トップページ


最新号・バックナンバー

立命館CLUB 【VOL.251】

立命館CLUB【VOL.251】

立命館CLUB会員の皆様、こんにちは。
rclub/imge20231222 b_news01
12月30日(土)10時スタートで、全日本大学女子選抜駅伝競走「富士山女子駅伝」が開催されます。先日行われた全日本大学女子駅伝で最終盤までデットヒートを繰り広げ3位入賞を果たした、現在上り調子の本学女子駅伝チームの活躍に是非ご期待ください!当日はフジテレビ系列で全国生中継が予定されています!
https://www.fujisan-joshiekiden.jp/

▼学園ニュース▼

【1】元JAXA宇宙飛行士の野口聡一氏が学長特別補佐に就任、記者会見を開催
rclub/imge20231222 b_news02
12月1日(金)、立命館東京キャンパスにて元JAXA(宇宙航空研究開発機構)宇宙飛行士 野口聡一氏の学長特別補佐就任の記者会見を開催しました。野口学長特別補佐は、「立命館は初等教育から大学まである総合学園で、宇宙に関する活動が徐々に本格化しています。立命館大学宇宙地球探査研究センターと佐伯先生はSLIM(小型月着陸実証機)など、進行中のJAXAのプロジェクトにも尽力しているので、非常に親和性が高いと感じています。『人類の生存圏の拡大と維持に貢献する』という大変素晴らしいビジョンのもと、意義のある活動ができるのではないかと期待しています」と就任への期待を述べました。
───────────────────────────────────────
【2】理工学部 長谷川知子准教授 JST第5回「輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞)」を受賞 ~将来の温室効果ガスの排出削減が食料消費や飢餓リスクにもたらす 悪影響を指摘した成果が世界的に注目~
rclub/imge20231222 b_news03
11月19日(日)に国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)から発表された「輝く女性研究者賞(ジュンアシダ賞)」を、理工学部の長谷川知子准教授が受賞し、同日テレコムセンタービルで開催された表彰式に出席しました。日本では研究者に占める女性の割合がいまだに低い状況にあります。そこでJSTは持続的な社会と未来に貢献する優れた研究などを行っている女性研究者、および女性研究者の活躍を推進している機関を表彰する輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞)を2019年度に創設し、今年度は5回目の開催となります。
───────────────────────────────────────
【3】 国連大学 マルワラ学長が特別講演
rclub/imge20231222 b_news06
11月20日(月)、国連大学 チリツィ・マルワラ学長(国際連合事務次長)が衣笠キャンパスに来学。「AI and International Relations」と題し、学生・生徒・教職員約120人を前に特別講演されました。 国連大学は国際連合の機関の一つであり、国際連合の他機関や委員会などと緊密な連携を図りながら、①平和とガバナンス、②世界の社会経済的開発、インクルージョン、③環境、気候とエネルギー、の3つのテーマを中心に国際社会が直面する様々な課題解決にむけた教育・研究活動を行っています。
マルワラ学長は特別講演で、AIは社会課題の解決策や国際関係の構築に向けて積極的な活用が期待される一方で、倫理や人権などについての配慮を常に忘れてはならないと話されました。質疑応答パートでは、多くの学生らが質問。マルワラ学長は、その一つひとつに丁寧に答えてくださいました。
───────────────────────────────────────
【4】医学生・薬学生・看護学生合同で多職種連携教育プログラムを開催
rclub/imge20231222 b_news07
立命館大学薬学部、滋賀医科大学医学部および看護学部の3学部合同で、多職種連携教育プログラムを開催しました。より良い医療を提供するためには、医師・薬剤師・看護師といった医療に関わる様々な職種がチームとして連携する必要があります。そのためには、学生の時からお互いの職種を知り、共に学ぶことで、医療人としての価値観を共有することが重要となります。立命館大学薬学部と滋賀医科大学は、従来から医療人養成のための教育に取り組んでいましたが、医療人としての価値観を共有した医師・薬剤師・看護師を育成するため、新たに「立命館大学薬学部と滋賀医科大学との多職種連携教育プログラム」を実施することとなりました。参加学生はチームに分かれ、医学生・薬学生・看護学生の立場から意見交換を行い、各チームが取りまとめた意見を発表しました。参加者は多職種連携による医療提供の重要さや難しさを知ることができました。
───────────────────────────────────────
【5】第17回「のじのじカフェフードバンク」を 開催~学生に食料などを無償提供~
rclub/imge20231222 b_news04 rclub/imge20231222 b_news05
12月11日(月)、びわこ・くさつキャンパス近隣の草津市野路町内にある新宮会館で、「のじのじカフェフードバンク」が開催されました。このフードバンクは、スタート当初はコロナ禍でアルバイト収入減などにより困っている一人暮らしの学生への援助が目的でしたが、コロナ後の現在も、野路町にある大学の学生を支援したいという、同町内会の皆様のご厚意のもと、継続して開催されています。今回で第17回を迎えるこのフードバンクは、フードロスの観点ではなく、事前に購入されたレトルト食品やカップ麺、日用品に加え、とれたての新鮮な野菜やお米なども提供されました。年末ということで、朝早くからもち米を蒸し、道具の準備をし、杵と臼での伝統的なお餅つきをしてくださいました。学生スタッフはもちろん、フードバンクに訪れた学生、そして町内の皆様も多数参加し、「よいしょ、よいしょ」と楽しい掛け声が聞かれました。
───────────────────────────────────────
【6】女子陸上競技部が草津警察署・草津市と協力して自転車の鍵かけ・ヘルメット着用協力の呼びかけを実施
rclub/imge20231222 b_news08
11月20日(月)、草津警察署生活安全課・交通課、草津市交通政策課、BKC学生オフィス、女子陸上競技部の学生が協力して、自転車の鍵かけおよびヘルメット着用協力の啓発活動を行いました。滋賀県下および草津警察署管内では、自転車の盗難被害が急増しており、中でも大学生が学生マンションやアパート等において無施錠時に被害にあうことが多いことから、自転車を利用する学生に本学の駐輪場で啓発活動を行ったものです。活動には、年末に富士山女子駅伝を控えた女子陸上競技部長距離パート5名も参加し、積極的に呼びかけを行っていました。
───────────────────────────────────────
【7】学生・校友の活躍をご紹介!
<競技ダンス部 全日本学生競技ダンス選手権ワルツの部で優勝>
rclub/imge20231222 b_news09
12月3日(日)、獨協大学35周年アリーナで行われた「第 69 回全日本学生競技ダンス選手権大会」スタンダードワルツの部にて、秋江竜乃介さん(経済学部4回生)と金中萌音さん(経営学部4回生)のペアが優勝しました。11月に開催された「秋季西日本学生競技ダンス選手権大会モダン戦」個人総合の部を制した秋江・金中ペアが、今大会でこだわったのは“魅せる踊り”。一つひとつのステップへの理解を互いに深め、滑らかで力強いダンスを目指して練習を重ねてきました。迎えた当日、会場は緊張感に包まれていましたが、息の合った優美なダンスを披露。万感の思いを込めたパフォーマンスで悲願の優勝をつかみ取り、競技ダンス部として33年ぶりとなる快挙を達成しました。

