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最新号・バックナンバー

立命館CLUB 【VOL.55】

立命館CLUB【VOL.55】


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■□■ 2014.8.8  立命館CLUB-立命館の“今”を届けるメールマガジン-
■□■ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/
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 立命館CLUB会員の皆様、こんにちは。

 8月に入り暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 またしても嬉しいニュースが届きました。
 
 文部科学省が行っている「平成26年度グローバルアントレプレナー育成促進事業」に立
 命館大学が採択されました。

 全国の国公私立大学から55件の応募があり13大学が採択、私立大学では早稲田大学・慶
 応義塾大学・立命館大学の3大学のみです。

 本事業は今年度新たにスタートするもので、海外機関や企業等と連携しつつ、起業に挑
 戦する人材や、産業界でイノベーションを起こす人材の育成プログラムを開発・実施す
 る大学の支援を目的としています。

  

 本学が採択された「イノベーション・アーキテクト養成プログラム」は、多様な受講生
 が、チームで活動する1年間のプログラムです。大学院生や若手研究者を主な対象とし、
 大阪いばらきキャンパス(2015年4月開設)、びわこ・くさつキャンパス、立命館アジア
 太平洋大学などの複数キャンパスを拠点として、連携企業(東芝・ライオン・野村證券・
 パナソニック・大日本スクリーン製造)からのメンバーとともに、学内外の研究開発シー
 ズや学内・連携企業などからのニーズに基づくテーマについて課題解決に向けた活動を
 行います。

 詳細はコチラをクリック≫

 今号も学生や教職員の情報満載でお届けします。
 読者プレゼントは、「1/100サイズ七滝湯復元模型キット&七滝湯オリジナルレターセッ
 ト」
です。
 
 応募方法は最後にお知らせします。お見逃しなく。
 それでは最後までお楽しみください。

▼学園ニュース▼

【1】 JMOOC講座 「歴史都市京都の文化・景観・伝統工芸」の受講受付を開始

 7月30日(水)から、JMOOC(日本オープンオンライン教育推進協議会)の大規模公開オ
 ンライン講座サイト「gacco」にて、本学が提供する講座「歴史都市京都の文化・景観・
 伝統工芸」の受講受付が開始されました。講座は、10月28日(火)から開講予定です。

 本講座では、1200年以上の歴史を有する京都の文化・景観・伝統工芸について、地理情
 報システム(GIS)を用いた地理学的手法や考古学・民俗学的手法を用いて明らかにして
 いきます。
 
 前半(第1-2週)は、文学部地域研究学域の矢野桂司教授が、GISやCGなどの最先端の情
 報技術を活用しながら、京都の景観の変遷や祇園祭を対象としたデジタル・ミュージア
 ムを紹介します。そして、後半(第3-4週)は、文学部日本史研究学域の木立雅朗教授が、
 考古学・民俗学・京都学研究の視点から、京都の伝統工芸の現状と歴史を紹介、「京都
 イメージ」がどのようにして創られてきたのかを紐解きます。

 *講義は全部で4週間。1週間に5~10本の講義ビデオ(各10分程度)が公開されます。

 
 矢野教授の講義をJMOOCのスタッフが撮影する様子

 JMOOCについてはコチラをクリック≫
 
 講座の詳細はコチラをクリック≫

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【2】 株式会社ロフトと人材育成・地域振興を目的とした包括協定を締結

 8月1日(金)、学校法人立命館と株式会社ロフトは、人材育成と地域振興等を目的とし
 た連携・協力に関する包括協定を締結しました。調印式は京都ロフトで行われ、内田雅
 己・株式会社ロフト代表取締役社長と川口清史・立命館総長が協定書に調印しました。

 
 内田雅己・株式会社ロフト代表取締役社長(写真左)
 川口清史・立命館総長(写真右)


 今回の協定を機に、京都ロフトと立命館大学は、日本初の産学連携サークル「LOFT部」
 を結成し、商品開発や売り場開発、キャンペーン設計などを通じた新しい価値の創造に
 取り組みます。9月から部員募集を開始し、京都ロフト内のラボを基点に活動を行う予定
 です。

