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最新号・バックナンバー

立命館CLUB 【VOL.109】

立命館CLUB【VOL.109】

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.109━━━
 ■□■ 2016.12.22 立命館CLUB-立命館の“今”を届けるメールマガジン-
 ■□■ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/
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 立命館CLUB会員の皆様、こんにちは。

 今年も残りわずかとなりました。2016年は皆様にとって、どのような1年だったで
 しょうか。立命館CLUBは、今号が今年最後の配信になります。来年は1月13日(金)
 からスタートします。

 さて、12月12日(月)は、「1(いい)2(じ)1(いち)2(じ)」=「いい字1字」
 の語呂合わせから、「漢字の日」として制定されています。この「漢字の日」に
 合わせ、立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所『白川フォント』を無料公開
 しました。常用・人名漢字の古代文字約4,000字が検索可能となり、開発された文字
 フォントは現代の漢字を入力すると、簡単に古代文字に変換されます。
 是非お試しください。
 
 
 白川フォントダウンロードサイトはコチラ≫
 

 年末の女子陸上競技部も注目です。12月30日(金)、静岡県にて「2016全日本大学
 女子選抜駅伝競走 富士山女子駅伝」
が開催されます。大会4連覇を目指す立命館大学
 女子陸上競技部。彼女たちの力強い走りに熱いご声援をよろしくお願いします。
 なお、この模様は、全国にも中継される予定です。

 <TV放送予定>
 ◆BSフジ「富士山女子駅伝事前特番-イマドキEKIDEN GIRLS-」
 [日 時]12月29日(木)8:00~9:00
 [出演者]立命館大学女子陸上競技部

 ◆フジテレビ系列「富士山女子駅伝」
 [日 時]12月30日(金)9:50~12:40
 [出演者]立命館大学女子陸上競技部

 大会公式ホームページはコチラ≫

 それでは、今号も学生や教職員の情報満載でお届けします。

 読者プレゼントは、「超特撰白雪 純米大吟醸 必勝の酒 勝馬米」です。

 応募方法は最後にお知らせします。それではお楽しみください。

▼学園ニュース▼

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 【1】稲盛経営哲学研究センター・国際シンポジウム
   「稲盛経営哲学に基づく社会の実現に向けて」を開催


 12月8日(木)、立命館大学大阪いばらきキャンパスにて、稲盛経営哲学研究
 センター・第2回国際シンポジウム「稲盛経営哲学に基づく社会の実現に向けて」を
 開催しました。冒頭、稲盛和夫・名誉研究センター長(公益財団法人 稲盛財団
 理事長・京セラ株式会社名誉会長)が開会挨拶、続いて、楊壮・北京大学国家発展
 研究院教授・MBA/EMBA(BiMBA)院長が基調講演を行いました。
 その後、中島隆博・東京大学教授のプロジェクトをはじめ4件の研究成果発表が行われ
 ました。午後の部では、広井良典・京都大学こころの未来研究センター教授の基調
 講演に続き、京セラ・JALなどを取り上げた7件の研究中間発表をはさみ、「稲盛経営
 哲学に基づく良い経営、良い社会実現の課題と方法」をテーマにしたパネルディス
 カッションが行われ、青山敦・研究センター長がコーディネーターを務め、野中
 郁次郎・一橋大学名誉教授などがパネリストとして参加しました。当日は、国内外の
 研究者・企業関係者・学生など184名が参加し、盛大な拍手のなかシンポジウムは
 終了しました。
 
 稲盛和夫・名誉研究センター長

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 【2】若手教員の各分野での活躍

 ●畑中麻子・法学部准教授 「変動する欧州」研究連盟2016年学位論文賞を受賞
 12月8日(木)、畑中麻子・法学部准教授が「変動する欧州」研究連盟2016年学位論文
 賞を受賞しました。同賞は、フランス国内最大の政府基礎研究機関「国立科学研究所」
 に属する一研究組織であり、ストラスブール大学の7つの研究所によって構成される
 「変動する欧州」研究連盟により2012年に設立、特に優れたヨーロッパ研究分野の学位
 論文に授与されるものです。

