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立命館CLUB 【VOL.264】

立命館CLUB【VOL.264】

立命館CLUB会員の皆様、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2025年、立命館は創立125周年の記念すべき年を迎えました。学園の大きな節目であるこの時に、“RITSUMEIKAN FOR SOCIAL IMPACT”の旗印のもと未来社会を切り拓いて参ります。引き続きのご指導、ご支援を何卒宜しくお願い申し上げます。

新年早々、ビッグなニュースが飛び込んできました。立命館大学は令和6年度「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択されました。この事業は、大学ファンドによる国際卓越研究大学への支援と並行して、日本全体の研究力を向上させ、研究大学群の形成を推進することを目的に設置されたものです。昨年度から始まった本事業には多くの申請が有りましたが、採択された私立大学は、慶應義塾大学、沖縄科学技術大学院大学(OIST)、藤田医科大学と立命館だけとなっています!
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仲谷善雄学長のコメント
このたび、立命館大学が文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」に採択されたことを大変光栄に思います。本事業を通じた「身体圏」研究領域の創生により、大学全体の研究力をより一層向上させ、社会実装と人材育成の一体的強化、さらには経営基盤について、改革を推進し、2030年に向けて本学が掲げる「社会共生価値を創出する次世代研究大学」の実現を目指してまいります。

 そして、2月1日(土)からは、いよいよ2025年度一般選抜入学試験が北は札幌から南は鹿児島まで全国各地の試験会場で始まります。今年も8万人を大きく超える受験生からの出願が集まっています。インフルエンザをはじめとする感染症が流行していますが、受験生の皆さんには対策万全で試験に臨み、力を出し切って欲しいですね、頑張れ受験生!!!
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▼学園ニュース▼

【1】科研費の配分額が過去最高の16億円を突破 西日本私立大学1位を獲得~分野別では「社会学」分野で1位~
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立命館大学は、文部科学省が発表した「令和6 年度科学研究費助成事業(科研費)の配分について」において、新規・継続合わせて669件の採択件数、配分額は過去最高の16億316万円という結果となりました。西日本の私立大学で1位(全国の私立大学では4位)となります。分野別では、「社会学」分野で1位となったほか、「文学・言語学」分野、「地理学・文化人類学・民俗学」分野、「政治学」分野で4位となりました。
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【2】長谷川知子教授が、6年連続で科学・社会科学分野における世界最高峰の研究者「高被引用論文著者」に選出
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総合科学技術研究機構の長谷川知子教授は、クラリベイト・アナリティクス社が発表した2024年度の高被引用論文著者(Highly Cited Researchers 2024)に6年連続で選出されました。高被引用論文著者は、特定出版年・特定分野における世界の全論文のうち引用された回数が上位1%に入る論文を発表し、後続の研究に大きな影響を与えた研究者が選ばれます。
長谷川教授は、エネルギー、経済、農業、土地・水利用などを統合的に解析する統合評価モデルを用いて、気候変動を中心とした地球環境問題に関連する研究を行っています。とりわけ、将来の温室効果ガスの排出量を見通し、その削減方策の検討、気候変動による影響の経済的分析などに取り組んでいます。長谷川教授は、その功績が評価され、今年度には、文部科学大臣表彰科学技術分野科学技術賞(研究部門)、内閣府女性のチャレンジ賞 特別部門賞、京都府あけぼの賞を受賞しています。
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【3】産業社会学部創設60周年記念企画 ポン・ジュノ監督講演会を実施
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産業社会学部創設60周年記念企画の一環として、韓国の映画監督ポン・ジュノ氏の講演会を2024年11月20日(水)にZ00Mによるオンライン開催で行いました。
企画は、2024年度から産業社会学部の客員教授として教育・研究に携わっている韓国のジャーナリスト・孫石熙先生と権学俊先生が担当する授業の一環として実施した講演会として行われました。同企画には映像学部授業「映像社会論」の受講生も授業として参加し、衣笠キャンパスといばらきキャンパスの両教室をメイン会場として、科目の受講生を含めて約300人の学生・院生、教職員の参加のもと行われました。
ポン・ジュノ監督は、名実共に韓国映画界を代表する監督で、韓国を超えて世界映画界でも革新的な先駆者として位置づけられた映画監督です。特に、彼が制作した映画『パラサイト 半地下の家族』は、2019年5月の第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画史上初めて、最高賞のパルム・ドールを受賞しています。
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【4】学生・校友の活躍をご紹介!
<体育会女子陸上競技部が2024全日本大学女子選抜駅伝競走(富士山女子駅伝)優勝>
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12月30日(月)、2024全日本大学女子選抜駅伝競走(富士山女子駅伝)が開催され、本学女子陸上競技部が2時間21分9秒の大会新記録で7年ぶり6度目の優勝を果たしました。出場選手のうち4人が区間賞(うち2人は区間新記録)の走りを見せるなど、立命館らしい攻めと粘りの走りを見せ、10月の全日本大学女子駅伝対校選手権大会(杜の都駅伝)に続き学生女子駅伝2冠を達成しました。優勝後のインタビューで、杉村憲一監督は「杜の都駅伝と富士山女子駅伝の優勝を掲げて1年間取り組んできました。村松選手が中心となってチームをまとめ、有言実行で目標を達成してくれました。応援を力にかえ、全員で勝ち取った優勝です」と選手等へのねぎらいと感謝の言葉を述べました。

