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立命館CLUB 【VOL.272】
2025年09月26日
立命館CLUB【VOL.272】
立命館CLUB会員の皆様こんにちは。
日中の暑さは残るものの、朝夕の空気には秋の訪れを感じるようになりました。虫の音に耳を傾けながら、季節の移ろいを楽しむ日々です。疲れが出やすい季節の変わり目となりますので、ご自愛くださいませ。
さて、前号でもご案内しておりました、2025年10月18日、国立京都国際会館にて開催の「立命館創始155年・学園創立125周年 記念式典・記念イベント」まであと3週間ほどとなりました。当日は、どなたでもご参加いただける周年記念イベントとして、学祖・西園寺公望の足跡を辿る展覧会「西園寺公望の思想と立命館展」や、次世代研究大学・次世代探究学園を目指す立命館の最先端の研究・探究を体感する「TanQパーク」なども開催します。秋色に染まりゆく京都の風景とともに、是非京都国際会館にて特別なひとときをご一緒できればと思います。

※イベント参加には、事前の入場登録が必要です。詳細は「立命館125周年記念式典・記念イベントサイト」をご確認ください。
≫https://www.ritsumei.ac.jp/125th-events/
※125周年Instagramも是非ご覧ください。
≫https://www.instagram.com/ritsumeikan_125th/
さて、前号でもご案内しておりました、2025年10月18日、国立京都国際会館にて開催の「立命館創始155年・学園創立125周年 記念式典・記念イベント」まであと3週間ほどとなりました。当日は、どなたでもご参加いただける周年記念イベントとして、学祖・西園寺公望の足跡を辿る展覧会「西園寺公望の思想と立命館展」や、次世代研究大学・次世代探究学園を目指す立命館の最先端の研究・探究を体感する「TanQパーク」なども開催します。秋色に染まりゆく京都の風景とともに、是非京都国際会館にて特別なひとときをご一緒できればと思います。
※イベント参加には、事前の入場登録が必要です。詳細は「立命館125周年記念式典・記念イベントサイト」をご確認ください。
≫https://www.ritsumei.ac.jp/125th-events/
※125周年Instagramも是非ご覧ください。
≫https://www.instagram.com/ritsumeikan_125th/
▼学園ニュース▼
【1】西園寺公望が描いた未来を今に問う——記念シンポジウムを開催8月31日(日)、立命館創始155年・学園創立125周年を記念し、「強い国にならなくてもいい、尊敬される国 日本になるべき—西園寺公望がみた未来—」と題したシンポジウムが、ステーションコンファレンス東京(東京都 千代田区)にて開催されました。会場には約340名、オンラインでは1,000名を超える方々が参加し、西園寺公望の思想と現代日本の課題を重ね合わせながら、未来へのヒントを探る内容に熱心に耳を傾けました。
本企画は、「昭和100年」という節目の年にあたり、立命館の学祖であり「最後の元老」とも称される西園寺公望の軌跡を辿り、彼の思想・哲学を現代に問い直す試みとして開催されました。西園寺が掲げた「自由主義」「国際主義」の理念は、戦後の「平和と民主主義」という教学理念へと受け継がれ、現在の立命館学園の根幹を成しています。
西園寺公望は、「国づくりは人づくりである」との信念をもって、若き日に私塾「立命館」を創設しました。この言葉には、立憲主義や政党政治といった制度の整備だけでなく、それを支える“人”の成熟こそが、自由・平和・民主的な社会の実現に不可欠であるという強い思いが込められています。この精神は、立命館学園が掲げる建学の精神「自由と清新」や教学理念「平和と民主主義」として今に受け継がれています。建学の精神と教学理念に基づく「未来を信じ、未来に生きる」の精神をもった人材の育成に向けて、立命館はこれからも挑戦を続けてまいります。
