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立命館CLUB 【VOL.31】
2013年07月26日
立命館CLUB【VOL.31】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.31━■□ 2013.07.26
□■ 立命館CLUB-立命館の“今”を届けるメールマガジン-
■□ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/
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立命館CLUB会員のみなさま、こんにちは。
毎年8月にびわこ・くさつキャンパスで開催される「立命の家」。
学術系サークルが中心となって地域の小学生を対象に、「自ら学
ぶ楽しさ」を知ってもらうことを目的に行っています。
13回目を迎える今年は、8月21日(水)・22日(木)に開
催します。参加団体が11団体に増え、例年に増して「楽しく学
べる」企画が満載です。小学生のみなさんにとって、夏の楽しい
思い出になること間違いなしです。
3年生以下は保護者同伴、4年生以上はお子様だけの参加が可能
です。詳しくはバナーをクリック!ご参加をお待ちしています。
↓「立命館の家2013」の詳細はコチラ↓
前実行委員長の谷 柚里奈さんのインタビュー記事はコチラ≫
https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/article.html/?id=18&No=13#article05
(2012.10.12配信【VOL.13】)
今号も学生や教職員の情報満載でお届けしたいと思います。
読者プレゼントは、「猫の切り絵画」です。
応募方法は最後にお知らせします。お見逃しなく。
それでは、最後までお楽しみください。
▼学園ニュース▼
【1】大阪茨木新キャンパス 安全祈願祭を開催7月10日(水)の安全祈願祭には、長田豊臣理事長や川口清史
総長をはじめとする本学関係者、茨木市関係者、設計・施工会社
の関係者が集い、安全祈願の神事を厳粛に執り行いました。
安全祈願祭会場の様子
鍬入れの様子(長田豊臣理事長)
新キャンパスには、経営学部・経営学研究科、政策科学部・政策
科学研究科、テクノロジー・マネジメント研究科、経営管理研究
科の2学部4研究科が拠点を移し、更なる教育・研究の質向上に
取り組みます。また、2016年4月の開設を目指して、心理総
合系新学部の検討を進めています。
「大阪茨木新キャンパスのイメージアニメーション」を公開して
います。是非ご覧ください。
↓立命館大学大阪茨木新キャンパスイメージアニメーションはコチラ↓
※この動画は、2013年6月時点の検討イメージであり、変更
される場合があります。
安全祈願祭の様子はコチラ≫
https://www.ritsumei.ac.jp/rs/r2020/campus/oic/blog/article.html/?id=10
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【2】スポーツ競技で本学学生が大活躍
【第27回ユニバーシアード競技大会】
7月5日(金)から17日(水)、ロシア・カザンで開催された
第27回ユニバーシアード競技大会において、本学学生たちが優
秀な成績をおさめ、日本の躍進に貢献しました。
大会第7日目に行われた陸上女子ハーフマラソンでは、津田真衣
さん(経営学部3回生)が金メダルを獲得。また、第4日目に行
われたシンクロにおいては、乾友紀子さん(経営学部5回生)が
ソロ決勝(フリールーティン)で銀メダルを獲得しました。
日本は、ロシア・中国に次ぐ24個の金メダルを獲得。1995
年の福岡大会に並ぶ最多の金メダル獲得数を記録しました。
先頭を快走する津田さん
シンクロナイズドスイミングの各種目で活躍をみせた乾さん
本学学生が出場した各競技・種目の結果はコチラ≫
http://www.ritsumei.jp/pickup/detail_j/topics/12031/date/7/year/2013
※写真:株式会社アフロ
【全日本インカレ女子団体 女子5年ぶりの3位入賞(卓球部)】
6月27日(木)から30日(日)、愛知県豊田市で開催された
全日本大学総合卓球選手権大会団体の部(通称:全日本インカレ)
において、卓球部女子が5年ぶり4回目となる3位入賞を果たし
ました。
3位入賞の立命館大学女子チーム
詳細はコチラ≫
http://www.ritsumei.jp/pickup/detail_j/topics/11979/date/6/year/2013
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【3】2人の経営学部人 オックスフォードでの経験を語る
7月8日(月)にびわこ・くさつキャンパスにて開催されたこの
セミナーでは、オックスフォード大学大学院で昨年修士号を取得
した、本学経営学部卒業生・重本祐樹(しげもと・ゆうき)氏が