<体育会空手道部(新生)World Deaf Karate Championships  個人形3位、個人組手3位>
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12月15日(日)~12月20日(金)、マレーシアで開催された「World Deaf Karate Championships 2024」(世界ろう空手選手権大会)で、本学体育会空手道部(新生)の森健司選手(産業社会学部2回生)が個人形3位、個人組手3位に入賞しました。本大会は空手競技を通じて国際的な親交や理解を深め、聴覚障害のあるアスリートに活躍の場を提供することを目的に開催されているものです。

<交響楽団 第132回定期演奏会を開催>
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交響楽団による、第132回定期演奏会が12月20日(金)に京都コンサートホールで開催されました。当日は、本学の交響楽団オーケストラアドヴァイザーの阪哲朗氏、そして本学初の学生女性指揮者となる井上奈々さん(文学部3回生)の指揮のもと、ご来場いただいた約1,200名の来場者を魅了する演奏を行い、2024年度の集大成に相応しい演奏会となりました。

<将棋研究会「第55回全日本学生将棋団体対抗戦(学生王座戦)」優勝>
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12月24日(火)~26日(木)、四日市市にて「第55回全日本学生将棋団体対抗戦(学生王座戦)」が開催され、第20回全国大学対抗将棋大会の優勝に続き、3年ぶり12回目の優勝を果たし、今季2冠を達成しました。 全日本学生将棋団体対抗戦は大学将棋において学生団体日本一を決める大会です。早稲田大学との優勝をかけた最終戦では14人全員が勝ち星をあげる層の厚さを見せ、3年ぶりの優勝を掴み取りました。

<囲碁研究部の板垣友輝さんが「全日本学生囲碁最強位戦」で優勝>
12月22日(日)、クレアーレアート館(静岡県熱海市)で「全日本学生囲碁最強位戦」の決勝大会が開催。囲碁研究部の板垣友輝さん(情報理工学部6回生)が、高段者が競う「最強位戦」で優勝を飾りました。本大会は、棋力別クラスで開催される全国規模の学生棋戦。11月10日(日)のオンライン予選を勝ち抜いた各クラス4人の棋士が会場に集まり、準決勝と決勝、3位決定戦が行われましたが、板垣さんは見事激戦を勝ち抜いて優勝の栄冠を手にしました。

<応援団吹奏楽部「第61回立命館大学応援団吹奏学部定期演奏会」を開催>
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12月8日(日)に高槻城公園芸術文化劇場トリシマホールにて、応援団吹奏楽部第61回定期演奏会が開催されました。今回の演奏会は、3部構成でポップステージなど観客と一緒に盛り上がるステージ構成となっており、学生たちが主体となって演出構成を行いました。チケットも完売する盛況ぶりで1300人を超える来場者と一体となった演奏会は、盛会のうちに終演しました。
※お詫び 立命館CLUB Vol.262のニュース、<応援団吹奏楽部「第72回全日本吹奏楽コンクール」2年連続の「金賞」受賞>において、部長の川本さんのお名前を間違って掲載しておりました。訂正しお詫び申し上げます。

<「第65回CHEERING FESTIVAL」を実施>
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応援団(チアリーダー部・吹奏楽部)が主催する「第65回CHEERING FESTIVAL」が、12月27日(金)に大阪府門真市民文化会館ルミエールホールで開催されました。当日は、180人の団員が日頃の応援活動で培ってきた成果を披露し、1年間の集大成となる最高のステージを作り上げました。800名以上の来場者がステージと一体となる場面もあり、大いに盛り上がりました。