<CFA協会リサーチ・チャレンジ国内大会2023-2024で優勝 >
rclub/imge20231222 b_news10
12月2日(土)、CFA協会リサーチ・チャレンジ国内大会2023-2024にて、宍戸勇斗さん(経済学部4回生)らのチームが優勝しました。国内大会の優勝により、今後宍戸さんらのチームはアジア太平洋小地区大会への出場が決定しました。本大会は、大学生で構成されるチームが、実際に企業分析を業務としているアナリスト、ならびにその分析を基に株式の投資判断を行っている株式ファンドマネージャーの指導のもと企業分析を行い、その調査・分析内容の優劣を競うものとなります。
今年度は全国から30チームが参加し、調査レポートの上位8チームが決勝に進出しました。本大会は、レポート作成からプレゼンテーション、Q&A全てが英語での執筆・発表となります。宍戸さんらは、カンボジア現地での調査、ならびにESG活動の列挙だけに終始せず、ESG活動の財務指標へのインパクトに言及したことなどが評価され、見事優勝を果たしました。

<ヴロツワフ・ポーランド国際大学卓球大会 田村美佳選手が女子シングルス・女子団体で優勝>
rclub/imge20231222 b_news11
11月1日(水)~7日(火)、ポーランドで行われた「日学連国際交流 ヴロツワフ・ポーランド2023年度国際大学卓球大会」で、体育会卓球部の田村美佳選手(法学部4回生)が女子シングルスで優勝を果たしました。また、女子団体の優勝にも貢献しました。本大会には、ヨーロッパ5カ国の男女チームとアジア3カ国の男女チームが参加。団体戦では、男女4チーム、2ブロックに分かれてリーグ戦が行われたのち、上位2チームによるトーナメント戦で順位を決定。シングルスはトーナメント戦形式で実施されました。女子シングルスでは、ベスト4に駒を進めると、準決勝では中国の強豪選手と対戦。互いに譲らぬ展開となりましたが、攻めの姿勢を崩さず決勝戦進出を決めます。その勢いのままに、決勝戦では日本人対決を制して、見事優勝をつかみ取りました。また団体戦でも、落ち着いた試合運びで決勝トーナメント進出に貢献。優勝をかけて臨んだ中国代表との決勝戦では、強烈なバックハンドで日本代表チームに勝利をもたらし、団体戦でも栄冠に輝きました。

<日本拳法部女子、第68回全日本学生拳法選手権大会で見事優勝>
rclub/imge20231222 b_news12
11月26日(日)、大阪府立体育会館で開催された第「第 68 回全日本学生拳法選手権大会女子の部」において、本学日本拳法部が見事団体優勝を果たしました。本学は順調に勝ち上がり、決勝では、昨年も決勝で対戦し惜敗した関西学院大学と対戦、見事に全員が勝利し昨年の悔しさを返上する素晴らしい優勝を成し遂げました。最優秀選手に女子部主将を務める 大川桜弥選手(3回生 総合心理学部)が選ばれました。