 ●石川亮太・経営学部教授 第59回「日経・経済図書文化賞」受賞
 11月3日(木)、第59回「日経・経済図書文化賞」受賞図書が発表され、石川亮太・
 経営学部教授著『近代アジア市場と朝鮮』 (名古屋大学出版会)が選ばれました。
 「日経・経済図書文化賞」は、経済および経営・会計分野の学問、知識の向上に貢献
 するとともに、その一般普及・応用に寄与することを目的に昭和33年に設立、日本
 経済新聞社と日本経済研究センターが共催している賞です。
 
 詳細はコチラ≫

 ●笠原浩太・生命科学部助教 「平成27年度HPCI利用研究課題」優秀成果賞を受賞
 10月21日(金)、笠原浩太・生命科学部助教が「平成27年度HPCI利用研究課題」優秀
 成果賞を受賞しました。HPCIは「High Performance Computing Infrastructure」の
 略で、スーパーコンピュータである「京」と全国の大学や研究所などに設置されて
 いる主要なスパコンをネットワークで結ぶ役割を果たしています。今回、笠原助教は
 HPCIを利用して研究を実施し、「転写因子ディスオーダー領域の翻訳後修飾による
 機能制御機構の解明」というテーマで優れた研究成果を収め、本賞を受賞しました。
 

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 【3】体育会カヌー部 各種選手権大会にて優勝

 8月23日(火)~ 8月28日(日)、石川県小松市木場潟カヌー競技場にて「第52回
 全日本学生カヌースプリント選手権大会」が開催され、体育会カヌー部は、K-1
 (1000mAF)、K-2(1000m)、K-4(1000m)、K-2(200m)の4種目で優勝を果たし
 ました。新岡浩陽さん(スポーツ健康科学部4回生)は4種目全てに出場しました。
 また、9月8日(木)~9月12日(月)、同会場にて開催された「SUBARU平成 28度
 日本カヌースプリント選手権大会」では、新岡さんと明石寛幸さん(鹿屋体育大学)
 のペアが K-2(1000m)に出場し、優勝を飾りました。さらに、11月 5日(土)~
 11月 6日(日)、岐阜県海津市長良川国際レガッタコースにて「第 6回全日本学生
 カヌー長距離選手権大会」が開催され、新岡さんがK-1(15000m)の部で見事優勝
 しました。
 
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 【4】居合道同好会 「第31回全日本学生居合道大会」個人優勝・準優勝、団体3位

 11月27日(日)、龍谷大学深草キャンパスにて、「第31回全日本学生居合道大会」
 開催され、個人戦において福永靖史さん(理工学部3回生)が優勝、溝田晴矢さん
 (産業社会学部3回生)が準優勝、また団体戦でも3位に入賞するという快挙を成し
 遂げました。
 
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 その他学園ニュースはコチラ≫
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▼EVENT(公開講座)▼

 掲載しているイベントや公開講座は、天候や諸事情により、延期または中止になる
 場合があります。問い合わせ先やイベントホームページをご確認ください。
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 【1】[@京都][無料][要事前申込]
  第2回 新春 子どもお茶会~百人一首であそうぼ~

 日本の伝統文化であるお茶の作法や百人一首の遊び方について、体験しながら楽しく
 学べます。

 [日 時] 1月5日(木)
      午前の部10:00~12:00(定員20名)
      午後の部14:00~16:00(定員20名)
 [場 所] 西陣の町家・古武(京都市上京区大宮通五辻上ル)
 [参加費] 無料
 [その他] 小学校3~6年生が対象です。
      応募締切りは、12月25日(日)必着。※応募多数の場合は抽選となります。

 お申し込みフォームはコチラ≫
 
 詳細はコチラ≫
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 【2】[@京都][無料][申込不要]
  ARCセミナー 小松和彦氏講演会「国芳『安達原一ツ家之図』を読み解く」