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その他学園ニュースはコチラ≫
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▼EVENT(公開講座など)▼

【1】[@京都][@オンライン][事前申込要][無料]
立命館創始155年・学園創立125周年記念 2024年度RARA主催シンポジウム
「動的な知覚・行動とウェルビーイングの未来図 ―――『揺らぎ』の時代に認知科学が紐解く、心の姿」
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認知科学の見地から、知覚や行動の「揺らぎ」の中で、心身のウェルビーイングがどのように形成され、未来社会にどのような影響を与えるのかを考えるシンポジウムを開催します。
設置から4年目を迎えた「立命館先進研究アカデミー(RARA)」における研究活動を知っていただき、共に考える機会にできれば幸いです。

[日時]3月12日(水)9:30~14:20
[会場]立命館大学朱雀キャンパス5階ホール+zoomライブ配信
[参加費]無料
[登壇者]
 和田 有史(RARAアソシエイトフェロー / 食マネジメント学部 教授)
 布山 美慕(RARAアソシエイトフェロー / 文学部 准教授)
 西田 眞也(京都大学大学院情報学研究科 教授)
 八十島 安伸(大阪大学大学院人間科学研究科 教授)
[モデレーター]定藤 規弘(RARAフェロー / 総合科学技術研究機構 教授) 
[対象]高校生・大学生・大学院生・研究者・一般のみなさま
[同時開催]RARA学生フェローによるポスターセッション
[詳細・お申込み]https://rara.ritsumei.ac.jp/updates/9320/
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【2】[@大阪][@オンライン][事前申込要][無料]
「RISING STARS NEXUS」みらいを想像し、創造するとは?
学生・生徒・児童のための創発性人材育成講義シリーズのご案内
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2024年R2030推進のためのグラスルーツ実践支援制度採択事業の一環として、大学から小学校まで、立命館のすべての学生、生徒、児童を対象とした講義シリーズを実施しています。父母の皆様も、校友の皆様も、立命館に関わる全ての皆様が対象です。第1回目は全附属校より80名近くが参画され大好評でした(満足度97%)。
第2回目2/8(土)は経済同友会推薦講師が来学されます。希望者には大阪いばらきキャンパス(OIC)H棟2F Learning Infinity Hall施設案内もございます。貴重な機会ですので、是非ご参加ください!

[日時]:(全3回) 第2回2月8日(土)、第3回3月1日(土)各回13:00-16:30
[会場]:大阪いばらきキャンパス(OIC)H棟2F Learning Infinity Hall
      ※原則対面形式(関西圏以外ご在住の場合はオンラインでも参加可能!)
[詳細・お申込み]:https://www.ritsumei.ac.jp/tryfield/event/article.html/?id=54
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【3】[@衣笠][オンライン][無料][要事前申込]
立命館土曜講座
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<2月テーマその1> 激動の中で迎える日韓60年 
[企画]立命館大学東アジア平和協力センター                               
[日時]2月8日(土)10:00~11:30
[演題]激動の中で迎える日韓60年 -国際情勢と2国間関係の歴史- 
[講師]毎日新聞論説委員/
 立命館大学東アジア平和協力センター 客員研究員 澤田 克己                                                            

<2月テーマその2> 唯一性と応答性ーーー自然と文化の現象学 
[企画]立命館大学間文化現象学研究センター 
[日時]2月15日(土)10:00~11:30
[演題]唯一性と応答性ーーー自然と文化の現象学  
[講師]立命館大学文学部 名誉教授・特任教授 谷 徹

詳細はコチラ≫
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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼

【1】[@京都][有料][申込不要]
立命館大学交響楽団 「フェアウェルコンサート2025」
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[お勧めポイント]2024年度を締めくくる演奏会、4回生にとって最後の演奏会としてこれまで取り組んできた音楽を十分に魅せられるようなプログラムとなっています。
[日 時]2月28日(金)
[場 所]立命館いばらきフューチャープラザ 2Fグランドホール
[入場料]前売1,500円  当日2,000円
[その他]https://www.ruso60.com/

【2】[@大阪]
陸上競技部「第5回全国大学対校男女混合駅伝競走大会」
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[お勧めポイント]区間ごとの距離が短く順位変動が激しい駅伝で、見ごたえのある大会です。男女交互に襷を繋ぎながら、過去最高の3位入賞を目指します!(男子陸上競技部 倉本主務)
[日 時]2月16日(日)12 時 10 分スタート
[場 所]ヤンマースタジアム長居及び長居公園内特設コース 全長 20km
[入場料]なし
[その他]関西テレビ、フジテレビの地上波にて生中継されます。
詳細はコチラ≫

