最新号・バックナンバー
立命館CLUB 【VOL.117】
2017年04月28日
立命館CLUB【VOL.117】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.117━━━■□■ 2017.4.28 立命館CLUB-立命館の“今”を届けるメールマガジン-
■□■ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/
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立命館CLUB会員の皆様、こんにちは。
2017年4月、衣笠キャンパスに「東側広場」が誕生しました。
ここは、以前「図書館」があった場所です。
昨年8月、夏季休暇期間の開始と同時に始まった図書館解体作業。
2017年1月には、解体の瓦礫も撤去され広場の整地が始まりました。
そして、4月には、「東側広場」として生まれ変わりました。
ぽかぽか陽気のなか、お昼時間には友人と輪になってお弁当をひろげ、授業の合間
には憩いの場としても活用されています。
広場には、かつてここに図書館があったことを記念するモニュメントがあります。
埋め込まれている茶色のタイル・白い大理石は、図書館の外壁や館内壁面で使用されて
いたものだそうです。
立命館史資料センター「<懐かしの立命館>衣笠キャンパス東側広場誕生まで」≫
それでは、今号も学生や教職員の情報満載でお届けします。
読者プレゼントは、「立命館大学応援手旗 2本セット」です。
応募方法は最後にお知らせします。それではお楽しみください。
▼学園ニュース▼
─────────────────────────────────────―【1】立命館大学平井嘉一郎記念図書館 開館一周年記念式典を開催
4月12日(水)、衣笠キャンパスにて、立命館大学平井嘉一郎記念図書館の開館
一周年記念式典を開催しました。式典には図書館建設にご尽力いただいた関係者
およびご来賓、学園関係者など約20名が出席し、一周年を祝いました。冒頭、学園を
代表して吉田美喜夫・学校法人立命館総長から「図書館は、大学のシンボルとして
位置づけられるものであり、生涯に渡る思索と学び合いの場として、さらに発展させて
いきたい」と挨拶があり、立命館名誉館賓である故平井嘉一郎様のご令室・平井信子様
から「世界に通じる人材育成への期待」を込めたお言葉が述べられました。
続いて、学生代表の余田葵さん(文学部3回生)から信子様へ感謝の意を込め花束が
贈呈され、余田さん、板木雅彦図書館長から謝辞があり、盛大なうちに式典は閉式
しました。
図書館の最新ニュースコチラ≫
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【2】2017年立命館大学名誉教授称号授与式を挙行
4月5日(水)、朱雀キャンパスにて、2017年立命館大学名誉教授称号授与式を挙行
しました。式には名誉教授12名が出席、吉田美喜夫・立命館大学長はじめ大学役職
者が、先生方のご功績を讃えるとともに新たな門出を祝いました。
今回、名誉教授の称号を授与された方々は、以下の通りです。<敬称略、称号記
番号順>
二宮周平(法学部)・稲葉和夫(経済学部)・田中 宏(経済学部)・田中祐二(経済
学部)・赤井正二(産業社会学部)・川口能久(文学部)・中川成美(文学部)・東山
篤規(文学部)・FOX, Charles Edward(文学部)・藤巻正己(文学部)・中島 淳
(理工学部)・牧川方昭(理工学部)・本田 豊(政策科学部)・山本隆司(政策科
学部)・田中弘美(情報理工学部)・野澤和典(情報理工学部)・森﨑久雄(生命
科学部) 以上計17名(カッコ内は退職時所属学部)
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【3】池上彰氏 経済学部特別講演「経済って、おもしろい」を開催
4月13日(木)、びわこ・くさつキャンパスのスポーツ健康コモンズにて、ジャーナ
リストの池上彰氏をお招きし、特別講演「経済学って、おもしろい」を開催しました。
本公演は、学生の興味関心を引き出すことを目的に、経済学部1回生(約900名)の
「基礎演習」授業の一環として行いました。メディアなどで幅広くご活躍されている
池上氏は、比較優位論や行動経済学などの理論を身近な事例で説明し、大学で経済学を
学ぶことの意義・おもしろさなどについて、分かりやすくご講演くださいました。
後半は、日本経済新聞社デジタル編成局の江村亮一氏が「プロの経済記者に学ぶ経済を
知るための情報・メディア活用のヒント」をテーマに、情報収集の手法やニュースから
経済をどう読み解くかなどについてお話しいただきました。両講演を通じ、学生から
は、「経済学の見方が少し変わった」「経済学はいろいろなものに通じていることが
分かり面白くなった」などの感想が聞かれました。
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【4】「アフリカビジネスシンポジウム in 大阪」を開催
3月31日(金)、大阪いばらきキャンパスにて、ケニアを中心とするアフリカでの
今後のビジネス展望と支援策をテーマとする「アフリカビジネスシンポジウム in
