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立命館CLUB 【VOL.21】

立命館CLUB【VOL.21】

■□ 2013.02.22 ━VOL.021━
□■ 立命館CLUB-立命館の“今”を届けるメールマガジン-
■□ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/

 立命館CLUB会員のみなさま、こんにちは。

 2月15日(金)、2013年度の入学試験(2月実施分)の合
 格者発表が行われました。春に、新入生を迎えることが楽しみで
 す。なお、3月入試(後期分割方式)の出願受付は、本日22日
 (金)です。また、センター試験方式後期型の出願は3月1日
 (金)までです。

 詳しくは、下記URLをご確認ください。

 立命館大学の入試情報サイト【リッツネット】
 PC版→http://ritsnet.ritsumei.jp
 モバイル版→http://ritsnet.ritsumei.jp/m/index.html

 それでは、今号も学生や教職員の情報満載でお届けしたいと思い
 ます。読者プレゼントは、唐紙のグリーティングカードです。
 応募方法は最後にお知らせします。お見逃しなく。

 最後までお楽しみください。

▼学園ニュース▼

 【1】世界初の開発に成功~国連水銀条約をクリアする、水銀
   フリー大面積・高出力深紫外発光(MIPE)を実現

 世界で初めて「マイクロプラズマ励起大面積高出力深紫外発光素
 子(MIPE)」の開発に成功したのは、立命館グローバルイノ
 ベーション研究機構(R-GIRO)の青柳克信・特別招聘教授
 と株式会社PIリサーチの黒瀬範子・主任研究員です。

 MIPEは全く新しい発光の方法で、マイクロプラズマから引き
 出されて高エネルギー状態になった電子が、AlGaN多重量子
 井戸を励起する際に深紫外光を出すという仕組みです。

 深紫外光は、浄水場の水や病院・工場のクリーンルームなどの空
 気の殺菌・難分解物質の処理などに幅広く利用されています。こ
 れまで深紫外光の光源として、主に水銀ランプが使われてきまし
 た。しかし、水銀の使用は2013年の国連の水銀条約締結によ
 って大幅な使用規制が予定されており、代替光源の開発が急務と
 なっていました。

 今回、開発に成功したMIPEは性質上、大面積化することが可
 能で高出力の発光が得られ、波長を用途に合わせて変えることが
 可能です。また、製造コストを抑えられる利点もあり、水銀ラン
 プの代替光源として期待されます。

 
 
 研究の詳細はコチラ≫
 http://www.ritsumei.jp/news/detail_j/topics/11526/year/2013

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 【2】東日本大震災の“リアル”を伝える復興支援GPSメディ
   アのサービスがスタート


 映像学部の「中村彰憲研究室」と株式会社supernovaは
 東日本大震災の状況について、GPSとWebドキュメンタリー
 ならびに、テキストを連動させて紹介する「GPSメディア」
 Re:vibe TOHOKU Seize the Dayの
 サービスを2月15日(金)からスタートしました。

 なお、本サービスの開発に携わった映像学部の小笠原夢樹さんと
 渡部峻さんは、次回「輝く学生インタビュー」に登場予定です。
 お楽しみに。

 詳細はコチラ≫
 http://www.ritsumei.jp/news/detail_j/topics/11546/year/2013

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 【3】UBCプログラム学生・成人式を開催

 1月19日(土)、カナダにあるブリティッシュ・コロンビア大学
 において、国際リーダー養成プログラムとジョイントプログラム
 に参加する本学の学生が新成人祝賀イベントを開催しました。本
 イベントは、留学前に成人式を終えた学生が中心となり、新成人
 42名のために企画・実施したものです。
 
 1990年から実施しているUBCとの共同プログラムでは、こ
 れまでに2,000名以上の学生を派遣しました。

 詳細はコチラ≫
 http://www.ritsumei.jp/pickup/detail_j/topics/11527/date/1/year/2013

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 【4】立命館大学日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点
    DHワークショップ「凸版印刷×ARC」を開催