【3】[@香川]
男子陸上競技部 「第 28 回日本学生ハーフマラソン選手権大会」
[お勧めポイント]全国の強豪大学から300名以上の選手が集まり、学生日本一を懸けて一斉に丸亀市を駆け抜けます。ご声援の程よろしくお願いいたします。(男子陸上競技部 倉本主務)
[日 時]2月2日(日) 10時35分スタート
[場 所]香川県立丸亀競技場付属ハーフマラソンコース
[入場料]なし

▼第229回輝く学生インタビュー ▼

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~失くしたものが見つかる社会の実現に向けて~
学生団体Okaery 林直輝さん(理工学部3回生)
        遠山廉さん(経営学部4回生)
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    遠山さん        林さん

今回の輝く学生インタビューは、落とし物マッチングプラットフォーム「Atta!」を開発し社会実装を目指している、学生団体Okaeryの林直輝さんと遠山廉さんのお話をお届けします。お二人は、 島翔希さん(経営学部4回生)、クォンウソブさん(情報理工学部2回生)とともにこの活動に邁進されています。「第21回学生ベンチャーコンテスト2024 Powered by RIMIX」で最優秀賞を受賞されるなど、その活動が注目を集めているOkaeryの取り組みについてお話を伺いました。
 
Q.Okaeryの活動について教えてください。

(林)私自身、落し物がすごく多いんです(笑)。あと今日は来ていないメンバーの島君がフィットネスジムでアルバイトをしているんですが、ジムは落とし物が非常に多いらしく、その記録が大変、且つその管理は今でも紙ベースだったりする状況を聞いて、この現状を最新のAIを使ったシステムを構築して効率化できれば、と考えてプロジェクトを立ち上げました。一言で言うと、「AIの力を使って落とし物を持ち主のもとに返す」ことを目指しています。
まず、実態を調べるために、立命館のキャンパスインフォメーションを含めた30件を超える様々な施設に、落し物の管理にどんな手間がかかっているのか、どれくらいの返却率なのか等をヒアリングしました。その結果、実際に2割程度しか落とし主に返却されていない、言い換えると落とし主に返らなかった8割も善意の誰かに拾われてはいるんですよね。そこに日本の治安の良さ、社会規範の高さが出ていると思うんですが、それが報われていない現状がわかりました。
僕たちは、その理由として「電話するのが面倒臭い」や「どこで落としたかわからない」などのちょっとした煩わしさが原因で「探さなかった」ことに有ると考えて、この辺りの課題を解決しようとプロジェクトをスタートしました。これまでは各施設で管理していた落とし物を共通のプラットフォームで管理することで、「どこで落としたかわからない時でも探せる」、例えば忘れ物をした日の行動が「今日はJRに乗って茨木に行ってOICで授業を受けて、そのあとイオンに寄って帰った」だとした時、その施設に共通のサービスが入っていれば、それぞれの施設に電話しなくても探せる、具体的には僕たちが開発した『Atta!』をそのサービスにしようと頑張っています。Atta!に申請してAIの力を使う事で落とし主にとって大幅に手間が省けるわけです。これによって、今までなら「面倒臭い」「どうせ見つからない」といった理由で諦めていた人も、「一回申請を送ってみよう」となるんではないかと、そして、実際には誰かに善意によって拾われている8割の落し物が落とし主に返る、そんな未来を作りたいと考えて活動をしています。

Q.現時点で皆さんの活動はどんなフェーズでしょうか?
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現在は立命館のOICで実証実験を行っています。キャンパスのいたるところにAtta!サービスの案内が有りますが、その案内からアクセスして落し物の申請をして、申請に合致したものがあれば通知が来ると言うシステムでの実証実験を、キャンパスインフォメーション、地域連携課、クレオテックの皆様のご協力で行っています。今までなら「忘れ物をした」と気付いた時には、キャンパスインフォメーションに行って、落し物として届いていなければ無駄足に終わっていたんですが、Atta!だとメールの申請だけで良いので手間が格段に少なくなっています。実際にAtta!を使って落とし主に返ったケースも出て来ています。2024年の秋学期から本格的に実証実験を開始し、現時点ですでに130件もの申請が届いています。OICに掲げられたTRY FIELDのテーマにふさわしく、実際の現場の方々の協力していただき、新しいサービスへの感度が高い学生が多く在籍していて、その人たちに知ってもらうためのポスターの設置ができるという恵まれた環境で、僕らのAtta!は大きく一歩前進することができたと感じています。