 [日 時] 1月13日(金)16:30~18:00
 [講 師] 小松和彦氏(国際日本文化研究センター所長)
 [場 所] 立命館大学アート・リサーチセンター2F 多目的ルーム
 [入場料] 無料
 [その他]「日本の伝説 異界展~人から鬼へ 鬼から人へ~」
      1月6日(金)~1月20日(金)9:30~17:00 ※土・日・祝は休館
      立命館大学アート・リサーチセンター1F 展示室
 
 詳細はコチラ≫

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 その他の公開講座はコチラ≫ 
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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼

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 【1】[@神奈川][有料][申込不要]
  アメリカンフットボール部「2016年度東西大学対抗戦 第3回 TOKYO BOWL」

 関東1部TOP8準優勝の慶應義塾大学との対戦です。

 [日 時]12月25日(日)14:00キックオフ(開場10:30) 
 [場 所]横浜スタジアム(横浜市中区横浜公園)
 [入場料]一般・大学生1,500円 高校生以下無料
 
 詳細はコチラ≫

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 【2】[@北海道][無料][申込不要]
  アイスホッケー部「第89回日本学生氷上競技選手権大会 アイスホッケー競技」
  北陸大学戦


 [日 時]1月5日(木)9:00~
 [場 所]新ときわスケートセンター(北海道苫小牧市ときわ町3丁目8-5)
 [入場料]無料

 詳細はコチラ≫

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 その他のイベントはコチラ≫
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▼輝く学生インタビュー▼

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  第81回 輝く学生インタビュー
        地味で地道な練習の先に、美しい演技がある
                        立命館大学体育会体操部

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 このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介
 していきます。今回ご紹介するのは、立命館大学体育会体操部信行宏紀さん
 (文学部2回生・福岡県出身)
福山開羅さん(産業社会学部2回生・兵庫県出身)
 です。体操の魅力や体操ならでは練習方法などについてお話を伺いました。
 
 (写真左)福山開羅さん
 (写真右)信行宏紀さん


 Q.「立命館大学体育会体操部」(以下、体操部)のメンバー構成を教えてください。
 信行さん:3回生3名、2回生6名、1回生6名の15名です。4回生はすでに昨年の12月で
 引退していますが、ときどき練習に来てくださることもあります。今年の1回生は
 経験者が多かったですが、体操部全体では経験者・未経験者は半々くらいです。

 Q.体操部の活動を教えてください。
 福山さん:練習は週4日、火曜・木曜は衣笠体育館で16時~20時頃、土曜・日曜は
 学外で行っています。月曜・水曜・金曜は自主トレにしています。2月には関西大学・
 関西学院大学・同志社大学・立命館大学が集まる「関関同立合宿」、8月は福井県での
 「海合宿」、9月は立命館大学・同志社大学・京都産業大学の「3大合宿」と、年3回
 合宿を行っています。
 信行さん:土曜日は京都大学体育館、日曜日は滋賀県立栗東体育館を利用させていた
 だいています。体操競技は、器具・設備の出し入れに時間がかかるのですが、京都
 大学体育館や滋賀県立栗東体育館はそれらが常設されているので、すぐに練習を
 始めることができます。また、他大学の体操部とも交流ができ、お互いに刺激しあい
 ながら練習をする機会になっています。
 
 「海合宿」では筋トレのほかに、遠泳なども行って筋力アップをしています

 Q.年間の試合スケジュールや目標とする大会を教えてください。
 信行さん:主な試合スケジュールは、4月の関西学生選手権大会、5月の西日本学生
 選手権大会、6月の京都学連合同練習、9月の全日本学生選手権大会、11月の関西学生
 新人選手権大会です。全日本学生選手権大会には、種目別と個人総合の上位の選手が
 出場できます。しかしこの数年間、立命館大学体操部は全日本学生選手権大会に出場
 できず悔しい思いをしています。現在は西日本で開催される一つひとつの大会で上位
 入賞を目標に、頑張って練習しています。
 