 また、8月1日(金)~31日(日)の期間、京都ロフトと立命館大学映像学部の学生団体
 によるコラボレーション企画「KYOTO Friend's Day」が開催されます。このイベント
 には、大切な友達との楽しい夏の思い出を演出するアートな仕掛けがたくさん用意され
 ています。


  
 「KYOTO Friend’s Day」を企画した「MoonWalkers」と「watnow」

 詳細はコチラをクリック≫

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【3】「アジア進出企業経営者による連続講演・座談会~求む!グローバル人材-我社で 
   描くキャリアデザイン~」(全5回)が終了


 日本経済新聞社と共同で開催する、外国人留学生を対象としたキャリア支援講座「アジア
 進出企業経営者による連続講演・座談会~求む!グローバル人材-我社で描くキャリアデ
 ザイン~」
(全5回)が終了しました。

 最終回となった7月8日(火)は、金銅重弘・チョーヤ梅酒株式会社代表取締役社長にご講
 演いただきました。

 第2部のディスカッションでは、酒造業界の動向や商品開発戦略、人材育成ビジョンから
 各国の酒文化や日本人と外国人のお酒の飲み方の違いまで、幅広い質問が出され、盛況の
 うちに終了しました。全5回の講演内容の詳細は、以下の特設サイトからご確認ください。

  
 

 詳細はコチラをクリック≫

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【4】 学校法人立命館 感謝状贈呈式ならびに称号授与式を開催

 7月22日(火)、ホテルグランヴィア京都にて、「学校法人立命館 寄付者称号授与式」
 が開催されました。卒業生、児童・生徒・学生の父母、元教職員・教職員など、総勢98
 名の方々にお集まりいただき、2013年度新たに制定された「学校法人立命館 寄付者顕彰
 規程」に基づき、称号が授与されました。

 授与式では、立命館大学相撲部所属で世界大会優勝の実績を持つ山中未久さん(立命館
 大学スポーツ健康科学部2回生)とバングラデシュ出身で母国の水環境改善の課題に挑む
 MD. MAHMUDUL HASANさん(立命館大学大学院 理工学研究科 博士課程後期課程)から、
 大学生活や研究テーマ、これからの夢についてお話いただきました。最後に、出席者を
 代表して6名の方々に、長田豊臣理事長から称号記を授与し、式典は終了しました。

 なお、本称号授与式に先立ち、7月1日(火)には同じくホテルグランヴィア京都にて、
 一定額以上のご寄付をいただいた法人・団体に対して感謝状を贈呈する「学校法人立命館
 寄付者感謝状贈呈式」を開催しました。当日は、69の法人・団体の皆様がご出席され、
 それぞれに感謝状を贈呈しました。称号授与式ならびに感謝状贈呈式は、今後も年1回の
 開催が予定されています。

  
 称号授与式で挨拶する川口総長       懇親会 乾杯の様子

 詳細はコチラをクリック≫

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 【その他学園ニュース】
 学園HEADLINE NEWSはコチラをクリック≫
 
 学園PICK UPはコチラをクリック≫
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▼EVENT(公開講座)▼

 掲載しているイベントや公開講座は、天候や諸事情により、延期
 または中止になる場合があります。問い合わせ先やイベントホー
 ムページをご確認ください。

 ※[要事前申込]の場合は、各問い合わせ先にご連絡ください。
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【1】[@京都][無料][要事前申込]
  「理系女子的 学び方、働き方、暮らし方」
  講演会&パネルディスカッション


 科学技術の発展と豊かな社会の維持・創造には理系女子の活躍が求められています。
 理系女子の切り拓く未来に確信を持ち、立命館OGの姿に未来の自分を重ねてもらえる
 ようシンポジウムを開催します。

 [日 時]8月24日(日) 13:00~16:00
 [会 場]キャンパスプラザ京都 第2講義室
 [内 容]▼講演者
      一般社団法人Mozilla Japan 代表理事
         瀧田佐登子 氏
      ▼パネリスト(立命館大学OG)
      小林製薬株式会社 日用品事業部 開発部
         中嶋絵里奈 氏
      エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 クラウドサービス部
         山根靖子 氏
 [受講料]無料
 [定 員]200名
 [対 象]中・高校生女子とその父母、大学生女子、本テーマに関心のある方