本イベントは、学校法人立命館の主催のもと、公益財団法人五井平和財団、株式会社丸善ジュンク堂書店および株式会社文藝春秋の後援を受けて開催されました。
【2】アーティスティックスイミング・インカレ ソロで島田綾乃選手が優勝 デュエットで種田なつは選手と島田選手のペアが準優勝
8月31日(日)、横浜国際プール・サブプール(横浜市)で「第101回日本学生選手権水泳競技大会アーティスティックスイミング競技・マーメイドカップ」(インカレ)が開催。ソロでは、体育会水泳部で24年パリ五輪代表でもある島田綾乃選手(スポーツ健康科学部1回生)が圧巻の演技でソロ総合得点214.8938を出し、見事に優勝しました。デュエットでも種田なつは選手(スポーツ健康科学部3回生)と島田選手のペアが準優勝に輝きました。
【3】玉井陸斗選手が飛込日本選手権で6度目の優勝を飾る
8月31日(日)、日環アリーナ栃木(栃木県宇都宮市)で「第101回日本選手権水泳競技大会・飛込競技」(飛込日本選手権)が開かれ、男子高飛込で玉井陸斗選手(経済学部1回生)が2大会連続6度目の優勝に輝きました。パリ五輪で銀メダルを獲得している玉井選手は、今大会でも桁違いの演技を披露。決勝では全6本を80点超えでまとめ、533・70点と2位に94・30点もの差をつけて圧勝しました。
<玉井陸斗選手コメント>
日本選手権で優勝することができました。たくさんのご声援をありがとうございました。今年から大学生としての一歩を踏み出し、学びの面でも多くの刺激を受けています。これからも感謝の気持ちを忘れず、立命館大学の学生として良いニュースをお届けできるよう頑張ります。
【4】インド・IITHと生命科学卓越パートナーシップに関する覚書を締結
8月29日(金)・30日(土)に、仲谷善雄学長、若山守生命科学部長をはじめ生命科学部・国際部教職員および生命科学研究科大学院生が、インド工科大学ハイデラバード校(略称「IITH」)を訪問。同大学との「生命科学卓越パートナーシップ」に関する覚書の締結および両大学によるジョイントシンポジウムを開催しました。IITH訪問に先駆け、8月28日に仲谷学長、若山学部長等関係者は、デリーの在インド日本国大使館を訪問し、有吉孝史次席公使と懇談。今般のIITHにおける覚書締結およびシンポジウム開催の報告を行いました。有吉公使からは、インドの高等教育情勢および経済産業情勢についての見解とともに、インド人留学生の受け入れや関連する大学からの魅力発信・プログラムのさらなる充実化等に係わり、立命館大学および生命科学部・研究科への期待が表明されました。
【5】漕艇部「第52回全日本大学ローイング選手権大会」女子舵手つきフォアで優勝
9月3日(水)~7日(日)の5日間、埼玉県の戸田ボートコースで、「第52回全日本大学ローイング選手権大会」(インカレ)が開催されました。体育会漕艇部からは7種目に出艇。瀬川咲新選手(スポーツ健康科学部4回生)、本部七海選手(スポーツ健康科学部2回生)、林奈央選手(スポーツ健康科学部2回生)、新徳真夕選手(経済学部4回生)、伊藤杏華選手(総合心理学部3回生)が出場した女子舵手付きフォアは激戦を制し優勝。見事に8連覇を達成しました。
【6】体育会サッカー部の大坪謙也選手、Jリーグ・愛媛FCに加入内定!
2026年シーズンより、体育会サッカー部所属の大坪謙也選手(産業社会学部4回生)が、Jリーグ・愛媛FCに加入することが内定しました。大坪選手は、立命館宇治高校時代から京都サンガF.C. U-18で活躍し、大学進学後も体育会サッカー部の中心選手としてチームを牽引し、今季は主将を務めています。冷静な判断力と統率力を兼ね備え、技術と攻撃センスを活かした得点力も魅力の攻撃的ディフェンダーです。
<大坪謙也選手コメント>
2026年シーズンより愛媛FCに加入することになりました。まず、愛媛FCという歴史あるクラブでプロキャリアをスタートできることを大変嬉しく、また光栄に思います。これまで支えてくださった家族、そしてサッカー人生に関わってくださったすべての方々への感謝を胸に、謙虚に日々精進していきます。愛媛FCのために全身全霊を尽くします。応援よろしくお願いします!