 日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点では、凸版印刷株式
 会社と協力し、浮世絵や版木といった文化財のデジタル化に取り
 組んでいます。

 2月1日(金)のワークショップでは、最先端の技術による文化財
 の可視化と人文学研究への活用をテーマとし、本拠点の研究成果
 発信の一環として開催されたものです。
 
 詳細はコチラ≫
 http://www.ritsumei.jp/pickup/detail_j/topics/11531/date/2/year/2013

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 その他学園ニュースはコチラ≫
 (学園HEADLINE NEWS)
 http://www.ritsumei.jp/news/index_j.html?year=2013

 (学園PICKUP)
 http://www.ritsumei.jp/pickup/index_j.html?year=2013&date=02
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▼EVENT(公開講座)▼

 掲載しているイベントや公開講座は、天候や諸事情により、
 延期または中止になる場合があります。問い合わせ先や
 イベントホームページをご確認ください。

 ※[要事前申込]の場合は、各問い合わせ先にご連絡ください。
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 【1】[@東京][無料][要事前申込]
  未来志向の健康イノベーションを考える(オープン基調講演)

 [基調講演テーマ]
 「健康産業においてイノベーション(技術の融合・共創)により
 新事業・新商品・新サービスを創出するために!~産業界が果た
 すべき役割と教育界が果たすべき役割を視野に~」

 [講 師]ニチコン株式会社 取締役 阿部 惇 氏
  (立命館大学テクノロジー・マネジメント研究科前研究科長)

 [日 時]3月15日(金)13:00~15:00
 [会 場]立命館大学東京キャンパス サピアタワー8F教室2
 [参加費]無料(定員:60名※要事前申込)
 [申込方法]下記URLをご参照ください。
       https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=74892.pdf
       <締切:2013年3月8日(金)>

 主催:立命館大学 総合科学技術研究機構 スポーツ健康科学
    研究センター
    ・スポーツ健康科学研究センターBeActive研究会
 事務局:立命館大学スポーツ健康科学研究センター
 TEL/077-561-2802 
 ※受付時間:月~金(祝日を除く)9:00~17:00

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 【2】[@京都][無料][要事前申込]
  男性介護ネット4周年記念式典
  「介護退職ゼロ作戦!介護しながら働き続けられる社会へ」

 [日 時]3月10日(日)13:00~15:30
 [場 所]立命館大学衣笠キャンパス
      創思館1Fカンファレンスルーム
 [参加費]無料・要事前申込
 [申込方法]下記URLよりホームページをご参照ください。
      <締切:2013年2月28日(木)>
      http://www.ritsumeihuman.com/news/read/id/23

 <プログラム>
 13:00~ 基調講演「ペコロスの母に会いに行く」 
         岡野雄一さん(フリーライター&漫画家)
 14:00~ リレートーク

 主催:男性介護者と支援者の全国ネットワーク
 共催:立命館大学人間科学研究所(男性介護研究会)
 後援:公益財団法人キリン福祉財団
    公益財団法人大学コンソーシアム京都
 事務局:立命館大学人間科学研究所
 TEL:075-465-8358 FAX:075-465-8245
 E-mail:ningen@st.ritsumei.ac.jp

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 【3】[@京都][無料][申込不要]
  立命館土曜講座 3月度(第3047~3049回)


 [特 集]対人援助の多様性と可能性

 (1)3月16日(土)(第3047回)
 [テーマ]「介護退職ゼロ作戦!」という社会運動
 [講 師]立命館大学産業社会学部 教授 津止 正敏

 (2)3月23日(土)(第3048回)
 [テーマ]福島における風評被害の現状と克服
      -対人援助と法心理学の新しい可能性-
 [講 師]立命館大学文学部 教授 サトウタツヤ

