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立命館CLUB 【VOL.54】

立命館CLUB【VOL.54】


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.54━━━━
■□■ 2014.7.25  立命館CLUB-立命館の“今”を届けるメールマガジン-
■□■ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/
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 立命館CLUB会員の皆様、こんにちは。

 前号でもお伝えしましたが、今年の祇園祭は山鉾巡行が2回行われたこともあり、先週
 の「前祭」(さきまつり)に引き続き、昨日の「後祭」(あとまつり)も大きな盛り上
 がりを見せていました。

 さて、皆様は23日(水)と24日(木)の新聞広告をご覧になりましたか?
 23日(水)、全国版の朝日新聞に「Global Initiative」の全面広告を掲載しました。
 広告には、これまでの取り組みとこれからの決意について書かれています。

  朝日新聞に掲載された全面広告

 また、24日(木)には近畿圏で販売されている5紙(日経・読売・朝日・毎日・産経)
 に「大阪いばらきキャンパス」の広告を掲載しました。立命館大学が大阪に展開するこ
 とを多くの方に知っていただき、期待して欲しいという思いを込めています。

 実は、5紙全てをつなげると大阪いばらきキャンパスのイメージ図が完成する仕組みに
 なっています。お気付きになりましたでしょうか?
 
 5紙を並べたイメージ
 (左から読売、産経、毎日、朝日、日経)


 現在のキャンパス建設の様子を上空より撮影した写真はこちらです。

  
 2014年7月11日(金)キャンパス上空より撮影
 写真:毎日新聞社提供

 今号も学生や教職員の情報満載でお届けします。
 読者プレゼントは、「立命館大学アート・リサーチセンター~浮世絵コレクション~ク
 リアファイル(長刀鉾イラスト入り)」
です。
 
 応募方法は最後にお知らせします。お見逃しなく。
 それでは最後までお楽しみください。

▼学園ニュース▼

【1】オーストラリア国立大学と「共同学士課程」設置の検討について協定を締結

 7月8日(火)、立命館大学とオーストラリア国立大学(ANU)は安倍晋三首相立会いの
 もと、連携・共同に関する覚書を締結しました。この覚書に基づき、両大学は「共同学
 士課程」の設立に向けた協議を進めます。ANUはオーストラリア唯一の国立大学であり、
 世界有数の研究大学として知られています。この「共同学士課程」は、異なる2大学が
 共同で学士課程カリキュラムを一から開発・運営し、両大学の承認のもとで学士号を授
 与するものです。海外大学と日本の大学との共同学士課程の設立は日本国内で初めての
 取り組みとなります。

 安倍首相は、両大学の覚書締結にあたり、「両大学の学生交流を主とした覚書締結を大
 変うれしく思っており、政府としても支援していきます。これを機に日豪間の若者の交
 流が活発となることを期待しています」と述べられました。

 オーストラリア政府は戦略的に学部生をアジアに派遣する「新コロンボ計画」を推進し
 ています。立命館大学は、引き続きANUをはじめとするオーストラリアの大学との戦略
 的パートナーシップの構築を進めていきます。

  
 安倍首相の立会いのもと覚書を締結する、川口清史・立命館大学学長(写真左)と
 Ian Youngオーストラリア国立大学副学長(写真右)


 詳細はコチラをクリック≫

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【2】ノーベル平和賞受賞者 ムハマド・ユヌス氏の講演会 「貧困のない世界へ~Creating  
   a World Without Poverty~」を開催


 7月17日(木)、衣笠キャンパス創思館にて、2006年にノーベル平和省を受賞したムハ
 マド・ユヌス氏の講演会を開催しました。当日は、会場に入りきらないほどの学生が集
 まり、講演会は大盛況のうちに終了しました。

 ユヌス氏はバングラデシュ出身の経済学者で、1983年に貧困に苦しむ人々に無担保の小
 口融資を行う「グラミン銀行」を設立されました。ユヌス氏の取り組みは、バングラデ
 シュの貧困軽減に大きく貢献したことから、2006年にノーベル平和賞を受賞されていま
 す。