大阪」を開催しました。このシンポジウムは、駐日ケニア共和国大使館と立命館大学
イノベーション・マネジメント研究センターが主催しました。冒頭、S.K.マイナ・駐日
ケニア共和国大使館特命全権大使から挨拶があり、第一部では、白戸圭一・三井物産
戦略研究所中東・アフリカ室主席研究員(立命館大学国際関係学部・国際関係研究科
OB)、山野幸子・日本国際協力センター理事長による基調講演がありました。第二部
では日本企業の「ケニアへのビジネス進出状況について」、第三部では日本国際協力
機構などのパブリックセクターから「民間企業への支援と戦略について」、それぞれ
パネルディスカッションが行われました。当日は、企業・大使館関係者やアフリカ
からの留学生など144名が参加、活発な議論が交わされました。
詳細はコチラ≫
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その他学園ニュースはコチラ≫
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▼EVENT(公開講座)▼
掲載しているイベントや公開講座は、天候や諸事情により、延期または中止になる場合があります。問い合わせ先やイベントホームページをご確認ください。
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【1】[@京都][無料][要事前申込]
第10回 京都2 1 世紀教育創造フォーラム<日本の未来と人づくり>
「グローバル新時代の次世代教育像~混迷の世界を拓くカギは日本理解&文化の力~」
世界的企業のトップを務められ、京都教育懇話会の代表でもある堀場厚・堀場製作所
会長兼社長が基調講演を行います。
[日 時]5月28日(日) 14:00~17:30(予定)
[場 所]立命館朱雀キャンパス 大講義室
[入場料]無料
[その他]申込締切:5月26日(金)17:00必着 (先着順受付、定員になり次第締切)
お申し込みフォームはコチラ≫
詳細はコチラ≫
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【2】[@大阪][無料][申込不要]
いばらき×立命館DAY 2017
スポーツ体験・鉄道模型展示・ステージ演出・飲食店の出店や学生の研究報告など
「楽しみあり」「交流あり」「学びあり」の盛りだくさんな内容です。
[日 時]5月21日(日)10:00~16:30
[場 所]大阪いばらきキャンパス
[入場料]無料
詳細はコチラ≫
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【3】[@京都][無料][申込不要]
立命館土曜講座 「ゲーム学の可能性」
[日 時]◆5月13日(土) 14:00~16:00 ※
「共に遊び学ぶためのゲーム~協調的シリアスゲームの可能性」
(稲葉光行・立命館大学政策科学部教授)
◆5月20日(土) 14:00~16:00
「ゲーム観戦者と人工知能」
(THAWONMAS Ruck・立命館大学情報理工学部教授)
◆5月27日(土) 14:00~16:00
「デジタルゲームの感性学~イリュージョンと没入」
(吉田寛・立命館大学先端総合学術研究科教授)
[場 所]衣笠キャンパス 末川記念会館講義室
※5月13日(土)のみ、以学館2号ホールです。
[入場料]無料
詳細はコチラ≫
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その他の公開講座はコチラ≫
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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼
──────────────────────────────────────【1】[@京都・滋賀][有料][申込不要]
サッカー部(男子)「第95回関西学生サッカーリーグ(前期)」
◆関西大学戦
[日 時]4月30日(日)14:00~
[場 所]西京極総合運動公園陸上競技場(京都市右京区西京極新明町32)
[入場料]大人1,000円 中高生400円 小学生以下無料
◆姫路獨協大学戦
[日 時]5月3日(水・祝)14:00~
[場 所]山城総合運動公園太陽が丘陸上競技場(京都府宇治市広野町八軒屋谷1)
[入場料]大人1,000円 中高生400円 小学生以下無料
◆大阪経済大学戦
[日 時]5月7日(日)14:00~
[場 所]皇子山総合運動公園陸上競技場(滋賀県大津市御陵町4-1)
[入場料]大人1,000円 中高生400円 小学生以下無料
詳細はコチラ≫
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【2】 [@滋賀][有料][申込不要]
アメリカンフットボール部 「第67回長浜ひょうたんボウル」中央大学ラクーンズ戦
[日 時]4月29日(土・祝)14:30~
[場 所]滋賀県立長浜ドーム(滋賀県長浜市田村町)
[入場料]一般・大学生1,200円 高校生600円
詳細はコチラ≫
