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立命館CLUB 【VOL.256】
2024年05月31日
立命館CLUB【VOL.256】
立命館CLUB会員の皆様、こんにちは。
日本陸上競技連盟が「パリ2024オリンピック競技大会」に出場する競歩の日本代表選手を発表し、柳井綾音選手(食マネジメント学部3回生)が男女混合競歩リレー代表に内定しました!柳井選手のパリでの躍動が今から楽しみですね!
もう一つ嬉しいニュースです。2024年春の国家公務員採用試験総合職の結果が発表され、立命館大学からは84名が合格しました。これは出身大学別では、東大、京大に次ぐ全国3位となります!合格者の皆様おめでとうございます。
今号の立命館CLUBは、OIC新展開やBKC開設30周年など学園の大きなトピックのご紹介、学生・院生インタビュー×2など盛りだくさんです。最後までお楽しみください!
もう一つ嬉しいニュースです。2024年春の国家公務員採用試験総合職の結果が発表され、立命館大学からは84名が合格しました。これは出身大学別では、東大、京大に次ぐ全国3位となります!合格者の皆様おめでとうございます。
今号の立命館CLUBは、OIC新展開やBKC開設30周年など学園の大きなトピックのご紹介、学生・院生インタビュー×2など盛りだくさんです。最後までお楽しみください!
▼学園ニュース▼
【1】創始155年・創立125年特別サイトオープン立命館大学は、2025年に創始155年・創立125年を迎えます。これにあわせて特別サイトを開設しました。是非ご訪問ください。
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【2】BKC開設30周年記念事業キックオフ・シンポジウムを開催
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【3】いばらき×立命館DAY2024を開催
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【4】TRY FIELD OPENING CEREMONYをOICで開催
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【5】立命館大学宇宙地球探査研究センター(ESEC)設立記念シンポジウムを開催
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【6】立命館大学の起業エコシステムが経済産業省調査で全国10位にランクイン
経済産業省が発表した大学発スタートアップ調査で、立命館大学は2023年度の大学発ベンチャー数が135社となり、総合順位で全国10位となりました。立命館大学は、2019年にビジネスを通じて社会課題解決を目指す人材を育成するプラットフォーム(RIMIX)を始動。2021年6月からオープン・イノベーションを通じた起業・事業化をワンストップで推進する専門組織「起業・事業化推進室」を立ち上げ、グラスルーツ・イノベーションを方針として、研究シーズの事業化や小学校から大学院までの一貫教育型アントレプレナーシッププログラムを進めてきました。2022年からはVenture Café Tokyoと日本の大学初となる定期的なイノベーション・交流プログラム「OIC CONNECT」を始動させ、毎月、起業家や研究者、学生など多様な人が交流し、学び合う機会を創出しています。そのほか、2020年に社会課題解決型のスタートアップに投資するファンド「立命館ソーシャルインパクトファンド」を立ち上げ、インパクト投資型の手法を用い、地域社会課題などを解決する事業を支援。2023年度にファンドの運用額を20億円に拡大し、社会課題解決を目指す立命館卒業生らに出資しています。こうした取り組みによって大学全体で起業に対する機運が高まり、起業を志す学生や卒業生、様々な起業家、企業等とのネットワークが形成され、今回の結果につながりました。──────────────────────────────────────
【7】O.P.ジンダルグローバル大学と協力協定および学生交換協定を新規締結
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【8】学生・校友の活躍をご紹介
<西田有里選手が「第21回U20アジア陸上競技選手権大会」で金メダル獲得>
<応援団吹奏楽部春の定期演奏会「R-POP 2024」を開催!>
<能楽部 薪能を開催>
<応援団チアリーダー部公演会「第6回応援団チアリーダー部PeeWeeS!単独公演会~宴~」を開催!>
<交響楽団第131回定期演奏会を開催>
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その他学園ニュースはコチラ≫
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▼EVENT(公開講座など)▼
【1】[@オンライン][要事前申込][無料]【かもしれない未来 20XX年】眠る資源を覚醒させる
近年注目を集める「未利用資源」の活用をテーマに、都市、農林水産、食に関わる最新の学際的研究と課題解決に向けた取り組みを、第一線で活躍する専門家たちが一挙に紹介します。未利用都市ストック資源の見える化、未利用廃棄物から価値を生み出すリサイクル技術、食の背後にある情報の「AIを活用した見える化」、未利用魚介類の有効活用による地域活性化、食に関わる持続可能な産業サプライチェーンのための美食地政学等、幅広いトピックを網羅します。
────────詳細はコチラ≫
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【2】[@衣笠][オンライン][要事前申込][無料]
立命館土曜講座
<6月のテーマ>
オーバーツーリズムを超える観光とは何か?(What is tourism over "over-tourism"?)