<アメリカンフットボール部PANTHERS 4年ぶりのリーグ優勝>
rclub/imge20231222 b_news13
「2023関西学生アメリカンフットボールリーグ」にて、アメリカンフットボール部「PANTHERS」が4年ぶりのリーグ優勝を果たしました。11月25日(土)、万博記念競技場にて、京都大学「GANGSTERS」とのリーグ最終戦に臨み、45-27で勝利しました。翌11月26日(日)、万博記念競技場にて関西大学「KAISERS」(5勝1敗)と関西学院大学「FIGHTERS」(6勝0敗)が対戦し、KAISERSが16-13で勝利。この結果、関西学院大学・関西大学・立命館大学が6勝1敗の戦績で並び、3校同時優勝となりました。その後、全日本大学選手権準決勝への出場を決める抽選会が行われ、PANTHERSが切符を掴むことは叶いませんでした。

───────────────────────────────────────
その他学園ニュースはコチラ≫
───────────────────────────────────────

▼EVENT(公開講座など)▼

【1】[@京都][要事前申込][無料]
rclub/imge20231222 d_int13
「2023年度 立命館大学 Creating Futures シンポジウム
あなたらしいキャリアに向けて~自分らしくキャリアを歩み、つなげるためのヒント~」

[お勧めポイント]住友電気工業株式会社の國井美和様(執行役員人材開発部長)、本学の山浦一保教授(スポーツ健康科学部)による講演、お二人の特別対談を通して、自分らしいキャリアについて一緒に考えてみませんか?会場からの質問やご意見も大歓迎です。
[日 時]1月25日 (木)  15:00~17:00 (開場 14:45)
[場 所]キャンパスプラザ京都 2Fホール
[入場料]無料
[その他]どなたでもご参加いただけます。お子様とご一緒の参加も可能です。

詳細はコチラ≫

──────────────────────────────────────
【2】[@オンライン][要事前申込][無料]
rclub/imge20231222 d_int11
第1回立命館先進研究アカデミー(RARA)主催シンポジウム
地球危機の時代に、どう挑むべきか──
異分野をつなぐ「総合知」を目指して

[内容ご紹介]本シンポジウムでは、歴史学者として知られる東京大学史料編纂所の本郷和人教授をゲストに招き、RARAフェローとともに時空と領域を超越し、わたしたちを取り巻く「危機」について縦横無尽に洞察します。
RARAが取り組む「総合知」の新たな挑戦として、気候変動から国内外の課題、人々の心のあり方まで、RARAが「知の結節点」となり、本郷教授とともに過去と未来を結びつけ、学際的かつ深遠なアイデアで「危機」に対峙します。
[日 時]1月25日 (木)  14:00-16:00
[開催方法]オンライン
[入場料]無料
[お問合先]立命館大学RARAオフィス 電話番号075-813-8106
詳細はコチラ≫
※上記ページ下部に「チケットを申し込む」ボタンがありますので、参加希望の方はこちらを押してください。

──────────────────────────────────────
【3】[@衣笠][オンライン][無料][要事前申込]

土曜講座 1月度 東アジア漢文化圏の疾病・疫病観の史的・現代的展開:鬼系病因論の起源と思想的水脈  
(企画:立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所)

[日時・テーマ・講師]
◆1月13日(土)
「出土文字資料から見える先秦史-楚国を事例として-」   
  立命館大学非常勤講師/白川靜記念東洋文字文化研究所客員研究員 山田 崇仁 
[日時・テーマ・講師]
◆1月20日(土)
「辟邪絵」に見る疫鬼とそれを滅する神々   
     武蔵野美術大学 造形学部 非常勤講師/早稲田大学 教育学部 非常勤講師 下野 玲子
いずれの日程も、
[時 間]10:00-11:30
[受講料]無料
[開催方法および定員]衣笠キャンパス+ZOOMのハイブリッド、事前申込制
詳細はコチラ≫

─────────────────────────―
その他の公開講座はコチラ≫

▼EVENT(スポーツ/学芸)▼

【1】[@岡山] [無料・有料][申込不要]
女子ホッケー部 「第84回女子全日本ホッケー選手権大会」
<お勧めポイント>
HJL 日本リーグの上位3チームと出場プレーオフ (HJL 4・5位、全日本社会人選手権 優勝チーム) の勝者1チームおよび全日本学生選手権の上位4チームが出場して日本一を決定します。学生1位として優勝目指して精一杯戦います。応援よろしくお願いします。
[日 時] 12月22日(金)-12月24日(日)
[場 所] 赤磐市熊山運動公園 多目的広場
[入場料]  1回戦:無料、準決勝・決勝:1000円
[その他]  1回戦:vs南都銀行 SHOOTING STARS
詳細はコチラ≫
==============================
【2】[@静岡]
女子陸上競技部 「2023全日本大学女子選抜駅伝競走」
<お勧めポイント>
7区間43.4㎞を激走。一年を締めくくる大事なレースです。4年生にとっては最後の駅伝大会になります。応援よろしくお願いします。
[日 時]  12月30日(土) 10:00スタート
[場 所] 静岡 富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場
詳細はコチラ≫
==============================
【3】[@北海道]
スケート部スピード部門「第91回全日本スピードスケート選手権大会」
<お勧めポイント>
 スポーツ健康科学部2回生吉田菜緒さんが出場
 [日 時]  12月26日(火)-12月29日(金)
[場 所] 北海道 明治北海道十勝オーパル(帯広の森屋内スピードスケート場)
詳細はコチラ≫
==============================
【4】[@青森]
アイスホッケー部 「第96回日本学生氷上競技選手権大会アイスホッケー競技会」
[日 時] 12月25日(月)-12月29日(金)
[場 所] 青森 テクノルアイスパーク八戸、ふくちアイスアリーナ、三沢アイスアリーナ、
        FLAT HACHINOHE
[その他]  1回戦(12/25)vs北海道大学 @FLAT HACHINOHE
詳細はコチラ≫(トーナメント表)