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【3】 [@兵庫][有料][申込不要]
硬式野球部「平成29年度関西学生野球連盟 春季リーグ戦」 関西大学戦
[日 時]5月5日(金・祝)10:30~
5月6日(土)13:00~
[場 所]ほっともっとフィールド神戸(神戸市須磨区緑台)
[入場料]大人1,000円 学生500円 中学生以下無料
詳細はコチラ≫
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【4】[@滋賀][有料][申込不要]
立命館大学交響楽団「第117回定期演奏会」
1955年に創団され、現在約120名の団員を擁するまでに発展しました。
「地域に根差した学生オーケストラ」という理念のもと、定期演奏会を開催します。
[日 時]5月20日(土)13:30開場 14:30開演
[場 所]滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール(大津市打出浜15-1)
[入場料]全席自由1,000円(一部会員指定席)
未就学児の入場はご遠慮いただいております。
[曲 目]ドヴォルザーク:交響曲第6番 ニ長調 作品60
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 作品37
シューベルト:「ロザムンデ」序曲
詳細はコチラ≫
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その他のイベントはコチラ≫
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▼輝く学生インタビュー▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第89回 輝く学生インタビュー
風をよむ楽しさ
航空部
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このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介して
いきます。今回ご紹介するのは、航空部主将の岡持景太さん(政策科学部4回生・
愛知県出身)と伊藤華英さん(経済学部4回生・兵庫県出身)です。
航空部の魅力について伺いました。
(左:岡持さん 右:伊藤さん)
Q.航空部に興味をもったきっかけを教えてください。
岡持さん:私は、高校まで野球をしていました。大学でも体育会に入ろうと、新歓
祭典でソフトボール部のブース行ったのですが、隣に航空部があり興味を持ちました。
偶然ですが、私の誕生日9月20日は「空の日」だということは知っていたので、話の
ネタにもなるかもしれないと思い入部を決めました(笑)。
伊藤さん:高校生の頃、先生からパイロットになることを勧められたことをきっかけ
に、パイロットに興味を持ち始めました。大学入学後、新歓祭典のときも真っ先に
ハンググライダーサークルと航空部へ見学に行きました。どちらも魅力的でしたが、
「何かするなら、真剣にできるほうが楽しい」と思い、航空部に入部しました。
Q.航空部の活動内容を教えてください。
岡持さん:現在、航空部は男性11名・女性5名で活動を行っています。キャンパスでは、
機体の整備・気象関係の勉強会を行っています。航空部の競技は、上昇気流をいかに
早く掴みレースの流れにのるか、それが勝負のわかれめです。そのため、上昇気流が
どのように発生するかを分析しています。また、飛行練習は、土日を中心に岐阜県
木曽川滑空場へ行き練習しています。合宿も含めると、1年のうち約90日間を飛行
練習にあてています。
伊藤さん:風に乗って飛んでいるイメージを持たれるかもしれませんが、風の変化
よりも「気圧がどう変化するか」を知ることが大切です。例えば、海の上と工場地帯
で比較すると、海は暖まりにくいため、上昇気流はあまり発生しません。工場地帯
では、空気全体が暖まりやすく、熱も持ちやすいため上昇気流がすぐに発生します。
情報収集を行い「だいたいこの場所では、このパターンで上昇気流が発生する」という
情報を組み合わせ、大会に活かしています。
ソロフライトができるようになるまでは、必ず教官が横に乗り指導します
Q.年間のスケジュールを教えてください。
岡持さん:5月の連休に、日本学生航空連盟主催の「久住山岳滑翔大会」が行われます。
2回生中心に参加し、次期リーダーを育てることを目的とし、どれだけ速く高度を上げ
られるかを競う大会です。また、10月の初旬には「新人戦」、下旬には「関関同立戦」
があり、11月初旬の「東海・関西地区大会」と続きます
伊藤さん:「新人戦」は、自家用操縦士になるための技量をつけるための大会です。
急旋回がどれだけうまくできるか、失速・着陸の美しさなどを競います。「関関同立
戦」は、「東海・関西地区大会」の前哨戦という位置づけです。ポイントとなる場所
を決め、各ポイントを回るラリー形式で行われます。「東海・関西グライダー競技会」
は、東海・関西学生航空連盟主催で、7位までに入ると3月に行われる全国大会へ出場
できる大会となっています。
Q.女性も男性と同じ条件で大会に出場すると聞いたとき、驚きませんでしたか?