[日時・テーマ・講師]
◆6月15日(土)
なぜ京都はパンクしたか
第1次インバウンドブームとオーバーツーリズムの問題化を振り返る
文教大学 国際学部専任講師 中井治郎
◆6月22日(土)
「地域に対するケア(配慮)」というギフト
オーバーツーリズムを超えるために
立命館大学文学部 教授 遠藤英樹
いずれの日程も、
[時 間]10:00-11:30
[受講料]無料
[開催方法]衣笠キャンパス+ZOOMのハイブリッド
詳細はコチラ≫
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その他の公開講座はコチラ≫
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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼
【1】[@大阪]ホッケー部(女子) 「関西学生ホッケー春季リーグ(女子)」
①VS関西学院大学 ②VS天理大学
[日 時]①6月1日(土)12:20 ②6月9日(土)15:00
[場 所]立命館OICフィールド
詳細はコチラ≫
【2】[@滋賀]
サッカー部(男子)「2024年度第102回関西学生サッカーリーグ(前期)」
VS同志社大学
[日 時]6月2日(日) 14:00
[場 所]皇子山運動公園陸上競技場
詳細はコチラ≫
【3】[@滋賀]
[日 時]6月9日(日) 14:00
[場 所]Daigasエナジースタジアム (クインススタジアム)
詳細はコチラ≫
【4】[@新潟]
第108回日本陸上競技選手権大会/第40回U20日本陸上競技選手権大会/兼 パリ2024オリンピック競技大会 日本代表選手選考競技会
[日 時]6月27日(木)ー6月30日(日)
[場 所]新潟・デンカビッグスワンスタジアム
[その他]NHKで放映予定 https://www3.nhk.or.jp/sports/program/athletics/
詳細はコチラ≫
▼輝く学生インタビュー▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第221回 輝く学生インタビュー
ー充実した学生時代を駆け抜け、次のフィールドへー
学生団体feel代表
藤枝 樹亜さん(経営学部4回生)
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このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介します。今回は、病気で車いす生活を余儀なくされながらも、学生団体『feel』を立ち上げ、『バリア体験型カフェ』という取り組みを精力的に行っている、藤枝樹亜さんのエナジー溢れるインタビューをお届けします。
Q.自己紹介、そして現在の活動の紹介をお願いします。
生まれは京都市伏見区です。1年だけ日本の公立小学校に通って、そこから親の仕事の関係でベトナムに行き、現地の日本人学校に小学校2年生から中学1年の途中まで通っていました。中学1年生の時にエンテロウイルスというウイルス性の脊髄炎にかかり、下半身麻痺になってしまいました。日本に帰国後、京都の学校で、物理的にバリアフリーで行きやすいところで、立地的に当時住んでいたところから車で送ってもらうのにアクセスの良いところ、あとは帰国子女の受け入れが多いことを総合的に判断して、立命館宇治中学に中学2年生から編入しました。
ベトナム時代の1枚
高校はそのまま立命館宇治高校に進んだんですけれど、勉強プラスアルファで頑張っている子が多くて、「私も何かしたいな、でもクラブ活動に入るとしたら運動部が良いと思っていたけどそれは難しいなと考え、「スチューデントアンバサダー」という、来校者の方に学校を案内/紹介するボランティア活動を3年間行っていました。私と高校の在籍期間が被っていない後輩から「藤枝さんの案内で立命館宇治に決めました」とメッセージをもらえることもあり、今にも繋がる貴重な経験だったと思っています。その後、高2のときに「生徒会に入ろう、どうせやるんだったら会長をしよう」と思って、生徒会長になりました。でもすぐにコロナ禍になってしまいました。体育祭が延期になり、文化祭の開催も危ぶまれましたが、2つのイベントを秋に合わせて開催しました。コロナ禍のため自分達で模擬店が出せない中、近くの商店街の方々を呼んでキッチンカーでお店を出してもらったり、 つけなければ行けないマスクを「ドレスコード」として扱うことで楽しんでもらうなど、様々な工夫を施しました。コロナ禍のなかでも、生徒会活動をしっかり頑張れたかなと自負しています。その後、高校3年生の秋には偶然見つけたTEDxというトークイベントに応募し登壇しました。今でもYoutubeで多くの方に見ていただけていることが嬉しく、人生の転機だったと思うイベントです。