 (3)3月30日(土)(第3049回)
 [テーマ]人との関わりが苦手な子どもにとっての遊びの意義
 [講 師]立命館大学産業社会学部 教授 竹内 謙彰

 [時 間]14:00 ~ 16:00
 [場 所]立命館大学末川記念会館講義室
 [参加料]無料 (※事前申込不要)

 主催:立命館大学衣笠総合研究機構
 事務局:リサーチオフィス
 TEL:075-465-8236

 立命館大学土曜講座HPはコチラ≫
 https://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/kikou/doyokozakikoh.htm

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 その他の公開講座はコチラ≫
 https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/event/

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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼

 【1】[大分][有料][申込不要・当日券有]
  立命館大学交響楽団 特別演奏会大分公演


 本学交響楽団が8年ぶりの特別演奏会を大分で行います。交響
 楽団は、今後国内外の各地で公演することも視野に入れていて、
 今回はその第一歩となる企画です。

 大分県をはじめ九州地区にお住まいのみなさま、ぜひ会場へ
 お越しください。

 [日 時]2月27日(水)開場18:00 開演19:00
 [会 場]大分県大分市iichiko総合文化センター
     iichikoグランシアタ
 [指 揮]阪哲朗(客演)/高倉寛人(学生)
 [入場料]【一般】1,000円 【大学生以下】700円
  ※当日券には数に限りがございます。前売券もご利用ください。

 チラシPDFはコチラ≫
 http://ruso.s297.xrea.com/file/oitachirashi.pdf

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 【2】[大阪][有料][申込不要・当日券有]
  第14回 和太鼓ドン自主公演


 恒例の自主公演の季節が訪れました。和太鼓演奏のほか、民謡に
 合わせた舞も披露します。

 [日 時]3月2日(土)開場14:30 開演15:00
 [会 場]大阪府大阪市アゼリア大正ホール
 [入場料]1,000円
  ※当日券には数に限りがございます。前売券もご利用ください。

 詳細はコチラ≫
 http://wadaikodon.web.fc2.com/top.html

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 その他のスポーツ・スケジュールはコチラ≫
 https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/sports/schedule.html/

 その他のイベント・スケジュールはコチラ≫
 https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/event/schedule.html/
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▼立命館LIFEのススメ▼

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考古学者の直感で京都をひらく
                   木立雅朗 文学部教授
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 今回ご紹介するのは、立命館大学 文学部の木立雅朗教授です。

 木立先生は考古学および京都学を研究されており、窯跡の発掘調
 査や友禅図案の収集などにも取り組んでおられます。先生の眼を
 通して見た京都のことや思いについてお話を伺ってきました。
 

 Q:先生が取り組まれている研究テーマとこれまで歩んで
   こられた道のりをおきかせください。


 【考古学について】

 私の専門は考古学(古代焼き物・須恵器)です。1995年に立
 命館大学文学部へ来ました。石川県出身の私は地元に関する研究

 をしたい気持ちがあったのですが、「京都に来たからには京都の
 ことをやりなさい」と師匠に言われました。また、自分としては
 「今やらなければならず、誰もやっていないこと」をしたいと考
 えていました。例えば、土地開発で遺跡の破壊が進む現状の中、
 「遺跡を活かすための研究をする」といったことです。そこで当
 時研究が遅れていた、京都府亀岡市にある篠窯跡群のことをやろ
 うと1999年から歩きはじめました。そこは平安京の瓦や須恵
 器を供給していた窯です。まず分布調査・遺跡探しをしっかりや
 って、その中で大事な所を発掘しようと計画を立てました。この
 調査は現在も、学生たちと続けています。

 【京都・鳴滝の乾山窯跡との出会い】
 自分の人生をちょっと変える出来事があったのも1999年でし
 た。それは江戸時代中期の陶工、尾形乾山が築窯した鳴滝窯址
 (京都市右京区)との出会いです。立命館大学から近いというこ
 ともあり、今は法蔵寺が建つその場所を何度か訪れて話を伺い、
 やがて調査団を作ることになりました。これは京都にある京焼窯
 跡では初の正式な発掘調査でした。5年にわたって発掘を進め、
 報告書にまとめました。