伊藤さん:高校生の頃はバレーボールをしていましたが、公式戦で男子チームと試合
することはありませんでした。航空部に入部当初は、同じルール・フィールドで競技
をすることに、すこし違和感を持ちました。しかし、風をよみ、技術を向上させること
で、男女関係なく上位入賞を目指せる競技だと今は感じています。
Q.航空部の創立時期や背景を教えてください。
岡持さん:立命館大学航空部は1931年創立、2016年には85周年を迎えました。昔、
航空部は戦争時のパイロット養成という面も持ち合わせていたようです。そのため関関
同立をはじめ、旧帝国大学など戦前からある大学には航空部がありました。
ほかのクラブで「監督・コーチ」と呼ばれる方々を、航空部では「教官」と呼んで
います。また、敬礼は現在でも行いますので、ここにもパイロット養成の名残がある
のではと感じます。
Q.航空部が所有しているグライダーの特徴を教えてください。
岡持さん:私たちは、グライダー2機を所有しています。ひとつは「ASK23」という
機体で胴体はFRPでできています。機体は長さ7メートル・重さ300kg程度です。
もうひとつは、ディスカスという「単座機」です。長さ5メートル・重さ270g・翼の
長さが15~16メートルあります。実はこのディスカスは、立命館大学航空部が関西の
大学で最初に導入しました。高性能機ということで、他大学も次々と導入し、今は同じ
機体ばかりになってしまいました。
いつもは航空部の格納庫前(びわこ・くさつキャンパス内)で整備しています
Q.飛行練習は岐阜県まで行かれると伺いました。グライダーの移動方法について
教えてください。
岡持さん:トレーラーに載せ、車で牽引して運びます。小型船を運んでいるような
イメージです。高速道路も普通に走っています。
伊藤さん:航空部は、機体の運搬もあるため車移動が多い部活です。そのため車の運転
には厳しく、免許を持っているメンバーが「認定ドライバー」の試験に合格することが
必要です。運転時は、必ず助手席にナビ役のメンバーを乗せることになっています。
私自身も運転免許証は持っていますが、日頃運転していないので、認定ドライバーに
なることは難しいです。その分、機体の整備や飛行の準備など裏方作業を積極的にして
いこうと思っています。
トラックに牽引されて滑走路へ移動中のグライダー
Q.グライダーの着陸時のブレーキなど、一般的な飛行機と違う点を教えてください。
岡持さん:グライダーの場合、一定の風の強さがなければ飛んではいけないという
基準があります。その基準内で飛行練習や大会が行われます。一般的な飛行機と大きく
違う点は、着陸態勢から再度高度を上げることはできません。そのため飛行機の着陸
よりも、高い角度から降りてくることが必要になってきます。翼のところにダイブ
ブレーキがあり、開くと板が出て高度を落としていきます。最後まで引くと、タイヤに
ブレーキがかかり、完全に止めることができます。
伊藤さん:滑走路は、約1,500メートル必要です。ジャンボ飛行機の場合は、約3,000
メートル必要だと聞いたことがあります。その半分の長さで、グライダーは飛び立つ
ことができます。また、着陸時はパワーが少ない分、1,000メートルもいらない距離で
着陸することもできます。
