかったとき、人のココロは、しばらくの間、波浪警報が出るくらい大きく波打っているはずです。

 

 この学会が、あいコアの星さんにとって、自分の居場所をつくり出して、やっぱりこの学部・研究科でよかった、この仲間と一緒になれてよかったと一体感を味わえる場・機会になるといいなぁと思った日でした。【ippo】