 乾山の窯は壊れていて見つかりませんでしたが、二条家の庭園跡
 が見つかりました。乾山が二条家の山屋敷を譲り受けて別荘を作
 り、その何年後かに窯を開いたのです。また、「乾山が作った焼
 き物の意匠は独自のものがあってオリジナルだが、技術はその当
 時すでに京都の町なかで用いられたものだった」ということが明
 らかになりました。一方、依然として分からないことがありまし
 た。
 「乾山も用いた京都独自の技術は、いつからどのように始まった
 のか?」ということです。そのヒントを得ようと五条坂(京都市
 東山区)を歩くことにしました。

 【五条坂での民俗調査】
 立ち寄った藤平陶芸さんで、興味深いものを見せていただきまし
 た。第二次世界大戦で使う手榴弾用の陶器です。終戦直後に、割
 って捨てるように指示されていたようですが、約250個残って
 いました。一輪挿しのような丸い形の陶器です。このことは学生
 もがんばって調べてくれて、手榴弾のことを考古学的にはじめて
 明らかにしました。
 
 また、道仙化学製陶所さんの町家の裏には1968年を最後に使
 われなくなった登り窯の廃墟がありました。まるでタイムトンネ
 ルのような歴史的空間、「現代の遺跡」です。そこに東屋を作る
 計画があり、登り窯が壊される前に発掘させてもらいました。そ
 したらかなり保存状態が良くて。「社長、これ残りいいですね。
 すごくおもしろいです」と言ったら、「そんなにおもしろいんや
 ったら残そう」ということになり、登り窯は町おこしにも生かさ
 れることになりました。


 Q:先生は京都学プログラムにも取り組まれておられます。
  それについておきかせください。

 【考古学から京都学へ】
 私は自分の直感を信じています。また、考古学のことは多少は勉
 強してますから、それがどういう意味を持つかは現場へ行って実
 物を見ればすぐに感じることができます。時々冗談半分で人に話
 すのですが、土器が私に語りかけてくることがあるのです。それ
 は、言葉にならない言葉です。日本語ではありません。明確な言
 葉にならなくて悔しいのですが、土器は大きな迫力をもって私に
 訴えかけてきます。
 
 ただ、考古学では、遺物を見ることはできても作っているところ
 を見ることはできません。しかし、京都の職人さんの工房では、
 受け継がれた伝統の技術を見ることができます。私は感動屋でミ
 ーハーなものですから(笑)、考古学的な関心から京都学に近づ
 いていきました。そして現場に行ってものを見たり、伝統工芸の
 職人さんの話を聞くと、「やっぱり京都のことをもっと知らなあ
 かん、過去だけでなく、現状をちゃんと見ないといけない」と感
 じるようになりました。

 「京都は良いところで日本文化の中心である」といわれると、人
 びとは簡単に納得しがちです。しかし、京都についてそんな「ふ
 わふわした」印象を持つだけで本当に良いのか。
 京都は「美しい」というだけのところではありません。時代の変
 わり目には戦争で焼かれてしまうことも多かったですし、アジア
 太平洋戦争でも原爆投下の候補地となりました。終戦末期には、
 清水焼で陶器製手榴弾を作らざるを得ない状況にもありました。
 強い光と深い影が交錯する街なのですが、一般的にはよいイメー
 ジだけが消費されてきました。ですが、それは本当に消費する一
 方の心細い人気にすぎないのです。その反面、光と影を経験して
 磨かれた、実に京都らしい部分は、ごく一部の人がすごくがんば
 って守り伝える努力を重ねているのです。

 職人さんは「これ(伝統工芸)だけでは生活していけない」、み
 んなそう言っています。「別の仕事を9割して、家職を継ぐため
 の仕事が1割だ」と、話を聞いていると大変な実情が分かってき
 ました。