前半のメインスピーカーとして登壇しました。
後半では、オックスフォードの大学院で同氏の先輩にあたる琴坂
将廣(ことさか・まさひろ)経営学部准教授も登壇し、オックス
フォード留学をめざす際の心構えや準備などについて、わかり易
く語りました。
今年4月から本学教員となった琴坂准教授は、オックスフォード
大学への夏季学生派遣プログラムを紹介し、立命館の学生が世界
へ飛び立って行くことへの期待を語りました。
※オックスフォード大学への学生派遣プログラムは、2013年
度はすでに締め切られましたが、2014年度以降も募集を行う
予定です。
参加者の質問に答える重本氏と琴坂准教授
詳細はコチラ≫
http://www.ritsumei.jp/pickup/detail_j/topics/12008/date/7/year/2013
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【4】学生サークルDesign Factoryが設計した住宅が完成
7月13日から販売開始
「Design Factory」(デザインファクトリー)の学生らが設計を
手がけた住宅4棟が、滋賀県草津市青地町の住宅団地内に完成し
ました。このサークルは、理工学部建築都市デザイン学科の学生
たちが中心となっています。
本取り組みは、滋賀県栗東市の不動産会社「タナカヤ」から、
「学生ならではの発想と目線を取り入れた住宅をつくりたい」と
いう依頼を受け、実現しました。
学生たちは、部屋を壁で仕切らずに中二階を設けたり、天窓をつ
けて親子で星空鑑賞ができるようにするなど「家族の交流が自然
に生まれ、つながりを大切にすることができる住宅」を提案。4
回生を中心に半年をかけて設計し、これをもとに「タナカヤ」が
建築しました。学生ならではの様々なアイデアが盛り込まれた住
宅は、7月13日から一般販売されています。
Design Factoryのみなさん
詳細はコチラ≫
http://www.ritsumei.jp/news/detail_j/topics/11981/year/2013
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その他学園ニュースはコチラ≫
(学園HEADLINE NEWS)
http://www.ritsumei.jp/news/index_j.html?year=2013
(学園PICK UP)
http://www.ritsumei.jp/pickup/index_j.html?date=7&year=2013
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▼EVENT(公開講座)▼
掲載しているイベントや公開講座は、天候や諸事情により、延期または中止になる場合があります。問い合わせ先やイベント
ホームページをご確認ください。
※[要事前申込]の場合は、各問い合わせ先にご連絡ください。
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【1】[@京都・東京][無料][要事前申込]
オムニバス映画「嵐電の町、ひと模様」上映会
2011年度から2年間をかけて制作された、短編3作品からな
るオムニバス映画「嵐電の町、ひと模様」を無料で上映します。
客員教授で映画監督の中島貞夫氏から「映画制作論」を学んだ映
像学部の学生たちの成果を是非ご覧ください。
【京都会場】
[日 時]8月2日(金)・3日(土)
両日とも19:20開演
[会 場]MOVIX京都
【東京会場】
[日 時]10月11日(金)・12日(土)
両日とも19:20開演
[会 場]MOVIX亀有
[入場料]無料
[主 催]立命館大学
[チケットお申込み]映像学部事務室 TEL:075-465-1990
詳細はコチラ≫
https://www.ritsumei.ac.jp/eizo/event/130802.03randen.pdf
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【2】[@京都・滋賀][無料][事前申込不要]
オープンキャンパス2013
研究室訪問や模擬講義などの体験型企画を実施します。大学での
学びや学生生活、課外活動や就職支援など、大学生活を肌で感じ
ることができる貴重な機会です。
受験生はもちろん、高校1・2年生や保護者の方、校友や一般の
方もご参加いただけます。
[日 時]8月3日(土)・4日(日)10:00~16:00
[会 場] 衣笠キャンパス/びわこ・くさつキャンパス
[参加費]無料(入退場自由)
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その他の公開講座はコチラ≫
https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/event/
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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼
【1】[@京都][無料][申込不要]立命館大学交響楽団
夏休みコンサート Welcome to Orchestra
「STARWARS」のメインテーマや「となりのトトロ」のオーケスト
ラシリーズを取り入れるなど、親しみやすいプログラムとなって
います。
[日 時]8月8日(木)
18:00開演(17:30開場)
[会 場]京都府長岡京記念文化会館
[入場料]無料
全席自由(一部指定)
※誠に勝手ながら、未就学前のお子様のご入場はご遠
慮いただいております。
詳細はコチラ≫
http://ruso.s297.xrea.com/
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【2】[@埼玉][有料][申込不要]※前売券あり
立命館大学JAZZ CLUB
第44回 YAMANO BIG BAND JAZZ CONTEST
全国屈指の学生バンドが結集する、株式会社山野楽器主催のジャ
ズコンテストです。本学からは「R.U.スウィンギン・ハード・ジャ
ズ・アンサンブル」が出場します。
[日 時]8月17日(土)・18日(日)
両日とも11:00開演(10:15開場)
[会 場]大宮ソニックシティ 大ホール
[入場料]【1日券】 (8月17日券・18日券)
前売券 各 1,800円
当日券 各 2,000円
【通し券】
前売券 3,000円
当日券 3,600円
【小中高生割引】(1日当日券のみ)
1,000円※前売券なし(生徒証提示)
詳細はコチラ≫
http://www.yamano-music.co.jp/docs/ybbjc/
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【3】夏休み期間に開催される大会・イベント情報一覧
現時点で把握している7月下旬から9月中旬までの学芸・学術団
体のイベント情報を一覧にしました。全国各地で開催されますの
で、ご興味のあるイベントに足をお運びください。
夏休みのイベント一覧はコチラ≫
https://www.ritsumei.ac.jp/image.jsp?id=99997/rclubevent.pdf
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その他のスポーツ・スケジュールはコチラ≫
https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/sports/schedule.html/
その他のイベント・スケジュールはコチラ≫
https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/event/schedule.html/
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▼立命館LIFEのススメ▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━「よりよい社会を創造する次世代リーダーの育成」が自らの天命
鵜養 幸雄 公共政策大学院公務研究科・研究科長
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今回ご紹介するのは、公共政策大学院公務研究科・研究科長の
鵜養幸雄教授です。
公務研究科は、「時代が直面する公共問題に対応した政策力を備
えた、有為な人材」の育成を目的に2007年4月に設置されました。
政策力が求められるのは、いまや国家や地方自治体にとどまりま
せん。国際機関やNPO・NGO・シンクタンク・独立法人・政党さ
らには民間企業でも総合的な視点で課題を解決できる人材が求め
られています。そういったニーズに応え、企画立案を担う創造性
豊かな「政策力のある人材」を育成すべく日々奮闘されているの
が鵜養先生です。
鵜養先生は公務研究科開設当初から豊富な実務経験を生かした教
育で、次世代を担うリーダー育成に尽力されています。
Q:鵜養先生のご経歴について教えてください。
大学卒業後、国家公務員として人事院に25年ほど勤務しました。
公務員試験に合格し、人事院の方のお話を伺い、「公務員のため
の公務員」に魅力を感じ就職を決意しました。直接、国民と接す
ることは多くはありませんが、国民の奉仕者である公務員の働く
環境を整備することで、社会に貢献できると思ったからです。
また、学生時代に行政法を勉強していたこともあり、人事院は重
要な機関であるという印象を持っていました。人事院規則を単独
で作ることができますが、内閣が定める政令と同じ効力をもつも
のもあります。重要な規則を自ら立案できる独立した権限を持っ
た機関だと思っていたのです。
実際に入職してみると、人事院単独で立案するのではなく、いろ
んな役所とよく調整してから立案していると知りました。ただ、
仕組みのうえでの権限は随分大きいと思います。いま思えば非常
に充実した日々でした。
Q:人事院とは、どのような機関なのか教えてください。