大学入学後、まずは、高校生活の最後に参加した「立命館ネクスト・リーダープログラム」の運営をされていた上田隼也さんの運営する一般社団法人のスタッフとして働きました。同プログラムの企画・運営の共同代表も務め、8ヶ月間の準備を経て、レベルアップしたプログラムを高校生に提供しました。3回生からは、林永周先生の、自分たちでプロジェクトを立ち上げて、アントレプレナーシップを実践するゼミに入りました。私はバリアフリーやユニバーサルデザインに関するテーマでプロジェクトをやりたいと思っていましたが、具体的なアイデアはありませんでした。それでも一緒に考えようと集まってくれたメンバーと一緒に考えたことが、後述するfeelという学生団体の始まりです。
Q.足が不自由になられた事は、とてもお辛い経験だったと思うんですが、今のよう前向きになられたきっかけ等はありましたでしょうか?
時間が解決する部分としない部分が有ったかなと思いますが、まず立命館宇治を選んだことが何よりも大きいです。ほぼ初めての日本の学校なことも有り、戸惑いはいろいろありましたけれども、クラスメイトが、私が車を降りる裏口まで迎えに来てくれたり等すごく良くしてくれて、もちろん最低限の不便はあったんですけど、友達のおかげで日常に不安や不便を感じることが少なかったことが大きいです。立命館宇治は、多様性に対してすごく寛容な人が集まっていたので、生徒会をするときもそうですし、「TEDx」に出たときも学年のほぼ皆が見てくれたんじゃないかというくらい応援してくれていました。中学高校生活を通じて、私が否定される事なく過ごせたことは凄く有難かったです。学校自体としても、元々帰国子女の受入が盛んでしたし、色々な生徒を受け入れていこうという寛容性、柔軟な姿勢を先生方皆さんが持っておられたからこそ、私自身、自分らしく過ごせたのかなと思いますね。
Q.経営学部を選ばれた理由を教えてください。
高校2年生の時に、模擬国連、「Model United Nations」と言うんですけれども、国際政治や問題を体験的に学ぶプログラムで、国連の会議をシミュレーションする形で行われるものですが、これをやり始め、高校3年生の最後の方にはリーダー、議長をさせてもらいました。大使になりきって議論するんですけれども、最後に出る結論が寄付やボランティアになってしまう事に違和感がありました。もちろん緊急性は大事なんですが、それだけではなく、継続的に各々が発展する術との両面での思考が必要だと感じ、人やモノやお金が動く仕組みを知れば分かるのでは?と思ったんです。まとめると、自分たちの今の知識では解決しきれないこと、議論しきれないことがあるんだなということに気づいて、この解決法を知りたったからとなります。これを学べるのは広く言えば経済で、実学的には経営だなと考えて、どちらでも良かったんですけれども、大学生になったら車で送迎してもらうのではなく、自分の力で通学をしたいと考え、電車のみで通学できるOICにある経営学部を選択しました。
Q.「feel」についてお聞かせください。
「feel」は先ほど話していた経緯でゼミの活動から生まれた、バリア体験型カフェをメインに行っている団体です。ふらっと来てもらった人に、例えばイヤーマフやアイゴーグルをしてもらったり、車いすに乗ってもらったりして、日常で不便を感じている人の不便を感じてもらう。そこで、「こう感じるでしょう」ということを訴えたいというより、ご本人がどう感じるかは自由ですけれども、そういう状態でコーヒーを買うや、お金を払うなどをする事をまず体験してもらうことをコンセプトにしています。バリアを体験された方は、総じて日常に潜む「バリア」が意外と生きることに対しての障壁になることを感じられることが多いです。それは予想できたのですが、意外だったのは、「できない」ことを分かってくれる一方で、「この状態ならこれはできる」と「できる」ことにも理解が及んだ点です。以前、車椅子を坂の下から漕いでもらい注文をしてもらったことがあったのですが、「しんどいな」と感じる方もいれば、筋力のある人にとっては余裕だと感じることもありました。できないことだけでなく、できることもわかるようになると、障がいへの理解が高まります。例えば、ある方は、以前は街中で他人が困っている場面に遭遇した際、その人がどのようなサポートを望んでいるのかが分からなかったようなのですが、「自分が同じ状況に置かれた場合にこういった助けがほしい」という気持ちが理解できたことで、積極的に声をかけてみようと思ったそうです。