 講演にてユヌス氏は、「大きな問題であっても、まずは小さなところから解決策を考え
 ていくことが重要です。小さな成功を繰り返すことが、大きな問題の解決に繋がります。
 君たち自身が感じている身近な問題について、ぜひ自分自身で解決策を提示して欲しい
 と思います」と熱く語られました。学生たちからは、アフリカやアジアなどに根強く残
 る貧困や差別問題の解決策に関する質問が相次ぎ、ユヌス氏はその一つひとつに丁寧に
 答えてくださりました。

  
 講演するユヌス氏                学生による質疑応答の様子

 詳細はコチラをクリック≫

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【3】第5回 「創作漢字コンテスト」作品募集のお知らせ

 本学白川静記念東洋文字文化研究所および産経新聞社が主催する当コンテストは、今年
 で5回目を迎えます。現在作品を募集中、応募締切は9月19日(金)です。100年後まで
 残る漢字を作ってみませんか。

 [募集内容]現代日本の世相や生活、将来へ夢膨らむ漢字一字を創作してください。
       漢字には、その訓読みと漢字の意味・解説を必ず付記してください。創作漢
       字の形のほか読みや漢字の意味・解説などを総合的に審査します。
       (音読みはあってもなくてもかまいません)
 [締 切] 9月19日(金)必着
 [主 催] 産経新聞社、立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所
 [問合せ] 産経新聞社「創作漢字コンテスト」事務局
       TEL:03-3275-8134 (受付時間:平日10時~17時)

 

 詳細はコチラをクリック≫

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【4】立命館大学のメディア出演情報

(1)夢を追いかける研究者を紹介するドキュメンタリー番組に理工学部の小西聡教授が
   登場します。

 【放送予定日】
    TBSテレビ 「夢の扉+」
   7月27日(日)18:30~19:00   

   ※内容は変更になる可能性があります。
 
(2)情報理工学部 西浦敬信教授が開発した「狙った"点"にだけ音を発生させるスピーカ
   ーシステム」が紹介されます。
  【放送予定日】
   NHK Eテレ大阪 「サイエンスZERO」 
   7月27日(日)23:30~24:00  
 

   ※内容は変更になる可能性があります。

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 【その他学園ニュース】
 学園HEADLINE NEWSはコチラをクリック≫
 
 学園PICK UPはコチラをクリック≫
 
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▼EVENT(公開講座)▼

 掲載しているイベントや公開講座は、天候や諸事情により、延期
 または中止になる場合があります。問い合わせ先やイベントホー
 ムページをご確認ください。

※[要事前申込]の場合は、各問い合わせ先にご連絡ください。
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【1】[@茨城][有料][要事前申込]
   つくば漢字探険隊2014 「医療と健康と漢字」


 「医療と健康に関する漢字の秘密を探れ!」と題した今回は、現代医療の現場でも見る
 ことができる漢字の成り立ちを学びます。

 [日 時]7月26日(土)9:30~11:30
 [場 所]茨城県つくば市 筑波メディカルセンター病院
 [講 師]久保 裕之氏(立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所)
 [参加費]大人500 円・小中高生500 円 親子30 組(要予約)
 [お申込・お問合せ]漢字を楽しむ会 遊  enjoykanji_you@yahoo.co.jp 
       

 

 詳細はコチラをクリック≫

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【2】[@大阪][有料][要事前申込]
   大阪・京都文化講座(後期)
   京都・大阪 街歩き -文学・芸術・映画の舞台を仮想探訪する-


 数々の文人・文豪・芸術家が愛した京都と大阪。当講座では、文学・芸術・映画作品の
 舞台にもなった二都の「場所の履歴」・「場所の記憶」を読み解きます。

 [期 間]9月29日~12月8日(毎週月曜日・全8回)
 [時 間]14:00~15:40(講演:90分 質疑応答:10分)
 [会 場]立命館大阪梅田キャンパス(大阪富国生命ビル5階)
 [受講料]1回1,500円(7回以上一括申込の場合は10,000円)
 [定 員]各回130名(※定員になり次第締め切り)

 
 ※画像をクリックすると拡大されます。

 詳細はコチラをクリック≫
 
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【3】[@大阪][有料][要事前申込]
   2014年度 立命館大阪オフィス講座