企業に置き換えて考えると「人事部」に近いものです。公務員の
採用、給料や労働時間・休業などの労働条件の整備、職員の福利
厚生、異動・昇進などの人事の基準などの幅広い仕事を行ってい
ます。ただ、昨今の流れでは、「人事院に任せすぎではないか」
ということで「公務員制度改革」でその見直しが議論されていま
す。今後は、もう少し役割がスリムになっていく可能性がありま
す。
Q:鵜養先生は、どのようなお仕事を担当されていたのでしょうか。
当初は採用試験業務を担当しました。公務員試験の問題作成や試
験の面接官です。その後、外務省に出向し大臣官房で外務公務員
の人事制度改革を担当した後、国際機関担当となり、続けてIL
O(国際労働機関)に二年間派遣されました。人事院に戻ってき
て最初の仕事が、育児休業制度の導入でした。
その後は、人事院規則の審査をする部署などを経て、任用施策を
長年担当し、優秀な人材確保のために必要な仕組みや試験内容に
ついて考えていました。例えば、当時、外務省だけが行っていた
外交官試験を廃止して統合したり、細かく分かれすぎていた技術
系の区分をまとめたり、研究員や民間企業で活躍している方を任
期付で採用できるようにするなどの改革の仕事に携わりました。
こういった改革のなかには、人事院規則改正の枠を超えて、法律
を作成しなければいけない部分があり、国会や内閣への意見の申
し出を行うことを経るものなど非常に長い道のりでした。
これらがひと段落した後は、公務員の研修を行う公務員研修所の
教授になり、各省庁の幹部候補生の育成を担当していました。
Q:ご活躍されていたにもかかわらず、大学教員に転じられた理
由を教えてください。
実は公務員研修所で研修を行っていた時に、「はっ」とさせられ
ることがありました。
それは、「人が変わっていく姿・成長していく姿」に触れる瞬間
です。短期間で人が変わっていく姿をみたり、研修を修了した方
々が現場で活躍している後日談を聞くととても胸が熱くなり、
「人が成長していく姿を見守る素晴らしさ」に気付いたのです。
論語のなかに、「五十而知天命(人は五十にして天命を知る)」
という言葉あります。自分がまさに50歳になり、「自分の天命
とは何か」と考えていた時に「命を立つる」という立命館から
「公務研究科という新しい研究科の創設に携わらないか」という
お話をいただいたのです。
京都は高校の修学旅行と人事院の監査で2回訪れただけの場所で
したから、最初は悩みました。ただ、本当に「天命」ということ
に惹かれました。
公務員研修所で人の成長を支援する魅力を感じ、これが自らの
「天命」だと感じつつありました。一方では、ある種限定的な印
象も抱いていましたので、公務員になる前の多様な院生達の研究
や教育に関わることは、未知の魅力に触れる機会であり、それも
一つの選択肢ではないかと考えるようになりました。
自らの「天命」を考えていた時に頂戴した、「命を立つる」立命
館からのお誘いに縁を感じ、チャレンジしてみようと決心しまし
た。肩書きとしては、公務員研修所教授から公務研究科教授です
から、ほとんど変わりませんが(笑)。
Q:実際に院生と接していかがでしたか?
真面目で素直な院生がたくさん集まって来てくれています。素晴
らしいです。多少、知識量に差があったとしても、意欲があるの
であっという間に補えてしまいます。文章を読み解き、議論して
いくことに苦手意識を持っていた院生が、入学して1~2ヶ月の
間で、あっという間に成長していくこともあります。成長の速度
は人それぞれですが、各人が成長していることが実感でき、本当
にやりがいを感じています。
Q:先生が院生を指導される際に心がけていることを教えてくだ
さい。
「教わろうせず、自分で頑張って学んでください」ということで
す。
これまで多くの研修に関わってきて、教わろうとした途端に伸び
なくなる姿を数多く見てきました。最終的には自分で考えないと
いけません。これは私自身が公務員研修所での経験と反省も含め
て思うことですが、知識だけで対処するには限界があります。
多少荒っぽい言い方になってしまいますが、問いと答えをたくさ
ん知っている「受験秀才型」では、実際の社会では通用しないこ
とが多々あります。現実の問題は、答えがわからないことが多く、
強引に自分が知っている解釈でくっつけようとすると、とんでも
ないことが起こってしまうこともあります。だから、どこに問題
があるのか考えることが重要になります。その「考える力」を持
っていると、自分が持っている知識・経験を応用しながら、さら
にどうしたら良いかを考えていくことができます。
これを公務研究科では、「有為な人材」といっています。たんな
る「優秀な人」にとどまらず、社会に出てからも成長し学んでい
く姿勢を持った人材です。綺麗事すぎるかもしれませんが、在学
中にどんなに勉強したからといっても、その知識だけで社会に出
てからの30年40年を暮せるわけではありません。社会に出た
後も、自ら学び続けていなかければいけません。そういう人材を
育てていきたいと考えています。
Q:何か授業のなかで心がけていらっしゃる点や工夫されている
点はありますか?