バリアや障害には、社会型と医療型というのがあって、医療型というのは医療として見ているので、その人が、何が出来ないか、どんな障害なのかというのを見るのに対し社会型は、その人個人の状態ではなくて、その社会のあり方によって何がハードルなのかは変わってくると言うものです。このことを当事者はよく分かっているわけです。例えば、「車椅子だからといって、大学の大講義を前でしか受けられないのはおかしくないか」と私は思うんですけれども、自分事でなければ、誰もそんなことは思わないですね。それこそ私も目が不自由な方のことは、よく分からない。当事者経験をしたことがないと問題意識も持たないし、そこに対して社会が変わらないといけないとも思わない。それを気づけるようになるにはどうしたらいいんだろうということを、少しアミューズメントっぽい要素を入れて考えたプロジェクトをしています。まずはどこかのイベントに出させてもらうという形でスタートしました。
Q.皆さん4回生になられていますけれども、「feel」の活動自体は今後どうなりますか?
そもそもゼミのテーマが起業・アントレプレナーシップで、「自分たちで何かしよう」、「自分たちのアイデアから何か興す」ということが大事だねと言っているので、私たちが取り組んできた分野に強い問題意識をもって、「feel」をやりたいですという後輩が出てこない限りは、わざわざ押しつけるものでは無いかなと思っています。私たち自身としても、feelのメンバーは皆社会人になるので、将来的に、起業のような選択肢も出てくるかもしれませんし、ワークショップなどをする団体としてまた再開するかもしれませんが、明確な将来像はまだまだ考え中です。手段や形態は変わるかもしれないが、理念は大切に残すという感じでしょうか。
Q.最後に、藤枝さんの近未来、さらに人生のどういう設計図を描いておられるのか、お聞かせください。
社会人としては、まずIT系の企業でキャリアを積もうと考えています。大学で組織とマネジメントについて学んだり、アントレプレナーシップを体現するゼミナールに所属していた経験から、物事の効率化が好きだなということがわかって、テクノロジーを使いながら人やモノの動きを効率化/さらによくできる仕事を探しており、働き方や場所も考えてキャリアを決めました。今はOIC CONNÉCTという大学で開催されているイベントの学生アンバサダーも勤めているので、ベンチャー企業やスタートアップ企業との接点が非常に多かったです。その中でいわゆる「大手病」の逆で「ベンチャー病」みたいな感覚になることがあって、今までいた場所とさらに違う場所を経験したいと思い、最終的に大企業をファーストキャリアに選びました。
副業も考えていけたらと思っているので、自分の興味領域である、「ユニバーサルデザイン/バリアフリー・教育・グローバル」のどれかをテーマに何か動いていきたいという思いもあります。最終的には、私という人間がまず有りきで、副業という形よりはパラレルワーカーのような、色々な肩書きを持ってマルチに活躍する人間になれたらいいのではないかと考えています。取り組み全てを均等にマルチにやっていきたいと思います。大学時代がまさにそういう感じで、今はやっとメインで「feel」をやっていますと言えるようになったんですが、本当にいろいろ同時並行でやってきたのがある種、私の売り・特徴かなとも思います。このスタイルがすごく動きやすかったのですが、それが正解かどうか分からないので、1回就職してみるんですけれども、きっと、またそんな生き方に戻る気がしています(笑)。企業への所属はするけれども、あくまで私、藤枝樹亜として売る!というのを最終的にはするかなと思っています。バリアフリーに向けた活動については引き続きしていこうかなと考えていますが、まずは企業に所属する経験をしてみたいと思っています!