  
 知的好奇心は豊かな精神生活を支える源です。皆様の興味関心に応えて、今年度もさま
 ざまな分野の研究者・専門家が解りやすい講義を行います。興味のある方は、ぜひ受講
 ください。

 [期 間]9月10日~2015年3月4日(毎週水曜日・全21回)
     (※但し、12月17日~2015年1月7日までは冬季休み)

 [時 間]14:00~15:40(講演:90分 質疑応答:10分)
 [会 場]大阪富国生命ビル5階 立命館大阪梅田キャンパス
 [受講料]1回1,000円(18回以上一括申込の場合は18,000円) 
 [定 員]各回130名(※定員になり次第締め切り)

 
 ※画像をクリックすると拡大されます。

 詳細はコチラをクリック≫
 
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 その他の公開講座はコチラをクリック≫

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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼

【1】[@岡山][無料][申込不要]
   準硬式野球部「文部科学大臣杯 第66回全日本大学準硬式野球選手権大会」


 全24大学がトーナメント形式で戦います。初戦は名古屋商科大学との対戦です。応援よ
 ろしくお願いします。

 [日 時]8月13日(水)9:30~
 [場 所]倉敷市 マスカットスタジアム
 [入場料]無料

 詳細はコチラをクリック≫
 
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【2】[@山口][無料][申込不要]
   男子・女子ソフトボール部「第46回西日本大学ソフトボール選手権大会」

 
 昨年女子は準優勝と悔しい結果に終わりましたが、今年は男女ともに優勝目指して頑張
 ります。男子は徳島大学との対戦からスタート、女子は昨年の実績からシード権を獲得
 し2回戦から出場します。
 
 【男子】
 [日 時]8月9日(土)13:00~
 [場 所]常盤スポーツ広場
 [入場料]無料

 【女子】
 [日 時]8月10日(日)13:00~
 [場 所]東部体育広場
 [入場料]無料
  
 【男子】詳細はコチラをクリック≫
  
 【女子】詳細はコチラをクリック≫
  
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【3】[@三重][有料][申込不要]
   EV-Racing「マイナビ ソーラーカーレース鈴鹿2014」

  
 国際レーシングコースを舞台に開催される当大会では、理工学部プロジェクト団体「EV
 -Racing」が、4時間の耐久レースに挑みます。現地にお越しいただくのが難しい方は、
 Ustreamとスカパーでライブ配信も行われる予定ですので、ぜひご覧ください。
 
 [日 時]8月1日(金)・2日(土)
 [場 所]鈴鹿サーキット 国際レーシングコース
 [入場料]1,700円
 [その他]駐車場代 1,000円
      ※現地に応援にお越しいただく場合は、駐車場の場所、利用時間等、必ず
       事前にホームページでご確認ください。

 Ustreamはコチラをクリック≫
 スカパーの詳細はコチラをクリック≫
 「マイナビ ソーラーカーレース鈴鹿2014」の詳細はコチラをクリック≫

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【4】夏休み期間に開催される大会・イベント情報一覧

 現時点で把握している7月下旬から9月中旬までの学芸・学術団体のイベント情報を一覧
 にしました。全国各地で開催されますので、ご興味のあるイベントに足をお運びくださ
 い。

 夏休みのイベント一覧はコチラをクリック≫
 
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 その他のスポーツ・スケジュールはコチラをクリック≫

 その他のイベント・スケジュールはコチラ≫
 
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▼輝く学生インタビュー▼

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 第40回 輝く学生インタビュー
      研究に精進し、「人の心を動かすご案内」がしたい
                        立命館大学古美術研究会
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 このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介してい
 きます。

 今回ご紹介するのは古美術研究会です。彼らは日本の文化財を研究する学術サークルで
 現在約40名で活動しています。絵画・建築・彫刻・庭園の4つのパートに分かれ、勉強
 会や見学会を通して古美術への知識を深めています。
 インタビューに答えてくれたのは、以下の3名です。

 

 【建築パート】袴 未沙紀さん(文学部3回生・奈良県出身)副会長(写真左)
 【彫刻パート】藤城 ひかるさん(文学部3回生・東京都出身)(写真中央)
 【絵画パート】松村 皆希さん(法学部3回生・愛知県出身)
(写真右)