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▼EVENT(公開講座など)▼
【1】[オンライン][無料][要事前申込]「食」から考える江戸時代
[日時]2025年10月6日(月) 19:00~20:30
[会場]オンライン
[講師]鎌谷 かおる(立命館大学食マネジメント学部 教授)
[定員]1000名 ※先着順となっておりますのでお早めにお申し込みください
[詳細・お申込み]https://www.ritsumei.ac.jp/open-univ/course/detail/?id=393
【2】[@衣笠][オンライン][無料][要事前申込]
立命館土曜講座
<10月のテーマ>
「生存学」ってなに?
企画:立命館大学生存学研究所
〇立命館土曜講座公開講演会
10月4日(土)13:30~15:30
・「生存学」ってなに?
立命館大学・先端総合学術研究科/生存学研究所 美馬達哉
・東アジアにおける障害をめぐる対話と連携――障害学国際セミナーという実践
立命館大学・生存学研究所 長瀬修
・もっと自由に動ける社会へ——車いすユーザーとともに考えるキャンパス
立命館大学・生存学研究所 大谷いづみ/川端美季
・病や障害、医療・福祉の記録を社会の宝に——当事者・市民とともに開くアーカイブズ
立命館大学・先端総合学術研究科/生存学研究所 後藤基行
[会場]衣笠キャンパス創思館カンファレンスルーム+ZOOMウェビナー
[参加費]無料・事前申込制
詳細はコチラ≫
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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼
【1】[@宮城県][無料][申込不要]女子陸上競技部 第43回全日本大学女子駅伝対校選手権大会(杜の都駅伝)
[日 時]10月26日(日)12:10~
[場 所]弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)
[入場料]無料
[その他]昨年、9年ぶり11度目の優勝を成し遂げた本学女子陸上競技部に、
現地やテレビの前から熱いご声援をお願いいたします。
詳細はコチラ≫
日本テレビ系で全国中継生放送
【2】[@京都府][有料][申込不要]
硬式野球部 関西学生野球連盟秋季リーグ 立同戦
[日 時]10月18日(土)・20日(月)13:30~
[場 所]わかさスタジアム京都
[入場料]一般 1,200円/学生 600円/中学生以下 無料
[その他]"恩返し"をスローガンに掲げてきたこの1年の集大成となる試合です。
両校の伝統ある応援と熱気を、是非球場でお楽しみ下さい。
応援のほどよろしくお願いいたします。
詳細はコチラ≫
全試合無料生配信@スカパー! 番組配信
【3】[@京都府][有料][申込不要]
アメリカンフットボール部 関西学生アメリカンフットボールリーグDiv1 関西大学戦
[日 時]10月26日(日)15:00~
[場 所]たけびしスタジアム京都
[入場料]電子チケット1,300円/会場当日券(紙)1,500円
[その他]昨年、敗戦を喫した因縁の相手関西大学との一戦。
主将今田を中心とした激しいタックルとQB竹田を軸とした変幻自在の攻撃にご注目ください!
詳細はコチラ≫
「アメフトライブ by rtv」で有料配信
【4】[@京都府・奈良県][有料][申込不要]
ラグビー部 2025ムロオ関西大学ラグビーAリーグ
[日 時・場 所]
・10月12日(日)14:00~ 京都産業大学戦 @宝が池球技場
・10月19日(日)14:00~ 天理大学戦 @天理親里競技場
[入場料]自由席/一般:前売 2,000円(税込)、当日 2,500円(税込)
自由席/高校生:前売 300円(税込)、当日 500円(税込)
中学生以下:無料
※中学生、高校生は学生証をご持参ください。
[その他]スローガン「to WIN」を胸に「関西制覇」へ挑みます。
覚悟を持ってぶつかる選手たちの熱いプレーに、ぜひご注目ください!