▼学生・院生インタビュー特別編▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━学生・院生インタビュー特別編
ー立命館で学んだ学生が、目指す方向に飛躍して欲しいという願いを込めてー
立命館大学理工学研究科 環境都市専攻建築都市デザインコース3回生 神原夏穂さん
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立命館は、SDGsの取り組みの一つとして、オリジナル紙容器ミネラルウォーターを導入しました。株式会社ハバリーズとの協働での今回の取り組みですが、そのパッケージデザインは大学院理工学研究科3 回生の神原 夏穂(こうばら かほ)さんが考案しました。立命館のタグラインである「Futurize. きみの意志が、未来。」 とそのシンボルである「スクエア」をモチーフに、立命館に関わる一人ひとりの意志が躍動し、水や環境 といったサステナビリティと融合する様子が描かれています。今回のインタビューは、神原さんに、デザインに込めた思いやご自身の経験、そして未来像をお伺いしました。
Q.自己紹介をお願いします。
現在、理工学研究科環境都市専攻建築都市デザインコースの3回生で、宗本晋作教授の研究室に所属しています。昨年1年間は理工学部主催の交換留学プログラム第1期生として、パリ・ラ・ヴィレット建築学校という大学に1年間通っていました。なので、1年間卒業が遅れて現在修士課程3回生です。学部生時代は、サークル活動に取り組んでいて、“Design Factory”や“学生団体Clown”という建築系の学生がそれぞれ約100人活動している団体に所属していました。“Design Factory”では岐阜県加子母で加子母の木材を利用した木造制作物をつくったり、“Clown”ではツリーハウスを全国各地に建てたりなど色々な活動をしていました。私が“Design Factory”の代表を務めていた時期がちょうどコロナ禍真っ只中で、対面での積極的な活動が出来なかったんですが、何とか工夫して技能講習をしたりして、後輩たちにバトンは繋げたかなと思っています。
Q.パリでの留学生活はいかがでしたか?
レストランで注文できる程度には、フランス語は出来るようになりました 笑。運よく、フランス政府奨学金生に選んでもらっていて、月11万円くらいの援助と航空券の支給があったので経済的には比較的恵まれていました。このフランス政府からの奨学金は各国からの優秀な留学生が選ばれているものなのですが、そのメンバーが一堂に会するパーティーで顔をあわせると、分野関係なく同世代の世界中の優秀な皆さんと知り合うことができたので、これは、なかなか得難い経験、ものすごく刺激になりました。奨学金を通して多くの友達ができ、留学で得たかけがえのない財産の1つになりました。
とは言いながら、実態は本当に色々大変でした。今では楽しかったし、行ってよかったと心から思っているんですが、その当時は毎日日本では想像できないことが起こっていました。学校の近くの19区の外れのアパートに住んでいたのですが、治安があまり良くは有りませんでした。「1年間、あそこに住んだ、あそこで生き抜いた」経験は、建築を学ぶだけでなく大きな糧になりましたし、何も怖くなくなりましたね 笑。その中で、特に印象深い出来事はやはりデモ・ストライキですね。フランスの制度ではストライキ期間中は、どの機関もストライキを起こせるんですね。私が通っていた学校は国立だったので、教職員がデモをスタートしたんです。そしたら、私たちのクラスの先生が「僕たちもデモに参加するから、授業を取りやめて、来週までにデモに使う衣装と演出を考えて来なさい」って宿題が出て(笑)、「え?」みたいな。でもそれを受けて、すぐに学生自身が看板や衣装を作りはじめていました。私は大学から「デモ・ストライキに参加してはいけません」と言われていたので参加はしなかったんですが、デモは日本人が思うより、はるかにカジュアルで、誰もが参加するという経験が衝撃でした。その根底の「自分たちが意見すれば、行動すれば変わる」と信じている国民性には只々すごいなと。日本人は「自分が言ったところで」となりますけれど、フランス人は、フランス革命で「自分たちが変えた」という経験値があるからか、「本当に変えよう、変わる!」と信じて行動する、彼らの国民性・文化に衝撃を受けました。
パリの国立美術館 パリ市内にある建築図書館
セノグラフィーの設計課題の最終提出物
Q.大学院卒業後の進路はどのようにお考えですか?