 Q:古美術研究会の活動内容を教えてください。
 前期にはパート毎に基礎勉強会を行い、後期には週2回のペースで関心ある分野につい
 ての研究発表を行っています。パート毎の見学会なども月に1~2回実施します。夏には
 パート毎の合宿と全体の合宿を行い、親睦を図るとともに各自研究を進めます。そして
 会員の一年の研究成果を機関誌「白豪」にまとめて発行しています。

  
 パート毎の基礎講座冊子。1回生の入門書です。  機関誌「白豪」
 
 古美術研究会(以下、「こびけん」)の活動の最大の特徴は、研究成果を社会に還元し
 ている点です。京都古文化保存協会が主催している『京都非公開文化財特別公開』での
 活動は、「こびけん」にとって年に2回の主要な行事です。昭和40年から毎年春と秋に
 開催されているこの行事は、文化財保護の普及啓発を目的とし、通常非公開の文化財を
 期間限定で公開するものです。関西古美術連盟(※)が運営し、所属する各サークルが
 寺社仏閣を分担して受け持ち、警備・案内のボランティアをしています。もちろん担当
 施設の解説原稿も会員自身で作成します。

 学内においても毎年6月に『楽洛散策会』を実施しています。「楽洛」はその名の通り
 「洛中を楽しむ」をテーマに、歴史文化都市・京都について、楽しみながら学んでもら
 うための企画です。また、毎年の学園祭では独自のテーマを設定して部内で実行委員会
 もつくり、展示企画を行っています。ちなみに、今年はまだ構想段階ですが、「立体ガ
 イドブック」のような展示をしたいと話しています。

 (※)9大学11サークルにより結成され、大学の枠を超えた交流を目的とした活動団体。
    立命館大学古美術研究会も連盟に所属している。


  
 昨年の学園祭展示の様子            学園祭展示の準備

 Q:「こびけん」会員の特徴を教えてください。

(藤城さん)一番の特徴は、「せっかく京都にいるのだから、何か京都らしいことをした
 い」という思いを持って、日本全国から集まってきていることです。北は北海道、南は
 沖縄まで出身地は様々で、現在会員のなかで京都出身者は会長のみです。

 私自身、中高と吹奏楽部に所属していたので、大学でも吹奏楽部に入るつもりで仮入部
 までしていました。そんななかで、ふと「『京都』してみませんか?」と書かれた「こ
 びけん」のポスターに目を奪われました。説明会に行ってみると先輩方のお話がとても
 面白く、あらかじめ知識を持って文化財を見ると、今までとは違った魅力を感じられる
 ことに気付きました。そこからは一気に古美術の虜になり、「こびけん」に入会するこ
 とに決めました。

 
 現在の「こびけん」のポスター

 Q:OB・OGとのつながりはありますか?
 「こびけん」は、文学部生の呼びかけにより梅原猛先生(現国際日本文化研究センター
 名誉教授)を顧問として創立された、歴史ある学術サークルです。昨年2月に、立命館
 大学古美術研究会50周年を記念する式典を開催しました。当日は創立当初の卒業生から
 昨年の卒業生まで幅広い年代の方々にご参加いただき、「こびけん」の歴史の長さを感
 じるとともに、今後の活動についても改めて考える機会になりました。

  
 創立50周年記念の集い。第一部は西本願寺で見学会を行い、第二部はリーガロイヤルホテル京都で
 懇親会を行いました。


 サークルボックスには、文化財関連であれば図書館に引けを取らない数の本があります。
 なかには絶版本も多く、図書館で見つけられなかった本をサークルボックスで見つける
 こともあります(笑)。これらはOB・OGの方々が買い集めたり、寄付してくださった貴
 重な資料なので、今後も大切にしていきたいと思っています。

  
 サークルボックスには本がびっちり。なかには看板作成などに使用する工作用文具も…

 Q:活動のメインとなる「京都非公開文化財特別公開」について詳しく教えてください。
 「京都非公開文化財特別公開」は毎年春と秋に約10日間行われ、京都古文化保存協会か
 ら依頼を受けた施設の警備・案内を行います。ちなみに今年の春は、関西古美術連盟の
 なかでも特に人気の高い「大徳寺」と「仁和寺」を担当させていただきました。
 期間中はシフト制で、1ヶ所につき2名程度を配置しています。どこに配置され、何を質
 問されても的確な対応が求められるため、所属パート以外の知識も求められます。まさ
 に日ごろの研究の成果が試される重要な機会です。