 

 お申込・詳細はコチラをクリック≫

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【2】[@滋賀][有料][要事前申込]
  2014年度立命館びわこ講座「私たちのくらしと食」受講生募集中

 社会的に大きな関心が寄せられ、かつ現代的課題である「食」を取り上げました。
 食のありようを生活と関連させながら、多面的に「食」そのものをとらえていくことを
 目指します。

 [開講期間]9月27日~10月25日までの毎週土曜日(全5回)
 [時 間]10:00~12:00(質疑応答含む)
      <9月27日(土)のみ、開講式を行うため9:40集合>
      <10月25日のみ、12:15終了予定>
 [会 場]立命館大学びわこ・くさつキャンパス
      コラーニングハウスⅠ
 [受講料 (全5回分)]草津市在住・在勤・在学の方:2,500円
            それ以外の方:4,000円
 [申込締切]8月31日(日)必着
 [募集定員]200名程度

 

 お申込・詳細はコチラをクリック≫

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 その他の公開講座はコチラをクリック≫

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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼

【1】[@東京][無料][申込不要]
   ライフサイエンス研究会「サイエンスリンク」

 「サイエンスリンク」は、科学をわかりやすく伝える活動を行っている学生団体が合同
 で開催するイベントです。「子どもたちに、大好きな科学の面白さを伝えたい」という
 思いをもった20大学の学生団体が企画しています。立命館大学ライフサイエンス研究会
 は、親水性の強いPVAを使った「水に浮かぶ絵」や偏光板を使った実験を行います。

 [日 時]8月16日(土)~17日(日) 10:00~17:00(16:30受付終了)
      ※ライフサイエンス研究会の出展日は17日(日)です。
 [会 場]日本科学未来館
 [入場料]無料

 詳細はコチラをクリック≫

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【2】[@石川][無料][申込不要]
   カヌー部「第50回全日本学生カヌー選手権大会」

 いよいよインカレが開幕。歴代最高記録3連覇を越えるため、今年は絶対に優勝を目指
 します。皆さんの応援をお待ちしております。

 [日 程]8月26日(火)~31日(日)
 [会 場]石川県小松市 木場潟カヌー競技場
 [入場料]無料

 立命館CLUBでは、過去にカヌー部を紹介しました。
 記事はコチラをクリック≫

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【3】[@埼玉][無料][申込不要]
   ボート部「第41回全日本大学選手権大会」

 8月上旬には富山県で合宿し、大会に向けての準備は整いつつあります。埼玉で開催され
 る全日本大学選手権大会にて優勝を目指して頑張ります!

 [日 程]8月21日(木)~24日(日)
 [会 場]埼玉県戸田市 戸田ボートコース
 [入場料]無料

 詳細はコチラをクリック≫

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【4】[@埼玉][有料][申込不要]
   JAZZ CLUB「第45回 YAMANO BIG BAND JAZZ CONTEST」

 学生ビッグ・バンド・ジャズの全国大会に一軍バンド、R.U.S.H.(Ritsumeikan Univer
 city Swingin’ Herd Jazz Ensemble)が出場します。昨年度、R.U.S.H.は、本大会で
 9位入賞という躍進を遂げました。
 今年度は、1920年代から80年代にかけて活躍した代表的ジャズピアノ奏者「カウント・
 ベイシー」の楽曲 から3曲演奏します。彼らの基本に忠実な正統派スウィングは新鮮に
 映るでしょう。16日(土)の4番目に登場予定です。応援をよろしくお願いします!