詳細はコチラ≫
【5】[@京都府][無料][申込不要]
相撲部 第30回全日本女子相撲選手権大会
[日 時]10月12日(日)開会式9:00~
[場 所]京都市武道センター体育館
[入場料]無料
[その他]女子相撲は幅広い世代が活躍しています。個人戦は階級制ですが、
団体戦や無差別級では体格差を越えた熱戦が展開し、女子ならではのスピード感と強い当たりが魅力です。
詳細はコチラ≫
▼輝く学生インタビュー▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第236回 輝く学生インタビュー
「面白い」が原動力。
コンポスト活動と超長距離走、二つの挑戦を続ける林さんの「楽しむ哲学」
林 大道さん(国際関係学部3回生)
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このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介します。
立命館大学国際関係学部3回生の林さんは、二つの全く異なる活動に情熱を注いでいる。一つは、大学内の食堂から出る食料廃棄物を堆肥に変える学生団体「Uni-Com(ユニコーン)」の代表としての活動。もう一つは、100kmや240kmといった常識を超える距離を走破する超長距離走への挑戦だ。一見、接点のないように見える二つの活動。しかし、その根底には「面白いことを突き詰める」、「楽しみながら生き抜く」という、彼自身の確固たる哲学が貫かれている。高校時代、努力を重ねて立命館大学への合格を掴み取った経験は、「頑張ればなんとかなる」という揺るぎない自信を彼に与えた。その物怖じしない行動力を武器に、彼はどのように自らの道を切り拓いてきたのか。困難な状況下で団体の代表を引き受け、その存続に奔走する彼の原動力はどこにあるのか。これまでの道のりと、その裏にある想いに迫った。
●きっかけは「美味しい野菜」と先輩の言葉。Uni-Comで見つけた表現の自由
林さんとコンポスト活動「Uni-Com」との出会いは、大学入学前の些細なきっかけだった。大学生協で勤務する父親が、ある日自宅に持ち帰った野菜が、Uni-Comが作った堆肥を使い育てられたものだった。何気なく口にしたその野菜の味に、彼は純粋な感動を覚えた。「めっちゃ美味しいな」。その美味しさの源が、コンポスト(堆肥)にあると聞き、ちょうどその頃自身でもコンポストについて調べていたことも重なり、強い親近感を覚えたという。運命的な出会いに「ビビッときて」、立命館大学に合格したらこの団体に入ろうと心に決めた。
入学後、迷わずUni-Comの門を叩いた彼を待っていたのは、活気に満ちた自由な雰囲気だった。当時の団体は2020年の発足から3年目を迎え、15人ほどのメンバーが在籍。3代目の代表が、その中心にいた。Uni-Comの主な活動は、学内の食堂から出る廃棄食材を受け取り、落ち葉や米ぬかなどと混ぜ合わせて堆肥を作る、という地道な作業だ。しかし、代表は「それだけじゃダメ」と考えていたようで、「堆肥づくりだけでなく、自分たちのやりたいことをどんどんやっていこう」とメンバーに語りかけていた。その言葉は、林さんの心を大きく動かした。
●ラナプラザの記憶から生まれた、6着の手作りふんどし
彼には、高校時代から抱き続けてきた強い問題意識があった。それは、ファストファッションの裏にある労働問題だ。バングラデシュで起きた「ラナプラザ崩壊事故」を知り、何気なくファストファッションを手に取っている自分たちも決して無関係ではないと衝撃を受けたことが、大学で国際関係学部を志すきっかけにもなっていた。Uni-Comの活動を通じて「食の循環」に関わる中で、彼は「衣の循環」にも目を向けたいと考えた。そして、1回生の秋の学園祭で、一つのユニークなプロジェクトを提案する。それは、回収された古着の中でもう着られなくなったものを布として分解し、「ふんどし」に作り変えて販売するというものだった。