 担当施設が決まれば、沿革・文化財に関する知識・よくある質問などの詳細を記した冊
 子を作成し、会員内で共有した後に各自研究に移ります。所属パート以外のわからない
 ことは、他のパートの会員と質問し合って知識を深めていきます。事前に1~2回下見に
 も行きます。ボランティアなので報酬はありませんが、普段学生が関わることの出来な
 い国宝や文化財・世界遺産に触れることができる貴重な機会なので、会員は皆気合を入
 れて臨んでいます。

 Q:「京都非公開文化財特別公開」に来られたお客様をご案内する際、どのような工夫を
   されていますか?

 お客様に楽しみながら拝観していただけるよう、出来るだけ絵画・建築・彫刻・庭園の
 説明を関連づけて、1つの物語のようにしてご案内しています。例えば「禅僧が悟りを
 開くために行う問答を『禅問答』といいますが、その禅問答が実際に行われていたのが
 こちらです」とお部屋のご案内に移り、「ここは禅問答を行う厳粛なお部屋ですが、一
 方でとても可愛らしい猿の絵が飾られています」と絵のご案内に移る、といった具合で
 す。一通りご説明を終えた後に、お客様に「来てよかった、ありがとう」と言っていた
 だけることが、一番のやりがいです。

 以前先輩に伺った話ですが、仏像のご案内をした際、その仏様にまつわるエピソードに
 感動し涙されたお客様がいらっしゃったそうです。そういった体験は研究の最大の成果
 であり、一生の思い出になります。求められた質問に答えることはもちろん、私たちも
 その先輩のような、「人の心を動かすご案内」を目標としています。

 Q:古美術研究の面白さを教えてください。
(袴さん)例えば建築パートのメンバーは建物に入った際、一番に天井と窓を見ます。な
 ぜかと言うと、建物の様式の特徴が一番に表れる部分だからです。そこから作られた方
 や宗派によっての考え方の違いが見て取れます。

(藤城さん)彫刻パートは、お気に入りの一体を見つけると楽しいですよ。私は仏像に一
 目惚れすることだってあります(笑)。昨年、パート合宿で岐阜県に行きましたが、飛
 騨地方には円空の作品と伝えられる木彫りの仏像「円空仏」が数多く残されています。
 「円空仏」はデザインがシンプルで、荒削りながらも不可思議な微笑をたたえているこ
 とが特徴です。その珍しさについ夢中になり、目が離せなくなってしまいました。「彼」
 の存在が忘れられず、「会いに行きたい」と思えば遠方でも出かけ、再会すれば「久し
 ぶり!」と心の中で呟くほど楽しんでいます(笑)。

 また、大徳寺の中にある塔頭寺院「大仙院」の庭園は、枯山水の名園として広く知られ
 ています。ここでは奥に立つ石組を蓬莱山に見立て、蓬莱山から落ちる滝が、やがては
 広い海に至るまでを石と砂で表しています。石は海に近づくにつれて徐々に減っていき
 ますが、これは煩悩が少しずつ落ちていった「悟りの境地」を意味しているそうです。
 小さな庭園に広い世界が詰まっています。

 古美術一つ一つの存在に魅力を感じます。昔の人の考え方がそのまま形に表れていて、
 長く生き残っていくなかで、いろんな人がいろんな見方をしてきたと思うと非常に奥深
 いです。先ほどの「円空仏」が近年現代アートの方面で評価され始めているように、見
 る人によっても時代によっても見方が変わり、それぞれの価値観の違いが面白いと感じ
 ています。

(松村さん)歴史を暗記科目と捉えていては、知識も広がらず退屈だと思います。実際に
 足を運び肌で感じることで印象に残り、そこから勉強を重ねることで初めて「知識」に
 なります。「興味を持ったら、とにかく足を運ぶこと」も、研究を楽しむうえで重要な
 ことですね。