Q.このサービスについて技術面から教えてください。
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GoogleやMicrosoftが開発している最新のAIサービスを利用しています。具体的には忘れ物の写真を撮ることで、その物の名前、色、形が瞬時に出力されます。これによって、これまでは、「調べて確認して記入して」のプロセスに時間がかかっていたところが、ほんの数秒でデータに落とし込まれるようになりました。なおかつ、人間の目だと個人の持っている知識によって判別内容に差が出てしまうところが、AIの場合は、誰が写真を撮ろうと同じ分析結果を出してくれます。忘れ物検索にも大きな差が出ていて、今までの目視による判別だと、例えば色一つ取っても青色で登録していたのが、落とし主は紺色と認識している場合は、「紺色」で調べたところヒットしない、で、今度は「青色」で調べてようやくヒットする、これだけでも二度手間ですが、AIの場合はそうはならない。データの統一、精緻化の面でAIは非常に役に立っています。

Q.メンバーそれぞれの役割を教えてください。
大きく事業開発と技術開発に分かれています。クォンウソブとサポートの外部の方が技術開発を担っていて、残りの3名で広報やヒアリング、実証実験の準備、ビジネスコンテストへの出場やそれに伴う諸々を行っています。メンバー全員が集まって作業をする機会は殆ど無く、単独での作業や二人ずつなどが多いですね。例えば今日、私達2人はここにいますが、ショッピングモールにヒアリングに行っているメンバーもいたりなど。なので4人で揃って写真に写ったりすることが無いのが最近の悩みだったりします 笑。

Q.先行他社との住み分け、あるいは他の学生ベンチャーでも同様のことを目指しているチームもあるかと思いますが、どのように差別化を図る予定でしょうか?
正直、難しいところです。。このサービスは既存技術の組み合わせですし、ぶっちゃけて言うと、「大学生でもマネできてしまうサービス」なんです。同様のサービスで現在唯一成功しているベンチャーがあり、テレビ番組にも取り上げられています。ただ、全国的に普及しているかと言うとそんな訳ではなく、少なくとも関西ではまだ馴染みがありません。
何せ日本中に何万、何十万という施設があるわけなので、一社だけでのカバーは不可能だと考えています。現在先行するベンチャーは鉄道会社を起点に拡大されていますが、われわれはそれ以外のところ、イベント会場、ショッピングモール、テーマパークetc.など、「住み分け」的にまだ導入が進んでいないエリア・種別にアタックしようと考えています。一社でも成功の事例がある、これはイコール需要があることだと思っています。逆にこれだけ需要があるのにまだ一社しか事業化出来ていないという現状は、まさにブルーオーシャンであり、大チャンスとポジティブに考えています。

Q.大学をプラットフォームとしていること、そしてビジネスの拡大についてお考えを教えてください。

大学だけでも国内に数百あるわけですし、どの大学もIT化には意欲的に取り組んでおられます。立命館大学での導入で実績を積むことができれば、そのノウハウを他大学の導入時にも活かすことができるという点は僕たちの強みだと理解しています。現在はOICでのみ実証実験を行っていますが、BKCでの実証実験についても話を進めていく予定にしています。
似たような先行サービスが存在し、さらに今後われわれのような学生ベンチャー含めて競合相手が参入してくることを考えると、「広め方」が重要だと感じています。僕自身ショッピングモールで働いていたことがあって、ルールでは落とし物を見つけたらすぐにインフォメーションに届けないといけないのですが、実際はワンオペの時間も有ってそんな余裕は無いですし、落とし物対応は1日の最後になっていました。さらに未だに多くのショッピングモールでは落とし物管理が紙だったりします。。そうなると、例えば落とし主がその日のうちに「落とし物有りませんか?」とインフォメーションを訪ねても挙がってきていないですし、ショッピングモールに1泊する人もいないですから(笑)、結局は後日に電話か訪問となって、そうなると面倒くさいから結局連絡しなくなって、、、と。こんな現状が、Atta!を導入することで、落とし物が出たタイミングで店舗の裏で写真だけ取って登録すれば良いだけなので、ほぼリアルタイムに落とし主のサーチの網にかかりますし、良いことづくめですよね。