Q.初めて大会に出られたときのお気持ちをお聞かせください。
岡持さん:新人戦は、ただただ緊張する大会でした。1週間競技会場にいても、天候が
悪ければ1~2回しか飛べない状況。そこで「結果を出さなければいけない」という
プレッシャーがとても大きかったです。全国から数多くの選手が出場します。
各大学が順番に飛びますが、1日に60本飛ぶことができればいいほうです。初めて空に
出て、技をうまく決めないといけないという意味では、度胸がつく大会だと思います。
Q.初めてグライダーに乗ったとき、恐怖心はなかったですか。
伊藤さん:最初はまったく怖いと思いませんでした。しかし、3回生になり風や空の
怖さを覚えてきてからは、怖くて震えながら飛んでいたこともあります。もちろん安全
対策はしっかりしていますが、知れば知るほど恐怖心が勝ってきます。
岡持さん:私の場合は飛ぶ回数が増えると、すこし余裕が出てきました。離陸のとき
牽引されるため、引っ張られている感じが「いよいよ飛び立つぞ」と不思議な感覚
だったことを覚えています。
操縦席から見える景色
Q.ひとりでフライトができるようになるには、どのようなステップを踏むので
しょうか。
伊藤さん:教官から一人でフライトができると判断されるまで、ソロフライトができ
ません。フライト技術以外にも風が弱くないか、安全に降りてこられるかなど、すべて
教官の判断のもと安全な状態を必ず確保してフライト練習を行っています。最初は複座
機により練習を行います。現在、航空部では複座機を所有しておらず、学生航空連盟が
所有している機体を使用しています。
岡持さん:やはり学生ということで、通常よりもフライトの気象条件は厳しくしている
ようです。大会に出るためには、「自家用操縦士」のライセンスを取得することが必要
です。このライセンス取得を目指し、新入生はまず教官と一緒に搭乗し、操縦技術の
向上を目指します。3回生までにライセンスを取るように計画を立てています。
私たちは、1回生の春休みにアメリカで行った海外遠征でライセンスを取得しました。
Q.航空部での役割について教えてください。
岡持さん:空港と同様に管制係・整備係・機体係・リトリブ・機材係・ウィンチ係
など、ひとつの機体を飛び立たせるために多くのメンバーが関わっています。動力の
有無に関わらず、航空部でも同じような役割が与えられています。私たちふたりは
「機体係」として、機体の整備を担当しています。プロの整備士の方から整備の仕方を
教わっています。機体係といっても整備士の資格を持っているわけではないため、
私たちができることは限られています。しかし、グライダーは航空機で、毎年「耐空
検査」に合格しないと飛ぶことができません。この検査前は、通常よりも詰めて整備を
行い、問題なく合格するように心がけています。
伊藤さん:私は日本学生航空連盟の機体整備も担当していました。同じ耐空検査でも、
他大学から整備が何名必要かなど、約2カ月間の計画を立てることからスタートします。
整備期間は約6日間ですが、他大学の方とも連絡を取り合わないといけないため大変
でした。しかし、この耐空検査が終わるとホッとするとともに、他大学との交流も
できる嬉しい経験でした。
フライト前の最終チェック
Q.競技中、立命館大学のグライダーはどうやって見つけるのでしょうか?