 伝統工芸をなんとか残さないといけない。自分の思いのはじまり
 は遺跡保護とおんなじです。ただ、「なんで残さなあかんのか」、
 その説明がちゃんとできないものを残してくださいと言ってもだ
 めです。そこで、何が大事かということを京都学で実際に研究し
 ているんです。職人さんは、「伝統工芸なんて言うからあかん。
 自分たちは京都にある最先端の企業と同じ『もの作り』だ、そう
 いう気概がないと生き残れない」と明確におっしゃる。そういう
 話も聞けるから、京都学をやっていく意義はあるのです。

 【京都学プログラム】
 学生にはぜひ「本物」を知ってほしいと願っています。そして、
 いいものを残したいという気持ちやそれらを評価できる目と心を
 養ってほしい。また、人々の生きている心や感じ方をしっかり知
 っておかないと、これからの時代は生きにくいのではないかと思
 います。

 こういった想いから、学生達が実際に伝統工芸を体験したり、い
 ろんな人から聞いて分かったことを文章にし、冊子にまとめると
 いう実習講義をしています。授業の最後には、表紙に自ら摺った
 唐紙を用いて糸で綴じた、彼ら自身の手による「この世で唯一の
 和綴じ本」が完成します。そうすることで、その作業過程にも達
 成感が得られ、いつまでも大切に持つことができます。


 Q:友禅の資料収集もされているとうかがいました。
  その取組みについておきかせください。


 【収集をはじめたきっかけ ~考古学者の母性本能】
 たまたま本屋へ行くと、原画が切り売りされていました。見てい
 たらおもしろいし、当初は自分用に何枚か買っていました。そん
 なある日、今度はどれにしようと選んでいたら、本屋のおじさん
 に声をかけられました。あとで社長と知りました(笑)。「お好
 きですか?」「ええ、なんだかおもしろいですね」「沢山ありま
 すよ」「ほな見せてください」と。「これは何をするものですか
 ?」と話を聞いたら、友禅の下絵図案だが、デジタル化や廃業な
 どの理由で業者からどんどん捨てられている現状であると教えて
 もらいました。「美しい原画ということで外国の人には人気でよ
 く買われるが、日本人はほとんど興味を持たない」とのことでし
 た。「これはいかんだろう、なんとか残さなあかん」とその時私
 は直感で思いました。「考古学者の母性本能」って勝手に言って
 ます(笑)。
 
 そこで大学の収蔵品として研究費で購入することにしました。国
 のプロジェクトにも採択され、明治・大正・昭和初期の資料約2
 万点が集まりました。デザインには古典柄だけではなく、当時の
 世相や時代の流行が描かれているものもありました。私たちは友
 禅の裾野のところを明らかにすることができたんです。
 

 【資料群の修復と保存】
 原画は、手に入った当初はほとんどがボロボロの状態です。1枚
 ずつ完璧に修復をしていたら、とても数がこなせません。
 だから、これ以上痛まないという程度の最低限の修復を施してい
 きました。そしてアート・リサーチセンター(※)のノウハウを生
 かしてデジタル化して保存し、「これは大事だ」ということを世
 に伝えようという戦略に出ました。

 ※立命館大学アート・リサーチセンターの詳細はコチラ>>
 http://www.arc.ritsumei.ac.jp/

 この作業には、学生が多く関わってくれています。自分たちが携
 わった資料が、展示などを通じて世間に認知されるのを間近に感
 じることができます。近現代の膨大な資料をこのような方法で守
 った例はあまりないそうです。

 私はこの友禅資料群の収集・保存に関する作業を通じて、「自分
 たちが何をすべきであるのか」、「何を伝えていかねばならない
 か」ということに、あらためて気づかされました。地域に根ざし
 た研究を目指してきたつもりですが、まだまだ充分ではありませ
 ん。学びの入り口に立ったばかりです。
 