▼研究者インタビュー▼

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
研究者インタビュー
 「映画は多様性理解の切り口」みなさん、東アジアの映画を観てみませんか?
    文学部 現代東アジア言語・文化専攻 上野隆三 教授
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

rclub/imge20231222 d_int17
今回の研究者インタビューでは、中国文学、中国文化がご専門の上野隆三先生にお話を伺いました。元々は明朝、清朝の白話小説を中心にご研究を進められてきた上野先生ですが、現在では中国・香港・台湾の映画もその研究対象とされています。

Qご経歴をお教えいただけますでしょうか?
兵庫県西宮市出身です。1985年に京都大学文学部を卒業、その後、修士課程、博士課程の途中まで京都大学に在籍しました。博士課程1年目途中から中国の南京大学に留学をし、1年半後の1989年に帰国、すぐに富山大学の教員になっています。立命館大学には2000年に着任しました。

Q 大学受験時から中国文学を学ばれるつもりで進学されたのでしょうか?

「大学で文学を学ぶ」ことは元々決めていました。もし現役で大学に合格していたら日本文学を学んでいたと思います。高校の終わりごろから浪人にかけて、中国にすごく興味をもって色々な中国に関する本を読んでいたので、大学に入った際に選択した言語は迷わず中国語でした。3回生時に専門に上がる際に東洋史にするか日本文学にするか迷った挙句、真ん中をとって中国文学にしました(笑)

Q 中国にご興味をもったきっかけを教えてください。
井上靖の小説、「敦煌」「楼蘭」を読んだことがきっかけでしょうか。この二作からもわかるように、中国ど真ん中よりも、遊牧民族等への興味があったのかもしれません。大学で、いざ中国文学の道に入ると、中国文学において小説は亜流で、メインは詩や文と呼ばれるものであることを知りました。卒業論文は「三国志演義」をテーマに執筆したのですが、当時、日本で「三国志演義」に関する論文は一桁くらいしか有りませんでした。それくらいに研究が進んでいなかったんです。同じ口語体の古典文学でも戯曲は研究が進んでいたのとは対照的でした。私自身、他人と同じことをやるのは好きではないので、「変わったことをやってやろう」ということで、「三国志演義」で研究をスタートしました。今では「三国志演義」は多くの人が研究する、超メジャーな研究対象になりましたけども。

Q 文学でスタートした研究生活が、現在では映画にそのフィールドをシフトされつつあると伺いました。何故でしょうか?
中国古典文学の研究と言う意味では、研究対象は主に「三国志演義」などの白話小説(※話し言葉に近い口語体で書かれた文学作品)です。三国志以外にも例えば清朝の「三侠五義」という作品を扱ったこともありますが、この作品は、任侠小説と判じ物をあわせたような作品で、荒唐無稽で面白すぎて研究の対象としにくいくらいのものです。こういった小説を対象に研究をしてきました。
立命館に着任後は、古典であっても、本だけでの研究では分からないことも多々あることから、特に教育面ではとにかく現地に行くこと、中国語を使いこなすことが重要と考えて進めてきました。これが、学部の副専攻的なプログラムとして、現代中国の学びを深めるコースの設立に繋がりました。そしてこの流れが、私が今所属している現代東アジア言語・文化専攻へと展開します。副専攻的プログラムで現代の中国についての授業をする必要があったので、その素材として「映画」について研究しようということで、今に至っています。前後するタイミングで立命館大学に映像学部が出来る際に、陳凱歌(チェン・カイコー)監督に客員教授就任のお願いをするために北京でお会いした事からも影響を受けています。映画については、ジャンル、監督などを絞って研究しているわけでは有りません。何でも見ますし、何でも研究対象としています。一番最近の論文は、陳凱歌監督の日中合作映画「空海 美しき王妃の謎」をテーマに書いています。直近では10月に北京に出張した際には、清華大学や南開大学の研究者とのミーティングの合間を縫って、映画を4本見てきました。
rclub/imge20231222 d_int19
  陳凱歌監督が立命館大学で講演された際の様子