伊藤さん:見失うと反則になってしまいますので、目を凝らして必死に見ています。
下から見ると、どの機体も白色で「向こうに行ったのはうちの機体。あれ、こっち
だったっけ・・・」と、見間違えることもしばしばあります。ピーストと呼ばれる管制
室に操縦士から「今ここにいます」という無線が入ります。その無線を聞いて、また
見つけるといった繰り返しです。
(写真左)大会では必死に目を凝らして、立命館大学グライダーを追います
(写真右)立命館大学航空部のパーカー
Q.海外遠征で印象に残っていることを教えてください。
伊藤さん:現地では英語も苦労しましたが、生活面が落ち着くまでが大変でした。
一軒家のバンクハウスと呼ばれるところで寝泊りし、飛行練習を繰り返し、技術向上を
目指します。砂漠地帯にポツンと建っていて、滑空所まではとても近くフライトには
とても適した場所ですが、周りに何もなくサバイバルな生活を体験することができ
ました。洗濯機がないことが一番不便でした。
岡持さん:現地で使っていた機体は無線がなく、型も古いものでした。グライダーは
安全確保のため、必ず無線で交信を行います。しかし、無線がない機体は自分の判断で
降りていかなければなりません。「あ、風が変わった」と気づくと自分で着陸の進入
方向を決めなければならず、風をよむ大切さをより実感することができました。
Q.印象に残っている大会を教えてください。
岡持さん:2回生のときに出た大会です。新人戦からはじまり、東海・関西地区大会
から関関同立戦まで、連続して大会に出場していました。最後10日間は、教官も驚か
れるほどフライト技術が向上していました。約3週間立て続けに大会に出場することが
どれだけ大変か、経験して初めて知ることができました。
また、3~4回生が中心に出場する東海・関西地区大会で入賞したことがあります。
教官からも「来年のためにも、どんな大会か体感してくればいい」と言われて出場した
大会でした。上昇気流が発生したときにフライトすることができ、本当に「運がよかっ
た」と言える大会になりました。戦略も日によっていろいろと試すことができたことも
いい経験となりました。先輩方ばかりの大会でしたので「ここはどうするといい
ですか」と、疑問に思っていることを積極的に聞き、多くのことを学んだ大会になり
ました。
伊藤さん:私は新人戦です。入部当初は、女性が私ひとりだけでとても心細く、やって
いけるのかと悩んだときもありました。しかし、新人戦では他大学から多くの女子選手
が出場していて、それだけで嬉しかったことを覚えています。競技中はピリピリした
緊張感がありますが、競技が終われば話がとても盛り上がったことを覚えています。
もっともっと女性パイロットが増えてほしいと思っています。
全日本学生グライダー競技大会
Q.オフの日の過ごし方を教えてください。
岡持さん:私は競馬場に行きます。競馬はレース会場まで馬を運ぶ→調整→騎乗して
走る→レース後再び調教というサイクルがあります。このサイクルは航空部も似て
いて、陸送方法や整備方法など学ぶことも多いと思います。競馬そのものも楽しんで
いますが、グライダーの勉強にもとても役立っています。
伊藤さん:航空部の活動は危険と隣り合わせだと感じていますので、とにかく安全に
過ごしたいと思っています。電車もシートベルトをつけてほしいくらいです(笑)。
映画も好きなので、よく映画館に行きます。最近では「ラ・ラ・ランド」を見ました。
後半になるにつれて、どんどんおもしろくなり、気づくと号泣していました。この
映画はとてもおすすめです。
Q.岡持さんは現在、航空部主将をされています。主将としてのやり甲斐や面白さを
教えてください。
岡持さん:航空部の主将は、中小企業の社長に似ていると思います。すべての判断を
自分でやらないといけない大変さがあります。しかし、合宿先の方々や先輩方など
様々な方と繋がっていけることが楽しいと感じています。メールの書き方・電話のかけ
方、年上の方々との話し方など、自然と身につけることができました。就職活動もはじ
まりますし、航空部での経験も活かせるのではないかと思っています。
また、私が主将になった頃、立命館大学航空部は上位に入賞できるようなチームに成長
しはじめていました。部全体が成長していく過程を一番身近で見ることができたこと
が、何より楽しく、「主将になってよかった!」と思えた瞬間でした。
~~~
いかがでしたでしょうか。
安全に飛行するためには日頃の機体整備をはじめ、刻々と変化する気象条件への対応も
重要になることを初めて知りました。岡持さんはフライトの最中でも、地上にいるメン
バーを見る余裕があるそうで、「上空から、地上スタッフの動きがはっきり見えて
楽しいですよ」と話してくださいました。
▼編集後記▼
映像制作者の人材発掘を行い、大阪を映像文化の創造・発信拠点とすることを目指しているシネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)。今回は、CO2助成映画「おっさんの
ケーフェイ」の監督・谷口恒平さん(映像学部2013年卒・京都府出身)にお話しを伺い
ました。
―映像(映画)に興味を持たれたきっかけを教えてください。
立命館宇治高校在学中に文化祭で映画を撮ることになり、監督と脚本を担当しました。