 [日 程]8月16日(土)~17日(日)開場10:15 開演11:00

 [会 場]大宮ソニックシティ 大ホール(JR大宮駅より徒歩3分)
 [入場料]全席自由です。チケットぴあもしくは山野楽器各店にて発売しています。
      1日券:前売券1,900円(当日券2,100円) チケットぴあPコード「234-888」
      通し券:前売券3,400円(当日券3,800円) チケットぴあPコード「781-171」
       ※1日当日券のみ小中高生割引あり(1,000円・要生徒証)

 詳細はコチラをクリック≫
 
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 その他のスポーツ・スケジュールはコチラをクリック≫

 その他のイベント・スケジュールはコチラをクリック≫
 
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▼立命館LIFEのススメ▼

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学生と夢を共有し未来図を描く
                宗本 晋作 理工学部建築都市デザイン学科 准教授
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 今回ご紹介するのは、理工学部建築都市デザイン学科の宗本晋作准教授です。
 宗本先生は、東日本大震災の復興支援活動で、岩手県宮古市にドーム型の集会場
 「ODENSE(おでんせ)」
を建設するなど、研究室にとどまらず、様々なフィールドで
 学生とともに活動されています。
 ご専門である建築設計を用いて幅広くご活躍されている宗本先生に、活動について伺っ
 てきました。

 

 Q:先生の研究テーマと研究室全体で取り組まれている活動について教えてください。
 人間モニタリング技術や解析ツールを用いて、人間の感性・視覚・生理的反応などを
 分析することでモデル化し、それにより得られた分析結果を生かした設計方法やデザイ
 ンについて研究しています。また、建築分野の社会的な側面を上手く広げ、学生たちが
 何かしらのプロジェクトに従事することを通じて、社会の中で自ら考え、発信していく
 プロセスを学べるような社会活動を研究室全体で行っています。その1つが東日本大震災
 の復興支援活動です。私の研究室では、「ザ・研究」といった内容のものに留まらず、
 復興支援活動の他にも、ラオスでのサッカーボール型セミナーハウスの建設、京都モデル
 ビルプロジェクト、グッドデザイン賞の獲得を目指したモデルハウスの設計など、多くの
 プロジェクトを学生主体で進めています。

 Q:どのような想いから研究室全体で社会活動を始められたのですか?
 建築分野の学生は、カリキュラムがびっしり詰まっているため非常に忙しい日々を送って
 います。授業や演習、そして毎日課題がたくさん出されるので、締め切りに追われて徹夜
 するということはよくある話です。しかし、そのような中でも、学生たちには常に意識を
 高くもって、大学時代にしかできないことにチャレンジして欲しいと思っています。その
 ような想いから、研究室全体で様々なプロジェクト形式の社会活動を行っています。

 私は、「自分自身で人生を楽しくしよう」「やりたいことを実現していこう」という
 考え方・思想が非常に大切だと考えています。学生たちには、大学在学中に自分自身を
 磨き、営利活動を主とする企業では体験できない、色々なボランティア経験を積むこと
 で、将来の選択肢を広げて欲しいと願っています。そのために必要な機会を作ることが、
 教員である自分の役割だと考えています。

 Q:東日本大震災の復興支援活動を始められたきっかけを教えてください。
 立命館大学の教員になって1年目の頃は、授業の準備などに追われ、研究室全体の活動
 を広げる余裕はありませんでした。教員2年目に入り、これから色々なことを始めたいと
 考えていた矢先、東日本大震災が起こりました。1995年に阪神・淡路大震災が起こった
 際、私は大学生だったのですが、当時は何もすることができませんでした。そのため、
 東日本大震災では、建築分野の知識を生かし、専門家として何らかの支援をしたいと強
 く思い、研究室全体で復興支援プロジェクトを始めるに至りました。

 Q:「宮古復興支援プロジェクト・ODENSE (おでんせ)」を始められた経緯を教えて
   ください。

 専門家として何ができるのかを模索していたところ、阪神・淡路大震災のときに災害ボ
 ランティア事業を立ち上げた友人が、岩手県職員として復興支援事業に携わっているこ
 とが分かりました。その友人は色々な自治体と繋がりがあったため、活動先として宮古
 市を紹介してくれました。
 