 3大学定期戦では、男女ともに個人総合優勝を果たしました

 Q.体操を始めたきっかけを教えてください。
 信行さん:私は、大学から体操を始めました。高校生までは陸上部に入っていたので
 体操とは全く縁がありませんでした。大学入学直後の新歓祭典のときに、いろいろな
 サークルのチラシを見ていて初めて体操部があることを知りました。祖父が大学生の
 頃に体操をやっていた話を聞いていたこともあり、「面白そうだし、一度みてみよう」
 と思って見学にいったことがきっかけです。部の雰囲気もよく入部を決めました。
 福山さん:私も大学から体操を始めました。しかも信行さんと同じく、高校時代は
 陸上をしていました(笑)。中学生・高校生の頃にテレビで見た体操選手がとても
 華やかで憧れがあったのですが、中学・高校には体操部がなかったのと、陸上競技に
 興味を持っていたこともあり、陸上をしていました。大学入学前に立命館大学体操
 部のTwitterを見つけて体操部があることを知りました。入学まではTwitterを通して
 先輩にいろいろと聞いて、入学後は迷うことなく体操部の体験会に参加しました。
 先輩方は優しくとても分かりやすく教えてもらいました。身体は陸上部で鍛えていま
 したし、運動神経にも自信があったので、体操の動きもある程度できると思っていた
 のですが、試しに挑戦してみたらまったく身体がついてきませんでした。その悔しさ
 もあり、絶対できるようになりたいと思い入部を決めました。
 信行さん:なぜか元陸上部が多いです。偶然だとは思いますが、陸上部で鍛え上げた
 足腰の強さは、踏切など体操でもすごく役に立つものだと思います。

 Q.他大学と合同練習をすることが多いようですが、メリットはどのような
  ところですか?

 信行さん:刺激を受けることができることが一番のメリットだと思います。体操と
 いうのは自分では身体がどう動いているかよく分からないため悪い癖などが直しに
 くく、同じチームのメンバー同士でも見慣れてしまって気づかなくなることがあり
 ます。他大学の選手に見てもらうことで、今まで気づかなかった癖が見つかったり、
 演技の方法などの新たな視点を学ぶこともできます。
 福山さん:大学それぞれに「カラー」があり、床が強い大学、つり輪が強い大学など
 様々です。自分と同じ種目に取り組んでいる選手との比較がたくさんできるので、
 刺激になったり参考になったりすることが多いです。また、一緒に練習をさせて
 もらうことで、各大学が得意とする種目の練習方法も含めて学びあうことができます。
 関係はとても良好で、練習や試合ではお互いに応援しあう雰囲気もあり、とてもよい
 繋がりだと思います。
   
 合同合宿では、練習前に「今日の目標」を宣言します

 Q.ほかの競技では、試合に勝つために対戦相手の研究をすることが多いと思います。
  体操競技ではどうでしょうか。

 福山さん:意外に思われるかもしれませんが、練習方法や演技の内容などを秘密に
 しておくといったような手の内を隠すことはありません。体操という競技は、自分
 との戦いという要素が大きく、いかに普段の練習どおりの完璧な演技をするかという
 ことが大事です。どの大学も各々の技術向上を目指してがんばっています。例えば、
 次の試合でどんな技を披露するのかを他のチームに知られてしまって困るという
 ことはありません。
 信行さん:体操には、演技の美しさ・正確さで決まる「Eスコア(減点法)」と、技の
 難易度で決まる「Dスコア(加点法)」があります。このどちらに重きを置いて演技を
 するのかが大切です。例えば、「ある程度の失敗があったとしても、難易度の高い技に
 挑戦してDスコアの得点を伸ばそう」といったチームとしての方針がある場合もあり
 ますが、基本は自分の演技だけに集中しています。
  