Q 中国映画を取り巻く状況等を教えてください。
中国語圏の映画は、かつては「中国映画」「香港映画」「台湾映画」と明確にわかれていて、それぞれの個性が有りました。ブルース・リー(李小龍)やジャッキー・チェン(成龍)が知られているように、映画産業としては香港が抜きんでていたのですが、現在では、中国と香港の映画の区別がなくなってきています。香港の監督が中国に行って中国映画の監督をする(専門用語で「北上」と言います)のは当たり前になっています。経済全体が香港のみで成立することが不可能な状況となっているので、香港で撮影される映画も中国の資本無しでは製作不可能な状況です。純粋な香港映画がほぼ無くなりつつあるんです。これにより、香港映画のかつてのスピード感、猥雑さと言った持ち味が薄れてきています。
中国映画については、かつては陳凱歌や張芸謀(チャン・イーモウ)のように、世界に中国映画を認めさせようという野心を持った監督が多くいて、海外の映画祭で賞を取ることを一つの目標にして活動していました。実際に、陳凱歌監督はカンヌ映画祭でパルムドールをとっていますし、張芸謀監督はベルリン、ベネチアなど多くの映画祭で受賞されています。彼らの動機の一つとして、当時の中国の経済状況では、中国国内でいくら売れてもビジネスとしては難しい事情がありました。欧米など海外資本を入れなければ自分の撮りたい映画を撮れないですから、海外でヒットするような要素をもった映画を撮るようになりました。巨匠と呼ばれるこれらの監督の作品は、純粋な芸術作品から、ハリウッド的な大作に変化していったわけです。その流れの中でも、賈樟柯(ジャ・ジャンク―)のように日本やフランスのサポートで芸術作品を撮り続けた監督もいましたし、インディーズで映画を撮る若い監督たちも育ってきました。多様なタイプの作品のあったこの頃の中国映画界はある意味健全でした。その後、中国の急激な経済成長が始まり、映画チケットの価格上昇、映画館回帰、さらには前提条件として10億を上回る人口をあわせると、中国国内だけで世界ナンバーワンヒットが狙えるというとんでもない状況になっています。具体的には日本映画の売り上げの10倍くらいがマーケットの基本となっているんです。こんな状況下でどうなるかと言うと、映画人たちは海外を意識しなくなる。巨大な国内マーケットが有るので、世界中をターゲットにする必要はなく、中国人にのみ受ければ良いという考え方の映画が増えてきます。そうすると、ジャンルでいうと例えばコメディ映画が中国の売り上げ上位を占めることもあります。コメディは文化が違えば理解するのに最も難しいジャンルなので、海外を意識すると作りにくい。これは一例ですが、今の中国映画は極端な言い方をすれば、国内受けを狙うのが最も無難な状況なんです。中国映画業界は、興行成績的にはアジアで最上位です。2021年には北米を抜いて世界一の市場になりました(2022年は2位)。
rclub/imge20231222 d_int18
        中国の映画館の様子

Q 中国映画の内容について、特徴的な事はありますでしょうか?
作品的には、正直、特に前述の理由も合わせて、「売れている映画イコール良い映画」ではない印象を持っています。先日北京で観てきた張芸謀監督の最新作「堅如磐石(原題)」はいわゆるバイオレンス映画なんですが、作品の最後にテロップで、「こういった行為は中国の刑法第〇条に違反します」と出ます。説教臭いというか(笑)、こういうパターンの映画が結構あります。映画においてラストシーンって本当に重要だと思っているので、がっかりするんですよね。そういう自己批判的解説無しでは公開できない等の規制があるからなのか、忖度なのかはわかりませんが。こういう状態だと、世界基準で中国映画の評価は残念ながら高くならないですよね。
そういう意味では、中国語圏において台湾映画は非常に頑張っています。

Q 台湾映画になじみの薄い日本人が多いかもしれません。現状をお聞かせください。

残念ながら日本での知名度はさほど高くは有りませんが、台湾映画に良い作品は沢山あります。台湾国内を意識した作品から国際賞レースを狙うものまでバラエティに富んでいます。日本でも比較的話題になった作品としては「KANO 1931海の向こうの甲子園」が挙げられるでしょうか。戦前に嘉義農林学校が甲子園に出場しているんですが、それを題材にした作品で日本人俳優も多く出演しています。この作品の制作を担当したのが、魏徳聖(ウェイ・ダーション)という映画監督です。この人が台湾映画の救世主と言われるほどの監督なんですが、彼のデビュー作「海角七号 君想う、国境の南」という映画が有ります。日本統治時代の台湾で日本人と台湾人女性が恋に落ち、戦後日本人が帰国し、それから数十年後、書いたけれども出されなかった当時の手紙を、日本と台湾の若者が届けようとするというストーリーなんです。私は、この映画を何度見てもラストシーンで泣いてしまうんです(笑)。なんで泣くのか自分でもよくわからないんですが、これが完全に斜陽だった台湾映画界を救った作品です。今でも台湾における台湾映画の興行収入歴代一位です。この監督の二作目が「セデック・バレ」という映画です。少数民族であるセデック族による霧社事件という日本統治時代の悲しい出来事を扱った台湾的歴史大河ドラマと言えるもので、これも大ヒットしました。魏徳聖のこれらの作品に代表されるように、台湾映画は恋愛物から大河ドラマまで本当に多様性に富んでいるんですね。そしてどんどん若い監督が出てきていています。中国のように、「こういう映画はとれない、上映できない」という縛りがないので、非常に健全な状況です。ですので、このインタビューをきっかけに中華圏の映画に興味を持った方がいらっしゃったら、台湾の映画からスタートすると入りやすいかもしれません。例えば「1秒先の彼女」という作品は日本でもリメイクされて「1秒先の彼」として公開されていますし、「あの頃、君を追いかけた」は高校生の青春ストーリーですが、この映画も台湾で大ヒットして日本でリメイクされたので、馴染みがあるかもしれません。台湾映画入門という意味では、これも青春映画ですが「私の少女時代-OUR TIMES-」が一番見やすいでしょうか。この作品もそうなのですが、最近の台湾映画では、1990年代を振り返る映画が多くあります。日本、中国、韓国にもそういう傾向の作品が多くあるので、そんな共通項が東アジアに見られるのは興味深いですね。