 釜石市や陸前高田市といった被害が大きい地域には、既に多くの専門家が入っていたの
 ですが、宮古市にはあまり支援の手が届いていませんでした。宮古市社会福祉協議会の
 方にもお会いしてご相談したところ、開口一番、「仮説住宅で暮らす住民たちが集まれ
 る集会場が欲しい」というお話が出てきました。また、「宮古市の中心から離れたとこ
 ろにある重茂という街にとても元気な漁港があり、自分たちの手で地元を復興しようと
 奮闘しているので、そこに集会場を作ったらどうか」というご提案までいただきました。
 研究室の学生たちを連れて現地を視察した際に、住民の方々の強い自立心と前向きな姿
 勢に感銘を受け、彼らの復興活動をお手伝いさせていただくことになりました。こうし
 て「宮古復興支援プロジェクト・ODENSE (おでんせ)」がスタートしました。

 Q:「ODENSE (おでんせ)」について詳しく教えてください。
 プロジェクトの初年度は、重茂の漁港に第1号となるODENSE (おでんせ)を建設しました。
 「おでんせ」とは、岩手県の言葉で「いらっしゃい」を意味しています。ODENSEは、建
 物全体が木材の加工技術だけで出来ているため、基本となるパネルさえ作れば、あとは
 それらを組み合わせるだけで完成するという非常にシンプルな構造になっています。材
 料もホームセンターで入手可能なものを使っており、素人でも施工しやすい設計が特徴
 です。その後、プロジェクト2年目には、場所を変えて宮古市の中心にある鍬ヶ崎という
 街にODENSE2号を建設しました。
 *2014年7月、復興事業による区画整理のためODENSE2号は撤去されました。

  

 

 ODENSEの建設を通して宮古復興支援を進めていくうちに、地域住民の方々との信頼関係
 を築くことができました。そして、仮設の建物をつくること以上に、街の将来を一緒に
 考え話し合うことの方が必要になってきていることに気付きました。そこで、プロジェ
 クト3年目は、「記憶の街」というワークショップを行いました。このワークショップは、
 人々の暮らしや街並みの保存・継承を目的としています。震災により失われた街を模型
 で復元し、学生たちがインタビュアーとして地域住民の方々に街の記憶や思い出を聞き
 出し、そのお話を元に模型に色付けをしたり、建物の大きさを修正していきます。ワーク
 ショップは、ODENSE2号を作った鍬ヶ崎と、宮古市の中でも被害が大きかった田老の2箇所
 で実施しました。

 Q:宮古市の方々との信頼関係が深まったと実感できる出来事などはありましたか?
 最初は、社会福祉協議会の方から伺うお話を通してしか被災者の方々の状況が分かりま
 せんでした。しかし、活動を続けていくうちに、七滝湯の女将さんから銭湯復建に関す
 るご相談をいただいたように、段々と仮設住宅にお住まいの方や復興支援住宅の建設待
 ちの方などから、「将来こういう家を建てたい」といった個人的なご相談をいただくこ
 とが増えていきました。また同時に、鍬ヶ崎の街の景観や将来像について、住民の方々
 とお話する機会も増えていきました。

 そして、学生たちにとって宮古市は「第二の故郷」となり、各人が喜んでいただいた地
 元住民の方々と親睦を深め、個別にメールや手紙・電話などで連絡を取り合っています。
 このようなことから、私だけでなく学生たちも含め研究室全体が、地元住民の方々との
 信頼関係を構築できたという実感を持つようになりました。

  
 記憶の街ワークショップの様子

 Q:現在の宮古市での主な活動と今後の展開について教えてください。
 4年目となる現在は、鍬ヶ崎にある宮古市で一番古い銭湯「七滝湯」の復建支援を行っ
 ています。前述の「記憶の街ワークショップ」に、七滝湯の女将さんが参加されていた
 ことがきっかけとなり、この支援活動が実現しました。漁港には、「銭湯がなくなると、
 その漁港に人が集まらなくなる」という古いジンクスあるそうです。「何としても自分
 の手で銭湯を復活させたい」という女将さんの強い熱意に惹かれ、学生たちを中心に試
 行錯誤しながらプロジェクトを進めています。
 
 プロジェクト開始当初はODENSEの建設が中心でしたが、地元の方々との関係性が構築さ
 れるにつれて、段々と街全体の将来を一緒に考えるといった支援活動にシフトしてきま
 した。今後も研究室全体として持続可能な支援活動を続けていくと同時に、学生一人ひ
 とりが自らできる社会貢献の形を見つけていって欲しいと考えています。