 Q:読者へのメッセージをお願いします。

 京都は今、良い意味でも悪い意味でも変わろうとしています。皆
 さんもぜひ町を実際に歩き、その様子を見て感じてください。特
 に五条坂の町おこしの一環として公開予定の登り窯は必見です。
 楽しみにしていてください。

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いかがでしたでしょうか。

亀岡市・篠窯跡群の調査、鳴滝・乾山窯跡の発掘調査、五条坂・登
り窯保存と町おこし、友禅資料群の収集。直感をきっかけに動き出
した数々のプロジェクトのお話を、興味深く伺いました。木立先生
の熱意は、京の人びとの意識と町なかに確かな変化のうねり起こし
はじめていると感じました。

「遺跡を守りたい。京都の伝統を守りたい。それを願う以上は、
なぜ守らねばならないのかという説明ができないといけない」と語
られた木立先生。そのために、まず自分で土をこねて茶碗を作った
り、唐紙作りの技術を体得しようとされるお姿も印象的でした。

──────────────────────────

▼編集後記▼

 2月16日(土)東京で本学の講演会が行われました。京都市が
 主催する「京あるきin東京2013~恋する京都ウィーク~」
 というイベント内における、京都の11大学が、京都ならではの
 “知”を深める多彩な公開講座を行うという企画でした。

 本学は、「清水寺かいわいを守るみやこびとの心意気~未来への
 こす京都の魅力~」と題し、清水寺録事の森氏と理工学部の大窪
 先生のお二人を講師にお招きしました。

 講演では、観光客が連日訪れ、賑わいを見せる清水地域の魅力あ
 るまちづくり、清水寺と地域住民・研究者・行政が協働して整備
 ・運営している先進的な防災システムを構築したお話などが紹介
 されました。清水地域を訪れた経験のある受講生が多く、活発な
 質疑応答が行われ、予定時刻を過ぎた後も、講師の周囲には人が
 集り、熱心にお話をされていました。

 東京近郊には、卒業生や父母のみなさまも、たくさんお住まいで
 いらっしゃいます。今回のように「立命館の学びを体験できる機
 会」を増やすとともに、タイムリーな告知が早めにできるように
 努めてまいります。大きなイベントの開催時には、臨時号として
 該当エリアの方にご紹介するサービスも検討中です。
 お楽しみに。
 
 (立命館CLUB事務局 森山)

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▼読者プレゼント▼

 今回は、立命館LIFEのススメに登場しました木立先生から頂
 戴した唐紙グリーティングカード(2枚セット)を2名様にプレ
 ゼントします。
 

 この唐紙を製作している株式会社丸二さんは、木立先生の京都学
 プログラムにも協力してくださっています。授業では、唐紙の製
 作過程を見学し、学生も実際に製作を行うそうです。

 プレゼントをご希望の方は、下記必要事項を明記のうえ、立命館
 CLUB事務局までメールにてご連絡ください。なお、プレゼン
 トの抽選結果は次号でお知らせします。

 <応募締切:3/4(月)>
 応募先:立命館CLUB事務局(rclub
st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項         ※
を@に変更して送信
 (1)名前: 
 (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話:
 (4)今回のメルマガ内容に関する感想(簡単で構いません):
 (5)プレゼント発表時の氏名公開:可  否
  (否の場合はイニシャルで表記いたします。)
   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)

──────────────────────────

▼第20号、読プレ当選発表▼

 第20号の読者プレゼント当選者の発表です。
 プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

 ★★★★★★★★★★★★★★★★★
 ★・林 幹雄さん(愛知県)   ★
 ★・福田 豊さん(富山県)   ★
 ★・ミント さん(広島県)   ★
 ★★★★★★★★★★★★★★★★★

 今回も多数のご応募ありがとうございました。
 過去最高記録を二号連続で更新しました。
 次回のご応募もお待ちしています。

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次回配信予定は3月8日(金)です。お楽しみに。
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 て、立命館大学では一切の責任を持ちません。
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