なぜ、堆肥づくりの団体が「ふんどし」なのか。そこには、彼の確固たる信念が込められていた。「『環境にいいから』という理由で買ってほしくなかった。面白いから、快適そうだから、という理由で手に取ってほしかった」と彼は語る。環境保護という大義名分を声高に叫ぶのではなく、ユーモアを交え、楽しさを入り口に関心を持ってもらう。彼の「押し付けが嫌い」という性格が、このアイデアを生んだ。しかし、実現までの道のりは平坦ではなかった。ミシンなど一度も使ったことがなく、祖母から借りた機械で悪戦苦闘。集めた古着からなんとか6着を作り上げた。
学園祭当日、自身も手作りのふんどしを着用し、その快適性をアピールした。その甲斐あって、6着は見事完売。この経験は、彼にとって大きな成功体験となった。「Uni-Com」は、自分の想いを自由に表現できる大切な場所になっていった。
●走ることに魅せられて。100kmの悔しさと京都から北海道への道
「好きなことを突き詰める」という精神は、彼をもう一つの世界へと導いた。小・中・高とサッカーに打ち込み、元々走ることが好きだった林さんは、大学では個人競技に挑戦したいと考え、陸上サークルに入部した。受験勉強からの解放感も相まって、合格したその日から走り込みを始めたという。そして大学1年の夏、彼はひとつの挑戦に出る。初めて出場する大会として選んだのが、なんと「丹後ウルトラマラソン」100kmの部だった。ハーフマラソンもフルマラソンも経験せずに、いきなり100km。どこまで行けるか試したい一心での挑戦だったが、結果は85km地点での無念のリタイア。彼の心に残ったのは、「わりと行けるやん」という手応えと、「あと15kmが走れなかった」という強烈な悔しさだった。この悔しさが、彼のランナーとしての魂に火をつけた。
その背中を押したのも、またUni-Comの先輩である3代目代表のあの言葉だった。「好きなことをとことん突き詰めよう」。先輩自身、好きなことを周囲に公言し、とてつもない熱量で活動に繋げていた。「こんなにも突き詰めていいんだ」。そう感じた林さんは、当時YouTubeで見つけた「サハラマラソン(240km)」という壮大な目標を掲げる。そこからの行動は早かった。サハラへの挑戦を見据え、まずは1年生の終わり、春休みに琵琶湖一周を走破。そして2年生の夏休みには、さらに大きな挑戦として、1ヶ月かけて京都から北海道まで走破することを計画し、実行した。小さなバックパック一つを背負い、毎日走り続ける旅。宿泊には、ゲストハウスのサブスクリプションサービスを利用した。その道中で多くの人と出会い、多様な生き方に触れた経験は、彼に新たな視野をもたらしたという。
●団体の危機と代表就任。「楽しむ」という原点を守るための決意
一方で、彼が個人の挑戦に没頭していた2回生時、Uni-Comは大きな転機を迎えていた。カリスマ的なリーダーシップで団体を牽引してきた3代目代表が卒業し、組織は求心力を失い停滞期に入る。新入生勧誘も上手くいかなかった。Uni-Comは堆肥づくりがメインだが、他の団体は堆肥づくりに加えて野菜作りも行っており、活動の分かりやすさからそちらに学生が流れてしまったこともある。結果、Uni-Comは新入生を一人も獲得できなかった。
副代表に就任していた林さんは、この状況に危機感を覚えていた。彼は、自身が大切にする「ユーモア」や「楽しさ」で空気を変えようと試みた。ただ黙々と堆肥を混ぜるのではなく、“みんなで円になって踊りながら混ぜる”など、少しでも活動が楽しくなるような雰囲気作りを意識した。しかし、一度失われた活気を取り戻すのは容易ではなかった。個人としての挑戦である陸上が充実していく一方で、所属する団体の活動は現状維持が精一杯という状況。そのコントラストは、彼にとって複雑な心境をもたらしたに違いない。
そして3回生。2年連続で新入生が入らず、メンバーは同期の7人のみという危機的状況の中、林さんは自ら代表に就任することを決意した。彼の最大のミッションは、自分が卒業するまでに必ず新入生を入れ、Uni-Comを存続させることだ。代表として彼が何よりも大切にしているのは、Uni-Comが本来持っていた「雰囲気」を守り、伝えていくことである。「環境系の団体というと、意識が高くて真面目なイメージがあるかもしれない。でもUni-Comは、難しいテーマを扱いながらも、みんなでワイワイ楽しみながらやっている雰囲気がすごく良かった」。義務感や使命感からではなく、「楽しいからやる」という純粋な気持ち。その原点を失ってしまえば、団体の魂が抜けてしまう。だからこそ彼は、かつて自分が先輩からしてもらったように、メンバーが楽しみながら活動できる環境づくりを心掛けている。それは、学園祭でふんどしを売った時に「面白い」を大切にした精神とも通じている。シリアスな問題を、ユーモアと楽しさで乗り越えていく。それが林さんのスタイルなのだ。