卒業後は、関東にある個人の設計アトリエ事務所に就職予定です。いわゆるゼネコンや大手組織設計会社等への就職も検討はしました。ただ、将来は指導教員の宗本先生のように、自分の設計事務所を持つことを考えているので、大企業に入って共同作業の一員となるのではなく、自分が主体となって仕事をしたいという気持ちが強いので、その為には、ご自分でやっておられる個人アトリエで何年間か修行をして、その間に一級建築士の資格も取って、そして自分で独立してというプランを持っています。正直に言うと留学に行かなかったら大企業を選んでいたかもしれないのですが、留学していろんな経験をしたことで、こんな想いが強くなりました。Q.建築、設計に興味を持ち出されたきっかけは?
小さい頃から、モノを作ったり絵を描いたりするのがすごく好きでした。勉強だけするのは嫌だなとずっと思っていて、勉強をしつつもモノをつくったり絵を描いたりなど、自分でクリエィティブなことをしたいなと考え続けていました。大学入試で志望分野を探していた時に建築学科を見つけて、「ここだったら両方できそうだな」と気持ちで学科を選択し、入学しました。例えば学部生の設計課題で学年最優秀作品に選ばれたり、様々な学生アイデアコンペで受賞したりなど、学年が上がるにつれ、学内外で評価されることも多くなってきて、こういった事をきっかけにして、建築が「結構すごくやりがいがあって楽しいな」「思ってるより深い分野なんだな」と気づき、しっかり勉強したいと思い今に至っています。博士課程に進むことは考えていません。先ほどお話したように将来は独立したいという希望が有るので、実務経験を早く積みたいと思っています。
「都市に建つ建築のあり方」という課題で学内最優秀賞。
NEXTA'21という関西の16大学合同講評会でも最優秀賞。
Q.今回のパッケージデザインのコンセプト、これに込めた思いを教えてください。
今回のプロジェクトのデザインと参加された皆さん
私自身、これまで、自分のデザインが案として世に出たことは有りましたが、「モノ」になったのは今回が初めてなので、とても嬉しいです。家にもこのパックをたくさん持って帰って家族に渡したところ大変喜んでもらえましたし、立命の卒業生の仲間に見せると、「立命館ぽい、でも新しい感じでいいね!」と言ってもらえたりしています。自分の思いを込めたデザインにこんなコメントをもらえると、とても嬉しいですね。
Q.6年間立命館で学ばれて如何でしたか?
カケハシプロジェクト(米国)に参加したメンバーと。
出会う人がみんな面白いですね。研究室のメンバーもそうですが、実は2回生の時に理工学部全体で募集のあった「対日理解促進交流カケハシプロジェクト(米国)」で、ハワイに1週間ほど行きました。その時のメンバーは、建築以外にも理工学部のいろいろな学科から来ていたのですが、本当にみんな良い意味で個性が強かったです。それぞれが楽しく学んでいて、そんな人たちの話を聞いていると、私もみんなの将来が自分のことのように楽しみですし、「いつか巡り巡ってこのメンバーと一緒になにかできるかな?」なんて。私の中で立命館は、そんな人たちがたくさん集まっているイメージです。
Q.最後に将来の夢をお聞かせください。
建築は本当に面白くって、これから何でも実現可能なで自分の提案や思いがカタチになる業界かと思います。私も、最初に申し上げたように、「私の作品を建てたい」とは強く思ってはいますが、やはり建築はみんなの共同作業なので、周りと手を携えて、その上で、私が一設計者として本当に良い建築を世に出していけたらというのが、今の一番の夢です。
▼第256号読者プレゼント▼
今回は、「立命館オリジナルレターセット」を3名様にプレゼントします。
なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします
<応募締切:6/24(月)>
【パソコンの方はコチラ】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekcs-56c4828b83b7298508e5197dc24b61ce
【携帯電話の方はコチラ】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekbt-021bc76cab8b8dee6fb681ad47bb33dc
※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、
立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。
応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
応募必要事項
(1)名前: (2)プレゼント送付先住所:
(3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
(5)プレゼント発表時の氏名公開:可 否
(否の場合はイニシャルで表記いたします。
ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)
▼第255号読プレ当選発表▼
多数のご応募ありがとうございました。255号の読者プレゼントの当選者発表です。プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。
・Y・Aさん(島根県)・A・Tさん(岡山県)・なおさん(富山県)
次回のご応募もお待ちしています。
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次回の配信は6月28日(金)です。お楽しみに。
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