Q 最後に読者の方にメッセージをお願いします。
中国も韓国も台湾も近い国なんですね。かつての日本は、中国の文化を直接或いは朝鮮半島を通じて受け入れたことで発展を遂げてきた歴史があります。「だから、我々は中国を尊敬しないといけない」と言うつもりは全くないですが、こういった「関係性」が有ったのは事実ですし、逆に日本の文化で中国に渡ったものも有りますし、日本が中国の経済成長を支えた面も当然有ります。このように考えると、東アジアの国同士の関係性は、歴史的に見ても現在の経済状況を見ても断ち切れるようなものではないんですね。
留学する学生には、「その国にどういう考えが存在するのか、日本では存在しないモノの見方考え方、自分とは異なるものが存在することを認めることが学びのスタートだよ」と伝えています。これは、言い換えると多様性の許容でしょうか。このためのツール、入門として、「映画」は最適かつ手軽な手段の一つだと思うので、ご興味を持たれた方は是非一度チャレンジしてみてください。
rclub/imge20231222 d_int04

▼輝く学生インタビュー▼

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第217回 輝く学生インタビュー
   ~目標に向かって、4回生全員で走り抜けた1年間~
   アメリカンフットボール部 主将 山下 憂さん(国際関係学部4回生)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  rclub/imge20231222 d_int10
今回インタビューをお届けする山下さんには、1回生時の2020年9月にもこの立命館CLUBに登場いただいています。それから3年、今年は立命館大学パンサーズの主将として170人を越える大所帯をまとめあげ、チームを4年ぶりの関西リーグ優勝(※三校同率優勝、抽選の結果、関西学院大学が甲子園ボウルに進出)に導いた山下さんに、今年一年間の取り組み、さらにはご自身の進路などについてお話を伺いました。

前回インタビューはこちら→

Q高校3年生の時に立命館宇治高校の主将として全国優勝し、大学でも、必ず日本一になるという強い決意をもって入学、しかし、なかなか勝てない期間が続いたと思います。入学してから主将に就任するまで、心身にどのような変化があったのかお聞かせください。
rclub/imge20231222 d_int07
下級生時は、まず自分がレギュラーで活躍することを念頭において取り組みました。特にフィジカル面は、高校時とは比較にならない圧倒的な差があったので集中的に取り組んだのですが、急激な体重増加等で負担が大きくなってしまったのか、1回生のシーズン前と2回生のシーズン中に、両膝を手術するケガをしてしまって活躍できない日々が続き、忸怩たる思いでした。3回生時に立命館宇治の先輩方が幹部に就任されたので、自分も上級生になったんだという思いでチーム全体を見るようになりました。すると、チームの改善すべきところが見え、さらには自分自身の中で、チームが日本一になるための行動をとりたいという気持ちが芽生え始め、これを具現化するために、自分が主将になることを見据えて行動し始めました。いよいよ自分たちの学年から主将を選出するタイミングで、自分自身の「石橋を叩いて渡る慎重な性格」が、土台や基礎からチーム作りを行うべきというチームのビジョンと親和性が高いと思ったので、自分が主将になってリーダーシップを発揮することで日本一に近づく可能性が高いと思い、主将に立候補しました。

Q チームには主将以外にも何人かのリーダーがおられると思いますが、その役割、人柄等をお聞かせいただけますか?
rclub/imge20231222 d_int08
選手の中では、主将以外に副将が3人います。また、今年は学生コーチが1名、そして、マネージャー、トレーナー、アナライザーにもそれぞれ代表がいます。まず、学生コーチの藤井については、日本代表クラスのトップアスリートとして活躍をしていたのですが、3回生の時に選手生活を断念せざるを得ない負傷を負ってしまい、4回生から学生コーチとして頑張ってくれました。学生コーチというこれまでには無かった立場だったので、彼もコーチとして立ち振る舞うべきか、あるいは学生としてのそれなのかで葛藤していたんですけれども、最終的にはキッキングのコーチとして全幅の責任感を持って任せられる存在になってくれました。
副将3名については、ラインバッカーの藤本は熱血タイプ、「藤本が言うなら、やるしかないやろう」と皆に思わせるスタンダードを上げてくれる存在です。ディフェンスバックの松本は他の選手が言いづらい事も直言できるタイプ、ランニングバックの村上は下級生に対しても目配せが出来るタイプです。秋のシーズンに入るとパンサーズでは、試合に出るメンバーと、スカウトチーム(仮想敵)にチームがはっきり分かれるんです。スカウトチームのメンバーは自分自身が相手になり切って練習するのですが、自分自身が試合に出ることがないので、どうしてもモチベーションが下がってしまいます。そんな時に村上がその性格を活かしたフォローアップをしてくれていました。
「マネージャー」に関しては、チーム全体の運営をとりしきる主務を牧口が務め、牧口の下に会計管理、グッズ製作、OBOG会、後援会等担当のマネージャーがいます。「トレーナー」は選手の体調、けが人管理、トレーニングサポート、テーピングなどを行っています。「アナライザー」はアメリカンフットボールという競技に不可欠な自己と相手チームの分析、日々の練習ビデオ撮影と編集等を行っています。トピックスとしては、トレーナーのリーダーを今年度は女性の花田が務めたのですが、責任が強く、相手が選手でも誰でも気にせず、日本一になるための言動を貫いていました。主務の牧口はいい意味で周りの意見を聞く優しいタイプなので、女性の勢いに負けている部分がありました 笑
アナライザーのリーダー松田は、スタッフの立場でありながらも選手に向かって「もっとやれるだろう」とか「ここは甘いんじゃないのか」ということを言ってくれていました。総じて、選手とスタッフ間の関係で言えば、壁なしに活発な意見交流のできる4回生だったと思います。