「与えられた知識を疑うこと」、「自分で考え、自分の考えを発
言すること」です。特に専門分野が異なる複数教員によって行わ
れるゼミ(リサーチ・プロジェクト)では、積極的な発言が求めら
れます。代表的な例をあげると全員で同じ本を読む(輪読)です。
特に昔の本を読むようにしています。公務研究科の多くのクラス
で、1971年に書かれた『社会認識の歩み』を輪読しています。
なぜ昔の本を読むかというと、良い本は時代を超えて生き残って
いるからです。その本が、なぜ読み継がれているのか、その意味
を考えて読むと新たな発見があります。
また、少し古い本のため読むのに苦労します。それでも「苦労し
ながら読む」という経験が大切だと私は考えます。『社会認識の
歩み』という本は、古典的な思想家の著作を素材に、社会とは何
か、自分とは何か、自分と社会の関係性は何かについて考察され
ており、まさに社会というものを教わるのではなくて、自らが社
会を見る目を持つ重要性を説いています。この本を読みながら、
いろんな経験を持った院生達が世の中や社会・自分について議論
する、まさに「自分で考え、自分の考えを発言する」場となって
います。
Q:先生は中国の古典も授業に取り入れておられると伺いました。
その理由を教えてください。
公務員研修所時代に『貞観政要』という本を扱ったのがきっかけ
です。いまでもこのテキストは自治体の研修などで使われていま
す。戦前の公務員が当然の素養として読んでいたものが、戦後、
他の価値ある古典とともに読まれなくなってしまいました。それ
で、もう一度読み返す必要性を感じたのです。これは私のオリジ
ナルな考えではなく、山本七平氏が、「昔の人が素養で持ってい
た大切なものが、敗戦後の日本で忘れ去られてしまっている。こ
んなに良い書籍もあるのだ」と紹介したものの一つが『貞観政要』
です。
古典に学ぶリーダーの人間学『貞観政要』
古い書籍は世の中にいくらでもありますが、生き残っている本は
今でも時と場所を越え、人々に人生を考えさせます。ただ、やは
りとっつきにくい面があるので、授業では院生にもっと古典を身
近に感じてもらえるように工夫しています。
Q:先生の人材育成の取り組みは、海外にも広がっていると聞き
ました。
そうなんです。今年5月、ベトナム政府の幹部養成を支援するプロ
ジェクトに参加しました。公務員時代にも国際的な仕事をお手伝
いしたことがありましたが、その縁でしょうか、今回の機会をい
ただきました。
実際にベトナムに行ったら驚きました。国家プロジェクトとは伺
っていましたが、国の幹部候補を育てる非常に重要なプロジェク
トだったのです。ホーチミン国家政治行政学院というベトナムの
国家研修機関が中心となって、幹部候補者にあたる500名に6
回にわたる研修を行い、特に優秀な人材を選抜するのです。その
第1回目の研修が今回でした。受講された方々は、すでに要職に
就いている方も多く、副大臣もいらっしゃいました。国を支える
幹部を育てて選ぶ重要なプロセスに携わる貴重な機会でした。
Q:お忙しい先生ですが、気分転換にされている趣味があると伺
いました。教えてください。
少し恥ずかしいのですが、「猫の切り絵」製作です。幼少期から
家族で猫を飼っていたことがあり、大の猫好きなのです。いまも
神奈川の住まいには、猫を6匹も飼っています。出掛ける度に猫
グッズを見つけては、ついつい買ってしまいます。気が付けば、
かばんや小銭入れなど身の回りの物が猫らだけになっていました。
切り絵は、中学生の頃からはじめたのですが、飼い猫をモデルに
作っていたら、いまでも続く趣味になってしまいました。仕事の
合間に暇を見つけては、作っています。
猫好きな鵜養先生の研究室は猫グッズでいっぱい!壁には猫の切り絵も…
Q:今後の目標を教えてください。
「いまの仕事は天命だ」と思い、非常に楽しんでやっています。
これからも公共政策の研究をしつつ、個々の院生たちへの支援の
輪を広げていきたいと思って、一昨年、公務研究科の校友会・
RiPPo(りっぽ)が立ち上がりました。修了して社会で活躍す
るOB・OGと連携を深めていくことで、院生に新たな成長機会
や刺激を提供でき、教育の質を高められると思っています。こう
いったOB・OGとの連携を長年続けていくことが非常に大きな
財産になるはずです。
また、公務員を目指す学部生応援のための「立命館霞塾」が今年
から立ち上がりました。私もアドバイザーの一人に加えていただ
き、実務経験を含め学部生に話しています。公務員志望の学部生
もますます増えてきていますので、院生に限らず学部生へと支援
対象を広げていきたいです。
学部生・院生・世界の公務員へと教える対象を広げ、いつか自分
の教え子達がさまざまな分野で次世代のリーダーとして、より良