 普段の練習どおりの完璧な演技を目指しています

 Q.ライバル校として位置づけている大学を教えてください。
 信行さん:京都学連の大学、京都大学・同志社大学・京都産業大学・京都教育大学
 などです。そのなかでも京都大学・同志社大学は、普段の練習を一緒にしている
 こともあり、絶対に負けたくないと思っています。特に今年、この両大学に強力な
 新入生が入ってきたこともあり、私たちももっと技に磨きをかけて完璧な演技を
 目指さないといけないと思っています。

 Q.体操といえばオリンピックの印象が強いですが、大学の体操部で腕を磨いてオリン
 ピック選手になるというケースが多いのでしょうか?

 信行さん:体操は幼少期の頃からやっているほど有利なスポーツです。幼少期から
 体操に取り組んできた有力選手は体操の強豪大学に進学することが多く、日本体育
 大学や順天堂大学に集中しています。西日本では鹿屋体育大学や福岡大学が強い
 ですが、オリンピック選手はほとんど関東の強豪大学出身です。
 福山さん:体操はプロ選手として活動していくのは難しく、例えばコナミスポーツ
 などに就職し、サラリーマンをしながらであったり、体操クラブでコーチ兼選手と
 して競技を続けたりするパターンが多いと思います。
 信行さん:立命館大学体操部からは日本代表になるような選手はまだ出ていませんが、
 卒業しても体操に関わりたいと思い、体操クラブを開いている方もたくさん
 いらっしゃいます。

 Q.体操が未経験の部員もおられるとのことですが、最初はどのように練習する
  のでしょうか。

 信行さん:例えば鉄棒の場合、最初から車輪を回すのは無理です。まずは身体の使い
 方を覚えます。最初は鉄棒にぶら下がってスイングといって身体を揺らして「ここに
 力を入れる。ここの力は抜く」と、何度も繰り返して身体に染み込ませていきます。
 最初の頃は力の入れ方がまったく分からず、鉄棒を強く握ってしまい手の皮が剥けて
 しまいます。それでも練習を繰り返すことで、ぎこちなかった動きが活き活きとした
 動きに変わってきます。そこからやっと、技の練習に入ります。入部当初は怪我と
 手の皮が剥けることへの恐怖心が大きかったですが、力の使い方が分かるとその嬉し
 さの方が大きくなり、もっと練習をがんばろうと思えます。
  
 (写真左)平行棒を使っての練習
 (写真右)足の先まで綺麗に伸びているかを、ほかのメンバーに確認してもらいます


 Q.大学から体操を始めた選手が大会に出るまでどのくらいかかるのでしょうか。
 信行さん:試合に出る場合、最低限できないといけない動きが採点表に載っています。
 まずはその動きを習得しなければいけませんので、1年間は基礎固めの時期になり
 ます。また、大会の種目では必ず入れないといけない技があります。例えば、床の
 種目では必ず宙返りの技をしているイメージがあると思いますが、それ以外にも
 倒立や後方形・側方形の宙返りなどをしなければいけません。また、終末技といって
 演技の最後にはC難度以上の技を入れることなど、細かくルールが決められています。
 これらを全部満たさないといけないうえに、採点は上級者と同じレベルで行われる
 ため、多くの選手はかなり戸惑います。
 福山さん:子どもの頃から体操をやっている選手であっても、これらのルールを満た
 せないこともあり、「点を出す」ということは経験者でも難しいことです。また、
 試合に出場しはじめた頃は、行う予定の技を緊張で忘れてしまうこともあります。
 試合が終わって得点を見て、「あれ、何でこんなに点が伸びていないんだろう」と
 考えていたら、技を1個入れ忘れていたことにそこで初めて気づくこともあります。
 しかし、厳しい練習を乗り越えて、何回も反復して演技を身体に染み込ませて、
 点としてしっかり評価されたときはとても嬉しく、今までの苦しかった思いも吹き
 飛びます。
 