Q 多くの選手・スタッフがいる中で、色々な考え方や行動をするメンバーもいるかと思います。チームの方針や目標と違う行動・発言をするメンバーへのアプローチはどうされていたんでしょうか?
私は、後から「ああいうことを言っておけばよかった」等、後出しジャンケンの形でグチグチ言うのは特に嫌いだったので、シーズン前に幹部でこれを決めごとにしました。シーズンが終わって、「あれをやっておけばよかった」「あいつに言っておけばよかった」というのはやめようという約束です。ですので、「これはよくないな」や「こうすべき」と思った瞬間に指摘は出来ていたと思います。

Q 関西学院戦は残念な結果だったんですが、最終的には同率優勝という結果をおさめられました。おそらくいくつかキーポイントがあったと思いますが、エピソードがあればお聞かせください
例年、新チームが始まるにあたって4回生でミーティングをするんですが、そこで、各々が、チームやメンバーに思っていることを本音で言い合える場を作りました。面と向かって、その人のためにも、今後の不安材料にならないためにも、「こういうところは直したほうがいい」や、逆に「こういう点はいいので、もっとやってくれ」等をお互いが言い合ったんです。自分自身の言動を見直すきっかけになったのと同時に、4回生としての責任や自覚が芽生えました。何より、最上級生となる4回生として、そのスタートのタイミングに本音で言い合うことが出来、表面上だけでない深い関係の土台が作れたと思うので、今年のチームを語る上で大きなキーポイントになったと思います。
別のエピソードとしては、こんなこともありました。リーグ戦中盤の近畿大学戦のあと、特にオフェンスの雰囲気が良くない状態になりました。そこで、4回生のオフェンスメンバーと下級生の試合に出ているメンバー間で、先ほどと同様に本音で話する場を持ったんですが、この時は、4回生同士が泣きながら指摘し合いました。その時のことは今でも思い出すんですが、大学生にまでなっているのに、こんなに感情をむき出しにしながら、熱く語ることが出来るんだなと、とても印象的な出来事です。
あとは、やはり夏合宿です。コロナ禍でこの3年間は合宿が出来ず、今のチームにとっては初めての経験でした。「同じ釜の飯を食う」という言葉のように、本当に24時間アメフトに集中して、一つの目標を追う仲間と一緒に過ごせたことで、お互いの関係性が深化したと感じています。また、実際のプレー面でも、例えばオフェンスラインのステップ、レシーバーとクオーターバックのパスのタイミングなど高い精度が要求される面が多いのですが、メンバーが24時間ずっと一緒にいることで、決められた練習・ミーティング以外も四六時中、アメフトの話ができたので、チームが大きく進歩できた1週間だったと感じています。
rclub/imge20231222 d_int06
Q 山下さん個人について、お話をお聞かせください。文武の「文」にもしっかり取り組まれ、4年間のGPA平均は4.6で、学部の成績優秀者が対象の西園寺奨学生に選ばれているとうかがいました。両立するために心がけていたことなどをお聞かせください。
私自身を自己分析すると、やると決めたことは徹底的にやりとげるタイプなので、土台としてはそれが文武両道につながったのかなと思います。パンサーズは正課と課外の両立を重視しており、定期試験前の活動は一切無しの試験・レポートに集中する期間があるので、この間は徹底的に準備をしました。
個人の努力に関しては、授業に出席することはもちろんなんですけれども、正課もアメフトと同様アピールが大事と思い、例えば、300字以上のレポート提出が課された際は、700字くらいは書いたりしていました。「自分はこれだけできますよ」、「これだけ授業を聞いていましたよ」とアピールすることで、先生方にも「この学生はしっかりと授業を聞いていたんだな」と見てもらえると考えての取り組みです。私自身、留学を考えているので、海外の基準に合わせる必要を考えてのアプローチでもあります。

Q 与えられる時間、1日24時間はみな平等です。もちろん毎日、授業と練習がお有りかと思います。ただ、アスリートである以上睡眠時間は削れませんし、今、言われたような準備に関する時間はどのように捻出されたのでしょうか?