い社会づくりに参加してくれることが今から楽しみであり、いま
の目標です。
──────────────────────────
いかがでしたでしょうか。
鵜養先生のお話を伺っていて、「人材育成が自らの天命」と考え、
挑戦を続けておられる姿に芯の通った格好良さを感じました。
その一方で、猫の話になると満面の笑顔で、ご自慢の猫グッズを
見せてくださるギャップがとても魅力的でした。院生達からも親
しまれている理由が分かった気がします。
ちなみに、鵜養先生の切り絵を読者プレゼントに頂戴しましたの
で、ぜひご応募ください。詳細は読者プレゼントコーナーに記載
しています。
──────────────────────────
▼編集後記▼
前回、編集後記で「オール立命館校友大会2013IN京都」をご紹介いたしましたが、今回も引き続き校友会の話題をお届けいた
します。
6月1日(土)に開催された2013年度幹事会において、山中
諄会長の任期満了による退任と、それに伴う村上健治副会長の新
会長への選任の報告がありました。
村上健治新会長の挨拶はコチラ≫
http://alumni.ritsumei.jp/about/index.html
実は、校友会は各都道府県だけでなく、海外各地でも開催されて
います。今月12日(金)には北京校友会、14日(日)には上
海・今出川会(京都大学・同志社大学・立命館大学の三校が合同
で開催する合同校友会)が開催されました。
8月18日(日)にはシドニー、8月23日(金)にはニューヨ
ークでの開催も予定しています。
最近では2012年1月にドイツ校友会が立ち上がり、今では2
3の海外校友会が活動しています。学生が海外留学した際にサポ
ートいただくことも増えており、感謝の気持ちで一杯です。
都道府県・グループ校友会一覧はコチラ≫
http://alumni.ritsumei.jp/branch/index.html#g01
(立命館CLUB事務局 堀井)
▼第31号読者プレゼント▼
今回は、「猫の切り絵画」を3名様にプレゼントします。この切り絵は、立命館LIFEに登場された鵜養先生からのご提供です。
3つとも違う表情の猫ちゃん!写真は一例です。どんな猫ちゃんが当たるかはお楽しみ♪
猫を愛してやまない鵜養先生の研究室は、いつも猫グッズでいっ
ぱい。そんな先生から読者の皆さまへ、手作りの切り絵画をご提
供いただきました。
プレゼントをご希望の方は、下記URLより必須事項を明記のう
え、立命館CLUB事務局までお申し込みください。なお、プレ
ゼントの抽選結果は次号でお知らせします。
【PCの方はこちら】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekcs-56c4828b83b7298508e5197dc24b61ce
【MBの方はこちら】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekbt-021bc76cab8b8dee6fb681ad47bb33dc
<応募締切:8/5(月)>
※上記フォームよりお申し込みができない方は、下記必要事項を
明記のうえ、立命館CLUB事務局までメールにてご連絡くださ
い。
応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
応募必要事項
(1)名前: (2)プレゼント送付先住所:
(3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
(5)プレゼント発表時の氏名公開:可 否
(否の場合はイニシャルで表記いたします。
ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)
▼第30号読プレ当選発表▼
多数のご応募ありがとうございました。第30号の読者プレゼント当選者の発表です。
プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★・yosiyanさん (大阪府)★
★・しおまみさん (熊本県)★
★・石川 明美さん (栃木県)★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★
次回のご応募もお待ちしています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
次回配信予定は8月9日(金)です。お楽しみに。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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