 今年のチームジャージ

 Q.体操部の雰囲気はどのような感じでしょうか。
 福山さん:他大学に比べ、大学から体操を始めたメンバーが多いです。そのため、
 スタートラインが同じメンバー同士で「あいつには負けたくない!」と、ライバル
 心を燃やしています。ただ普段の練習はとても明るい雰囲気で、回生に関係なく、
 経験者の1回生が大学始めの先輩に教えることもあります。経験者のアドバイスは
 とてもありがたく、皆素直に聞いています(笑)。
 信行さん:コーチとして2015年から週1回・火曜日に、元全日本大会出場選手で体操
 教室でも教えていてらっしゃる吉田昌弘さんに来ていただいています。卒業した
 先輩と繋がりがあったということもあり、立命館大学体操部で教えてほしいという
 話を吉田さんにしてくださいました。その後OBの方々からもお願いしていただき、
 来ていただけることになりました。技術面はもちろんですが、吉田コーチがいると
 良い意味で部の雰囲気がグッと引き締まり、練習の質が向上していると感じます。

 Q.試合や練習の際に心がけていることはありますか?
 信行さん:試合は一発勝負でやり直しはできません。試合の一ヶ月前から通し練習を
 して自分の演技を身体に染み込ませます。私の場合は、試合会場で演技をするイメー
 ジを持てるように、通し練習を始める前にほかのメンバーに見てもらえる状況を作り
 ます。特にゲン担ぎなどはせず、自分のリズムをしっかり作って、今までやってきた
 ことを全て出せると信じて試合に挑んでいます。
 福山さん:チームとして未熟な部分も多いので、基礎練習をしっかりしていこうと
 考えています。これからの時期は基礎固めをしたいですし、地味な練習こそ大事に
 していきたいと思っています。普段の練習をどれだけ試合の雰囲気に近い状況で
 できるかをいつも考えています。他大学に比べて動画撮影を多く取り入れていて、
 何度も見直すことでどこが悪いかをお互いに洗い出す作業も大事にしています。
 技の綺麗さも評価の基準ですので「膝が曲がっていないか。脚が開いていないか。
 つま先は伸びているか」という、細かなところも動画を見て修正します。技の難易
 度は才能に左右される面が大きいため、動画撮影を通じて動きを洗練させ、取れる
 点は確実に取っていこうと心がけています。
  

 Q.注目してほしい選手を教えてください。
 信行さん:1回生の小椋壮一郎くんは器用で、恐怖心をあまり感じずに積極的に様々な
 技に挑戦しようとしています。少々危なっかしい所もありますが、何にでも挑戦しよ
 うという意気込みには驚かされることがあります。また、例えば同じC難度でも、種目
 によってやりやすいC難度と難しいC難度があり、鉄棒のC難度はとても難しいのです
 が、彼は安定してできています。これからの活躍に期待しています。
 福山さん:2回生の小林慎吾くんにも注目してほしいと思います。彼は大学から体操を
 始めました。筋トレが大好きでつり輪の筋力トレーニングに関しては誰にも負けない
 という量をこなしています。現在、つり輪の難易度はA難度からG難度までありますが、
 E難度の技までできるようになっています。これはオリンピック選手も使っている
 ようなレベルの技で、これをたった1年で身につけたことにはとても驚きました。
 信行さん:団体戦は、絶対に高得点が取れる得意種目を持っている選手がいると
 点数が安定するので、チームとしてすごく心強い存在になっていると思います。

 Q.お二人の得意種目・得意技を教えてください。
 信行さん:現在得点が高く出るのは床の種目です。大学から体操を始めた人すべてに
 言えることかもしれませんが、床種目は一番点数が出やすく技の要求も満たしやすい
 種目だと思います。私は特に前方系の技が一番得意です。好きな種目は鉄棒です。
 祖父が大学時代に国体に出場し、鉄棒で3位になった話をよく聞かされていたので、
 私自身も鉄棒種目が好きになりました。
 福山さん:今、力を入れているのは跳馬です。跳馬は基本的な「転回跳び」という
 跳び方があり、その基本形を応用させて「ひねり」を1回入れて飛ぶ技が得意です。
 床と跳馬は他の種目と比べて足を主に使う種目になります。元陸上部ということで
 脚力には自信がありますので、床と跳馬は好きな種目でもあります。