家から学校まで行く時間を課題対応に当てたり、練習に行く電車の中でもパソコンを開いてずっとレポートを書いたりしていたんで、結構ベタなんですが、空いた時間を有効活用できていたかなと自分の中で思います。チームの仲間や他の大学生と比べると電車の通学時間とかは違ったのかなと思っています。

Q これからの進路、将来像をお聞かせください。
卒業後は大学院に進むつもりです。立命館大学には共同修士学位プログラム(DMDP: Dual Master's Degree Program)というプログラムがあり、これに参加する予定です。このプログラムは、立命館大学大学院に所属しながら提携する海外の大学院に1年間留学することにより、最短2年間で2つの大学院の修士号を同時に取得できる制度で、この制度を使っての留学を考えています。
具体的には、多文化理解に興味を持っていること、かつ10年間、アメフトをしていたこともあるので、現在、卒論として取り組んでいる「人種とスポーツ」をテーマに、これを深めるために、アメリカかイギリスに学びに行きたいと考えています。

Q「人種とスポーツ」と一口で言っても、様々な切り口が有るかと思いますが、どういったところを主に掘り下げようと考えておられるんでしょうか?
アメリカンフットボールの最高峰はNFLというアメリカのプロリーグですが、このリーグの人種割合を見るとアフリカ系アメリカ人の割合が高いんです。なぜこれらの方が多いのかなと疑問を持ったのが最初です。この事を議論すると、単にアフリカ系アメリカ人の身体能力が優れているという結論に辿り着きがちになり、またその点を否定はできません。しかし、その結論で議論を終えてしまうと、リーグ自体、さらにはアメリカ社会自体がもつ人種をめぐる問題を曖昧に、不可視化してしまうと考えたので、『アフリカ系アメリカ人の身体能力が優れているのではないとすれば、じゃあ、なんだろう』を出発点に、卒論の執筆を進めています。構造的な問題なのか、コミュニティの問題なのかをキーに思考を進めています。

Q さいごに、来年以降のチームを託す後輩への期待、メッセージをお願いします。
今年のチームは試合出場メンバーに下級生が多かったので、来年以降も主力選手が残ります。その点では、試合経験も豊富ですし、度胸もついていると思うので、非常に楽しみです。また、日本一に向かって貪欲に取り組んでいる選手が多いので、チームとしては来年以降も元気のある、泥臭いパンサーズが見られるのかなと期待しています。
後輩には、最後のミーティングでも伝えたのですが、私自身はこの4年間で「信じること」を学んだと思っています。日本一になるためには様々な方法論がありますが、その方法論にばかり目がいくと、実際進むことに注力しなくなってしまうと考えたため、チームが決めた指針や像を信じて1年間やりぬく事にフォーカスしました。つまり、『チームとして、オフェンス、ディフェンス、キッキングが信じあって三位一体になること』、そして、『他のポジションの心配をしたり、愚痴を言ったりしてしまうと、自分が疎かになってしまうため隣の仲間を信じること』、『個人として、目の前の基礎や自分のやっていることを信じ抜くこと』の重要性を説きました。その結果がわかるのは1年後ですが、信じてやり続けることが重要だと後輩にはメッセージとして伝えました。
rclub/imge20231222 d_int07
これまでの体育会リーダー像の概念を変えると言っても過言でない、山下さんのお話は如何だったでしょうか?このコーナーではこれからも、画一的でない個性豊かな学生の内面に切り込むインタビューを毎号お届けしてまいります。

▼第251号読者プレゼント▼

今回は、「立命館オリジナルお箸」を3名様にプレゼントします。
rclub/imge20231222 e_present01
プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします

 <応募締切:1/22(月)>

【パソコンの方はコチラ】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekcs-56c4828b83b7298508e5197dc24b61ce

【携帯電話の方はコチラ】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekbt-021bc76cab8b8dee6fb681ad47bb33dc

 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、
  立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。

 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項
 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
 (5)プレゼント発表時の氏名公開:可  否
  (否の場合はイニシャルで表記いたします。
   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)

▼第250号読プレ当選発表▼

多数のご応募ありがとうございました。250号の読者プレゼント(オリジナルブランケット)の当選者発表です。
プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

・きょうさん(大阪府)・volvo13さん(北海道)・もうすぐクリスマスやなあさん(奈良県)

次回のご応募もお待ちしています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
次回の配信は第4金曜日の1月26日(金)です。お楽しみに。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆バックナンバー
http://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/
◆立命館CLUBホームページ
http://www.ritsumei.ac.jp/rclub/
◆立命館大学ホームページ
http://www.ritsumei.ac.jp/
◆配信先の変更・解除
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-meljr-a849c83c0a4b477a2a6d631dde627b21
[注意]
※リンク先は、時間の経過と共に変更・消去されることがあります。
 ご了承ください。
※メールマガジンを転載、その他の利用によって生じる事象につい
 て、立命館大学では一切の責任を持ちません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■ 発行:立命館大学立命館CLUB事務局
■■ 〒604-8520京都市中京区西ノ京朱雀町1番地
■■ TEL:075-813-8118
■■ FAX:075-813-8119
■■ ご意見、お問い合わせなどは、下記までお願いいたします。
■■ メール rclub@st.ritsumei.ac.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━