Q.遠くない将来に、こういったサービスの存在はわれわれ一般ユーザーが知ることになるかと思いますが、どの施設がどのプラットフォームを使っているかは分からないですよね?そのあたりは、これからどう便利になっていくのでしょうか?
ひとつのプラットフォームで全国すべてをカバーするのが理想だと思いますが、現状ではそれぞれが競争相手、さらには違うタイプのサービスも出て来るでしょうし、そもそも施設が自社で開発されているケースも有ります。これを解決するには、まずは地域・エリア毎の共通のデータベース構築が最優先になるかと思います。自社で開発されている企業とはデータの連携だけを行う、これによってその会社への問い合わせが劇的に減るなどのメリットを提示して連携に繋げる等の方法は可能かと考えています。

Q.Atta!について、これからの予定をお教えください。
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2025年9月には、実際に使えるサービスとして立命館大学へ導入し、その実績を持って他大学、他施設へのプロモーションを進められたらと考えています。となると、法人化が必須なので、Rimixなどのサポートを受けてこれを進めていきます。今年中には法人登記して、その上で実証実験ではなくビジネスとして進められたらと考えています。
将来的には海外展開も検討しています。日本と同様あるいは日本以上に「落とし物が見つかる」国も存在しています、例えば北欧諸国がそうです。また前提条件として「鉄道が発達している」が挙げられます。車での移動が中心だとそもそも忘れ物の絶対数が減るので、日本と同様に鉄道網が発達しているヨーロッパ、韓国などに可能性があるかなと考えています。
あとは、訪日外国人の体験を重視したいなと。大阪・京都はご存じの通り外国人観光客が大変多い地域です。日本で何か大事なものを失くした時にAtta!を使ってすぐに見つかった経験を国に持って帰ってもらいたい、そのことが回りまわって、われわれが海外進出するときのプラスになればなと思っています。

Q.ご自身の将来的な展望を教えてください。また、この活動を通じて、またご自身として、どんな自分になりたいか、どんな社会を実現したいかなどが有ればお願いします。
(林)まだ何とも言えないんですが、大学院進学を考えていて、社会に出るまで3年強の猶予があるので、それまでにこのAtta!を軌道に乗せたいですし、本当に順調にいけばこの活動一本でいきたいとは思っています。
(遠山)僕はこの活動では「勉強させてもらっている立場」、具体的には0から1を産み出す事業立案を体験したいという思いで参加して、実際に様々なことを学べたこともあるので、ベンチャー界隈で飯を食っていくのではなく、就職先、飲料メーカーに就職するのですが、そこでこの経験を活かしていきたいなと考えています。
(遠山)どんな自分になりたいかについて、抽象的にはなるんですが、僕は人と人を繋ぐ事に重点を置いているので、「親切心」をベースに成り立っているこのサービスを一層促進させる事が使命だと思っています。就職後も飲料の提供を通じて人と人をより広く深く繋げられたらと考えています。
(林)すごく端的なんですが、自分が無くしたものが見つかる社会、みんなが無くしたものが見つかる社会が実現出来たらと考えています。自分がどうなりたいかという点では、「新しい技術で物事が効率化出来たら、みんなが楽に便利になったら」と考えています。最新の技術を使ったサービスを通して、みんなの苦労が楽になるように貢献できれば、本当に嬉しいし楽しいなと思うので、そんな取り組みを行い続ける自分でありたいなと考えています。

▼第264号読者プレゼント▼

好評につき、今月も「立命館オリジナルお箸第二弾」を3名様にプレゼントします!
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 なお、先ほどまで、プレゼント「立命館オリジナルレターセット&一筆箋」にしておりましたが、来月に予定しております。
楽しみにお待ちください。
プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします

 <応募締切:2/24(月)>

【パソコンの方はコチラ】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekcs-56c4828b83b7298508e5197dc24b61ce

【携帯電話の方はコチラ】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekbt-021bc76cab8b8dee6fb681ad47bb33dc

 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、
  立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。

 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項
 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
 (5)プレゼント発表時の氏名公開:可  否
  (否の場合はイニシャルで表記いたします。
   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)

▼第263号読プレ当選発表▼

多数のご応募ありがとうございました。263号の読者プレゼントの当選者発表です。
プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

・いさぴょんさん(滋賀県)・みゆんさん(石川県)・S.Yさん(富山県)

次回のご応募もお待ちしています。

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次回の配信は2月28日(金)です。お楽しみに。
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