 Q:プロジェクト運営において、学生たちはどのような役割を担っているのでしょうか?
 私が指導しているという意識は全くなく、むしろ研究室で取り組んでいる活動は、すべて
 学生たちが主体となって運営しています。各プロジェクトについて2名のリーダーを選出
 し、その他の研究室のメンバーはコアメンバーとして、さらに有志の低回生を集い、活動
 しています。全ての学生が何らかのプロジェクト・リーダーを担う形になるため、初めは
 フワフワしていた学生も自然と責任感が芽生えてきます。

 最近は世間の関心が東日本大震災から離れ始めているため、活動資金を集めることが難し
 くなってきています。また、プロジェクト自体も4年目に入り、研究室として復興支援活
 動を行うことが定着してきたことから、次は学生一人ひとりのやる気やモチベーションを
 高めていく仕組みとして、これまで主に私が行ってきた活動資金の管理を学生たちに任せ
 ることにしました。学生たちが、模型などの建築スキルを生かしたグッズ開発を行い、自
 ら資金を稼ぎ、そのお金を使いながら活動することにより、専門家としての意識づくりや
 活動の達成感を味わって欲しいと考えました。その一環として取り組んでいるのが、「七
 滝湯」の復建支援におけるオリジナルグッズの製作です。プロジェクトにご支援くださっ
 た方を対象に、寄付金額に応じたグッズをプレゼントしています。

  
 銭湯「七滝湯」(写真左)
 学生たちが製作しているオリジナルグッズ(写真右)


 Q:ラオスでもプロジェクトを始められると伺いました。その内容について教えてください。
 
今年の秋に、ラオスから京都市動物園にアジアゾウ4頭が寄贈されることになりました。
 そのお礼として、日本からはラオスのスポーツや教育面を支援することを目的に、ラオス
 サッカー連盟の横にサッカー教室ができる場所を作り、元Jリーガー選手等の協力のもと
 文化交流を行うといった構想が進められています。このサッカー教室として、サッカー
 ボール型のODENSEを建設することになりました。私の研究室の学生10名とラオス国立
 大生10名が協働して建設作業を進める予定です。まずは立命館大学の国際PBL
 (Project-Based Learning)の場の足がかりとして、宮古市での経験を生かして教育や交
 流の場を作り、ゆくゆくはもっと大学としての支援のあり方を広げていきたいと考えて
 います。

 Q:教育・研究、そして社会活動とお忙しい日々をお過ごしですが、どのように気分転換
   されていますか?

 
 私は趣味と言えるようなものが特にないのですが、映画鑑賞は好きです。仕事の合間に
 パッと観にいくこともよくあります。特に、SF(サイエンス・フィクション)映画のよう
 な未来志向のものを好んで観ていますね。建築という職業もあると思うのですが、未来
 の世界を題材にしたものや、これからの社会を予測するような内容の映画に惹かれます。

 あとは、温泉・銭湯・サウナが大好きです。以前は、時間があったので神戸にある「す
 ずらんの湯」という温泉に、わざわざ高速に乗ってまで通っていました。(笑)
 
 また、趣味とは少し違うのですが、ボランティア活動が好きです。自分の建築事務所を
 立ち上げたばかりの頃、すごく暇だったので、コンペに応募したり、ボランティア活動
 のようなことを多くやっていました。当時、ボランティア活動に積極的に参加している
 方々の意識の高さが刺激になり、勉強になりました。振り返ってみると、今こうして
 学生たちと社会活動やボランティアをやるようになったのは、このことがきっかけだっ
 たかもしれません。

 Q:読者の方々へメッセージをお願いします。
 若者の活躍の場は無限大、まずは社会に繋がる学びの環境で、人間力を高めてもらいた
 いと思っています。地元の南草津や京都、関西は無論、被災地、海外問わず、専門家と
 して活動し、人に喜んでいただく成功体験を肌で感じてもらいたいと思っています。こ
 うした環境で育った卒業生と、将来、協働したいと思っています。学生は私にとって、
 夢を共有し一緒に活動する仲間です。学生共々、ぜひ応援よろしくお願いいたします。