 Q.これまでの活動で成長したこと、転機となったことを教えてください。
 信行さん:入部当初は「部活」という、すごく厳しいイメージがあり、自分がついて
 いけるのか不安ばかりがありました。しかし、先輩方が優しく親身に指導してくだ
 さったことで、技術を向上させることができましたし、どのように人に教えたら良い
 のかも学ぶことができました。体操での身体の使い方や動かし方はとても感覚的なの
 ですが、それを言葉で言い表す表現力や、相手が気づいていない直すべき点も指摘
 してあげられるような観察力が培われたと思います。
 福山さん:高校時代までの陸上部ではどちらかというと、自分が教える立場のことが
 多かったのですが、体操部では教えられる立場に変わったことで、新しい視点を見つけ
 ることができました。例えば、経験者や先輩のほうから教えにきてくれることだけ
 ではなく、自分から教えてもらいにいく積極性や、上手な人の身体の動きなどを
 自分にうまく取り入れる器用さが身についたと思います。

 Q.今後のチームの目標・挑戦したいことを教えてください。
 信行さん:当たり前ではありますが、第一に怪我をしないことです。今シーズンは
 怪我人が多く、実力が十分に発揮できませんでした。難易度が上がれば得点もあがる
 ため、技の完成を大会に間に合わせようと少し焦ってしまったことが、結果的に
 怪我につながった面もあったと思います。体操は全身を使う競技ですので、一ヶ所
 でも怪我をしてしまうと感覚が鈍って練習ができなくなります。練習できない期間が
 長くなると、今までの分を取り戻すにも時間がかかります。筋肉をつけることはもと
 より、柔軟も多く取り入れて、怪我をしにくい身体作りをしていこうと思っています。
 また、構想の段階ですが立命館大学体操部で指導してくださっている吉田コーチと、
 体操を普及するための活動ができないか考えています。
 福山さん:地域の方々も参加できるような体操教室など「開かれた体操部」をアピー
 ルしたいです。一昨年の学園祭では体操教室を開催して、子どもたちに逆上がりを
 教えたり、体操を行ったりしたそうです。そのような、体操を通じた交流ができれば
 と考えています。「すごい技ができて、強い体操部」というだけでなく、体操を
 広げるための活動もしていきたいと思っています。
 

 ~~~
 いかがでしたでしょうか。
 「今年の1回生に映像学部の部員がいて、体操部のアピール動画も本格的なものができ、
 興味を持ってくれる人が少しずつ増えてきたんですよ」と嬉しそうに話してください
 ました。華やかな演技のためには、地味で地道な練習で培った強さとしなやかさ、
 普段の練習と全く同じ動きを試合で再現する精神力が求められるということを改めて
 感じることができました。頭の先から足の先まで、すべてで魅せる体操の演技。
 これからの活躍がますます楽しみになりました。

▼編集後記▼

 冬休みに入った子どもたちが「もういくつ寝ると、お正月~♪」なんて歌いながら、
 元気に外を駆け回る時期になりました。今年も1年、無事に立命館CLUBが配信でき
 ました。ご愛読いただきました読者の皆さまに、心より感謝申し上げます。
 年始といえば初詣、ということで、今回は、上賀茂神社(正式名称:賀茂別雷神社)
 の権禰宜・乾光孝さん(文学部1997年卒・大阪府出身)
にお話を伺いました。

 ―立命館大学に入学された理由と、神職を目指されたきっかけを教えてください。
 4代前の先祖が神職だったこともあり、早い段階から、神職の道に進むことは決めて
 いました。神職に関する専門の勉強は行っていましたが、インターナショナルな
 ことも含めて学びたいと思っていたので、当時国際化を積極的に展開していた
 立命館に魅力を感じました。立命館に入学したことで、英語やエスペラント語のサー
 クル活動、さらには「世界大学生平和サミット」にも参加することができました。
 日本への愛着を抱きながらも、立命館では世界に対する関心を深めることができ、
 バランスよく育てていただいたと思っています。

 ―神職として、海外でも活躍されたと伺いました。印象に残っていることを
  教えてください。

 「日本を正しく理解して欲しい」という願いから、2003年~2006年まで、国連NGOの
 「ニューヨーク宗際センター」に出向して、日本文化の発信や宗教間の相互理解を
 深める活動に取り組みました。
 ニューヨークでの活動で印象に残っているのは、マイナーリーグの神式必勝祈願です
 ね。私が赴任した年は、ちょうど松井秀喜選手がヤンキースに入団した時でした。
 私がマウンドをお祓いしたあとに、松井選手が始球式に立ちました。松井選手の
 ような日本人が海外で活躍する、まさにその同時期に日本の文化を広める役割の
 一端を担えたことは印象深い出来事でした。

 ―上賀茂神社において、海外の方に説明される際に気を遣われていることは
  ありますか?

 常に、「誤解なく伝えるにはどうすればよいか」ということを考えています。
 神職に関する専門的な知識は、当然ながら、私は日本語で理解しています。その上で、
 ニュアンスを正しく伝えるにはどのような表現がよいのか、どうすれば正しく伝える
 ことができるのか、試行錯誤しながら、表現する英語を考えています。

 ―初詣に関する豆知識を教えてください。
 初詣は、非常に混んでいるので大変だと思います。もし、新年にゆっくりと参拝され
 たい方は、元旦の朝の3時~5時頃がよろしいかと思います。全国的に、どの神社も、
 その時間は空いていると思いますよ。

 ―今後の夢や挑戦したいことは何ですか?
 これから、東京オリンピックに向けて、日本の伝統・文化を多くの人に紹介する
 機会がたくさんあると思います。立命館で培った知識や経験を活かして、より正確に、
 より魅力的に、海外の方に伝えていければと思います。

