先週はセミナー、講演会、ゲスト講師など、刺激を受けることの連続でした。4つありましたので、簡単に紹介しておきます。
5月30日(金)5限
佐藤晃一先生(NBAミネソタ・ティンバーウルブス、スポーツパフォーマンスディレクター)
「私の業界基準 - My Industrial Standard」
日本の大学を卒業後、イースタンイリノイ大学体育学部アスレティックトレーニング学科卒業、その後、アリゾナ州立大学大学院キネシオロジー研究科修士課程終了。このとき、本学の長野先生と同級生。現在は、NBAのチームでスポーツパフォーマンスディレクターとして活躍。
セミナーでは、専門のアスレティックトレーニング、身体の強化についての考え方とともに、如何に生きるか、如何に働くのか、というキャリア形成について示唆を頂きました。世の中、自分自身が進化することは、昨日まで学んだこと、知識が使えなくなること。一生懸命、日々更新していくことこそが自分を磨くことにつながる。その意味も込めて2つのメッセージを最後にもらいました。
Never stop getting better! What’s next?
5月31日(土)1限目
基礎機能解剖論のゲスト講師 藤谷 亮先生(滋賀医療技術専門学校)
「基礎機能解剖の理解とスポーツパフォーマンス」
藤谷先生は、今年の3月に、立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科の博士前期課程を修了されて、現職の滋賀医療技術専門学校に勤めておられます。研究科入学前は、理学療法士としてクリニックで働いておられました。
今回の講義では、外骨格型の昆虫と内骨格型の人を比べながら、人は内骨格型ではあるが、筋肉を固くして外骨格化することもできる。そうすることで安定させるこができる。一方で、パンチをだすような動作の時に、関節が硬くなるような筋肉の使い方をすると早く動くことはできない。というように具体的な例をあげながら、身体の構造と機能を分かりやすく解説してもらいました。
5月31日(土)2限目
第18回日本ウォーキング学会 講演
長野明紀先生(立命館大学スポーツ健康科学部)
「人類の祖先 アウストラロピテクス・アファレンシスによる歩行動作のシミュレーション研究」
発掘された人類の祖先の骨格標本を使って、シミュレーション研究による、ルーシー(発掘された標本の名前)をシミュレータで歩かせ、どんな歩き方をしていたのかについて聴かせてもらいました。アリゾナ州立大学の博士課程に在学中の仕事で、現代人のように歩いていたのか、チンパンジーのように歩いていたのか、筋骨格シミュレーションによるエネルギー消費、外乱に対する応答から、現代人と同様に歩いていた、と結論づけておられました。タイムマシンもなく、目撃証言も無い、いにしえの時代の「歩き」の推定は、ロマンを感じるとともに、ルーシーそのものの存在をいとおしく感じさせていただきました。
5月31日(土)4限目
スポーツバイオメカニクス論のゲスト講師 藤井慶輔先生(学振PD、名古屋大学)
「対人スポーツのバイオメカニクス」について講義してもらいました。
藤井先生は、今年の3月に、京都大学より博士学位を取得された新進気鋭の若手研究者です。
これまでのバイオメカニクス研究では、個人の動作を対象とするものが多く、よりパフォーマンスに近づけた形で研究するため、「相手がいる状況」に着目して、バスケットボールのディフェンスについて研究を進めてこられています。丁寧なデータ解析の結果、防御側選手が、攻撃選手との攻防の決定的場面で、どちかの足に大きく加重させられると抜かれ、逆に左右バランス良く体重をかけられていると防御成功することを明らかにしました。その理由として、バランスの良い体重のかけ方により、動き出しが良くなり、移動速度が速くなることも明らかにしています。
講義の締めくくりに、「スポーツパフォーマンスはプロセスが複雑で、要素と全体の結びつきが明らかになっていないのが難しい。一方でそこが魅力的である」と学生にメッセージしていただきました。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
オープン研究室を開催しています。大学院受験を考えている方に、土曜日に、教員から本研究科の特徴、入試、教員の研究内容、施設などについての情報をえる機会としています。今回、3名の社会人とお会いしました。皆さん、非常に向学心溢れ、新たなチャレンジへの意欲にこちらも大いに刺激を受けました。前期中、6/21、7/19も開催しますので、関心のある方は遠慮無くお越しください。
https://www.ritsumei.ac.jp/gs_shs/news/article.html/?news_id=143
【忠】