男子高校生がチアダンスに奮闘するという20分程度の青春映画です。自分のつくった
映画で観客がとても盛り上がって感動してくれてすごく嬉しかったことを今でも覚えて
います。それが映画の原体験です。
そんな時に立命館大学映像学部開設の話を耳にし、ピンときて入学を決めました。
1期生は情熱的で、「映画監督をやりたい!」という人がとても多かったです。そんな
なかで、自分はそれほど映画をたくさん見ていたわけでも、映画について詳しかった
わけでもなかったのですが、とにかく高校時代の原体験で得た感動によって映像の
世界に導かれました。
―映画「おっさんのケーフェイ」が、「第12回大阪アジアン映画祭のインディ・
フォーラム部門」で上映されました。今回の作品テーマ・谷口監督の思いをお聞かせ
ください。
学部在学時からたくさんの映画を制作してきました。特に2年前の冬に11本の心霊
動画を作った経験から、映画制作は「ウソを現実に変えていく作業」だと改めて感じる
ようになり、そこにロマンも感じました。プロレスにも映画制作と共通するロマンが
あるように思え、「おっさんのケーフェイ」はプロレスを題材にしました。私自身プロ
レスに詳しいわけでもないけれど、真正面から団体に聞きにいくわけにもいかない。
しかし様々な業界で「タブー」は必ず存在すると思っていますし、プロレスを通じて
それをテーマにしていきたいと思いました。「ケーフェイ」の意味は映画の中でも説明
することはありません。見た人それぞれで感じ取ってもらいたいと思っています。
映画祭に実際に来てくださった方々は、「映画ファン」というよりも「プロレス
ファン」が多かったです。映画のチラシもプロレス関係の施設や団体に配りました。
普段映画をあまり見ない人に「やられたな」と思って欲しかったので、そういう意味で
手応えを感じました。
―今後の夢・目標について教えてください。
実はこの「おっさんのケーフェイ」を撮る前に、自主映画で長編を2本作ったまま
置いています。今回の作品で得た経験を活かして、次回上映の際にはどのように展開
していくか、じっくりと考えていきたいと思っています。劇場に売り込むためには、
戦略や人脈など交渉に必要なものが数多くあります。できれば次回は配給会社を通じ
て、効果的に売り込みする術を駆使していきたいですね。
―卒業生・父母の方々が読者です。一言、メッセージをお願いします。
高校から立命館に通わせてもらいました。やりたいことばかりやってきて、まだ
「恩返し」らしいことができていません。感謝しかありません。今は恩返しができる
ように頑張るしかないです。
そんな私が言うのもおかしいかもしれませんが、今お子さんの現状や進路で悩んで
おられる父母の方々には、「温かく長い目で見守ってあげてほしい」とお願いしたい
です。口を出したり、時には文句を言いたいとこともあるかもしれませんが、どうか、
静かに、見守ってあげてください。きっとその気持ちはお子さんに伝わると思います。
(立命館CLUB事務局 坂東)
▼第117号読者プレゼント▼
今回は、「立命館大学応援手旗 2本セット」 を10名様にプレゼントします。是非ご応募ください。
プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。
<応募締切:5/8(月)>
【パソコンの方はコチラ】
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※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、
立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。
応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
応募必要事項
(1)名前: (2)プレゼント送付先住所:
(3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
(5)プレゼント発表時の氏名公開:可 否
(否の場合はイニシャルで表記いたします。
ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)
▼116号読プレ当選発表▼
多数のご応募ありがとうございました。116号の読者プレゼント当選者の発表です。
プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。
★★★★★★★★★★★★★★★
★・なちのちさん (京都府)★
★・ゆきbさん (岐阜県)★
★・M.I.さん (大阪府)★
★・まっちゃんさん(大阪府)★
★・YASUさん (東京都)★
★・みおママさん (長野県)★
★・K.W.さん (兵庫県)★
★・讃岐うどんさん(香川県)★
★・中上斉さん (徳島県)★
★・かねごんさん (宮城県)★
★★★★★★★★★★★★★★★
次回のご応募もお待ちしています。
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次回配信予定は5月12日(金)です。お楽しみに。
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