 ~~~
 残念ながら元旦、2日だけは上賀茂神社にはいらっしゃらないとのことでしたが、
 「神社で見かけたら、いつでも気軽にお声掛けください」とおっしゃってください
 ました。
 神職のお仕事は、「神と人との仲執持(なかとりもち)」と言われます。世界に日本の
 文化を伝えたいという強い思いは、まさに、世界と日本の仲執持としてのお役目も
 担っていらっしゃるようでした。


 上賀茂神社ホームページ≫

 (立命館CLUB事務局 向山)

▼第109号読者プレゼント▼

 今回は、「超特撰白雪 純米大吟醸 必勝の酒 勝馬米」2名様にプレゼントします。
 久保 幹・立命館大学生命科学部教授の分析により、競走馬からの馬有機堆肥は、
 非常に良好な成分を含有する良質な堆肥であることがわかりました。その馬有機
 堆肥を惜しみなく使い、肥沃な水田で栽培された勝馬米からつくられたこだわりの
 逸品です。是非ご応募ください。
 
 プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
 なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。

 <応募締切:1/9(月)>

 【パソコンの方はコチラ】

 【携帯電話の方はコチラ】

 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、
  立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。

 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項
 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
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   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)

▼108号読プレ当選発表▼

 多数のご応募ありがとうございました。
 108号の読者プレゼント当選者の発表です。 
 プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

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 ★・宮高豪さん    (大阪府)★
 ★・H.K.さん     (兵庫県)★
 ★・トミトミさん   (愛知県)★
 ★・松本文代さん   (三重県)★
 ★・うまばまさひろさん(奈良県)★
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 次回のご応募もお待ちしています。

 それでは、よいお年をお迎えください。

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 次回配信予定は1月13日(金)です。お楽しみに。
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