●未来へ続く道。「楽しみながら生き抜く」先に見据える夢
コンポスト活動、超長距離走、そして学業。林さんは、立命館大学という環境が、こうした多様なチャレンジを可能にしてくれたと語る。周りに挑戦する学生が多く刺激を受けられたこと、親身にアドバイスをくれた先輩と出会えたこと、そして大学のサポートがあったからこそ、活動の幅が広がったという。
そんな彼が将来の夢として語るのは、「ゲストハウスの経営」だ。北海道まで走った旅でゲストハウスの魅力に触れ、現在所属する地域開発ゼミでもゲストハウスと地域の関係を研究テーマにしている。彼が惹かれるのは、多様な人々が交流する空間であること、そして何より「オーナー自身がすごく楽しんで生きている」と感じたからだ。ゼミ合宿で訪れたゲストハウスのオーナーは、自ら土地を借り、家や小屋を建てながら、実に楽しそうに暮らしていたという。「楽しみながら生き抜いていきたい」。それが、彼の人生のテーマそのものなのだ。
現在、彼は嵐山で人力車の車夫としても働いている。走ることが仕事の一部となり、趣味で走る時間は減ったというが、その表情は充実感に満ちている。Uni-Comの存続という大きな課題を背負いながらも、彼の目は常に未来を、そして「楽しむこと」を見据えている。困難さえもユーモアで包み込み、「頑張ればなんとかなる」という信念で自らの道を切り拓いていく。彼の挑戦は、これからも続いていく。
▼第272号読者プレゼント▼
今回は、「立命館オリジナルひざ掛け」を3名様にプレゼントします!プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします<応募締切:10/27(月)>
【パソコンの方はコチラ】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekcs-56c4828b83b7298508e5197dc24b61ce
【携帯電話の方はコチラ】
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-oekbt-021bc76cab8b8dee6fb681ad47bb33dc
※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、
立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。
応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
応募必要事項
(1)名前: (2)プレゼント送付先住所:
(3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
(5)プレゼント発表時の氏名公開:可 否
(否の場合はイニシャルで表記いたします。
ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)
▼第271号読プレ当選発表▼
多数のご応募ありがとうございました。271号の読者プレゼントの当選者発表です。プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。
・T.Yさん(東京都)、すうさんのさんすぅさん(兵庫県)、T.Mさん(大阪府)
次回のご応募もお待ちしています。
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次回の配信は10月31日(金)です。お楽しみに。
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