 

 

 「七滝湯」の復建支援にご支援ください!
 http://ritsapdl.wix.com/project-nanatakiyu

 また、11月19日(火)~24(日)の期間、河原町三条のギャラリー(VOX SQUARE)にて、
 展覧会
が開催されます。詳細は、追って以下のサイトに掲載予定です。
 https://www.ritsumei.ac.jp/se/rv/aud/exhibit/


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 いかがでしたでしょうか。

 インタビューの際に先生が、「学生たちとは運命共同体」だ
 とお話されていたことが印象深く残っています。そのお言葉
 どおり、宗本研究室はこれからもお互いに刺激し合い、一緒
 に活動の未来図を描きながら、挑戦を続けていくのだと感じ
 ました。今後の展開にご注目ください。

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▼編集後記▼

 今年5月にバレエ界のアカデミー賞といわれる「ブノワ賞」を日本人として初めて受賞
 した木田真理子さん(2007年産業社会学部卒・大阪府出身)をVOL.51のトップニュース
 でご紹介しました。

 世界で活躍中の木田真理子さんが8月1日(金)に立命館大学を訪れ、トーク企画「木田
 真理子先輩に聞こう~世界とわたりあうスピリッツ~」に参加されました。
 当日は、ゼミの指導教員であった小澤亘教授とご一緒に登壇され、苦難を乗り越えたエ
 ピソードや座右の銘、学生時代についてお話いただきました。企画には、選ばれた小学
 生から大学生までの児童・学生が参加し、木田さんは彼らに「自分のやりたいことをや
 り抜いて欲しい」とエールを送られました。

  

 木田さんに質問した立命館小学校の布山ことみさんは、「自分もバレエをやっているの
 でアドバイスをもらえてよかった。木田さんを見本にがんばっていきたい。将来つらい
 ことがあっても乗り越えてやさしい木田さんのようなバレリーナになりたい」と語って
 いたそうです。

  
 
 自分の目指す人が同じ立命館の先輩であることは嬉しいですね。世界のバレエ界をリー
 ドする木田真理子さん。次は、どんな世界をリードする校友が誕生するのでしょうか。

 【速報】8月7日(木)、木田真理子さんが「文化庁長官表彰を受賞」という
      嬉しいニュースが入ってきました。
      これからも益々の活躍が期待されます。

 (立命館CLUB事務局 向山)

▼第55号読者プレゼント▼

 今回は、「1/100サイズ七滝湯復元模型キット&七滝湯オリジナルレターセット」2名様
 にプレゼントします。


 
 七滝湯1/100サイズ復元模型キット
 (左) 組み立て前 (右) 組み立て後



 
 七滝湯オリジナルレターセット

 これは、「立命館LIFEのススメ」で紹介した、宮古市鍬ヶ崎にある銭湯「七滝湯」の復建
 プロジェクトにおいて、学生たちが製作しているオリジナルグッズです。プロジェクトに
 ご支援いただいた方を対象に、寄付金額に応じたグッズをプレゼントしています。今回は
 特別に、読者プレゼントとしてご用意いただきました。

 プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
 なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。

 <応募締切:8/18(月)>

 【パソコンの方はコチラをクリック】

 【携帯電話の方はコチラをクリック】

 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記の
  うえ、立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。

 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項
 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
 (5)プレゼント発表時の氏名公開:可  否
  (否の場合はイニシャルで表記いたします。
   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)

▼第54号読プレ当選発表▼

 多数のご応募ありがとうございました。
 第54号の読者プレゼント当選者の発表です。 
 プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

 ★★★★★★★★★★★★★★★★
 ★・高田 彰さん  (長野県)★
 ★・牧野 里美さん (福井県)★
 ★・Y.K.さん     (兵庫県)★
 ★★★★★★★★★★★★★★★★

次回のご応募もお待ちしています。

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次回配信予定は8月22日(金)です。お楽しみに。
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 て、立命館大学では一切の責任を持ちません。
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