  
 見学会の様子

 Q:読者の方々へメッセージをお願いします。
(袴さん)今年の秋はぜひ「第50回記念 京都非公開文化財特別公開」へお越しください!
 今年は「古都京都の文化財」世界遺産登録20周年を記念し、世界遺産登録の7ヶ所を含
 む17ヶ所が公開される予定です。「こびけん」は、鹿苑寺(金閣寺)と妙心寺を担当さ
 せていただくことになっています。
(藤城さん)せっかく文化財を見に行くのであれば、何かしら事前に勉強して行かれると
 知識が深まり面白いと思います。もし勉強しなかった場合でも、「特別公開」に来てく
 だされば、我々が全力でご案内いたします!是非この秋、京都で古美術の魅力に触れて
 みてください。

 平成26年度 第50回記念 京都非公開文化財特別公開
 【期 間】10月31日(金)~11月9日(日) 
 【時 間】午前9時~午後4時(拝観受付)                     
 【拝観料】1ヶ所大人800円、中高生400円

 詳細はコチラをクリック≫

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 いかがでしたでしょうか。

 「古美術」に対して持っていた難しいイメージは
 インタビューを通して随分変わりました。
 彼らは、古美術を時代背景や人々の考え方を映し出す
 「鏡」のように捉え、その時々の世界を楽しんでいるように感じました。

 「特別公開」は、古美術を楽しむための“コツ”を知る絶好の機会です。
 ぜひ、この秋は京都に足を運んでみてください。
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▼編集後記▼

 今回は、7月19日(土)・20(日)にフランス・パリで開催された「第2回世界弓道大会
 」団体戦のメンバーとして、見事優勝し世界一に輝いた、吉田 志(よしだ のぞむ)さ
 ん(2010年産業社会学部卒・鹿児島県出身)
をご紹介します。

 吉田さんは在学中、弓道部の第79代 主将を務められ、全日本学生弓道王座決定戦(団
 体)の優勝や優秀選手賞受賞などの実績を残しました。前号▼輝く学生インタビュー▼
 にてご紹介した、弓道部主将・木川 寿眞さんの先輩です。

 弓道部 木川 寿眞さんのインタビュー記事はコチラをクリック≫

 今回の世界大会には21カ国が出場し、予選を通過した上位8カ国により決勝トーナメン
 トが争われました。吉田さんは、「初めて海外で弓を引く経験ができ、多くのことを学
 びました。優勝できた喜びとともに、自分の未熟さを感じています。この経験を生かし
 て、今後さらに成長していきたいです」と語りました。

 「優勝」という結果に決して満足することなく、さらなる成長を目指す吉田さんの姿に
 胸を打たれます。同時に、木川さんが語った立命館の「伝統的な強さの秘訣」を、吉田
 さんの世界一からも垣間見ることができました。

 (立命館CLUB事務局 堀井)

▼第54号読者プレゼント▼

 今回は、「立命館大学アート・リサーチセンター~浮世絵コレクション~クリアファイ
 ル(長刀鉾イラスト入り)」
3名様にプレゼントします。

 

 このクリアファイルの図柄は、アート・リサーチセンター所蔵の浮世絵版画です。アー
 ト・リサーチセンターの京都関係版画コレクションは、世界でも有数のユニークなもの
 として評価されています。今回はその中から祇園祭に登場する「長刀鉾」がプリントさ
 れたクリアファイルをプレゼントします。

 プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
 なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。

 <応募締切:8/4(月)>

 【パソコンの方はコチラをクリック】
 
 【携帯電話の方はコチラをクリック】
 
 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、立命館CLUB事務
 局までメールにてご連絡ください。

 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項
 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
 (5)プレゼント発表時の氏名公開:可  否
  (否の場合はイニシャルで表記いたします。
   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)

▼第53号読プレ当選発表▼

 多数のご応募ありがとうございました。
 第53号の読者プレゼント当選者の発表です。 
 プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 ★・岩岡  博さん    (長野県)★
 ★・ネコママさん    (宮城県)★
 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 次回のご応募もお待ちしています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 次回配信予定は8月8日(金)です。お楽しみに。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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